【令和2年1月13日】成人の日のつどい(あいさつ)
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ページ番号:520-702-206
更新日:2020年1月14日
練馬区長 前川 燿男
皆さん、こんにちは。練馬区長の前川燿男です。
本日、成人式を迎えられた皆さん、真におめでとうございます。74万区民を代表して、心からお祝いを申し上げます。また、年の始めのお忙しい中、御出席を頂いている来賓の皆さんに、心から感謝申し上げます。
本日、練馬区で新たに成人になられた方は約7,600名です。これで6年間連続して7,000名を超えたことになります。7,000名という数字がどれぐらいのものか。東京には23の区、26の市、13の町や村がありますが、この13町村の人口を平均すると約6,300人になります。皆さんの方が1,300人も多いのです。計算上は、皆さんで一つの町や村が誕生したことになります。
練馬区の人口は、1月1日現在で、73万9,435人です。全国には792の市がありますが、その中で上から19番目の大きさになります。しかもこの練馬区は、日本の人口が減り続けるなか、今なお人口が増え続け、多くの多彩な人材が居住し活躍されています。練馬区は未だこれから大きく成長し、発展するまちです。皆さんは、その練馬区で成人式を迎えられました。皆さんを心から歓迎したいと思います。
さて、皆さんも、法律上は立派な成人です。しかし、これはあくまで法律上の話であって、人生の実感とは大分違うと思います。私自身を振り返ってみても、今思えば、20歳の頃は夢のように若かったけれども、自分が一人前だと思った事は全くありませんでした。私が一人前の大人になったかなと実感したのは、自分の仕事、行政の仕事に自信を持った時でした。既に30歳を過ぎていました。多くの大人の皆さんが、私と同じようなプロセスを経て、同じ感慨を持たれているのではないかと思います。皆さんは、今日のこの成人式を新たなスタートとして、これから大人になっていくのだと思います。
それでは、大人になるとは、どういうことでしょうか。私は、皆さんが自分の人生はこれしかない、この道を歩こう、と覚悟が決まった時であろうと思います。そういう意味で、若い頃の私の心に一番ぴったりくる歌は、皆さんも御存知だと思いますが、坂本龍馬の戯れ歌でした。「世の中の人は何とも言わば言え、我が為す事は我のみぞ知る」です。世間の人が自分の事をどう言おうと構わない、自分は自分の信じる道を生きて行こう、という歌です。これは真に、大人になった時の気分を表している歌であろうと思います。しかしながら、この龍馬も、初めから龍馬であった訳ではありません。一日にして大人になった訳ではありません。夢を持って、それに挑戦して、挫折をして、そして迷って、苦しんで、その繰り返しであったと思います。
例えば、龍馬は皆さん御存知の通り、海援隊を作って世界に羽ばたいて行こうとした人物ですが、もっと若い時には逆で、当時開国論の一番先端にいた勝海舟の意見を聞きに訪ねて行って、場合によっては切ってやろうと、そういった人物でした。実際には、勝海舟に説得されて、それからむしろ門人になって活躍をした訳です。そういった挫折を繰り返しながら、彼は、本気で真剣に、一生懸命に生きた、それが龍馬をつくったのだと思います。
我々凡人は、坂本龍馬とは違いますが、人生の根本は同じです。皆さんは若い。青春の特権とは何か。夢を持ってそれに挑戦する事、挫折する事、そして、迷う事、苦しむ事です。その繰り返しのなかで、自分の生きる道、「我が為す事」が見えてくると思います。どうか青春の特権を行使して、大いに苦しんで頑張って、そして我が行く道、「我が為す事」を見つけて貰いたい。「世の中の人は何とも言わば言え」です。「我が為す事は我のみぞ知る」です。若い皆さんの健闘を心から祈っています。
私は今でも夢を持っています。その夢を叶えるために、若い時よりも、もっと勉強し、もっと仕事をしています。私の夢は何か。区長にして頂いた以上は、この練馬区を豊かで、みどりも豊かで、そして、皆さんが生き生きと暮らせる、そういうまちにしたい。「ここに練馬区あり」と誇れるまちを作って、次の世代に繋げていきたい。それが私の夢です。
皆さんに、できれば同じ志を持って貰って、そしてこの練馬を人生の舞台として選んで貰って、一緒に進んで行ければ、共に未来を切り開いて行ければ、こんなに嬉しい事はありません。皆さんを心から歓迎し、期待をしたいと思います。
最後に、若い皆さんお一人お一人の人生に幸多かれ、と心から祈念して、私の挨拶とさせて頂きます。皆さん本日は真におめでとうございます。
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