平成29年 第二回定例会(ねりまの将来像を区民の皆さまと創ります)
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更新日:2017年6月19日
6月19日(月曜)、平成29年練馬区議会第二回定例会にあたり、前川燿男(まえかわあきお)練馬区長が記者会見を行いました。
会見では、練馬区名誉区民お二人の選定、グランドデザイン構想、保育所待機児童対策、児童相談行政の推進、空き家等対策、アイメイト協会の支援について、説明を行いました。
動画の概要 前川練馬区長記者会見 平成29年第二回定例会
日時
平成29年6月19日(月曜) 午前11時~正午
記者会見資料
区長発言
皆様、本日はお忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。もう定例になりましたが、議会ごとの定例の記者会見を始めさせていただきます。お手元に資料を配布してありますので、それに基づいて説明させていただきます。
まず2ページです。名誉区民に、野見山暁治(のみやまぎょうじ)さんと、ちばてつやさんを新たに選ばせていただくことといたしました。もう既に議会で同意をいただいています。現在は名誉区民が11名いらっしゃって、そのうちお二人がまだ現役でいらっしゃる。ご存知のとおり、野村万作さんと、それから、松本零士さんがいらっしゃいます。お二人をさらに加えて、野見山暁治さん、2ページを見ていただきますと、まだ現役で、96歳でいらっしゃるけれども元気で活躍していらっしゃいます。3ページが、ちばてつやさんで、野見山さんに比べると、78歳です。私が学生時代には、若いころには、少年マガジンの連載をずっと毎週楽しみに読んだものでした。このお二人です。
次に、2点目にまいります。グランドデザイン構想です。これは4ページをご覧いただきますと、区長就任以来、私が目指してきたのは「改革ねりま」です。
その具体的な中身として、平成27年3月に「みどりの風吹くまちビジョン」を策定し、6月にビジョンに基づくアクションプランを策定し、それから、平成28年10月「区政改革計画」、そして、この3月には、「公共施設等総合管理計画」と、いろいろやってきました。これを今後も着実に進めていくのですけれども、これをもっと区民に知ってもらうためにグランドデザイン構想を策定した、そう理解していただければと思います。
5ページに、これまでのいろんな取り組みをまとめてありますので、後でお目通しをいただければと思います。左上の子育て支援。これは全国でも、こういう本格的な幼保一元化施設は初めてだと自負していますが、練馬こども園を創設して、今は16園開設しております。以下、いろんな取り組みをやってまいりまして、手前みそながら、練馬区独自の政策をたくさん実施してきたつもりです。
これをさらに、次、6ページをご覧いただけますでしょうか。これは行政がひとり合点でやっては話にならないのでありまして、区民と目指す将来像を共有しながら、様々な課題に取り組むことが不可欠です。下にありますように、「暮らし」と「都市」と「区民参加と協働」、三つのグランドデザインを考えています。都市につきましては、既に、もう検討に着手していまして、検討の場もつくってやっています。それに今度は新たに、「暮らし」と「区民参加と協働」を加えようというものでございまして、想定年次は概ね10年後から30年後を描いています。
7ページ、8ページ、9ページと、それぞれ「暮らし」、それから「都市」、さらに「区民参加と協働」という形でお示ししています。これはあくまでもグランドデザインであって、これ自体が行政計画ではありません。ビジョンとかアクションプランで描かれた内容を、もっと区民にわかりやすく示す。それが目的でして、そして、将来の理想像を共有しようというのが狙いです。例えば、8ページをごらんいただきますと、「都市のグランドデザイン」が一番典型的ですけれども、これはどちらかというと、図面といいますか、イメージといいますか、それを中心に描かせていただきたい。例えば、良質なみどりが広がる地域であれば、その下にもありますが、農と住宅が共存する地域、農のある風景とか、そういったところを、これからどうやっていくのか、あるいは、「としまえん」をどうやっていくのか、そしてまた、石神井をどうやっていくのか、そういったことを具体的にイメージとしてお示しできればと思っています。「暮らし」と「区民参加と協働」についても狙いは同じです。
10ページをご覧いただくと、今後の予定です。12月に素案を公表して、平成30年度中に策定したい。検討の体制としては、区政改革推進会議、これで検討するのですが、その下部組織というわけでもありませんけれども、具体的な検討の場として、「都市」については、既に都市のグランドデザイン有識者委員会というものつくっています。それから、「区民参加と協働」については、これから区民協働のあり方検討会議というのを設置いたします。「暮らし」につきましては、例えば、福祉についても、医療についても、文化についても、いろんな行政分野ごとの専門家会議がありますので、それを活用していきたい、そう考えています。
