平成26年 第二回定例会
ページ番号:830-021-819
更新日:2014年6月2日
動画の概要 前川区長記者会見 平成26年第二回定例会
日時
平成26年6月2日(月曜) 午後2時30分~午後3時15分
区長発言
それでは前回お約束しましたとおり、これから区議会の定例会ごとに会見をするという方向でお願いしたいと思います。今日はその1回目でありますが、本日のテーマは所信表明ということで、先ほど区議会定例会の本会議がございまして、そこで所信を申し述べてまいりました。お手元に資料がいっていると思いますが、それを見ながらお聞きいただきたいのですが、ポイントだけ申し上げます。
区政運営に臨む基本的な考え方といたしましては、私は4点をあげました。
第1は、リアルな行政需要を把握するということ、要するにバーチャルではないということです。今の世の中では、誠に遺憾なことにですね、本当の行政需要ではないのに、あたかもそれが本物であるかのような、もちろん全部ではないですよ。そういう扱われ方をすることが残念だと思っていますので、区民の生活実態に即したリアルな行政需要を、要するにリアリズムを貫きたいということです。それにきちんと応えていきたいということでございます。
2点目は、新しい工夫というのは、要は例えばさきほども申し上げましたが、既存の制度の壁というのは、例をあげますと、福祉行政と教育行政や、福祉行政とまちづくりであったり、そういうのがなかなか、長い歴史がありますから、その間の協力がうまくいかない場合があります。そういうところについて工夫を凝らしていきたいと思います。
第3、地域の個性を生かす。練馬区というのは、わたしも選挙を通じて思ったのですが、4,800ヘクタールあります。たとえば区の西部と北部と練馬の周辺とは全く違うわけであって、そういうことを実感しましたので、地域の特性とか地域資源を生かした対応をしていきたいと思います。
第4は、区政の窓を大きく開いて外の風に当てるということ。これは私は、選挙が終わって就任して、ヒアリングをしてまいりましたが、その時に思いましたのは、個別課題についても、あるいは区政の全体の方向についても職員の皆さんが一生懸命やっているのは分かりました。いろいろ考えて努力をして頑張っています。ただやっぱりどうしてもですね、長い間の習慣というのか、端的に言えば内向きの運営という面は否めない。ここにお集まりのみなさんとの関係につきましても、なにか情報を隠すとは言わないけれど、出さないでなんとか守りたいという気持ちが先行してたんじゃないかという気はしています。一般論ですよ。全員がそうだとは言いません。それはちょっとおかしいので、もっとですね、開かれたものにしていきたい。この会見もそうですけど、自分が先頭に立って情報を発信していきたいと思います。
それから大きな2点目、区政の主要課題についての大きな方向を述べました。所信表明で事業説明するというのも奇妙な話なので、私は今回4点に絞って大きなテーマについて話しました。
1つが子育ての支援、これは根本的には、子どもの数が減りながら、保育需要だけが増える。この問題は私が東京都に入った昭和46年、そのころから言われていたんですが、供給が需要を増やすという面もあるんです。それが悪いという意味ではなくて、それは必ずある。それに対して対応するためには、在宅の子ども、幼稚園の子ども、そういったものもすべて視野に入れて、対応しなくてはいけない。それを区のレベルでどこまでできるかという問題はありますけど、国や都にも働きかけながら、待機児童対策を進めていきたい。もちろん放課後対策も同様であります。
それから大きな政策の2点目で、高齢者の問題を挙げてありますが、言うまでもなくこれから高齢化が進む。練馬区は23区の中でも進み方が早い方だそうでありまして、高齢者が急増するわけです。それをこれまでの施策をただ延長するだけではうまくいかない、そこで国が進めようとしている地域包括ケアもきちんとやりながら、拠点となる高齢者の施設の整備もきちんと進めていきたい。ただ土地を買って整備していくのは、大変な財政の問題もありますから、何か新しい工夫はできないかなと思います。
