令和8年度当初予算案記者発表
ページ番号:208-319-442
更新日:2026年1月30日
日時
令和8年1月22日(木曜) 午後2時00分~午後2時45分
記者会見資料
令和8年度当初予算案記者発表資料(PDF:17,572KB)
区長発言
それでは、これから令和8年度の練馬区当初予算案についての説明をさせていただきたいと思います。
お手元の記者発表資料を見ていただいて、まず1ページ目と2ページ目ですが、早いもので私も12年になるんですよね。あっという間で、つい昨日のような気がするんですけど、その間にやってきたことを、まず1ページ目にまとめてあります。
御覧いただくと、いろんな形の練馬区モデルをつくってきたと考えております。
その中で特に心に刻んでいることを申し上げると、まずは練馬区モデルの幼保一元化施設「練馬こども園」です。
これは、私は若い頃から幼保一元化、幼稚園と保育所の一元化をずっと考えてきましたので、それを実際にできたということで印象に残っている仕事です。
それから、ひとり親家庭自立応援プロジェクト。
これは、今の福祉保健局、昔の民生局と言いまして、そこに昭和46年に入ったときに、所管の仕事の一つに母子家庭がありました。今で言うひとり親家庭ですね。これは極めて不十分な政策だなと思っていましたので、それを抜本的に直せたという意味で、大変印象に残っております。
それから、次の新型コロナワクチン接種体制。
これは当初、私たちが考えた、かかりつけ医がやるワクチンの接種について、厚生労働省が「うん」と言わないものですから、私の方で直接、首相官邸と折衝してやってもらった。これも極めて印象に残っている仕事であります。
それから病床の確保。
練馬区は御存じのとおり、東京都の医療圏の制約があって、なかなか病床を増やせなかった。それをなんと1千床を増やすことができた。そういう意味では真に印象的な仕事であります。
次に、まちづくりでインフラの整備、交通インフラですね。
これが練馬区は極めて遅れている。都市計画道路はもちろんですが、公共交通、鉄道インフラの空白地域はまだ残っていた。これを何とかしなくちゃいけないというので、大江戸線の延伸に最も力を入れて取り組んでまいりました。
私は、東京都にいるときは、大江戸線の延伸は喫緊の課題だとは考えていなかった。東京都全体で言えば優先すべき路線はまだありましたので。これは言いにくいけれども、蒲蒲線までやるわけですから、それに比べれば大江戸線ははるかに需要が高いので、ぜひともやってもらいたいと小池さんに直接お話をさせてもらいました。
それから、いろんなイベントの中で、特に心に残っているのは、世界都市農業サミットでありました。都市農業について、私は区長になって初めて体験したんですけれども、これだけ熱心な農業者の方がいて、これだけ一生懸命やっていらっしゃる。これを全国のモデルにしようと思いました。そのためには、まずは世界の大都市を集めて、やろうと。世界都市農業サミットを、5都市を集めて開催しました。
それを受けて全国都市農業フェスティバルを練馬区が主催して始めるようになった。国にお世話にならないでやってきましたので、そういう意味では、これも極めて印象に残っている仕事であります。
それから、あとは新しいイベントとして、練馬薪能であるとか、ねりまの音楽会であるとか、これは私の好みもありますけれども、謡・能は若いときからずっとやっているものですから、そういった思いも込めてやらせていただきました。
2ページに行きまして、今お話ししたことも含めて、全体をまとめ、これからを俯瞰したのがこの図であります。
真ん中に、都市インフラの整備で大江戸線の延伸が挙がっております。
これについては、御存じのとおり、東京都の交通局がそれを発表して、やるということをはっきり明言し、小池さんもオーケーしていますので、これをまず基幹プロジェクトとして絶対にやろうと。
この資料では37ページに細かく載っていますが、まずは基金をさらに積み立てて、30億円を積み増して155億円にする。それを使って必要な都市整備とか、あるいは施設の整備をやっていく。そして併せて、新駅予定地の周辺のまちづくりを進めていく。このプロジェクトが、これから練馬区を将来に向けて引っ張っていく大事業である。これまでも西武新宿線の高架化もやってきましたけれども、それと併せて、練馬区の基幹プロジェクトでやると考えております。
