令和5年度当初予算案記者発表
ページ番号:679-773-632
更新日:2024年9月19日
日時
令和5年1月24日(火曜) 午後2時00分~午後2時42分
記者会見資料
区長発言
それでは説明を始めさせていただきます。お手元の当初予算案記者発表資料に基づいて、私から簡単にご説明させていただいて、ご質問をお受けしたいと思います。
1ページです。考えてみますと、私が区長になってからこれで9回目の予算編成になるのですが、あっという間でした。その中でも2023年というのは、特別な年になるのではないかと思っています。
「ねりま推し」という言い方をしていますけれども、NHKの牧野富太郎さんの朝ドラがスタートし、夏にはスタジオツアー東京、ハリー・ポッターが開業して、11月に全国都市農業フェスティバルをやっていきます。
政策的にも、今まで色々なことをやってきましたけれども、それが実を結んできました。救命救急センターが、来月か再来月には順天堂練馬病院が指定されます。来年には東京都練馬児童相談所が整備されます。更にハードでは、大江戸線の延伸、西武新宿線の高架化、区立美術館のリニューアルといった大きなプロジェクトが目白押しであります。
これまで、色々と「練馬区モデル」を立ち上げてやってきましたけれども、その努力が、もちろん私がということではなくて、職員と区民の皆さんの努力が実を結んで、練馬区が今、更に発展する好機を迎えていると思っています。
今お話しましたNHKの朝ドラと、ハリー・ポッターと、それから都市農業フェスティバル、こういった順番で開催をしていきます。
次ページをご覧いただきます。これまで、平成26年4月に区長になってから、先ほど申しましたが、これで9回目の予算編成でありますけれども、この間に、「みどりの風吹くまちビジョン」というものを作りました。更に「グランドデザイン構想」を策定し、それに従って、様々な行政施策を実施してまいりました。資料の写真で主なものを挙げておりますが、例えば病院では、光が丘病院リニューアルであリ、順天堂練馬病院の増床です。更にまた、練馬こども園の開設であり、様々な事業をやってまいりました。
次のページをご覧ください。予算編成の基本的考え方です。これまでの様々やってきた成果を踏まえて、練馬区の更なる発展に向けた取組を強化する予算とする、過去最大の2,987億円となっております。中身は、私の選挙の公約と同じですけれども、この六つの柱に従って整理しています。これをごく簡単にご説明を申し上げます。
次の7ページをご覧ください。
保育サービスについては、先ほどお話をしましたが、練馬こども園という、幼保一元化のいわば先駆的な施設であると自負しておりまして、そういった政策的な新しみを出しながら、待機児童ゼロを達成しました。しゃにむにゼロにしたわけではなく、政策の体系、施設の体系を考えながらやってきたつもりです。昨年、一昨年と2か年続けてゼロを達成しましたので、これから、更にこれを継続していきたい、そう考えております。
次のページをお願いします。9から10ページは、子育てサポートの充実です。様々なことをやっておりますけれども、こうしたことと並行して、次の11ページから12ページです。児童相談体制の練馬区モデルというものを作ってきたと自負をしております。
私は、東京都に入って若い頃、児童相談所の現場で仕事をしておりました。そういった体験から、縷々申し上げてきましたが、児童相談、問題を抱えた子どもたちのケアというものは、大変繊細でしかも専門的な仕事であります。これは東京都だけではできないし、勿論、区だけでもできない。両者の共同が必要なのだということをずっと主張してまいりました。東京都がそういう方向に歩み寄ってくれて、東京都練馬児童相談所が来年開設されることになります。そして、これと私たちの子ども家庭支援センターとが協力をしながら、練馬区の子どもの問題へ取り組んでいく。そして、このあり方というのは、単に練馬区だけではなくて、今、各区にもどんどん広がってきています。サテライトを作るところ、それからまた独自の取組をするところが増えてきております。そういう意味では、これから志を同じくする人たちと一緒に、区としても頑張っていきたいと思っております。