3点目に入ります。保育所の待機児童対策、11ページをご覧いただきたいと思います。これまでの取り組みです。
まず、平成28年4月まで、昨年までですが、私が区長に就任したのが平成26年4月でありますけれども、それ以降の3年間で定員拡大を加速してまいりました。認可保育所につきましては、その上の見出しにありますが、認可施設だけでも3年間で都内最大3,200人以上の定員を増大いたしました。そしてまた、政令市を除いた基礎的自治体としても、これは全国トップです。それだけの数を増やしてまいりまして、そして、昨年、平成28年度は、これにさらに保育所待機児童ゼロ作戦を展開して、1,000名以上増やしたわけです。その中でも、先ほどお話しした練馬こども園で1,100人以上の定員を拡大しています。12ページをご覧いただきたいと思います。今のお話をまとめています。認可施設の定員拡大と、ゼロ作戦と、練馬こども園と、ご覧いただきたいと思います。そして、13ページです。その結果です。左下の表をご覧いただきますと、この4月1日時点で供給量は1万6,301人の定員を提供しております。それに対して、需要は、保育所申し込みは1万5,169人でしたから、総数としては、もう既に1,132人、総需要を総供給が上回っているわけです。ただ、残念ながら、右の表にありますように、全体で言えば48名の待機児童が出た。これは基本的にゼロ歳の定員が若干不足しているのは事実ですけれども、これも含めて、基本的には、区内全体では足りているけれども、地域によって需要と供給のミスマッチが発生した。要は、希望するところに保育園がなかった、近くに保育園がなかったということが主な原因です。そこで、これをどうしていくか。14ページをご覧いただきますと、上の囲みにありますように、全体としては需要を満たす供給はできている。問題は、地域による需給のミスマッチなので、これを解消するために努力してまいります。一言で言うと、総量を拡大する整備から、今度は重点的な対策をやっていきたいと考えています。特に、練馬総合福祉事務所管内については、私立幼稚園が少なくて練馬こども園の拡大が難しい。それから、保育所建設の適地確保が難しいという事情がありますので、ここを重点的に増やす。
それに対して、大泉総合福祉事務所管内については、ほとんど待機児童が解消したと言っていいと考えています。
15ページをご覧いただきます。これからであります。今お話したように、問題は需給のミスマッチです。それに対応するためには、相当数の量を増やす必要がありますので、全体で700人の定員増を実施いたします。左下の表をご覧いただきたいと思います。そして、今お話ししたように、練馬総合福祉事務所管内は、右の表をご覧いただきますと、700名のうち6割は練馬で増やします。大泉についてはほとんど問題が解決していますので、微増にとどめたと、そういうことです。特に、練馬総合福祉事務所管内につきましては、単に保育所を増やすだけではなくて、バスによる送迎。区立幼稚園というのは全体で3か所あります。これを活用して、そこへ向けたバスによる送迎を、3歳児を対象として1年保育を実施していきたいと、そう考えています。次のページ、16ページをご覧いただきますと、その説明をしています。3歳児の定員が練馬総合福祉事務所管内では不足していますので、それを総合的に対応するために、単に認可保育所を増やすだけではなくて、その間の暫定的な受け皿として、区立幼稚園を活用した対応を実施していきたい。これは80人ですが、それを考えています。そして、17ページをご覧いただきます。これまで何度も繰り返してきましたけれども、私は、極端に言うと、国と、それから、皆さんに僭越で失礼でありますが、マスコミが一緒になって、基礎的自治体、区市町村の待機児童対策をあおっているような感じを受けています。これは基本的におかしい。本来であったら、自治体だけではなくて、育児事業をもっと充実するとか、児童手当を増やすとか、総合的な政策を国がやるべきです。そこに目が行かないで、まるで待機児童を出した自治体が悪であるかのような、そういった報道がされているのは、これは根本的におかしい。しかも、幼保一元化の取り組みを国は何もやっていないわけですから、これも根本的におかしい。こういったことを抜本的に国に対応していただきたい。それによって、様々な子育ての形を選択できる社会を実現しなくてはいけないと、私は思っています。これは昔からの私の持論です。ただ、そういって何もしないわけにはいきませんので、区として目の前にいる待機児童の解消については引き続き全力で取り組む。来年の4月には必ず実現したいと、そう考えています。