これと併せて、一緒になって、美術館・貫井図書館のリニューアル、特に美術館ですね。それから、総合体育館の改築、そういったことをやっていくし、それにまた、文化、みどり関係の仕事をやりながら、福祉・医療サービスをさらに充実をしていく。ここに私の思いがこもっている仕事がたくさん載っております。
発達障害が3ページから4ページに載っております。最近ようやく発達障害について注目が集まってきましたけれども、子どもたちは小学校に入る前から、あるいは小学校の間を通じて、なかなかこれまで十分なケアが与えられなかった。注目されていなかったんですね。一般的な知的障害者と一緒に取り扱う。これをまず何とかしたいと、5歳児健診を開始いたします。
そして、それに合わせて、早期発見・気づきにつなげる仕組みを強化し、小学校就学後の支援体制を強化し、さらに様々な調整機能を強化していく。これを必ず実現しようと思っています。
それから、重度障害者の生活支援拠点をつくる。
私が昭和46年に都に入った頃は、ほとんど何もなかったんですよね。重度障害の人は初めから収容施設に入れられて、もう他に方法がなかったから仕方がないのですが、それまでは放置されていたのを東京都が始めた。始めたけれども、ケアの内容というのは、ベッドに寝てもらって、それを見回るような、それが中心だったわけです。これを何とかしなくちゃいけない。私が福祉局長になりましてから重度障害者のグループホームもつくりました。それを今度は区としても石神井町につくる。それから三原台に生活支援拠点をつくる。これは、医療的ケアが必要な障害者の皆さんについても手厚いケアをやっていく。こちらについては、26ページに書いてあります。
困難な問題を抱える女性等への支援強化。
これも私が都に入った頃は、いわゆる売春防止法の関係と、それから母子家庭の対策が全てでありました。これをもっと広げて、女性に起こっている困難な問題、ハンディ、それに対して積極的に行政として介入して取組をしていく。メンタルヘルスの相談機能を強化したり、ピア相談を開始したりとか、いろんなことを考えています。
私は、それを民間団体がやっていることに感心しました。いきいきコスメプロジェクトと書いてありますけれども、行き先のない化粧品等をひとり親家庭の皆さんに配る。こういう発想というのは、なかなか我々は出てこなかったなと感心して、ぜひ継続してやらせていただきたいと思っております。
それから、子育てサービスや、引き続き、保育所待機児童を中心として頑張っております。
ねりま羽ばたく若者応援プロジェクト、これは14ページに説明してあります。これまでの児童福祉法の対象となって、児童養護施設や里親家庭にお世話になった子どもたちというのは18歳を過ぎると、もう一切、ケアの手段がなかったんですね。
しかし、それはちょっと考えてみたら分かるように、我々も18歳でうちを放り出されたら、ちょうど大学に入ったときですけれども、何ができるか。何もできませんよね。そういった子どもたちがこれまで放置されてきた。これをできるだけ支え、そしてまた、みんなでつながって支援していく。そういう方法を始めようということで、今年から始めております。
それから、身寄りのない高齢者等への支援等です。
今後長い目で見ると、身寄りのない高齢者の方が高齢者の中で2分の1ぐらいになるんだったと思います。そういった方々が孤立して、社会の中でケアも受けられないで生活している。それを何とか少しでも前に進めたい。
これについては20ページに概略が書いてあります。
今、駆け足でお話をしましたが、こういったものを中心として、これまでの様々な充実をしてきた行政サービスを踏まえながら、それを、さらに福祉医療を中心として充実し、そしてまた併せて文化やみどり、そういった事業の充実をしていく。これがこれからの練馬区の行く方向であると、そう確信をしております。中心になるのは大江戸線の延伸の推進であります。