次が15ページ、支援が必要な子どもたちへの取組です。まさに児童相談所とも関係するのですけれども、ここに三つまとめてあります。不登校児童・生徒と、ヤングケアラーと、それから医療的ケア児です。
不登校児童・生徒については、区独自の調査をいたしました。15ページ左下を見ていただきますと、国、文科省が行った調査と、練馬区が行った調査では微妙に違いがあります。練馬区の場合には、なぜ不登校になったかという点を、本人と保護者の調査をちゃんとやって、体の不調、あるいは学校やクラスに合わない、そういったことを摘出しておりますが、文科省は「無気力・不安」という形で、一般的な話に求め過ぎているのではないかなと思っています。我々はこの調査に基づいて、様々な子ども相談アプリを導入したり、スクールソーシャルワーカーを増員したり、チェックシートを作ったりと、色々な形で取組を進めております。
ヤングケアラーについては、これも区独自の調査で、小学校6年生の1.6%、中学校2年生の1.5%がヤングケアラーである可能性が高いと考えております。
そしてもう一つ、医療的ケア児については、区内の医療的ケア児が約110人と推計しておりますが、子ども発達支援センターを総合窓口として、ここで取り仕切りながら子どもたちのケアをしていこうと、そういったように考えております。
次は21ページをお願いいたします。
高齢者の問題ですが、ここでは、二つ指摘しておきたいと思います。「高齢者みんな健康プロジェクト」という取組を練馬区は開始いたしました。これは、一人一人の高齢者に寄り添って、リスクの高い後期高齢者を抽出して、それに専門員が個別訪問して様々な予防指導をやっていく。そういう取組です。そしてもう一つ、都市型軽費老人ホームあるいは特別養護老人ホーム、そういったものの整備状況を見ていただくと、施設数はこの三つとも、都市型も看護小規模多機能型居宅介護も特別養護老人ホームも、練馬区が都内最多となっております。今後とも充実していきたい、そう考えております。
今度は25ページをご覧いただきます。
障害者については様々な努力をしてまいりましたけれども、意思疎通の促進と手話言語の普及に関する条例を制定いたしました。これまで各区市では、手話言語条例をずっと作ってきたのですけれども、私は若いときに心身障害者センターで、最初、その仕事をしましたので、単に手話にはとどまらず、障害者全体の意思疎通を円滑にする必要があると考えておりますので、そういう意味での条例をつくった次第であります。
次はひとり親家庭自立応援プロジェクトです。私は若いときから、ひとり親家庭というのは、様々な福祉の対象者の中でも一番冷遇されているのではないかと、かねてから考えておりました。そこで、23区最多の26事業を展開するという形で、区長になったのを好機として、様々な取組を独自に展開しているつもりであります。これからも力を入れていきたいと考えております。
それから続いて、今度は、安心して医療が受けられる体制。もうご存じだと思いますけれども、三次救急医療機関が、順天堂練馬病院が今年度中に指定されます。今、仮開設をしてやっているところであります。
練馬区は非常に病床数が少ない。23区の中でも群を抜いて少なかったものですから、これを何とか増やしたいと思って努力をいたしました。就任以来、様々にやってまいりました。30ページに記載のとおり1,000床を増やすことに成功しております。
続いて、34ページをご覧いただきたいと思います。
攻めの防災でありますが、防災まちづくりをはじめ、様々な努力をしてまいりました。避難行動要支援者の避難支援を強化しようということで、現況調査を実施し、そして要支援者名簿を活用した安否避難訓練、更には個別避難計画の策定。この三者を同時進行で今、実施をしております。練馬区は、一般的に言えば、災害の危険の少ない土地ですけれども、これを更に安全なものにしていきたい、そう考えて努力をしているところです。
続きまして、42ページをご覧いただきたいと思います。
