第77号 ここが変わった!食品衛生今昔
ページ番号:994-261-997
更新日:2022年7月20日
食品の冷蔵・冷凍等の保存技術の向上、調理技術の進化や食品衛生に対する消費者の意識の変化など、食を取り巻く状況は日々変わっています。今も昔も食中毒予防の原則は変わりませんが、食品衛生等で変わったところがあります。今回は、「食品衛生の今昔」を特集します。
10年前に発生した食中毒の原因菌やウイルス等(東京都)
(東京都ホームページ食中毒統計より引用・作成)
ここが変わった
ノロウイルスによる食中毒の原因食品が変わった!
10年前のノロウイルスの原因食品は「カキ」によるものが発生件数の1/3を占め、平成23年は、生食用カキ11件、岩ガキ3件、カキの白ワイン煮などが原因となっていました。しかし、近年のノロウイルスの原因食品は、「ノロウイルスに感染した調理従事者が調理した食事」が多くなっています。
昔は牛のレバーを刺身で食べていた
カンピロバクター(外部サイト)による食中毒は変わらず多くを占めていますが、10年前は、牛のレバー刺身を原因食品とするものもありました。カンピロバクターのみならず、腸管出血性大腸菌O157(外部サイト)による食中毒も発生していました。平成24年7月から、食品衛生法に基づいて、牛のレバーを生食用として販売・提供することを禁止しました。
牛レバーを生食するのは、やめましょう(厚生労働省)(外部サイト)
危険なのは、牛のレバーの生食だけではありません。平成27年6月から、豚肉(レバーなどの内臓も含む。)の生食用としての販売・提供
が禁止されました。
新鮮=安全 ではないので気を付けましょう!
豚のお肉や内臓を生食するのは、やめましょう(厚生労働省)(外部サイト)
アニサキスによる食中毒がトップに!
アニサキス(外部サイト)による食中毒が増加しました。10年前から徐々に増えていき、令和2年、3年の東京都統計では、いずれも全体の食中毒事件数の約半数を占めています。なお、平成11年12月に、アニサキスによる健康被害が食中毒として定められました。
アニサキスによる食中毒を予防しましょう(厚生労働省)(外部サイト)
昔は気にしなかった?…今は
ハチミツを与えるのは1歳過ぎてから
ハチミツには、食中毒を起こすボツリヌス菌(外部サイト)の芽胞が含まれていることがあります。抵抗力の弱い1歳未満の赤ちゃんが食べると、腸内で芽胞が発芽・増殖して「乳児ボツリヌス症」を引き起こします。1歳を過ぎれば、腸内細菌のバランスが整うため、ハチミツを与えても大丈夫です。
1歳未満の乳児に、はちみつを与えてはいけないのはなぜですか?(東京都福祉保健局)(外部サイト)
おにぎりはラップなどで握りましょう
おにぎりを原因とした食中毒事件が度々発生しています。しかし、手には、黄色ブドウ球菌(外部サイト)という常在菌がおり、特に手荒れや傷等にはたくさん存在します。この菌は、増える際に「エンテロトキシン」という毒素を産生することがあり、これらに汚染された食品を食べると、吐き気、おう吐、腹痛などの食中毒症状を起こします。菌を「つけない」・「増やさない」ことが予防対策になります。
お弁当の食品衛生(東京都南多摩保健所ホームページ)(外部サイト)
カビは見えない部分にも生えている
カビの生えた鏡餅や切り餅からカビを取り除いて、揚げ餅にするご家庭はありませんか?目に見えるカビを取り除いても、実はカビは残っています。カビは、目に見えないところにまで「菌糸」というものを伸ばしています。もったいないと思っても、カビの生えた食品を食べることはやめましょう。
今も昔も変わらない!食中毒予防3原則
つけない
- 手をよく洗う。
- 食品・食材の保存は、ラップやポリ袋を活用。
- 調理器具の洗浄、消毒。
- 調理器具の使い分け。
増やさない
- 残りものなどを室温に放置しない。
- 調理後は早めに食べる。
- 自然解凍はせず、冷蔵庫や電子レンジで!
やっつける
- 中心部までしっかり加熱。
- 加熱条件
ノロウイルス
85から90度 90秒間以上
O157やカンピロバクター等
75度1分間以上
ねりま食品衛生だより第77号ここが変わった!食品衛生今昔(PDF:1,159KB)
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健康部 生活衛生課 食品衛生担当係
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