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練馬区文化振興協会理事長就任記者会見

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ページ番号:182-233-340

更新日:2016年4月1日

 平成28年4月1日、公益財団法人練馬区文化振興協会の新しい理事長に、日本を代表するバイオリニストである大谷康子さんが就任しました。
 前川燿男練馬区長は、大谷康子理事長とともに就任記者会見を行いました。

<p>動画の概要 前川区長記者会見 練馬区文化振興協会理事長にヴァイオリニストの大谷康子さんが就任</p>

日時

平成28年4月1日(金曜) 午後5時~午後5時40分

区長発言

 皆さん、こんにちは。本日はお集まりいただきましてありがとうございます。
今日はご出席のバイオリニストの大谷康子さんに、練馬区文化振興協会の理事長にご就任頂く、そのお披露目でございます。
私は、文化振興協会の理事長に、実力があって著名で、華がある方をお呼びしたいと、かねてから思っておりました。大谷さんにご快諾をいただきましたので、大変うれしく思っています。
 私の仕事の話しをしますと、区長に就任してこの20日でちょうど2年になります。この間、様々なことをやってきましたけれども、私はハードのインフラ、道路だったり公共交通だったり、それとソフトのインフラ、福祉医療いろいろあります。ハード、ソフトのインフラの上に緑豊かなまちがあって、そしてまた、その緑の間に、いろんな文化の花が開く、そういうまちをつくりたい。夢があるまち、美しいまちをつくりたいと念願しております。これはもちろん区民の皆さんが主役で頑張っていただくわけです。それを行政が一体となって、あるいは側面から支援しながらやっていきたい。その場合に、文化振興協会が果たす役割は大変大きいと思っています。今日は同じ協会の若林美術館長も出席を頂いています。若林さんには、いろんな形で美術館の展示を頑張っていただいています。これに加えて、今度は大谷さんに理事長としてご就任いただいて、音楽を始め、様々な文化活動に積極的にイニシアチブを取っていただいて頑張っていただく。私たち行政もそれに合わせていっしょに頑張って、練馬区を、みどりの中にいろんな文化の花が開くそういうまちにしていきたい、そう念願しています。今日はそのためのお披露目であります。
 どうかよろしくお願いいたします。

理事長発言

 皆さま、こんにちは。今ご紹介をいただきました大谷康子です。
 この度ですね、理事長という大役を仰せつかりまして、本当にできるかしらと、実は思いました。でも、私が常々、昨年がちょうどデビュー40周年ということで、音楽界で自分の分野だけでなく、いろんな分野の方とコラボレーションしたり、発信してきたわけですけれども、いつもトークコンサートなどでも申し上げてきた、今こういう時期だからこそというか、こういう時代だからこそ、音楽そして文化の果たす役割が、非常に社会的に大きな影響があるということをずっと確信しております。その信念に基づいて、長年バイオリンをただ弾くというだけでなくて、そこにメッセージを込めて、何とか少しでも、世の中が明るく仲良く健康的にならないものだろうか。特にお子さんたちのことを考えると、今10代の人でも、10年たてば20歳を過ぎた大人ですから、そういう人たちが、どういう考えを持ってどのように育つかというのが、未来の日本あるいは世界につながるわけですから、そういうことが大切なことだと常々考えて行動してまいりました。
 ここで本当に重いお役目ではあるんですけれども、もしかしたら、これは私の夢をバイオリンで実現させるのに本当にいい機会をいただいたのかもしれないなと思いまして、引き受けさせていただくことにいたしました。
 なかなか慣れていないので、いろいろとうまくいかないこともあるかと思うのですが、心強い方たちがついていてくださるものですから、そこは助けていただきながら、進めてまいりたいと思います。
 そして私もここから歩いて、本当に親の家はこの隣りの隣りという感じですし、私も、文化センターからは歩いて4分、自転車ですと1分半。そのくらいのところに住んでおりまして、非常に住みやすいところなんですね。午前中も練馬区内の文化施設をいろいろめぐって見せていただきました。素晴らしいところがいっぱいあるので、これを是非PRして音楽だけでなくて、いろんな分野の文化と一緒になって、練馬がこんなに素晴らしいところなんだと、みんな練馬に住みたいなとなるように、発信していきたいと思いますので、今日いらしてくださっているメディアの方たちにも、大々的にアピールしていただきたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

質疑応答

【記者】サラサーテの向後と申します。私も練馬に住んで10年ぐらいなんですけれども、こういったポジションに就かれたということで、近々で具体的にどのようなお仕事があるか、もしよろしかったらお聞かせいただければと思います。
 