みどりのネットワークであります。様々な努力をしてまいりましたけれども、これから頑張ろうと思っているのは、稲荷山公園の段階的な整備を確実にやっていく。これは一部で誤解があるようですけれども、今住んでいる方の強制立ち退きさせて、とそのようなことは一切考えておりません。皆さん方の合意を得ながらやっていくつもりであります。ただ、これをやることは、練馬区、あるいは、もっと広く言えば、東京都のみどりの確保にとっても、非常に大きな影響があると考えております。
そしてそれに加えて、石神井松の風文化公園の拡張、こどもの森の整備。これもまた更に充実をしてまいります。そして平成つつじ公園の改修。そして公園トイレのリニューアル。これは、トイレというのは、単に用を足す場というだけではなくて、特に公園のトイレがどういう形で整備されていて、どういう形で区民に利用されているかというのは、そこが生活の快適さ、美しさという面でも、あるいは土地のイメージという意味でも欠かせない問題だと考えておりますので、更に頑張っていきたい。
みどりを育む、みどりを育むムーブメントの輪を広げるですけれども、これは憩いの森の区民管理であるとか、あるいは落ち葉清掃の事業であるとか、この辺は皆さんと一緒に、引き続き頑張っていきたいと考えております。
牧野記念庭園については記載のとおりです。朝ドラの放送を契機として、書斎を再現したりと様々な努力をしてまいります。
続きまして、48ページをご覧いただきたいと思います。
全国都市農業フェスティバル。冒頭で申し上げました。今年は様々なイベントがこれから展開されるわけですが、これは、かつて私がやりました令和元年度に大成功した世界都市農業サミットを受けて、今度は全国版をやろうということで、開催する次第です。現在のところ、都内では国分寺、首都圏では千葉県の松戸市、それから中部圏の名古屋市、近畿圏は京都市に参加をいただいて、様々なイベントを盛りだくさんに実施していきたいと考えております。
それから次にまいります。49から50ページです。今申し上げましたフェスティバルとあわせて、これまで区民と一体でやってきた地道な活動をやってまいりますが、特に、農の風景公園を開設する予定です。高松農の風景育成地区の拠点施設として、農の風景公園をこの3月に開設する予定であります。
続きまして、51から52ページを見ていただきたいと思います。
みどりの中で優れた文化芸術を楽しむまちをつくりたい。私の念願でありますけれども、美術館を整備については、今の4,000平方メートルから8,000平方メートルほどに大拡張してやっていきたいと考えております。私が区長になりましてから薪能を始めたり、真夏の音楽会を始めたり、様々なイベントをやってまいりましたけれども、それを更に大きく育てていきたい。名前を挙げて恐縮ですが、日経新聞を読んでいたら、地域が文化をつくる面もあるけれども、いや実は文化こそが地域をつくるのだという、そういう特集記事が載っていました。我が意を得たり、と思いました。
福祉や医療をこれまで全力で頑張ってきたつもりですが、その成果の上に立って、みどりの風吹くなかで様々な文化芸術を楽しむまちをつくっていきたい。それこそが練馬の魅力としたい、そう考えております。
以上で、一つ一つの事業についての概略をご説明申し上げました。
61から62ページにかけては、区民生活を守るという意味で、新型コロナウイルス感染症と物価上昇への対応についてのこれまでの取組と、そこから今回の予算について取りまとめております。ご覧いただきたいと思います。
最後に、66ページをご覧いただきます。歳出の一覧が載っております。
その歳出の円グラフの右半分がそうですが、保健福祉、こども家庭、教育、これを全部合わせたものが全体の約7割近く、65.8%になります。この予算は、私の予算の性格を一番表していると思います。本当はもっと土木費、そういったところにお金を使いたい、もっと予算を確保してそちらももっと充実をしていきたい。そう考えておりますけれども、これまでは、どちらかというとこういった形で予算を計上して頑張ってきたつもりであります。
以上、予算の概略をお話し申し上げました。