私から最初に申し上げるのは、今申し上げたことに全部入っております。資料をめくっていただきますと、予算編成の概要につきましては、5ページ、6ページの目次の左上にありますように、今回の予算の基本的考え方は、今申し上げた「大江戸線延伸を基軸として、福祉医療サービスをさらに充実をし、文化・スポーツ・みどりなど、区民生活をより豊かに施策を組み合わせて一体で取り組んでいく予算」。3,686億円であります。過去最大の予算です。
この基本的考え方は、言い換えると骨格予算にしなかった。首長が変わることで予算が変わることが確定している場合、前任者が手をつけずに法的な義務だけを中心として骨格だけの予算をつくり、後の予算編成は新しい方に任せるという場合もあるんですけれども、私はあえてそうしなかった。
これまで12年間、自分の全力を尽くして大江戸線の延伸を基軸とする、こういう形の区政の展開が、練馬区にとってベストであると、そう考えてやってまいりました。
これを今後とも、ぜひとも新しい区長にも続けていただきたい。その念願も込めて本格予算として編成させていただきました。
そして、この主な事業は、そこにありますように柱が6本あります。6本ごとに、今お話ししたことも含めて個別の事業が全部載っておりますので、これを御覧いただいて、分からないことがあったら御質問いただきたい。私からも説明いたしますし、もちろん担当からも詳しく説明申し上げますので、どうかよろしくお願い申し上げたいと思います。
あとは皆さんからの御質問を中心として答えさせていただければと思っております。よろしくお願いします。
質疑応答
【記者】
日経新聞の安部です。
今回、区長として最後の予算編成になると思うんですが、特に思い入れのある施策を一つ取り上げていただけますか。
【区長】
一つはなかなか難しいところですが。
先ほどお話をしたように、練馬こども園からスタートして、それからコロナウイルスのワクチン接種から、いろんなことを、この練馬区だけの事業としてやってきました。
そういう意味で言うと、一番、私個人として思いを込めて始めたのは、練馬こども園です。あとコロナのワクチン接種です。
ただ、それだけではなくて、並行して、先ほどお話をしたような美術館だったり、総合体育館だったり、いろんなこともそれなりに思いがこもっております。
来年度予算でいうと、発達障害です。これは長年の私の念願でもあるし、それから行政としても、これまで十分に手がついてない問題ですから、是非とも、区としてもそうですが、都としても、国としても、頑張っていただきたいと思っています。
【記者】
フジテレビの大塚と申します。
前川区長は、23区の中でも影響力のある方だと思っております。2点、23区に関しての質問をさせてください。
火葬料金が高騰しているということで、23区特別区長会や小池知事も様々な発言をしています。そうした中で、23区の区民葬を最大2万7千円を助成するということが特別区長会で決まりました。今回の予算にどのように反映されているのかお伺いしたいのと、高騰している、民間会社の東京博善ですけども、そこの料金設定に関して、区長はどのようにお考えなのかをお伺いさせてください。
もう1点は、家庭ごみの有料化。これについても最近、知事が自らの言葉で、23区に行動変容を求めました。これについて区長のお考えをお聞かせください。
【区長】
葬儀については、東京都というのは御存じのとおり、全国の中でも極めて特殊です。地方に行けば、低廉な料金で、火葬を含めて町や村、市が全部やっている。それが普通だろうと思うんです。
東京の場合は、長い歴史があって、博善社を中心に民間がやっている。それをこれからどうしていくかというのが最大の課題だと思っております。
区長会の会長の新宿区長の吉住さんは、自分のところにもちょうど火葬場、葬儀場があったりするので、この問題は私よりも彼が中心になってやってきたので、もし御関心があるようでしたら、新宿区長に聞いてもらえると全部分かると思います。
【財政課長】
財政課長でございます。
特別区の方針に従いまして、助成単価2万7千円で、練馬区の助成対象者を推計で出して予算計上しているところでございます。
【区長】
家庭ごみは、当然ながら有料化が必要だと思っていました。
ただ、これをやるとなると、それ自体が政治的課題なので、なかなか一挙にはいかないだろうと思ってきたんですけれども、何とかその方向を打ち出されたので、ぜひとも推進してもらいたい、私も一緒になって協力したいと、そう考えております。
