平成30年 第二回定例会(改革ねりま第Ⅱ章)
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更新日:2018年6月18日
6月18日(月曜)、平成30年練馬区議会第二回定例会にあたり、前川燿男(まえかわあきお)練馬区長が記者会見を行いました。
会見では、改革ねりま第2章を実現するため、昨年12月に素案を示したグランドデザイン構想の速やかな成案化と、具体化に向けた道筋を明らかにする新「みどりの風吹くまちビジョン」の策定に着手することを表明しました。
日時
平成30年6月18日(月曜) 午後2時30分~午後2時55分
記者会見資料
区長発言
それでは、お忙しい中をお集まりいただきましてありがとうございます。
今回も、第二回定例会の本会議が終わってということで、恒例になっている会見を始めさせていただきます。
お手元の資料を説明させていただきますが、ご案内のとおり、今回の第二回定例会では、これはという極めて大きな案件があるわけではありませんので、予算議会でもありませんし、そういう意味では淡々と説明させていただいて、主として質問を中心にしてやらせていただければと思っています。
初めに、お手元に参考資料をお配りしてあるので、選挙の話を。
選挙後初めての会見なので、一言させていただきますが、ご覧いただくとわかりますように、投票率は余り高くなかった。ただ、得票数は10万を超えて、得票率では、ご覧いただくとわかるように、昔の田畑さんの頃を除いて、それから後の志村さん以降の選挙で言えば一番得票率が高かったわけであります。
この投票率が低い原因は、これは皆さんもよくご存じだと思いますけれども、統一地方選挙でずっとやっていたのが、前回の私の選挙から単独選挙になったということ。しかも、単独選挙の中でも、区議会議員選挙と一緒のものもあるのですけど、練馬区は全く別でやっていますので、それが大きいのかなと思っております。
それに加えて、今回は、表現が難しいのですけれども、何か練馬区で大きな争点があって、それを目指して、巡って意見が大きく分かれているということは基本的にはありませんので、そうしたことも反映しているのではないかなと。これは余計なことですけれども、そう思っています。
お手元の資料ですが、今、お話をした投票率の資料に加えて、「記者会見」と称するタイトルの3枚もの、それだけは一言ご説明いたします。1ページを開いていただきますと、これまで「改革ねりま」を4年間やってまいりまして、「みどりの風吹くまちビジョン」を作ってやってきたわけですが、これは、そこにありますような項目、新しいビジョンを中心にして、そうした形の項目でやってまいりました。
それぞれ、1、子どもの成長と子育ての総合的な支援から、2、安心して生活できる福祉・医療の充実と、3、安全・快適な都市の実現に向けた基盤整備、練馬区の魅力を楽しめるまちづくりと練馬区独自の様々な新しい政策を精一杯やってきたつもりであります。
個別の項目については、もう皆さんもよくご存じだと思うので、後で見ていただければと思います。
次、3ページに行きまして、これから新しいビジョンを作っていくわけですが、その前提となりますグランドデザインというものを昨年12月に素案を作って公表しております。
これは、今ご覧いただいた1ページ、2ページの「みどりの風吹くまちビジョン」に基づく様々な取り組み、それを踏まえて、これからさらに何を目標にしてやっていこうかということで、将来の都市像、それから区民生活像、あるいは、そうしてまた住民の区民参加と協働、都市のグランドデザイン、区民参加と協働のグランドデザイン、暮らしのグランドデザインと、この3部で構成して発表しております。これを今、成案化にかかっておりまして、区長選挙が終わりましたので、これを受けて速やかに成案化してまとめていきたい。
そして、それを実現するための「新みどりの風吹くまちビジョン」、これは新しい政策の展開と両方にわたるわけですけれども、その両方、政策と区政改革を一体化した総合的な計画を作っていきたい。12月に素案を公表して3月に策定したい。そう考えております。
右ページに行きまして、その主な内容は、「改革ねりま」第2章になるのですが、ここで1の子どもたちの笑顔輝くまちから、2、高齢者が住み慣れた地域で暮らせるまち、3、安心を支える福祉と医療のまち、安全・快適、みどりあふれるまち、いきいきと心豊かに暮らせるまち。
これは、私が選挙のときに大きく公約した、その体系に沿って、とりあえず現在の施策を中心にまとめているだけで、これからどうやっていくかはこれからまさに検討していくわけでありまして、その第2章という形で新しい政策の展開と、先ほどお話をしました区政改革、その一体となったものを作っていきたい。
そして、その大きな柱として、次の5ページから6ページですが、「参加と協働」から「参加から協働へ」と進んでいきたいと、そう考えております。これまでも様々にやってまいりました。5ページに色々並べてありますけれども、このなかに、既に単なる参加だけではなくて、参加から協働へと現実に一歩踏み出していると思っているのですけれども、これをさらに体系化をして、右ページにありますように、新ビジョンを31年3月を目標に作っていきたいと、そのように考えております。
私からの説明はこのようでありまして、今日は冒頭にお話しをしたとおり、今度の所信表明を中心にしてご質問をお受けしたいと思っております。
また、もちろん選挙のことでも何でも結構ですので、どうかよろしくお願いいたします。