次に、4点目の課題に移ります。児童相談行政の問題です。いい機会ですので、私の考えを申し上げます。18ページをご覧いただきますと、要は、児童相談行政に対する根本的な誤解がある。特にマスコミを中心にその誤解が広がっていますので、それをぜひ訂正していただきたい。ご存知のとおり、去年の5月に児童福祉法が改正されて、特別区は児童相談所を設置できるものとなりました。これは都からの移管ではなくて、区が設置できるというだけの話です。ただ、児童相談行政というのは広域行政の性格が強いわけです。だからこそ、都がやってきたわけです。都がやっているから、都が譲るのを嫌がっているとか、そういった問題ではありません。なぜか。一番大きな問題は、養護施設が一番社会資源として大きいわけですが、これは入所する児童の数というのはせいぜい3,000人です。それに対して保育園は年間26万人も入所しているので、だから、これは福祉事務所であり、区市町村がやっているわけです。それに対して、子どもを対象とする児童相談所は、その対象数は極めて少ないものであり、しかも処遇が難しい子どもが多い。18ページ、(1)、(2)、(3)で書いてありますように、それに加えて、これを処遇する児童養護施設というのは都の内外に分散している。例えば、都立施設は都内に2か所しかありません。あとは全部、千葉県と神奈川県にあるわけです。そういった、どこに入れるかということ自体が、大変な広域調整が必要になってくる。それから、子どもを例えば虐待から守るために親から分離する必要がありますから、ほかの自治体にも逃がさなくちゃいけない。そういったことをどうやっていくのか、それは自分の区の範囲内だけでは完結しないものです。それから、処遇困難な児童が多い、虐待を含めて。だから、対応に高度な専門性が要求される。これは一朝一夕にできるものではありません。こういったことを総合的に勘案すると、23区が個々に設置することは、まだまだ機が熟していないと私は考えています。それはむしろ逆効果です。今よりも良くなるか。そうはならないと私は思います。今、現に都がやっているわけですから、それより良くならなくてはいけないのです。そこが、その議論が全くなされていない。
問題点を三つ挙げてあります。以上お話しした3点に対して、実務的な検討が全くなされていない。私は、区長会で、あるいは、区長会の役員会で問題提起しているのですが、大変残念なことに、区長さんたちはそういうことが全く理解できていない。しゃにむに、基礎的自治体がやったらプラスになると、そういう主張をおっしゃるだけであって、まことに残念であると思っています。児童処遇のプロセスがどうなっていって、それに対して、実務的に例えば子どもを養護施設に入れる場合に、どうやって調整していくのか、その検討がなされていないのです。2番目。したがって、児童相談所業務をやるとすれば、これは児童養護施設、あるいは、里親、こういったものとの連携や、警察とも連携しなくちゃいけない。そうなると二つしか選択肢はありません。そういった社会資源を全て区が区内に用意するのか、あるいは広域調整機能を設けるのか、二つに一つです。各区が全て養護施設とか里親を用意する、これは絶対にできません。それは不可能です。都外にさえ施設があるわけですから、それをどうやって使うのか。そうなると、広域的な調整機能を担う機関を置くしかないのです。それは一部事務組合をつくるしかありません。そうすると、一体何のためにそんなことしなくちゃいけないのか。一部事務組合をつくったとしても、都が単独でやっていることよりも極めて入所調整が困難となります。そういったことが全く検討されていない。それから、3点目。誤解があるのですが、今回の制度改正というのは移管ではなくて、各区の独自の設置です。東京都がこれを支援する義務もなければ、何もないわけです。そういったことが全く議論されていない。こういう現状でしゃにむに設置を強行すれば、むしろ悪化するリスクが大きいと私は思っています。しかも、区長さんたちは様々な方がおいでになります。ほとんどの方が様子見です、ご存知のとおり。一生懸命これをやろうとしているのは、ほんの4~5区しかありません。その方たちは残念ながら、今お話ししているような状況を全く理解されていない。とにかく区がつくればいいのだという、そういう議論をされているのです。