質疑応答
【記者】
東京新聞の原田と申します。よろしくお願いします。
二つ質問したいのですが、一つは稲荷山公園の件で、強制立ち退きはしないということですけれども、エリアの4分の1の住民が金額の見直しを求めていると承知しております。
どのような方向で合意を得るのでしょうか。みどりの保全、自然の保全が目的なのか。今も公園のままでエリアの整備をしていけばいいという考えもあると思う。その辺の区長の考えを。
【区長】
もう1点はいいのですか。
【記者】
もう1点は、全然別件のコロナ対策の話。
【区長】
そもそも私の仕事のこのプランも、みどりの風吹くまち、どういう名前にしようかと思ったのですけれども、それを私の提案で、職員と話し合って、みどりの風吹くまちビジョンと命名したのは私であります。
練馬区の魅力とは一体何か。これは、練馬区というのは、東京の言わば住宅都市の典型の一つでありますけれども、圧倒的に緑が多いところだったのですね。これまでは「みどり30」と言ってきて、30%が緑地だということを誇りにしてきた。
残念ながら、相続とか色々な事情があって減ってきているので、これを何とか維持していくことが練馬区にとっての死活問題だと思っています。
そのためには、その大きな一翼を占めるのが稲荷山公園であって、これは全体で10haぐらいあります。大変巨大な面積でありますので、そこを住民の皆さんに御理解いただきながら、必ず整備をしていきたい。
これは、おっしゃったとおり、住民の皆さんの合意と、それから全体の利益であるみどりの確保等々、これを調和させなくてはいけないので、大変矛盾があったり、困難があることは十分承知しておりますけれども、私も様々に、これまで色々な努力、長い間、行政をやっていきますから、こういうときこそ、たとえ時間がかかっても、住民の皆さんの理解をいただけるように努力をしていきたい。それが行政の責任であると、固く信念を持っております。
【記者】
ありがとうございます。
当初予算と少し離れますが、コロナ対策について伺います。
政府がマスクを緩和する方針を示しています。今後は、区内の小中学校のマスクの着用を緩和していくのかという点や国にどのようなガイドラインを示して欲しいか、どういう検討をして欲しいかということを教えてください。
【区長】
私は、たまたま10月に、ハリー・ポッターのスタジオツアー東京開設の関連で、本家のロンドンの施設に招かれまして、行ってきて一番驚いたのは、ハリー・ポッターもそうですけれども、ロンドン中、夜も昼も、歩き回っても、誰一人というぐらいマスクをしていないのです。これは、話には聞いていたけれども、すごいなと思いました。
それが、帰るときになると、飛行機に乗る段階から、完全にマスクをしていなければ飛行機に乗れないのです。これは、日本というのはちょっと変わっているのではないかなという印象を持ちました。どちらが、何がいいか分かりませんよ。
ただ、そういう意味でいうと、私の感覚としては、そろそろ方針転換するときなのではないかな。それは政府に賛成であります。
ただ、かといって、やみくもに外せというわけにはいきませんから、それに対しては様々な予防措置とか医療提供体制とか、それは並行してしっかりやってもらいたい。そう思っております。
【記者】
確認ですけど、小中学校についても、そういう意見、方針転換でよろしいですか。
【区長】
私も、本当は自分が先頭に立ってやればいいのだろうけれども、なかなか政治というのは難しいです。同じようにしていきたいと思っています。
【記者】
朝日新聞の滝沢です。
私も、二つのテーマについて伺いたいので、順番に教えていただければと思うのですけれども、まず1点目が、子育てに関してです。
国と都が、子育て支援で、例えば都だと、子育て支援策で月5,000円支給を打ち出していたかと思うのですけれども、そういった国とか、都とかの子育て支援策へのご所見と、あと、区として、そことどういうふうに連携していきながら、子育て支援を引っ張って行かれるのかなど、伺わせていただければと。
【区長】
私は、子育てといっても色々な意味がありますよね。