とりあえず私からは以上です。
質疑応答
【記者】毎日新聞の福沢です。所信表明にも出ておりますが、この大江戸線の延伸というスケジュール感というのは、なかなか23区を担当していて、都庁の方を余り回っていないとよく見えてこないのですけども。
特に練馬区の場合は光が丘で止まっていますので、関心が区民に高いと思うのですけれども、今のところ区長はどういうスケジュール感で、この延伸計画になっているのでしょうか。
【区長】今のスケジュール感もあるのですが、これまでの経過が関係していまして、私が区長になるまでは、事実上、東京都では全くその意思はなかったと言ってもよかったのですけれども、これを、私は4年間、実質は最初の2年間ですが、実務レベルの担当者レベル、具体的には、例えば担当が予想される交通局であったり都市整備局であったり、あるいは建設局であったり、そういったところとじっくり相談する。それを積み重ねて、ご存じのとおり、東京都の広域交通ネットワーク計画と、それから、国の交通政策審議会で延伸自体は確定したわけです。
ところが、国と都を合わせて6路線の中で、まだ現実に着工したところも、着工予定が立っているところも、どこもないのです。
これで、私がこれまで行政に取り組んできた感覚から申し上げて、実務レベルで言えば、一番確度が高いのは大江戸線だと思っています。
他の路線は、例えば東京メトロ自体がやるかわからないような路線があったりとか、それから、現実の準備としても、沿線の道路づくり、それからまちづくり、そして基金の積み立てを一番やっているのは大江戸線ですから、実務的には自信があるのですが、ご存知のとおり、この世界はなかなかそういきませんので、政治レベルが色々絡んできます。
ご存知のとおり、オリンピックの関係もあったり、色々と大変なので、そういう中で何とか勝ち抜きたいと思っているのが正直なところです。
今のところ、6路線横一線ということもないですよ。私は大江戸線が一歩抜け出ていると思うけれども、それを政治の世界でも同じようにしていくためには相当頑張らなくてはいけないと思っています。
【記者】日本経済新聞の亀です。各論で細かいので、もしかしたら所管課長かと思うのですけれども、NPO法人フローレンスが運営する障害児保育園ヘレンを練馬区にも誘致されたということで、私は、運営法人に聞いてみたのですが、中村橋にある心身障害者センター1階に(仮称)障害児保育園ヘレン中村橋をおつくりになるということで、場所は区の方から提供されたようですが、初期費用ですとか、今後の運営費については、何か区から助成なり補助なりというのは計画されているのでしょうか。
【区長】設置すること自体は、現在の心身障害者福祉センターのところということで確定して、同意も得ているのですが、当然、区も金を出しますけれども、細部は、お手元に所信表明で取り上げた主な項目という資料がありますよね。そこの12ページには経費負担の内訳は載っていないかな。後ほど、ということでお願いします。
【記者】地元の練馬新聞、斎藤です。グランドデザイン構想の中で使われている言葉、大変、行政独特の言葉遣いだと思うのですけれども、これまでの「参加と協働」から「参加から協働へ」という言葉を使われているのですけど、大変、行政独特の言葉遣いであれですけど、わかりやすく区民に、区長の言葉からご説明願えませんか。どのような違いがあるのか。「参加と協働」の違いは。
【区長】行政独特とおっしゃる意味は、私は全くわかりませんが、どこかでそれを使っていますか。参加から協働へと。使っていないでしょう。
「参加から協働へ」という言い方自体が、私の方で、むしろ今回、具体的に提起している。それはぜひ、理解していただきたいと思います。
そこに挙がっている例でも、見ていただくとわかるように、単なる区民参加であれば、これまでもたくさんやってきている。各区ともやっている。
それを現実に、例えば良い例が、この前の「N-impro」です。コンビニエンスストアに、認知症・高齢者の方の見守りをやってもらう。これはまさに協働そのものであって、そういう形で、参加から一歩進んで、さらに協働へと踏み出していきたい。
そのための取組は既に始めているけれども、それをもっと区政全般にわたってやっていきたいというのが私の発想であります。
お手元にお配りしてある資料の5ページを見ていただいても、これまでやっていることが現に挙がっている。これだって、既に協働の要素がたくさん入っているけれども、それをもっと意欲的にやっていこうというのが私の考えであります。
そのために、政治的にも、例えば私のウイングも広げつつありますから、これまでの政治基盤に、さらに幅広い皆様にもご指導いただいて、一緒に頑張っていきたい。そう思っています。どこが行政独特なのかさっぱりわかりません。
【記者】「陳情型政治」から「参加型政治」と言われる使い方が、今までの時代ではされておりまして、次に一歩踏み込んだ形で、確かに今、前川区長がおっしゃったような表現になったわけですけれども、最初に思ったのですけど、区が段取りをつけて、全て「人・物・金」を用意してやる参加型ではない。今度は、参加する方もある意味ではリスクをとるというような意味もあるのかなという感じで、あえて聞いたわけですけれども、そういう意味は込められているのでしょうか。
【区長】斎藤さんがどう解釈しようと、それはご自由でありますが、私は、経費負担の問題だけではなくて、事業の展開の仕方、内容、それ自体が変わってくると思っています。これからは、そういう形でなければ、そもそも行政自体がやっていけないと思っています。