したがって、練馬区としては今お話ししたように、まず(1)に書いてありますように、区単独設置では改善は期待できない、むしろ悪化すると思っているのです。したがって、私は何が何でもこれに反対するだけではありません。もし、区が設置することによって状況が改善されるということであれば、喜んで設置いたします。それは今の段階では、区長会でも、あるいは実務レベルでも全く検討されていない。そうすると、当面は、練馬区としては子ども家庭支援センターの地域に根差したきめ細やかな支援を展開しながら、都の児童相談センターと広域的で専門的な連携や強化をまずはしていきたい。そこで、この6月から新たな事業を開始いたします。23区初の取り組みです。東京都と協定を締結して、簡単に図示してありますが、左が区の練馬こども家庭支援センターによる地域単位のきめ細やかな支援、それから、右が都による広域的・専門的な支援です。これを組み合わせてやっていく。区から、課長、それから、職員をその児童相談センターに派遣して、具体的な援助方針の会議に関与して、主体的にかかわっていくというのが一つ。
今度は逆に、都からも区への処遇検討会議に参加していただく。そして、情報共有、専門的な助言・指導をいただくという、そういう形をやっていきたい。左下に書いてありますが、2点ありまして、巡回支援体制を強化する。専門相談員を配置して、見守りが必要な家庭を、単に待っているのではなくて、こちらから出かけていって訪問していく。そして、また新たな事業として、これは一部の新聞でも報道していただきましたが、最大14日間のショートステイ事業を開始いたします。この二つを区として当面やって、児童相談行政を充実しながら支援していきたいと、そう考えています。
この中身については、またご質問があったらお答えしますけれども、私が一番腹立たしいのは、ポピュリズムといいますか、区はやっている、やるのだということ自体を目的とする方が、残念ながらおいでになる。そうではない。児童福祉を増進するために一体どういう方法がいいのかということを、きちんと真面目に検討していかなくては困るのです。私は、自分のことを申し上げて恐縮ですが、都へ入って10年間は、当時の民生局、福祉局にいまして、その大部分は児童福祉をやってきました。だからというわけではありませんけれども、現場の実態を一番よくわかっているつもりです。
次にまいります。5点目、空き家等対策です。
ご存知のとおり、一昨年の5月に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が全面施行されたわけです。それを受けて、当然、練馬区も新しい対策をしなくちゃいけない。これはずっと問題意識を持ってきました。ただやみくもに何かやったらいいというわけではありませんので、まず2年間かけて実態調査を実施いたしました。その結果、そこにありますように、空き家が1,507棟ぐらいあります。そして、いわゆる、ごみ屋敷であると思われるものが30棟存在しています。これを、きちんと対策を実施するために空き家等対策計画を策定いたしまして、それに基づいて今回の議会に条例を提案させていただいています。中身は次の表をまたご覧いただきますが、その下にありますように、既にこの3月から、不動産鑑定士等の専門家団体と協定を締結して、セミナーをやったり、あるいは個別相談事業を実施しています。それで、4月からは地域貢献事業も開始しています。次の21ページをご覧いただきたいと思います。左が空き家対策、右がごみ屋敷対策です。この中で黄色くマーカーのしるしがあるところが、区独自の、今回の条例による対応でして、白抜きのところが法に基づく措置です。ご覧いただいておわかりのように、空き家対策については、立入調査から代執行まで法に規定があります。これに対して、区は助言・指導から意見聴取をやって、区が手続を代行し、緊急時には応急措置をすると、そういった対応を決めているわけです。そして、一番下にありますように、審議会を設けまして、行政執行を場合によっては最後にやります。それをやるにしても、一方的にやるわけにはいきませんので、審議会の意見を聞きながらやっていくと、そういう構成にしています。ごみ屋敷につきましては、これに対して法律の規定がありませんので、全部が区独自の対応です。立入調査から代執行に至るまで、空き家と同じような形の対応を実施してまいります。
最後に、6番目、アイメイト協会です。実は、練馬区は日本の盲導犬の発祥の地でありまして、アイメイト協会は練馬の関町にあります。ここでずっと、昭和23年に盲導犬の訓練を開始した。外国のものを直輸入ではなくて、自分たちで工夫しながら、そして、昭和32年に国産盲導犬の第1号がこちらから巣立っていったという、そういう経過があります。今の協会会長の父親である塩屋賢一さんというのは、盲導犬の父と呼ばれているわけでして、これまでに国内トップの1,322組、ペアというのは視覚障害の方とのペアですが、送り出してきています。これまでも、私どもは支援してきました。実は私も、このアイメイト協会に参上しまして、右下の写真は恥ずかしながら私です。アイマスクをつけて盲導犬に引っ張ってもらって歩いたのですが、びっくりしたのは力が強いです、盲導犬というのは。