一つは少子化対策ということでやるのか、それとも、一人一人の子供に寄り添った必要な対策をやるのかという。
少子化対策については、これは、根本的には国がどうすべきか考えるべきことだと思います。その姿勢が全く、言いにくいけれども、伝わってきませんよね。
ただ金をまけばいいというものではないし、小池さんが5,000円をやられたのも、広い意味での少子化対策を考えていらっしゃるのでしょうけれども、そういった形での取組がどういう効果があるのかも、ぜひ我々は考えなくてはいけない。
私は都にいるときに、当時の石原さんに言われて、少子化対策の懇談会もつくったりして考えたことがあるのですけれども、本当に実感として、少子化対策というのはどうあるべきなのか。
例えば中国でさえも、子供を作るのが、少子化政策をやめても、一人っ子政策をやめても、できなくなってきている。
これだけ社会が豊かになってきて、それを享受する時代になってくれば、なかなか難しいのではないかなという気がしております。
ドイツが少し増えたのですかね。日本並みだったのが、合計特殊出生率が1.5ぐらいになったのかな。そういったことを見ながら、できるだけのことをしなくてはいけない。
金も必要でしょうけれども、若い人が結婚する気になってもらわなくてはいけない。それがまずなっていない。結婚しても、子供をつくる気になってもらわなくてはいけない。それは、またなかなか進まない。これは本音で議論してもらいたいという気がしますね。色々な意味で、言葉を交わしたりとか、金をまいたらうまくいくわけではないだろうと思うのですね。
それについて、我々区は、できるだけ何でも、国や都がお示ししてくれた、それをやろうと思っていますけれども、どちらかといえば、これまで、それこそ私がやってきたこともそうですけれども、生まれた子供たちが健全で健康に育つように支援をしていく。また、保護者も含めて。どちらかといえば、私自身は長い間、行政をやってきて、そちらに重点を置いてやってきたかなという気がしていますね。
ただ、一つ、そういう関連で申し上げると、例えば、日本というのは伝統的に、ひとり親家庭に非常に厳しい社会だったと思いますね。これは、私は何十年も前からそう思っているのですけれども。特に、昔は母子家庭なんて言っていて、それ自体が問題だけれども、そういった方に対する支援を躊躇するところがあったような気がしていますね。その辺は見直すべきではないのか。だから、私は区長になってからも、ひとり親家庭の親対策というのは、力を入れていた施策の一つのつもりであります。
【記者】
ありがとうございます。
もう1点が、先ほどのお話にもありましたけれども、ハリー・ポッターのスタジオツアー東京が、オープンするということで、結構注目が高いかと思うのですけれども、区長にとってどういう期待を持っていらっしゃるのかというところと、あと、区の事業として、52ページには上映イベントというのが書いてあったりしますけれども、何かやってみたいこととか、相乗効果とか、考えていることがあればお聞かせできればと思います。
【区長】
旧としまえん跡地、今の練馬城址公園ですけれども、これをどう使おうかというのは大問題だった、区にとっては。正直言って、なかなかいいアイデアがなかったのです。幸運なことに、やりたいという人が出てきて、ハリー・ポッターが手を挙げてくれた。私は心から感謝をしております。
色々な意味で批判する人もいるかもしれませんが、私は、あそこの土地をこういう形のテーマパークにして、しかもみどりを減らすのではないのですから、むしろみどりを増やしながら、こういう施設を造っていくということは全面的に賛成でありますので、大歓迎をしていきたい。そのために、区としても一緒に頑張らせてもらえたらと思っております。
そのためにできることとして、問題は商店街との一体化も当然必要でありますし、区全体としても、たまたまハリー・ポッターだけで来てもらうのではなくて、練馬区に来た人は、練馬区全体の、例えば練馬区の農業を見てもらうとか、そういった形で、結びつけられる形で、一体とした区の振興策につなげていきたい。そう考えています。
【記者】