【記者】
東京新聞の宮畑といいます。
この予算を新しい次の区長さんに続けて欲しいということで組まれたということです。先日、区長が引退ということを表明されましたけれども、いわゆる後継者といいますか、具体的にどなたにという、区長として思いはあるんでしょうか。
【区長】
私は、区長というのは、なってみてつくづく思ったのは、社会的影響力が大きいし、住民自治という点では根幹の仕事だなと思っています。東京都が長かったですが、東京都はどちらかといえば団体自治が中心で、住民自治はなかなか難しくて、そういう意味では、やはり住民自治を担うに相応しい人でやってもらいたいと思っていますね。
具体的に言えば、公と私を峻別するというか。
私は、考えてみると、50数年間行政中心の仕事をやってきて、公とは何か、行政とは何かということをずっと考え続けてきたような気がしています。
ですから、安易に自分の好みとか、自分の主張でやるんじゃなくて、公とは何か、行政サービスとは何かという、きちんと判断して、自分の私的な感じ方、考え方と峻別できる人がいいと思っております。
それからもう一つ、歴史観が欲しいなと思います。歴史をちゃんと見る目です。
人間の歴史というのはずっと流れているわけですから、今、自分がその流れの中で、自分たちがどの場所にいるのかをちゃんと判断できる人になってもらいたいなと。
私は、具体的に自分の中には名前ありますけれども、それは言った方がいいでしょうかね。
【記者】
そうですね、一部もう既に報道等があるんですけれども、都民ファーストの会の尾島さんが自民が推薦するという報道も既にあって、区長としては、自民党の推薦もあったかと思いますけども、どのように考えていますか。
【区長】
尾島さんが、私はそれが最適任だと思います。しかし、それは私が決めることではないし、それは本人が決めることですから、ぜひ本人に聞いてもらいたい。私としては、ああいう人にやってもらいたいと思います。
【記者】
やっていただきたいと。
【区長】
やってもらいたい。
【記者】
それは尾島さん個人には伝えられたのでしょうか。
【区長】
まだ話はしていません。何となく阿吽の呼吸で感じるところはあるけれども、私が決めて発表することじゃないから、そこは各党に決めてもらいたいし、本人にまず決めてもらいたいと思っています。
ぜひ尾島さんに承諾してもらいたいと思っています。
【記者】
分かりました。
【記者】
羽田ゆきまさ報道局の羽田ゆきまさです。
資料の36ページにある木密地域を空家等活用促進区域に指定というのが23区初との表示なんですけども、接道要件等の基準の見直しとありますが、どのようなことなのか。また、この区域に指定すると何がこれまでと変わるのか教えてください。
【区長室長】
一般的に不接道宅地と呼ばれている、通常は、建築基準法でいくと4メートルの道路との接道が必要で、間口が2メートル必要だと思うんですけど、そこの辺りを少し緩和しようと思っています。細かな数字はまた後ほどお答えさせていただきます。
今回、田柄地区というのが、空き家の調査を様々しましたところ、このまま長く放置すると不接道なので再建築ができないということで、空き家になったときにそのまま放置されるケースが、かなり数が出てくるというのがあります。今回、空家等活用促進区域という新しい制度ができたものですから、これを適用して建築基準法の要件を少し緩和して宅地建て替えを促進したいということでやらせていただいています。
詳しくはまた後ほど所管課長から説明いたします。
【記者】
それからもう1点、資料の複数のページで、発達障害児支援というアイコンが表示されていましたので、これらの関連する施策についての区長の思いや所管の思いなどをお聞かせください。
【区長】
資料の3ページ目、4ページ目に発達障害について、特にまとめてあります。
私が指示して作らせた資料ですので、ここに全部入っているという意味ではそうですね。
これは、これまで正面からちゃんと行政としてやるのは、これはうちが初めてだと思うので、ぜひとも頑張っていきたいと思います。
【障害者施策推進課長】
障害者施策推進課長です。