3点目は防災対策についてでありますが、これについては密集住宅市街地も、都が言っている厳密なものでなくても、区内にはまだあります。それからゲリラ豪雨などによる河川対策も必要であります。といったこともきちんとやりますが、合わせて、ソフト面の要支援者、要援護者の避難支援のための対策でありますとか、あるいはそのためにさまざまな、団体、人材が活動する仕組みづくりを考えていきたいと思います。
4点目、みどり豊かな活力あるまちづくりですが、練馬区の魅力というのはこれはもう、当然ながらいろいろな形で、公園、農地などが多い。昨日家に帰ったら、家内が申しておりましたが、テレビで23区で一番公園が多いのは練馬区なんだそうです。私も知らなかった。もちろん緑被率は高いのですが、そういう魅力を必ず守ってさらに発展させていきたいと強く思っています。
それから商店街とか農業、そういった産業の問題についてはですね、これは例えば大田区だとか、あるいは23区の東部だとか、そういうところと同じようにいくはずはありませんので、何か区独自の工夫ができないかなと思っています。それは業界の意見、産業界の意見も聞きながら進めたいと思っています。
そして何と言っても私は、ゆるがせにできないと思っているのは、都市インフラの整備、道路、公共交通であります。これは区の西部については、客観的に見て明らかに立ち遅れているわけでありますから、区民生活とかあるいは交通の利便性という意味でも遅れているので、これについては大きな課題として取り組んでいきたい。
そしてこういう施策を進めるために、区政運営の新しいビジョンづくりを行っていく。今言った4点というのは、ごく概略に区の課題の大所を申し上げたわけで、その他にもたくさんの重要な課題がありますが、こうした課題を含めて区政を進める方向性を明らかにした新たなビジョンを今年度中に作りたいと思います。このビジョンは、4層構造にしようと思っています。白書的な部分、白書を作るのではないですよ。そうやって厳密に分けるかどうかは別として、いろいろなデータに基づいた実態の把握と将来予測をする白書的な分析と、それからそれに基づいて、大きな構想としてですね、練馬区をこういった方向に持っていきたいという構想を示す部分と、それを踏まえた戦略的な計画であります。例えば、待機児童対策であったり、高齢者対策であったり、これを何もかも全部、全てを万遍なくではなくて、核となる行政需要が必ずあるわけですよね。それについて戦略的な行政計画を作る。つまり、白書プラス構想プラス戦略計画、そして最後に、その下にこれまでの区で言えば長期計画、あれをあのままという意味ではありませんけれども、全体の分野の計画が載ってくるような形にしていきたいと思っています。主眼は今お話しした前の3者にあります。これを検討するのに私が外部の人と一方的に作るのではなくて、職員の知恵を活用したいと思います。若手の職員が中心となったプロジェクトチームをすでに作っていますが、そういった場を使って職員の知恵を引き出しながら取り組んでいきたいと思います。
区政運営に臨む基本的な考え方と、区政の主要課題と取組の方向、区政運営の新しいビジョン作り、この3点は今お話ししたとおりですが、これをきちんと執行するために執行体制を強化していきたい。まず、副区長を二人としてトップマネジメントを強化したい、現行の事業部制は廃止とする。副区長二人が部を所管して指揮していく体制にしたい。本当はもっと早く廃止したいのですが、廃止によってコンピュータのシステムとか、いろんなソフトの問題がありますので、余計にお金がかかったり混乱が起きては困りますので、これについては来年3月までにきちんと準備をし、混乱が起きないように廃止しようと思います。それから副区長に加えて、私は外部の人材を参与として登用したい。これは、民間の人、国の人、いろいろな形がありますけれど、そういう人を参与として加えて今お話ししている新しい施策展開でありますとか、あるいは新しいビジョン作りについても場合によっては参画してもらおうかなと思っています。