日刊建設工業新聞の林と申します。
長年やられている、区長は大江戸線延伸事業についての、進展状況を伺いたいと思います。
【区長】
大江戸線は、これは練馬区にとっては長い長い課題になっているのですよね。少なくとも、大泉学園まで延伸をしたいということでずっとやってこられた。
まず、私が区長になってびっくりしたのは、私が都にいるとき、都の幹部でいるときに、大江戸線の延伸というのは、正直言って、大問題だと思っていなかったんですね。それは、それだけの説得力がなかったから。長い目で見たら、区の西部の交通網の改善という意味で、大きな効果がある事業。
しかも、私が都にいるときは、まだ、それこそオリンピックの問題があったりとか、臨海部の問題があったりとか、そちらの交通網を優先するのは仕方がなかったと思うのですけれども、今となっては、国が選んだ6路線の中でも、残っているのは事実上、大江戸線だけですから。これは必ずやってもらわなくてはいけないなと思っています。
ただ、問題は何が一番の障害か。お分かりだと思うのですけれども、事業主体の問題でありまして、事業主体の交通局が、どうしても企業体ですから、全体の赤字解消というのか、黒字確保に一生懸命になっているので、そこは無視できないので、それと同立するように、区も、今も積立をやっていますけれども、場合によっては負担もしながらやっていく必要がある。今が勝負だと思っていますから。これは、都の幹部と直接折衝してまとめなければならん。そう思っています。
【記者】
前年度の50億円の延伸の基金。その使い道を検討されていたと思うのですが、それも含めて。
【区長】
それも含めてですね。それだけで、金が幾らという話ではないのですけれども、地元の沿線のまちづくりも並行してやっていますけれども、それも加速すると思いますね。場合によっては、今お話があった基金を増やすこともあるかもしれませんし、そこは交通局と実務的な折衝をしながら、都の幹部に決断してもらって決めていきたい。そう思っています。
【記者】
NHKの清水と申します。よろしくお願いいたします。
私からは、給食費の無償化についてお伺いします。
他の区が無償化を決められている中で、今後の練馬区の方針について、導入される予定であるのか、前向きに検討されるか、導入予定はないのかといったことをお伺いしたいです。
【区長】
他の区といっても、導入を決めたのは葛飾と世田谷と、あと、どこだったかな。圧倒的多数が決めているわけでも何でもないですよね。
私は、この問題は、目先の受け狙いでやられては困るなと思っているのです。根本的には。どうしても、選挙が近くなると、ばらまきが至るところで出てくる。それは、私は真っ向反対であります。
だからといって無償化しなくていいというわけではなくて、どういう意味があるのか、無償化することに。当然なことですけれども、子供を育てて、子どもの食事を提供するのは、我々親の責務でありますが、それは、その上に立った上で、無償化がどういう教育的な意味があるのか。それに、わざわざ公費をつぎ込む必要があるのか。つぎ込むとしたら、どれぐらいが必要なのか。そこは柔軟に弾力的に検討していきたいと思っています。
だから、何が何でも駄目だというわけでもないし、逆に絶対やろうとか、そういうわけでもありません。
【記者】
度々すみません。東京新聞の原田です。
一つ、子育て支援のところでお伺いしたいのですけれども、10ページの子育て応援ギフトの拡充というところからなのですけれども、この辺が、先ほど区長が、ばらまきだけではいけないというお話でしたけれども、応援ギフトの拡充をしていくことの狙いというか、こういうのが実際に少子化の改善に向けてどのようにつながっていくのか、この辺の考えを教えてください。
【区長】
これは、基本的に国や都がやると決めている事業ですから、根本的にそうなのですよね。だから、それに私が乗らない理由はありませんから。それはそれで意味があると思っていますけれども、これで全部と言われては困りますよね。そういうことです。
【司会】
あえて付け加えれば、下にありますけれども、全員面談とか、入院費、家庭全戸訪問とかありますけれども、これは元々、練馬区として力を入れてやってきた事業です。