発達障害者施策に関する思いというところでございますけども、区長からもお話ありましたけども、発達障害に関して、悩まれているお子様であったりとか、親御様とか、あと支援者の方も、我々も支援する立場でもあるので、非常に多くなってきているなというのを日々実感しているところでございます。
今回は、特に小学校入学前後というところを中心に、かなり横串を刺すような施策をいろいろと考えさせていただきました。この小学校入学というのは、発達障害児支援において一つの大きなターニングポイントかなと思っています。
今まで、例えば発達障害が分かってくるというのは、保育園とか幼稚園に入った集団生活に入ったタイミングで、親御さんとか保育士さんとかが気づく場合が多いんですけども、お子さん自身はまだそんなに困らないというんですかね。小学校に入ると実は席に座っていられないとか、テストとかで評価されるとなったときに、何で自分はできないんだろうとか悩むんですね。
そこでお子様が悩んで授業に入れないとか、机の下に潜ってしまうとか、あとは、場合によっては不登校になってしまうとか、そういったお話をたくさん我々は現場で聞いてきたので、是非ともここは強化したいという思いで、区長の指示を受けながら、こういったことを取り組んでいく考えでございます。
【区長】
私の知り合いの息子さんが発達障害で、その具体的な症例として、字が判読できない、書けないといったものがありました。言葉は分かるけれども図形として認識できない。具体的な例を何度か聞かされて、大変だなと思いました。そういったことも動機となってやろうと思いました。
【記者】
東京MXテレビの曹蒙と申します。よろしくお願いします。
質問が2点あります。
改めまして、8年度予算の中で、区長が最も重視されているポイントはどこでしょうか。その理由と、予算を通じて区として、どのような姿を実現していきたいのか、考えをお聞かせください。
【区長】
先ほどもお答えしたとおり、発達障害です。それともう一つ強いてあげれば、大江戸線です。大江戸線は必ずやらなくちゃいけないと思っています。
【記者】
発達障害と大江戸線について、どのような姿を実現していきたいのか、考えをお聞かせください。
【区長】
発達障害についてですが、今までは社会的な認識自体がなかったわけです。言わば知的障害の一環だとして認識されて、学校教育でも問題視されていなかったんです。
それをちゃんと、そういった障害があるんだという認識をまず広げて、皆さんに分かってもらって、5歳児健診から始めて、早期発見と早期ケアをやっていきたい。それに尽きると思っていますね。学校にも頑張ってもらわなくちゃいけないし、関係機関にも頑張ってもらおうと思っています。
大江戸線は、これは本当に難しいですよね。とにかくお金がかかりますから。
私は、先ほど申し上げたとおり、東京都の行政全体をやっているときは、ハードの都市インフラの中で大江戸線が最優先だとは思っていなかったです。それは、その他に、例えば臨海部だったりとか、多摩だったりとか、いろんな鉄道網があって、そこをまず東京全体の発展のためにはやるべきだろうと思っていました。
大江戸線はもちろん重要なんですけれども、最優先だと思っていなかった。ただ、現実に自分が区長になってみて、これは練馬区にとっては最優先課題ですよね。
だからと言って、それまでの自分の考えを変える気はありませんので、それを両立させるために苦労してきたという感じです。
ただ、さっき申し上げたとおり、東京のハード整備が進んできて、鉄道網も延伸されてきて、先ほどお話ししたように、あまり緊急でないような事業まで挙がってくるようになったからには、大江戸線は必要なわけですから。
今となって、私は自分の中で何の矛盾もなく最優先課題であると、そう申し上げています。
【記者】
この大江戸線の事業を通して、区として、どのような姿を実現していきたいのでしょうか。
【区長】
私は、長い間、東京都で行政をやって、日本を支えているのは東京圏ですよね、東京を中心とした1都6県。その中でも東京都。
ここに集積している人材と、ハード、ソフトのインフラが日本を支えていると確信しています。若いときから、東京一極集中批判というのは的外れだとずっと思ってきましたので、ところが、なかなかこれを言ってくれる知事さんがいなかったんですよね。