概略、そういったことを先ほどお話しいたしました。よろしくお願いいたします。
質疑応答
【記者】毎日新聞社の近藤と申します。まず高齢者施設の整備についてですが、新しく土地を買うとおっしゃっていましたが、土地を買うより、公共施設をリフォームしたほうがよろしいのではないか。そのようなお考えはないのか。どんなイメージの施設なのかお伺いしたい。それと区西部地域の広域的な交通ネットワークの観点からでありまして、区長選挙の課題の1つにもなった外環の2については、前区長の方針を踏襲して進めていくという理解でよいかお聞かせください。
【区長】高齢者施設の整備については、土地を買えればいいのですけれど、私の言い方が不十分であったかもしれませんが、土地を買えるところは買いますよ、財政が許す限りやるのですが、同時にそれだけではなかなか難しいと思います。練馬区でさえも、他のところはもっと難しいと思いますけれど。練馬区はこれまでも生産緑地がありましたが、これは期間が切れたときに転用できまだ余力がありました。そういう努力は続けますが、福祉局長の時も例えば空き家を使うとか、既存の街の中のいろいろな建物など活用できるものは活用して、グループホームなどをかなり増やしてきたつもりです。これは1つのイメージですが、こういった感じで、努力していきたいと思っています。土地を買って作るという正攻法は正攻法でやりながら、先ほどお話ししたように、例えば、福祉と都市計画の間でなかなか難しい壁がありますけれども、うまく工夫できないかなと思っています。ただ、この辺は議会とも相談していきながらやっていきます。あまり具体的には言えないのですが。
外環の2については、正直に言って、選挙中の過程ではよく分からないことがありました。区長になっていろいろ状況を聞いてみて、外環そのものももちろんそうですが、外環の2の整備も、区の整備もあの辺りの交通網、それから区民生活の利便性の観点から言ったら、これはやるんだということで今考えています。それはゆるがないつもりです。それは区全体の利益、あるいは東京都全体の利益を考えた場合、欠かせない路線であると思っていますから、それについては迷いはありません。
【記者】それと新しいビジョンですけれども、これは何年間くらいを想定して作られるおつもりなのかということ。それと事業部制の廃止の理由を端的にお聞かせいただきたいということ。それと検討中ということですけれども、参与はどういった分野に特に置きたいといったお考えがあるのかどうか、あるいは、どういった分野に強いといったイメージがあるのかお聞きしたい。
【区長】ビジョンについては、どういうタイムスパンで考えるかという自体の問題ですがね、私は昔、皆さんから見たら大昔ですが、私は東京都の最初の長期計画作りもやったんですね。あれは昭和57年で大昔ですけれども、その時も長期とは普通は10年ぐらいを指しますよね。ただ、その時は確か10兆円ぐらいの財政フレームを作ってやったのですが、今回、区の場合はそこまで厳密な財政フレーム、経済モデルを持っていないですし、そもそも区という単位でそういうことができるのか疑問に思っていますので、そこまでいかないだろうと。数年ぐらいの計画は作りたい。区政の区の社会の状況の先行きについてはもっと長いスパンで考えています。まだあいまいなことしか言えません。それで勘弁してください。
それから事業部制の廃止の理由ですが、これは非効率だからです。端的に非効率だからです。実際に私も見ていて、機能しているのか疑問を持っています。これは区の行政の執行体制を強化するうえで、欠かせないと思います。ただ、先ほどもお話をしたように、今すぐとなると、逆にお金もかかる。コンピューターのプログラムのこともある。少し時間を見ながら来年に3月に向けて進めます。