私は初めてで、どうやって制御したらいいのか、よくわからなかったこともあるのですけど、ぐいぐい引っ張られてついていくのが大変でした、目をつぶっていて。なるほど、視覚障害の方は大変だなと改めて実感したわけです。そこで協会の要望を受けて、次のページ、23ページにありますが、都内で初めて区役所の庁舎でアイメイト訓練の実施ができるようにいたしました。そして、もう一つ、盲導犬など補助犬用のトイレも設置をすることにいたしました。そこにありますように、要は一番困っているのは、例えば、エレベーターとかエスカレーターが一番お困りになるようです。どうやって、やっていったらいいのかわからない。犬だってなれないわけですから、それを区役所で実際にエレベーター、エスカレーターを使ってやっていただく。やみくもにやるわけではありませんので、期間を決めて、そして、場所を決めてやる。また、あわせて地下食堂でも犬が静かに伏せて待つ訓練をしたいと、そういうふうに考えております。そして、犬も生き物でありますから、トイレがなくては訓練できませんので、これはもちろん敷地内であっても庁舎外ですけど、補助犬用のトイレを設置することにしています。
最後に、シェアサイクルです。自転車を自分で持たないでも、これをシェアしながら使えるような形のものを、練馬区ではまだやっておりませんでしたので、光が丘、それから、大泉・石神井・上石神井地域の二つに分けて実施いたします。これは後でご覧いただきたいと思います。説明は以上です。
では、ここで、のぶみさんという絵本作家の方からのビデオメッセージをご覧いただきたいと思います。
区のイメージアップ作戦の一環としまして、のぶみさんにご協力いただいて、大人向けの、まことに残念なことに、「子ども向け」という誤った報道があったのですが、子ども向けではありません。例えば、以前、NHKでサラリーマンNEOという放送がありましたよね。あれに類するような、大変知的に高度な内容だと思っているのですが、それをのぶみさんにやっていただいて、練馬区のPRに使っていきたい、そう考えています。今日はのぶみさんのビデオメッセージを用意してありますので、それをご覧いただきたいと思います。
質疑応答
【記者】日本経済新聞の高畑と申します。区長が就任されたときに区の担当をさせていただいて、当分出席させていただいてなかったのであれですけども、1点お尋ねしたいことがありまして、発表の内容とは異なるのですが。築地の移転問題で、これは従来の会見でもいろいろとお話は出たかもしれませんが、報道ベースではあるのですけれども、小池知事が豊洲に移転して、築地は貸し出したりして有効活用するという方向という、これはまだ報道ベースで、どういうことにするかという正式発表はまだだと思うのですけれども、それを見ていらっしゃってどう感じられるか。17日には市場関係者と会って、無害化ができていないということに関して謝罪もされていますけれども、そういう政治的な対応をご覧になっていて、どう受けとめられているかというのを区長からお願いしたい。
【区長】この問題につきましては、私は、また変ないきがかりで4月4日の百条委員会に出席して証言してきたのです。私が直接この問題に携わったことはありませんが、もちろん、これは東京都の重要な問題だし、都政全体の運営、経営をやっていましたので、問題意識はずっとあります。そもそも、なぜこれがこんなに大問題になったか。これは石原さんの三選のとき、平成19年ですか。そのときも実は平成19年の予算では、全部、豊洲への移転経費も計上されて執行するはずだった。ところが、三選のときに、当時の民主党がこれを政治的な、いわば石原さんをたたくネタとして使って、当時、宮城県の前知事だった浅野さんが、その方も築地へ行ったり、豊洲へ行ったりして、これをもう大問題にしてしまったのです。石原さんというのは、大変失礼だけど、ああ見えても大変臆病な方ですから、三選に影響があるのを嫌がって調査をやると言ってしまったのです。再調査をやったら、それは、やれば必ず出ますよ。それで大きな汚染が発見されて、そして問題になったというのがそもそもの経緯です。ただ一貫して、我々、当時の事務方から考えれば、事務的な、行政的な視点から言えば、終わっている問題を、何度も何度も取り上げてやられてきたというのが実感です。今度、小池さんがこれを問題にされたのは、またそれはいろんなお考えがあって意図がおありだとは思います。それについて私が批判がましいことを申し上げる気はありませんけれども、我々、当時の行政に携わっている者から見たら、そもそもこんなに騒がれること自体に違和感があるというのが都の職員の実感だろうと思っています。それ以上は言いにくいので。
【記者】ありがとうございました。補償の問題も、市場関係者にとっては大きな問題で、決断の、ここまで検討して、このとおりの決断になるかどうかというのは正式に表明があってからだとは思うのですけれども、そこら辺の問題についてはどうご覧になっているかというのもお伺いいたします。
