平成28年10月24日 第16回区長とともに練馬の未来を語る会(おたがいさまの会)
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更新日:2016年12月2日
認知症の方とその家族の方を地域で支える「おたがいさまの会」の皆さまと懇談しました
「おたがいさまの会」は、関町地域の医療機関、介護事業所等にお勤めの医師、看護師、ケアマネジャー、精神保健福祉士、民生委員など10名で構成されています。認知症の方とその家族の方を支えようと、オレンジバーの開催や認知症に関わる医療機関・介護事業所等の所在地等をまとめたマップを作り、関係者へ配布するなどの活動を行っています。
今回は、いこいの場ふくろう(関町北3)において、「おたがいさまの会」のメンバー9名と、認知症患者を取り巻く地域の課題についてご意見やご提案を伺いました。
【主なご意見・ご提案】
- 認知症の方が地域に出ていく機会が増えていく中で、地域で介護保険の事業所や医療機関を経営または勤務する医師、ケアマネジャー、民生委員、精神保健福祉士、看護師が、認知症になっても安心して生活できる地域にしようと、「おたがいさまの会」をつくった。
- 地域の皆様に「この関町で年をとっても本当に安心だ」と思ってもらおうと、介護保険制度の枠組みを超えた医療・介護関係者のつながりを目に見える形にした「認知症はおたがいさまマップ」をつくった。
- 上石神井エリアでもマップづくりを始めている。寄り合う人たちが関町とは少し違っていたりして、それがシステムではなく、生きているネットワークになって、その後もバージョンアップされていくと、網の目がもっと細かくなっていき、それがセーフティネットになる。
- マッピングは便宜上、町名単位にしているが、本当はそれを飛び越えたい。また、最近は晩婚化が進み、お子さんをお持ちの家族でも、子と親を同時に世話するダブルケアをしている世代もいらっしゃるので、なるべく「あら、かわいいけれども何これ」と多くの方に手に取ってもらえるようにデザインも工夫した。
- 実際、この地域では資源が充実しているとはいえない。今どんな資源が地域にあって、何が足りないのかということを把握するのにも、マップづくりが役に立った。足りないものが確認できたことによって、今後必要となる活動を知るきっかけにもなった。
- 中学校区ぐらいの範囲内に、どれだけ自分たちを支えてもらえるものがあるのか。今後、さらに高齢者人口が増える中で、地域の資源をどんどんブラッシュアップして、必要なものを増やしていくことが、重要だと思う。
- 月に1回程度、医療の基本的な知識とか、医療の知識を介護にどうつなげるかという勉強会を開催している。また、介護職の方々が、実際に何を悩んでいるのかということについても意見交換・情報交換をしている。「おたがいさまの会」に参加していない地域の介護・看護職の方々のスキルの向上にもつながっている。
- 地域で通院が困難になった方、または家で亡くなるまで過ごしたい高齢者が次第に増加している。家に居られればベストだという意見もあるが、やはり介護者が疲弊してしまい、介護者の生活が立ち行かなくなる。こういった患者さんを医師のみで支えきるのは非常に難しいので、医師、看護師、介護職の方、また地域の行政の方たちが、それぞれの持ち場をうまく活用して、そういった区民の方の生活を支える体制をつくることが非常に重要である。
- 会を通して、医師や介護従事者でお互いの顔が見える関係が築けていると、医師の視点や介護従事者のケアの仕方がイメージでき、患者さんにとってどういう人が向いているのかが把握できるうえ、患者さんのニーズと社会資源のマッチングがうまくいくようになる。こういうふだんの顔合わせが非常に役に立っていると感じている。
- 今は精神科病院と言うが、精神病院というのは日本の社会、文化の中ですごく偏見があると感じている。患者さんの中には、病院に入るところを見られて、誤解、偏見を持たれたのではと思いながら来院される方もいる。最近、物忘れ外来とか優しいネーミングをつけるところもあり、以前よりは通いやすくはなったようだが、通いづらいと感じている方は未だに多いようだ。まだまだ病院から外に出ていかないといけないなと思っている。一方で、訪問した際に、親が認知症と思われたくないとの思いから、「名札をつけないで」、「ピンポンを押さないで」、「事業所名を言わないで」と言う家も結構ある。医療機関につなげなければいけないレベルにまで悪化してしまっていることもある。もっとその前に気軽に声をかけられる場所があるといい。
- 精神疾患を伴う難しいケースが大変増えてきている。どのケースでも、1足す1は2ではない。どこの支所においても、本当に手探り、試行錯誤をしながらやっているというのが現実。そうした中で何かつながっていくことの大切さ、ネットワークの大切さをすごく感じている。
- 認知症の件で相談を受けて、「他の事業者にもお話をしておきますね」と言う際には、家族の方など相談された方が「また違う方に同じ話をしなければいけないのか」と不安にならないように、「みんなであなたたちを支援させてもらいますよ」と言うようにしている。
- 週末、ひとり暮らし高齢者の方や二人暮らし後期高齢者の方などの多くが、強い不安を感じている。行政には基本的に土日、祝日、夜間はSOSを連絡する窓口がなく、救急車を呼ぶほかない。搬送先の医療機関では、医療上、救急病院での診療としては問題がないので、家に帰りなさいということになる。これだけ大きい区であれば、認知症高齢者の方が困り果ててしまうことが、24時間365日いつでも起こっていると思う。24時間いつでも電話をすれば、その週末は何とか過ごせるようになると、高齢者の方も非常に安心できると思う。
- 区民の方が介護上のことで困る時間帯は、夜間、休日。行政は支援を考える上で、夜間、休日も含めて、社会資源を配置する視点を持ってほしい。ここの部分をみんな一番悩まれて不安だからこそ、施設に入れようとか、在宅生活を諦めて病院に入れっ放しにしようと判断することが多い。セーフティネットさえ万全であれば、もっと家で頑張って過ごそうとか、このまま家で死を迎え入れようとの思いを持つ人がかなり増えると思う。
ご参加いただきました皆さま、本当にありがとうございました。
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区長室 広聴広報課 広聴担当係
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