第73号 実験!野菜にも菌がいます
ページ番号:386-069-993
更新日:2021年4月26日
生で食べることの多い野菜にも食中毒菌はついています。
正しく知って、リスクに応じた洗浄・調理を心がけましょう。
検査しました、生野菜
練馬区内で流通している農産物のうち、生で食べるもの9種類(水菜、キャベツ、ネギ、きゅうり、トマト、イチゴ、ブルーベリー等)について細菌検査をしました。
(ヘタなどを除く、食べられる部分を検査しています。)
その結果、約20%から食中毒の原因となりうる菌等が確認されました。
そのほとんどがセレウス菌であり、水菜で多く、葉物以外ではきゅうりからも確認されました。
その他、トマトから大腸菌*が確認されました。
*大腸菌には無害なものもありますが、糞便で汚染された可能性を示します。
また、香味野菜8種類についても検査したところ、約40%から食中毒の原因となりうる菌等が確認されました。
野菜同様、セレウス菌が最も多く確認されたほか、黄色ブドウ球菌や大腸菌も確認されました。
どうして野菜にも菌がいるの?
食中毒菌には様々な種類があります。
今回多く検出されたセレウス菌は、土壌や自然環境中に広く存在する菌であり、菌量が増えると食中毒を起こします。
一方、O157に代表される腸管出血性大腸菌は、少量の菌でも食中毒が起きる菌であり、主に牛が保菌しています。
牛の糞便を利用した堆肥*や野生動物を通して農業用水や農地が汚染される可能性があり、国内でも野菜が原因の食中毒が
起きています。
汚染の経路は様々であり、露地栽培・水耕栽培を問わず、野菜には菌がついている前提での洗浄や消毒が必要です。
*正しく処理された堆肥は、発行時の熱で大腸菌が死滅します。
生野菜が原因の食中毒事例
(1)冷やしきゅうり
患者数:510人(144人入院)
提供数:約1000本
原因物質:腸管出血性大腸O157
ポイント
・花火大会の露店で販売されていた。
・きゅうりの洗浄が不十分であった。
・気温30℃で2~3時間放置していたので、菌が繁殖した。
・バケツで大量に漬け込みしたため、被害が拡大した。
(2)白菜の切り漬け
患者数:169人(7人死亡)
提供数:約300kg
原因物質:腸管出血性大腸O157
ポイント
・高齢者施設等で提供された。
・白菜や器具の洗浄不足や殺菌用薬剤*の濃度不足など、衛生管理が不適切であった可能性がある。
*ここでは食品用の次亜塩素酸ナトリウム溶液を使用。
家庭での野菜等の食中毒予防方法
(1)流水でよく洗う。
レタスなどの葉菜類は、一枚ずつはがして洗う。
リンゴは洗ってから皮をむく。
(2)高齢者や幼児など、抵抗力に不安がある場合は湯がく。
(100℃の湯で5秒間程度)
(3)肉や魚からの二次汚染を防止する。
(包丁・まな板の使い分け、器具はよく洗浄、消毒する)
(4)料理を常温で放置しない。
参考「お酢で実験」
きゅうりの洗浄試験をしたところ、
「流水洗浄→10%の酢に10分つける→流水洗浄」という方法で、細菌が減少しました。
殺菌剤には食品用の次亜塩素酸ナトリウム溶液等がありますが、家庭で取り入れやすい方法としてお酢で実験しました。
味や見た目はほぼ変わりませんでした。
加熱せず食べる野菜は、流水で丁寧に洗いましょう!調理の前には、十分な手洗いもお忘れなく!
ねりま食品衛生だより第73号 実験!野菜にも菌がいます (PDF:1,645KB)
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健康部 生活衛生課 食品衛生担当係
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