【区長】それは、私は都の行政を、ずっと都全体のことをやっていましたから、私の意見はありますが、なかなか言いにくいです、正直言って。それでご理解いただきたい。
【記者】地元の練馬新聞、斎藤です。第二回定例会の区長所信表明で、久々に聞き応えがあるというか、読み応えがある内容だったと思います。したがいまして、二つに絞って質問させていただきます。まず一つは、今度、2人、新しく名誉区民表彰が出たわけでございますけれども、トータルでこれ13名になるわけですね。私は顕彰の仕方が問題だと思うのです。8月1日、1日だけ表彰状をあげて、この方が2人出ました、決めましたという形でいいのかどうか。たまたま昨年、私は、ほかの区の1階を視察したことがあるのですけど、杉並区の1階に区民表彰された方のレリーフが銅板で、8名表示されていました。ですから、練馬区もその1日だけ表彰するのではなくて、練馬区はこういう形のきずなを持って生まれてきた、先輩がこういう形で汗水垂らしてつくってきたということを区民に知らせるために、区のアトリウムの中に区民表彰された方、今回2人が増えまして13名の歴史と功績と、写真でもいいし、銅板でもいいのですけど、杉並区みたいに。何かそういう表彰の仕方、顕彰の仕方を、1日のイベントで終わらせるのではなくて、親子で区に訪れたときに、親が子に教えられるというか、そういう対話の時間もあってもいいのではないかと思うのです。そうすると、練馬に対する歴史と、郷土愛といいますか、それで醸成されていく場の設定として、区役所がこういう場であり、歴史をそこで振り返って郷土愛ができる場所にするために、顕彰の仕方を考えたいという、提案かたがたしているわけですけど、区長はどうですか。
【区長】もう1点あるのではないですか。
【記者】もう1点。それをやった後で。
【区長】それはよくわかるので、それは考えます。おっしゃるとおりだと思います、その点では。
【記者】1日だけではしようがないので。
【区長】それはおっしゃるとおりですね。
【記者】二つ目。次は、グランドデザイン構想を発表なさいました。区長の第1期の練馬の改革が終わりました。第2期目の意欲を示した、私は立候補宣言に近いのではないかと思って注目しております。それで、恐らくグランドデザインにするために、中身は当然グッドじゃなくて、僕が思うにグレートが練馬にあるのだと。区長も、この前の新年の挨拶で、ほかの区があっと驚く練馬区にするのだというような宣言をしました。大変自信のある発言で驚いたわけでございますけど、ぜひ、それを次のこれに託していくのだと思いますけれども、すばらしいグランドデザインのグレートなものをつくるためには、長期的な、ある意味では戦略的なグランドストラテジーがないとできないと思うのです。それをどうやって構築していくか、それが今現在、地域おこしプロジェクト事業企画の公募が始まっていますね。あれがその一つの一環でございましょうか。その一つのストラテジーをつくっていくためのものと理解してよろしいでしょうか。
【区長】誤解があると思うのですが、まず、私はほかの区があっと驚くような区にしたいと、そんなことを言ったことは一度もありません。
【記者】新年会で言いましたよ。
【区長】要は、言葉遣いは別として、23区の中で、いつも政策的に先頭を切って走る区にしたい、それは何度も何度も申し上げてきました。それは私の変わらない信念でありまして、またその可能性は十分あると思っています。そのために、これまで、みどりの風吹くまちビジョンをつくり、それから、区政改革計画もつくり、中身をよくお読みいただければ、私はストラテジーそのもの、戦略そのものだと思っています。なかなか読んでいただけないのが残念ですが、グランドデザインはそれをもっとわかりやすい形で示そうというのが目的です。これまでもストラテジーを持ってやってきたつもりだし、これからも持ってやっていくつもりです。そこは誤解のないようにお願いしたいと思います。
【記者】毎日新聞の五味です。今日の発表内容ではないのですが、都議会議員選挙が間もなく始まりますけれど、区長としてはどういうお立場というか、支援する候補者の方とか、どういう形で臨まれますか。
【区長】ご存知のとおり、私が3年前に区長に立候補するにあたって、強く支持していただいたのは自民党と公明党です。もちろん、ほかの党派もありましたけれども、基本的にはその二つの会派がやっていただいた。それから2点目。私が去年の7月の都知事選挙では、これはご存知のとおり、自民党が推した候補ではなくて、小池さんを推したのも事実でして、それは明快にそういうふうに行動したわけです。この二つを前提に、私としては大変、ある意味では困っておりまして、ある面では明快なのですが、つまり、これはどちらも広い目で見れば自民党の方ですよね、今までの。そうじゃないですか。だから、端的に言えば、どちらも支持したいけれども、なかなか難しい。ただ、基本は、私はこれまでの経緯もあるし、自民党、公明党を基本にして、そして、ファーストについてもできるだけ応援していきたい。抽象的になりますが、そう申し上げておきます。