【理事長】まず、就任記念コンサートというのをさせていただくのですが、今日お手元の資料にお配りしていると思います。6月15日に、前川区長さんとご一緒させていただきまして、二部構成で、最初は対談をさせていただいて、練馬の文化について、お話をいろいろさせていただいた後に、私の演奏を区民の方だけではなく、広く興味を持って下さった方に聞いていただきたいと思います。その内容もですね、堅苦しいものではなく、お子さんでも、それからあまり普段音楽になじみのない方でも、ちょっと行ってみようかなという形にさせていただきたいと思いまして、私、実はお菓子が大好きなものですから、練馬にもいっぱい美味しいお菓子もあるんですね。そういうお話しもさせていただきながら、鎧塚俊彦さんというオーナーシェフの日本を代表する方もお祝いに来て下さるということですので、お菓子にまつわるようなウィーンのボンボンというようなワルツを弾いてみたり、親しく身近に音楽を感じていただけるような演奏をしたいと思っています。それが一番近いところでございます。それ以外にもいろいろアイデアは湧いておりますので、順次進めてまいりたいと思います。いつもサラサーテさんにはお世話になっております、ありがとうございます。
  

【記者】音楽の友社の今橋と申します。これまで純然たる演奏活動あるいは練馬区内での活動というのは、長きに渡ってどんなことをされてきたか、大きなものだけでもかいつまんでお話していただければと思います。
 
【理事長】練馬に引っ越してきましてからすぐに、区庁舎の1階がアトリウム。非常に素晴らしい空間になっておりまして、そこにピアノがおいてあります。アトリウムミニコンサートと言いまして、毎月第三水曜日ですか、お昼に若い方を中心に、毎月演奏会があるんですね。その選考委員を最初からさせていただきまして、20年近く前です。その頃からさせていただいて、時々私も出させていただいたり、今年も記念の事業といたしまして、12月に私も弾かせていただく予定になっております。ですから、あそこが私にとって、練馬で音楽を身近に無料で、例えば印鑑証明を取りに行ったときに、ついでに音楽が聞けるような、そういうような感覚で楽しんでいただきたいという夢がかなったのがアトリウムコンサートです。そこから始まりまして、それから毎年平和祈念のコンサートで、区で主催しております、文字通り8月のコンサートにも何度も出させていただいたり、文化センターが一昨年でしたか、開館30周年の時も、東京フィルの演奏で、私がコンチェルトを弾かせていただいて、小林研一郎さんの指揮で。小林研一郎さんもサービス精神旺盛の方ですので、区民の方に楽しんでいただくように私もピアノを弾くから、康子ちゃん一緒に弾きましょうと言う風にアンコールをやってくださって。たびたびいろんな施設で、ちょっと小さなところで申し上げますと、ここのすぐ裏に公民館がございますけれども、公民館で精神的にちょっと弱っている方々を支援するグループがありまして、そういう時にチャリティのコンサートに何度か出させていただいたり、そういうことを実現しております。そんな感じでしょうか。よろしいですか。
  

【記者】地元の練馬新聞の斎藤と申します。就任おめでとうございます。区長に聞いた方がいいかなと思っているんですけれども、よろしいですか。成熟都市ねりまを宣言して3年目に入るわけですけれども、おそらくその一環が大谷理事長の文化振興協会理事長の就任だと見ています。第2章かなと思っているんですけれど。第1章は先月行われました、こぶしマラソンが無事成功なさって、全国マラソン大会の100選にも選ばれたという点では第1章が成立したと思うんですよ。第2章は文化戦略だろうと思って出席しているわけでございますけれども。文化戦略を見ますと、非常に広い範囲に渡っているわけですね。伝統芸術から現代のアニメまで入っているんですね。どこにポイントを置いて、区長がやろうと思っていらっしゃるのか。ストロングポイントと言いますか、アートも入っての文化ですから。アートとカルチャーは違うと思うんですけれども。今回の場合は、文化戦略の中にアートも入っているわけですから、区長としては成熟都市の中で、どう文化をブランドにしようとしているのか。その辺についてご説明願いますでしょうか、文化戦略について。
 

【区長】文化というのはある意味、手あかが付いた言葉で、そのまま使うとイメージが良くないというのもあるんです。私は大きく2つあるなと考えています。1つはこの秋に薪能を初めてやります。これは梅若万三郎さん、それから野村万作さんという日本を代表する能と狂言、能楽師と狂言師。このお二人に主催をしていただく。つまり、日本のいろんな文化芸術活動の中で最も先端をいく、一流のものを練馬でやっていくと。しかも緑あふれる豊かな環境の中でやっていただく。薪能であれば石神井松の風文化公園という、緑にいわばうずもれるような形の中でやっていただくと。
 大谷さんに期待申し上げているのは、そのレベルで1つは日本を代表するバイオリニストである大谷さんにも、同じレベルでいわば一流の芸術で、あまり言葉はいやな言葉なんですけれども、そういう形で積極的に活動していただきたいのが1つと。もう1つは、当然ながら手作りのですね、地域の皆さんいろいろやっていますよね、例えばお囃子であったり、あるいは市民のオーケストラであったり。そういういわば草の根の文化活動、芸術活動がたくさん練馬にはあるわけですね。72万にとうとう人口が到達したわけですけれども、いろいろな人材がいる。そういう方々の自主的で積極的な活動、この両面を合わせてやっていきたい。その両面について、大谷さんは前はよく地域でミカン箱の上で演奏していただいたと聞いていますので、そういう両面を合わせてやっていただけると、大変ありがたいと思っています。
 