こういった皆さんのフォローをするということを中心に置きながら、国や都の提供施策で、ギフトなども加えてやっていく。こういった考え方で御認識いただければと思います。
【記者】
日経新聞の上月です。
細かいので、もしお分かりになれば、お答えいただきたいのですけれども。
新型コロナウイルス感染症対策で、11億円強を予算計上されているのですけれども、ただ、現状4月以降、国費にすべきかどうなのか、まだ分かっていないのですけれども、この計上は、どういう積算に基づいてやっているのかということと、あと、区の方で、東京都の意見で酸素医療提供ステーションなど、色々な事業を展開されたと思うのですけれども、5類以降になった場合も、必要だと思われる最低機能はどのようなものがあるのか、区長の考えを教えてください。
【区長】
コロナについては、ワクチン接種をはじめとして、先導的に色々とやってきたつもりですけれども、今大きな転換に来ていることは間違いないと思いますよね。
例えば、酸素ステーションなどだったら、これはご存じのとおり、昨年の秋で廃止したわけです。区としては役目が終わったということで。
今度、国がどういう方針で、どういう形でやろうとしているのか、まだ具体的に分からないものですから、これは取りあえずの見込みで、これまでの事業を中心にして計上しております。
今後、具体的な国の動きと都の動きを見ながらやっていく。それ以上は言えないですね。
個々の事業については、私もそこまで何でも知っているわけではありませんので、担当から説明させます。
【司会】
予算の計上の考え方について財政課長から。
【財政課長】
補足だけさせていただきます。 今申しましたように、61ページの11億6,000万円の事業のお話かと思います。
こちらにありますとおり、基本的には個々の事業について掲載しておりますが、区長からお話あったように、国の状況を受けて、今後検討をする必要があると考えています。
そのため、大規模接種会場の運営などワクチン接種そのものに関しては5年度当初予算には今のところ盛り込んでいない状況です。こちらにつきましては、今後4年度予算の補正の機会もございますので、その際に計上して繰越をするなど、技術的な対応としましては、こういった形で図っていきたいと思っております。
いずれにつきましても、国や都の状況を踏まえた対応という形で考えていきたいと考えております。
【記者】
読売新聞の山田です。
今回、一般会計予算が過去最大の措置となっているということだったのですけれども、最も力を入れたといいますか、これを重点的に取り組んだ結果、この規模になりましたという、区長のお考えがあれば。
【区長】
考えは、先ほどの66ページでもご説明しましたけれども、今回増えた中で、福祉医療や教育が55億円でしたか、財政課長。
【財政課長】
前年度の増加分というのが75億円ほど、うち55億円は、区長がおっしゃったように、福祉や医療、子育ての関係のお金です。
【区長】
私は、就任以来、とにかく、正直言って練馬区の住民として三十数年住んできて、こういうことを言うと叱られるかもしれませんが、練馬区政に満足していなかったので、これを一流の区政にしたいと思って、特に福祉や医療が遅れているなと思っていましたから、それをまず重点的にやろうと思って、様々なことをやってまいりました。
結果として、こういう形で福祉医療が中心の予算になっているわけですけれども、本来は、もっと他のこともやりたいなと。本当はハード整備だってもっとやりたいわけですけれども、金がかかる。桁が違うのでゆっくりしかできない。だから、ちょっと残念に思っています。
【司会】
その他いかがでしょうか。
それでは、恐れ入りますが、前川区長は、こちらで退席させていただきます。
本日は、どうもありがとうございました。
【区長】
どうもありがとうございました。個別に話したいことがあったら、いつでも大丈夫ですから、待っています。よろしくどうぞ。
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