【記者】実際に応援演説に立たれたり、一緒にマイクを握られるようなことも、これからはされますか。
【区長】それは会派によって、党派によって、私は積極的に行く場合もあるし、行かない場合もあるし、結果を見てご覧いただければと思います。
【記者】都政新報の米原と申します。児童相談所の件ですけども、前川区長の方で課題等も指摘されていらっしゃる中で、23区では先行して3区が今月からモデル的確認作業をスタートさせて、一方で、先行したがっているところは動きを始めているというところで、こうした虫食い状態で、練馬区も含めて、先行3区が区立児相を設置することによる他区への影響というのは、どういうところをお考えになるでしょうか。
【区長】だから、そこがまさに問題なのです。つまり、今の法令の体系を見ていただければわかるように、基本的に、これは広域行政として都道府県がやることになっているのです。今度の法改正は、23区に設置できるとしただけであって、設置しなくてはいけないとか、あるいは、都から移管するということは一言も言っていないのです。ところが、23区の区長会のほうは、私が幾ら指摘しても、都からの移管だと、都から支援を受けるのは当たり前だという議論をしているので、根本的に間違っています。もしやるのだったら、自分の責任で自分の財政負担でやるのは当然のことです。そこのところが全く理解されていない。そういう中で、やみくもに両方でやっていくことになったら、これは大変です、二重行政の典型になりますから。しかも、全区でやるのだったらいいです。全区では絶対にあり得ませんから、そういうことは。ほとんどの区長さんは様子見です。そういう中で3区とか4区でやっていったら、これは大混乱です。そこがわからないのです。困ったものだと思いますけど、これは幾らやったって多分わからない。それから、もう一つ、今回の区の設置は、これは東京都が了承しなければできないのです、基本的に法令上は。そこのところをよくわかっていただきたい。だから、それを特にあなたのところがきちんと伝えなくちゃいけない。私は感情的に反対しているのではない。私は長い間、児童福祉行政をやったから反対している。そんなばかなことをする人間では、私はありませんから。合理的な選択であれば、自分がやっていようとやっていまいと大賛成します。例えば、大江戸線延伸にしても、私は都の時代と全く違って、区にとってプラスだし合理性があると思っているから、積極的に進めているのであって、それと同じですから、ぜひ、都政新報でもそれを書いてください。本当にわからない。伝えないで、あたかも23区に設置すればものが進むような報道をされている。とんでもないと思っています。信頼する日経さんですら、この前、変な特集を書いていた。何なのこれはと思っています。実務のレベルで報道していただき、書いていただきたい。
【記者】これは別件であるのですけども、6月9日に例の住宅宿泊事業法案、民泊新法が成立されたことを受けまして、こちらも23区で、手挙げの形で条例制定権を得られるようなつくりになっていたかと思うのですけども、これについての前川区長のお考えを教えていただければと。
【区長】私は、正直に言って、民泊一般については特別やりたければやればいいという、大変失礼だけど、そう思っています。練馬区でも必要があったら、当然きちんとやらなくてはいけないと思っています。今の状況を見ますと、そういう区として条例をつくらなくちゃいけないというレベルには達してないと思っていますから、今のところは様子を見させていただこうかなと思っています。それだけです。
【記者】建設通信新聞社の林と申します。先ほどもちらっとお話が出たのですけど、区長がずっと進められています大江戸線延伸ですけど、これの現状と、これからの取り組みについて、改めて区長にお話をお聞きしたいのですが。
【区長】大江戸線延伸はご存知のとおり、行政全体としてのレベルでは、都でも国でももう決着しているわけです。都では、一昨年の広域交通ネットワーク計画、それから、国は昨年の交通政策審議会、そこで両方とも優先して整備すべき路線だという、数少ない路線の一つに選ばれたので、もう整備すべき路線であることは決まっているのです。あとは、事業主体である東京都交通局に着工してもらわなくてはいけない。そしてまた、その前提として、アセスをやったり、いろいろやっていかなくてはいけない。その予算を計上してもらわなくてはいけないのです。それはまだこれからですが、私が思うに一番の問題は事業の採算性です。これまでも、例えば舎人線であったり、あるいは臨海新交通であったりとか、みんな採算性を心配して、いろいろと逡巡したり議論があったのです。