参与については、まだ私の方でも確定しているわけではないのですが。先ほどもお話をしたように、4点区政の主要課題を挙げましたよね、これを大きく丸めると、例えば、福祉医療であったり、あるいは都市インフラであったりするわけですよね。大きく分けるとその2つについて、やっぱり当面の大きな課題も入っていますから、その2つではないかなと思っています。ただ、これについては、まだどこにも言っていないので、そういうイメージで考えています。考えてみると、冒頭でこの設定をお願いしておいて、まだ議会にも話をしていないので、そういうことでよろしくお願いしたい。ただ、あまり皆さんに全部これからだというのは皆さんにも申し訳ないし、今のところは、個人としてはそう思っています。
【記者】地元の練馬新聞の斉藤です。情報発信について2つの点からお聞きしたいと思います。1つは、職員に対しての情報発信です。例えば、今日区長が所信表明なさいました。職員は見ることができないんですよね。いつ見ることができるのですかと聞いたところ、1週間後、録画を見ることができると言っていました。これは情報化社会のスピードとしては、今日出す夕刊が今度の日曜日の夕刊に配達されるようなもので、職員の先頭に立ってやるという点では、やっぱりせめて夕方までには、職員もみることができるようにした方がいいと思います。やっぱり新しい区長が何をしゃべるか、所信表明を耳を立てて聞きたくなると思っています。1週間はないんじゃないか、が一つです。改善の余地があると思います。
2つめ、区民に対する情報発信ですが、防災無線放送というのがありますが、2月頃アナウンスがされました。たまたま、私が家にいてアルミサッシのある家で聞いていたのですが聞こえない。すぐ窓を開けても聞こえなかった。ただ自動応答音声サービスを知っていたので、すぐに電話をかけました、練馬区に。そうしたら話し中で、全然録音が聞こえなかった。そういう意味で練馬区の場合、職員に対する情報発信、区民に対する情報発信が遅いのではないかと思って今質問しています。この辺り改善の余地があるんじゃないかと思っています。どうでしょうか。
【区長】私も、今までどういう経緯でそうなっているかということを、ちゃんと聞かなくちゃいけませんから、決めつけては職員がかわいそうですけれど、同じような感じは持っています。ただ、それは個別の問題で、具体的に例えば、そうですね、本当は、都議会みたいにリアルで放送ができれば一番いいわけです。けれど、できればこの記者会見も放送してもらいたいと思っているのですが、それはお金もかかるでしょうし、いろいろあるでしょうから、録画して後で放送してもらえるんでしょうけれど、それについては積極的な方法で工夫をしていきたいと思います。
【区長室長】映像の方はないのですが、お手元にお配りさせていただいたものは、すでにウェブ上にアップしてございます。職員も見るように、メールで通知しているところですので。文字だけで申し訳ないのですが、今、そういうことをやっております。以上です。
【記者】この前の人事異動でですよ、部長人事ありましたね。9名ぐらいの。あれまだアップされていないんですよ、職員にその日に。僕は4日後かな。聞いたら、いやまだ職員も知らないんだと。もちろん区報にも載ってませんというんでね。僕は取り寄せましたけれども。一事が万事そういうことですね。
【区長】分かりました。私も勉強不足で、おっしゃっていただいた方がいいですね、そういうことは。本当はね、全部知ってなくちゃいけないんでしょうけど、申し訳ないけれど。
【記者】ついでにもうひとつ。同じ情報発信ですけどね。防災センターができてもですね、大きな地震になりますと、停電になりますね。ほとんどテレビ媒体全部消えるわけですね。そのときに電池で聴ける放送というのは、FM放送なんですよ。今、唯一の有力な情報を受け止める区民の方の問題として。ところが、練馬区にはまだFM放送がありません。となりの西東京市にはあるわけですね。光が丘くらいまで電波がきているわけですけれど。この前、ジェイコムさんと話になったんですけれども。ジェイコムさんが地元のテレビ局の有線放送ですからやろうとしてました。しかし、試算しますと3000万円の赤字が出るっていうんですね。それは24時間やろうとすればそうなんですよね。3分の1の8時間でいいんですよ、最初はね。そうすると1000万円の赤字。