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【平成30年3月1日】5階の窓から(ねりま区報3月1日号掲載)

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  5. 【平成30年3月1日】5階の窓から(ねりま区報3月1日号掲載)

ページ番号:302-115-527

更新日:2018年3月1日

 子どもの頃から、人生最大の楽しみは、一日の最後に、布団に入って本を読む事だと思ってきた。仕事関連は厭だが、ジャンルを問わず好みに任せて濫読してきた。若い頃は、小説に読み耽(ふけ)って徹夜することも屡々(しばしば)だった。何故か今でも眼鏡には縁が無いが、枕元の電気スタンドは我が人生の必需品である。
 一貫して惑溺(わくでき)してきたのが日本の古典である。古語の響きとリズムが堪らなく好きなのである。平家の「木曽最期」や歎異抄の親鸞の肉声部分など、好きな文章は諳んじている。それが昂じて、謡に嵌(はま)ってしまった。新撰組の伊東甲子太郎が京都油小路で暗殺された時、竹生島を謡っていたなどという稗史(はいし)を聞くと、気になって仕方がない。
 課長時代、先輩に紹介されて、梅若万三郎さんの子息、未だ学生だった紀長さんに入門した。全くの不肖の弟子ながら、今も月に2回は稽古を続けている。練馬区にはまた、野村万作・萬斎さん親子がいらっしゃる。この2つの縁が重なって始めたのが、練馬薪能である。鬱蒼とした石神井の森を借景とする、日本を代表する演者による舞台は、練馬区民の誇りである。梅若家と野村家、更に広く区内の多彩な人材と力を合わせながら、永く伝えて行きたい。
 みどり豊かな練馬を、音楽や美術、演劇の花が咲き匂うまちとすること。私の夢である。

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区長室 秘書課 秘書担当係  組織詳細へ
電話:03-3993-1111(代表)
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