【理事長】今、皆さん、ミカン箱ってなんだろうと思われたと思うんですが、ちょっと説明させていただきますね。私が住んでいるところの商店街があるんです。そこの夏祭りでお米屋さんが、私に「ちょっと大谷さん弾いてくれないかね」とお願いされたんです。もちろんピアノもないですし、お店の中の一角で、お米が普段載せてある台なんですけれども、そこで弾いてくれと言われたので、私喜んで、私がいつもポリシーとしている、いろんな人に身近に触れてもらえば絶対に嫌いになるはずがないと思っているので、それでお引き受けしたわけです。お米の台に乗って、いろいろ解説しながら弾きました。それが、スピーカーを通して商店街に流れたんですよ。子供たちも何やっているんだろうと聴きに来るわけじゃないですか。その中に、結構こわもてのお兄さんもいたらしいんですけれども、その後駅のそばで会った時に、とても普段だったら近づかないような、短パン履いてすごく怖い感じの人が近づいてきたので、何言われるんだろうと思ったら、「おい、これ上手かったよ」なんて言って、そういうことがうれしいんですね。そういういろんなことがきっかけで、まちの中にそういうことがあふれていくのが私の理想です。私は今まで、業界の雑誌の方はご存知だと思いますが、バイオリンでやってないことはないんじゃないかと思うぐらいのことを、いろんなことをやってまいりました。震災の時は駅でバイオリンをあけて弾いてお金を集めたりですね、いろんなことをやってきたんですが、絶対やっていけば手ごたえがないはずがないんです。今まで地道に少しずつやってきたことを、せっかくお役目をいただきましたから、いろんな方と連携して、街中に音楽があふれて、そしてまた美術を皆さんが見て楽しめる、そういうところにしたいなとすごく思っております。
  

【記者】音楽の友社の今橋です。さきほどの続きで、練馬区内にはいわゆるアマチュアのオーケストラが、室内楽のグループなどたくさんおりますけれども、そういった方々とのこれまでのコラボといったことは何かございましたでしょうか。
 
【理事長】たくさん弾かせていただきました。練馬交響楽団とは何度演奏したかわかりませんし、私が練馬音楽家協会の会員でございますので、その中で企画を持ち回りで担当するんですね。そのとき私が一番思ったのは、プロだけでやるんではなくて、市民の愛好家の方たちと一緒にするということが大事じゃないかと思いまして、その回の時には、練馬交響楽団の方たちの中から何名かの方が出たいという方と一緒に、ヴィヴァルディの四季など弾かせていただいたり、そういうことをいたしました。ですからこれまでもいろいろやっております。
  

【記者】練馬新聞の斎藤です。12月19日のコンサートでも美智子皇后も来られたと聞いております。先生のコンサートをよく聞きに来られると聞いております。そういう意味では、新しい理事長は皇室にも人脈ができたということで期待してよろしいですか。
 
【理事長】皇室の方は本当に音楽がお好きでらして、音楽だけじゃないですね。この前も美術館にも美智子皇后がお出ましになりまして。いろんなことに対してご理解が深いですし、そういう中で、昔から良くしていただいているとは思いますけれども。それを何か宣伝したいとは一切思っていませんし。それはかえって心苦しいので、そういうつもりはございませんが、今度お会いした折にはこういうお役目も増えましたということはもちろん申し上げたいと思っております。
 区長さんがおっしゃった、一流の、ということで補足させていただきますと、私が思っているのは、全ての分野に、文化だけじゃないかもしれませんが、本物というものの力は、伝わり方は強いと思います。本物を私も目指したいと思いますし、そしてまた観る方、聴く方、そういう方たちが、何が本物かということを、心で感じていただけるような、だから頭で、肩書きとかいろんなことで理解するのではなく、本当に観たり、聴いたりしたときに、心でこれは素晴らしいものなんだと、一人ひとり違っていていいと思うんですね。好みもありますし。そういうことが分かって下さる、そしてそういうことが、まちの中に、そして国中に、世界に広まる。そういうような方たちに、聴衆の方も育ってもらいたいですし、子供さんたちを育てたいと思っておりますので、区長のおっしゃったレベルというものも常に頭に置いて企画をしていきたいと思います。ですから、皆さんにぜひお願いしたいのは、心で感じてほしいということです。
 どうぞよろしくお願いいたします。

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