そのコストを吸収すれば、おそらくいざとなった場合のトレーニングも含めておそらく、産業連合会がジェイコムさんを作ったわけですから、今でも区がおそらく1パーセントくらい資本が入っていると思うんですね。ジェイコムさんの資本が。何ともその辺りは工夫してですね、やっぱり情報の空白地帯が練馬区であるのは大変恥ずかしいことでございまして。23区で4番目に広い練馬区でございますし、人口が70万いると。従って高層ビルはございませんけれども、情報の不備による2次災害ってことは予想されるわけですね。それを防ぐためにも早くFM放送の実現に向けてのやっぱり協力体制というものを、産業界と一緒になってやられたらどうですかということが、最後の提案でございます。
【区長】基本的に斎藤さんが指摘されたような、個別の問題は別として、私も今まで区の職員がいろいろ頑張って努力をしてきたことは、それは分かっていますが、ただ最初の所信表明でも言ったように知らず知らずのうちに内向きになっている傾向はあるんだろうなと思っていますから。今おっしゃったことは、私が区長になってから真っ先に感じたことです。それはそれで、ぜひ皆さんから逆にご指摘をいただいてですね、私としては、もっともっと情報発信して、開かれた区政になるようにやっていきたいと思っておりますので、今日の時点までに不十分だったことのお叱りは受けますけれども、これからにはぜひ期待していただきたいと思います。
【記者】東京新聞の杉戸です。よろしくお願いいたします。1点教えていただければと思います。新しいビジョン作りの所なんですが、4層構造になさるということで、主には最初におっしゃった3つが中心になるということなんですが、4つ目に入ってくるこれまでの長期計画と新しいビジョンとの関係性というんでしょうか。矛盾というとあれですけれども、つながるようなものになるのか関係を教えてください。
【区長】基本的にまさにそこが問題だろうと思っています。これまで区でやってきたやり方がありますからね。条例で基本構想を作ったり、それからその下に長期計画があったり。じゃ今度やろうとしていることは長期計画でいったらどこにあたるのという話に必ずなっていくのですが、それはそれで説明可能にしようと思っていますけれど、私のイメージとしては、これまでの体系にあまり引っ張られたくないということが正直言って、あるんです。これは私一存でできることではなく、区議会が条例を作ったりしてやってきていることですから、それともちゃんとやらなくてはいけない。私個人としては、4層構造で本当は全部を新しくしたい。しかし、それはこれまでとの体系とも矛盾しないようにしたい。誠に妥協的な言い方でありますが、今はそれしか言いようがありません。
【記者】建通新聞の信夫と申します。1点質問させていただきたいのですけれども、地下鉄大江戸線の延伸や外環の2の推進。あとは区内の防災ネットワークの普及、そこにかける思いを改めてお聞かせください。お願いします。
【区長】思いですか。私は都市インフラについては、東京都全体もそうですけど、石原都政については私個人はいろいろな思いもあるのですが、一番石原さんが知事になって良かった点は、ずっと停滞していた都市構造の改革ですよね、都市インフラ、道路まさに公共交通、空港、港湾も含めて、そういったものをアップトゥデイトなものにきちんと行うことができたことだと思っています。ですから、それは練馬区についても同じだろうと思います。練馬区の良いところを生かしながら、現に都市インフラが、交通インフラが足りないことは事実ですから、それについてはゆるがずに進めていきたい。ただ、それは行政が強権的に行うことではありませんので、もちろんそれはいろいろな意見の方が周辺住民を中心にいらっしゃるわけですから、その方たちとは十分に話し合いをしなくちゃいけないと思っていますし、ご理解を求めなければいけないと当然思っています。そのことの重要性、その必要性については全く確信を持っております。
【記者】都政新報社の米原と申します。よろしくお願いします。まず区政運営の新しいビジョンづくりの件なんですけれども、先程他社さんの質問への回答にもありましたけれども、基本構想にとって代わるものではないというお考えなのかどうか。