それこそ地域包括ケアシステムにしても、単に行政がお膳立てをして、それを区民に参加してもらうだけではできない。積極的な区民の皆様と力を合わせてやっていく。そういう時代に変わってきていると私は思っています。
【記者】それから、続いて、今日、大阪で大変大きな地震がありました。第一回定例会で決まったと思うのですけども、練馬区も震度5強になると防災会議が開かれて、ある意味では、99か所ある区立小学校で避難所の設置が始まります。そのために、体育館に暖房・冷房の施設をつくるのだということが第一回定例会で決まってございます。1校で大体3,000万というような予算も漏れ聞いております。計画自体の進行を見ますと、10年間かかるということでした。
ある意味では、これはもっとスピードアップできないのかなと思い、今日の震災のニュースを見ていたのですけど、区長としてはいかがでしょうか。
【区長】できるだけスピードアップしたいと思います。しかし、学校というのは、ご存知のとおり、改築の予定もたくさん入っているわけです。
その改築の順番が決まっていて、それがあるのに、わざわざ先に空調を設置しても無駄ですから、その辺りの全体の改築計画も見ながらやっていきたい。それには大体、10年ぐらいはかかるだろうと思っています。できるだけ早くやりたいと思っていますよ、当然。それは質問を待つまでもないことで、当たり前のことです。
【記者】建設工業新聞、出村と申します。まちづくりの中で、石神井公園の南口西地区の再開発について特にお伺いしたいのですけれども、現状、南口西地区の再開発に関して、私の印象ですけれども、なかなか都市計画決定に向けた合意形成というか、その辺に苦戦している印象を受けるのですけれども。
もちろん主体は組合になると思いますが、区としての、今後、事業を推進していく方針というか、考え方というか。それから、改めて再開発事業について、事業への期待ですとかメリットですとか、そうした区長のお考えをお伺いしたいです。
【区長】苦戦しているということは、事実認識は違うのではありませんか。どういう開発であっても、道路を抜いて、そして、場合によっては高架化をやりながら、まちをつくっていく。それは必ず反対する人もいれば、色々ではないかと。なかなか妥協しない人もいますし、色々な方がいる。
逆に、どうしてもつくってほしい、積極的にやりたいという方もたくさんいらっしゃるわけであります。そういう方々が中心となって、再開発組合をつくって、今、進めていらっしゃる。
何件かの案件で、合意形成に時間がかかっているとか、手間取っているという話は、私もよく聞いていますけれども、行政としては積極的にまちを良くしていこうと、皆様と力を合わせて、怯むことなく頑張っていきたい。
今、合意いただいていない方にも、粘り強く働きかけて合意を得ていきたい。そう思っています。
【区長】
今回は余り大きな案件がありませんから、別段、内容にこだわらなくても結構ですし、特段質問されなくとも結構です。
【記者】中長期計画の中に入る大きな問題ですけども、練馬に残された最後の一等地である、としまえん問題が東京都でも議論されるようになります。
区長もご存知のように、平成23年12月に改定した都市計画公園がございまして、これが、あと2年後の事業化を目前にしまして、まさに防災緑地対策公園として、今のところ、認識されているわけでございますけども、グランドデザイン構想の中の一環としまして、区長としては、都と話し合うパイプづくりといいますか、ある意味では、常設の協議会みたいな形をもって、練馬区にとって、もっともっと有益な防災緑地対策公園にしていきたいというようなことでは何か準備が進んでいるのでしょうか。
その辺の状況と、改正問題についてお聞きできればと思っています。
【区長】ご質問の意味がよくわかったようでわからないのですが、あそこが練馬区に残された、最も可能性のある土地だということは、当然、百も承知であります。
ただ、あれはあくまでまだ私有地であって、としまえんさんが持っていらっしゃる土地であって、これをどうするか区が一方的に決めることはできません。
そういう中で、東京都があそこを基本的に防災公園にしていこうということを打ち出してきた。それ自体は、私どもは賛成ですから、現在残っているとしまえんの緑だとか、できれば機能も、この辺は色々と、としまえんの都合もあるでしょうが、そういったものを残しながら、防災上も、それから緑地としても極めて可能性が高いところですから、積極的に活用していきたい。
東京都と、としまえんと色々と相談していきたい。現に今でも水面下でやっていますけれども、これはまだ公表する段階ではないと思っています。
【記者】前区長の時代に「ねりま未来プロジェクト」というのができていましたけど、今も、これはまだ生きているということでしょうか。
【区長】そういう昔のことは関係ありません。今、私達は現在の構想の中で生きていますから、それで十分です。
【区長】それでは、またありましたら、個別に私でもいいですし、担当の課長でも、いつでも結構ですので。どうかよろしくお願いいたします。
2期目が始まりましたのでまた色々と頑張っていきますから、ぜひ、皆様方にも良い報道をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
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