地方でこういう新線をつくったら、みんな赤字になるのです。驚くべきことに、東京は全部黒字になるのです、時間をかければ。また人口も増える。大江戸線も将来確実に黒字になることは間違いないと思います。ただ、事業主体である交通局は自分の金を使うのは嫌でしょうから、その辺りのところの調整をどうやっていくか。つまり、都の一般会計でどこまで負担するか。国がどれだけ出すか。それから、区が幾ら負担するのか。区については、もう既に基金で36億円を積み立てていますから、あとはそこのところを、多分これは事務調整だけではなくて、政治調整も含めて決着させなくてはいけないと思っています。
都議選も終わって、それからだんだん絞り込んでいって、1~2年のうちにはと思っています。
【記者】関連ですけど、小池知事とは、この件について何かお話しというのは既にされているのでしょうか。
【区長】いや、特段していません。意図的にしていません。私はそういうことを、いろいろなこれまでの経緯を踏まえて、個人的に頼み込むとか、そういったことは好きではありませんので。ただ、必要があったら、今後様子を見ながら、最後はお願いすることもあるかもしれません。
【記者】練馬新聞の斎藤ですけど。この待機児童の中に出てきている需給のミスマッチというのは、これはあり得るのですか。僕はコンピューター管理しているのだから、これはあり得ないのではないかと思うけれども、あり得るのですか、こういうことが。
【区長】いや、それは簡単なことです。自分の近くの保育所に入りたい。そこでなければ嫌だという人もいるわけです。それは、ほかの福祉事務所管内だったり、そういったことはしょっちゅう起きるのではないですか。
【記者】そんな選択は許しているのですか。
【区長】それはそうです。それは、まずできることなら本人の希望を聞きたいというのは当然のことだと思います。だから、そうなると近くに増やさなくちゃいけない。それを称してミスマッチと言っています。
【記者】だけど、区内だったら、それぐらいは。何を優先するかは、当人の。
【区長】それは本人に言ってもらいたい。私もそう言いたいけど、それは言えないです。
【記者】わかりました。ただ、待機児童の問題と老人待機の問題もあるのです、特別養護老人ホームが1,000名に増えているのです。それで、一方、現地で僕らが調べると、各特別養護老人ホームの方々が言うのは、10~20ぐらいは空き床だというのです。これもミスマッチですね、需給の。ところが、あっちはなぜそういうことが起きるかというと、コンピューター管理していませんから、みんな名簿で名寄せしてやっているわけですね。ですから、時間がかかったり、ミスマッチが起きるのですけども、私は将来、区としては、特別養護老人ホームぐらいは、コンピューター管理で一括管理しようとしないのかというふうにいつも聞くのですけれども、どうも課長クラスでは余りいい返事は得られないのですけれども、区長としてはどう思いますか。
【区長】私は特別養護老人ホームの問題もそうだけれども、そういうコンピューターの管理の問題とか、それは根本だと思っていません。おっしゃるように、それはそれで必要でしょうし、そういう努力はすべきでしょうが、特別養護老人ホームについては、残念ながら絶対数が足りないのが事実です。ただ、練馬区は23区の中でも一番多いのです、特別養護老人ホームの施設数としては。多いのだけれども、残念ながら、それでも足りない。だから、これは増設する。私は既定路線で1か所だけでしたが、これから何か所もつくっていこうと思っています。既にあと2か所つくる予定にしていますけれども、それを増やしていくのが根本だと思っている。そういう管理の問題は管理の問題で努力しますけれども、根本は違うと思っています。
【記者】私はそういうことを言っているのではないのです。空き室が10床あって、27特養があるとするならば、270床があいているわけですね。社会資本の無駄だということを言っているわけです。それを満室にすることによって社会資本を有効に使えるということで。
【区長】それを否定しているわけじゃなくて、それは当然、そのための努力はしますと申し上げているのです。
【記者】そうしないと。
【区長】それはわかっています。それはするに決まっています。
【記者】1人が何床にも申し込むわけですよ。
【区長】それはわかっています。
【記者】そうしますとね、ダブって。
【区長】そういう申し込んだからといって入所しない人もいます。そんなことを何で私があなたに答えなくちゃいけないのですか。そんな当たり前のこと。
【記者】そういうことが改革じゃないかと思っているのですよ。
【区長】当たり前です、そんなことは。
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