【区長】それはさっき言ったじゃないですか。私としては、ちゃんと新しい体系を作りたいけれども、しかしそれは私の一存でできることじゃない。議会に提案して作った条例もあるわけですから、その辺りと矛盾がないようにやっていきたい。それ以上私に何を言えっていうんですか。困っちゃうよ。さっきお答えした通りです。
【記者】大変失礼いたしました。執行体制の強化についてなんですが、参与のご登用を今定例会で条例提案されていると。参与について現時点で区長のお考えとして何人くらいを想定されているのかというところをお聞きしたい。
【区長】それはまだわかりません。まだ未定です。現に今別に仕事をやっている人たちもいるし、今後の仕事を進めながら行うわけですから、当面、夏の人事もあれば、その辺りをにらみながら考えなくてはいけない。今私がここで何人だと分かっていたらむしろ変な話で、それはちょっと考えさせてください。ただし、そんなに時間を取るつもりはありません。なるべく早くやるつもりです。
【記者】すいません、もう1点参与の制度の詳細についてなんですが、今区では都と同様に専門員制度を導入されておって、就任されて3人新たに区長に任命された方がいらっしゃいますが、専門員制度と今回新しく設立される参与についての違いといいますか、どういうすみわけになるイメージをお持ちでしょうか?
【区長】イメージとして言えば、東京都には参与の制度がありますよね。それに類するものにしたいと思っています。つまり、専門員制度っていうのは本当に文字通り、例えば、弁護士さんはその典型でしょうけれど、専門分野を持っている人がね、自分の専門分野に関することについて、アドバイス・知識を活用させてもらうわけですよね。参与は専門がないとは言わないけれども、基本的にもっと分野が大きくて、そして自由度が高い、そんな感じですかね。私もそう言われても、なかなか参与がこれで専門員がこれで、重複する部分もありますからね。イメージとしていえば、もちろんどちらも常勤ではないのだけれども、区政への関与の仕方、アドバイスの仕方がちょっと違うだろうなと。参与の方が安定的にやってもらえる、そういうイメージを持っています。
【記者】最後に1点だけ、すみません。副区長の定数条例、1増して2にする条例改正案を提出されております。おそらく早い段階での組織の強化ということで、早い段階での任命をご検討されておるかと思いますが、意中の方について、議会の方に事前に根回しといいますか、事前交渉に入られていらっしゃるのでしょうか?
【区長】いやいや、人事っていうのは、庁内人事もそうですけど、特に特別職の人事っていうのは、直前まで明らかにしないのが言わば原則、政治的な配慮だと思っていますし、その辺りはまず議会の了承を得てからと思っています。今は何とも言えません。申し訳ない。
【記者】産経新聞の昌林と申します。先ほど、現行の事業部制が非効率なので廃止する理由だとおっしゃっていたんですが、就任してから具体的に事例とか、どういったのを見て、どう非効率だから、廃止した方がいいんじゃないかなとお考えになったか教えてください。
【区長】私はずっと事業のヒアリングをやってきました。まだ全部終わったわけではありませんけれども。そういう過程で本部長、部長、課長、担当と、いろいろな議論をしてきました。そういう時に受けた印象が1つですね。組織としてどうなっているのかな、屋上屋を架しているのではないかという印象を持っています。それからこれは私だけではなくて、具体的に誰がとは言えませんが、そういう印象を持っているのは区に関与している人の中では私だけでないと思っていますから、その辺りについては自信があるつもりです。たぶん、これは設定された時にはおそらく民間企業の事業部制みたいなイメージで考えられていたかと思うんですけど、当初に考えたような機能は果たしていないのではないでしょうかね。私はいろいろな話を聞きながらそう判断しました。
【記者】時事通信と申します。よろしくお願いします。個別の案件で恐縮なんですが、今2階のロビーのところに禁煙週間に合わせた「男の禁煙論」というパネル展示をやってまして、それは非常に面白い試みということで、庁内外からも好評というふうにお聞きしたんですが、もしご覧になっていたら感想をお伺いしたい。
【区長】2階の展示については、報告を受けていますし、それから、報道されたことも聞いています。
【記者】練馬区さんは以前から、区民の禁煙支援に力を入れているとお聞きしまして、まず隗より始めよで区の職員皆様の禁煙を今後進められる方向にあるのかどうか、区の方針として、職員の方もどんどん禁煙を進めていく方向性にあるのかどうか。
【区長】どういう順番で答えたらいいのかな、これから、区として職員に禁煙を命ずることは、そこまで考えているわけではありません。
【記者】区長はたばこをお吸いになられないという話をお聞きしていますが、元喫煙者なのか、もともとお吸いになられない方なのかお伺いしたい。
【区長】私個人は、特に考えがあってやっていた訳ではないのですが、若い頃は20代から30代始めくらいまでは、宴席に行ったり、お酒を飲んで麻雀しながら、麻雀屋で酒を飲んでたばこを吸うっていう典型的な昔の若者でした。30代の始めまではたばこを吸っていました。辞めたのはですね、変な話、麻雀をやりすぎちゃいまして腰痛になったんです、恥ずかしいことに今思うと。もちろん、時間中ではなく時間外ですが。これはやはり、健康に少し気をつけたほうがいいなと思いまして、それでついでにたばこも辞めようと思いまして。それから、30数年間は全然と言っていいほどたばこは吸っていません。それが1つと、やっぱり、受動喫煙がね、子どもができたりした後は、受動喫煙の弊害というのは自分でも感じますから、長く吸わない習慣があるとですね、もうもうたる煙の中にいると気持ちが悪いんですよね、いい悪いを超えてね。だから、二度とたばこを吸う気はないし、しかし、かといって禁煙が、受動喫煙が悪いとか、特に嫌なのは、たばこの吸い殻を平気で捨てる人がいるじゃないですか、あの汚なさね。この2つで、私は反対です。かといって、健康至上主義で、個人のたばこを吸う自由までを奪うのはどうなのかなと。公の場や人に害を与える場では止めてもらいたい。あとは、本人がたばこを吸って変な話、健康を害そうと、どうしようと、その人の人生ですので、いいじゃないかと思います。これで答えになっているかどうかは分かりません。
【記者】建設工業新聞社の沼沢と申します。前回の会見でもちょっと聞いたんですが、オリンピックに関連して、区長の任期が、オリンピック前がまちづくりにとって重要な期間になると思いますので、任期中にどこまでオリンピックというのを目標にまちづくりを進めていきたいのか、あいまいですけれどもひとつお聞かせ願えないでしょうか。
【区長】オリンピックというのは練馬区にとってチャンスでもあるし、そしてまた、逆に制約になる面もあると思いますよ。というのは、当然東京全体として日本全体としてかなりの有効需要ができるでしょうからね、建設業を中心に。それにできるだけ練馬区の事業者も関わってもらいたいと思います。それに練馬区がオリンピックに関する形で、何かを作れることがあれば、あるのかな?と聞いているのですけれどね、それが1つ。もう1つは、逆に、ご存じのとおり、人手を始めとしてですね資材の高騰を始めとして、オリンピックを契機として大変じゃないですか。だから、区として整備したいと思っている工事や施設について、逆の影響があるんじゃないかということも心配しています。その2点でアンビバレンツな心境であります。
【記者】特にそこで外環の2ですとか、大江戸線の延伸等おっしゃっていますが、特にスピードアップ、加速させていく考えは特にお持ちではないということでしょうか。
【区長】それは、それを機として出来るのであれば、それにこしたことはない。今お話ししたこととはまた別の問題ですよね。できれば、そういう形で、整備して促進出来ればいいと。さてそれは、個々の状況を聞かないと、何ともここでは言えません。
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