もう名前を言いますけど、鈴木都知事の下では、何回も申し上げても取り上げてもらえなかった。
やっと石原さんになって正面から取り上げて、これは我が意を得たりで本当に嬉しかったですね。だから、彼と力を合わせてやってきたつもりであります。
その思いは今も残っていますので、大江戸線も出来上がったら本当はもっと北に伸ばしたいですよね。それによって東京圏全体を支える路線にできればと願っています。
埼玉県に頑張ってもらいたいですけど。
【記者】
これまで進めてこられた区の事業の中で、区長御自身が最も重要だったとお考えのポイントはどこでしょうか。
【区長】
私が一生をかけてやってきたのは、やっぱり保育です。
私が役人になった頃は美濃部都政で、保育所をポストの数ほどつくると言って始めて、今はもっと増えていると思いますが、保育行政というのは、いろんな意味で子どもの発達を支援するためにも、それから家庭を支援するため不可欠なものですよね。
私が東京都にいるときに、例えば長時間保育を始めたり、あるいは産休明け保育を始めるなど、様々な取組をやってきました。それを練馬区長になっても練馬こども園という形でさらに充実させられた。それはよかったなと思っております。それが一つですね。
それから障害児者行政も私は若いときから長い間やってきたので、今度はこういった形で発達障害に取り組めるのが嬉しいなと思っています。
母子家庭もそうです。これまでは母子家庭としまして、あるいは売防法の女性として差別されてきた人たちがたくさんいたので、それを、ひとり親家庭として正面から取り上げて取り組んできたことは、自分としては自負しております。
あとは児童相談所もそうです。児童相談所を区につくる、それが正義だと言われたが、私は理解できなかった。最初の区長会では1対22で袋だたきにあってね。
私は、児童相談所が所管している専門行政、広域行政と、区がやっている子ども家庭支援センターを中心とした身近な行政の組合せが一番いいと思っています。だんだんそういう方向に区長会全体が変わってきているというのは我が意を得たりだと思います。
【記者】
朝日新聞社の立岩です。
二つ御質問があります。
一つ目なんですが、大江戸線に関して、都で開発部長をされていた前川区長は都と連携を深めて計画を進めていたと思います。先ほど尾島さんの名前も挙がりましたが、次の区長には、都や国とどのような協力関係をもって進めていって欲しいと思っていますでしょうか。
もう1点が、いろいろと小中学校の建築が見送られたり、着工しなかったりということで、建築費の高騰が取り沙汰されております。美術館の建て替えに関しまして、来年度予算では2,200万円程度ということで、その辺りの予算を増額するということ、計画等があるとか含めて、建築費の増加についても教えていただければと思います。
【区長】
私が開発部長をやったのは御存じのとおり港湾局で、臨海副都心の開発の担当を2年間やりました。大江戸線そのものは、直接は関係なかったんですけどね。
ただ、東京全体のマクロのインフラ整備という意味では、臨海の整備というのは絶対必要だと思っていましたので、自信を持ってやったし、あれは何とか成功させられて、東京のため、日本のために、良かったなと今でも思っています。
これについては、いささか東京の発展に貢献できたかなと思っています。
大江戸線も、そういう意味で言うと、単に練馬区のためだけではなくて、できることならばもっと埼玉県さんにも、頑張っていただいて、北へ伸ばしてもらえれば、こんなに嬉しいことはないと思っていますけど。
私が区長になってこの12年間で、練馬区の予算を約1千億増やしてきました。それはうちだけではなくて他の区も、東京は財政が好調だからだと思うんですけど。
そのうちの約800億円が福祉、教育、子ども分野です。それだけ力を入れてやってきた。中でも保育サービスについては350億もつぎ込んできました。
今お話があった美術館については、私も、これは当然のことながら、できるだけ合理的で安くやるのは当然だと思っていますから、その努力はしようと思って、現に今もコンストラクションマネジメントをやってきたわけです。だから、できるだけ合理的で、区民負担が少ない形でもっていきたいと思っています。
思っていますが、同時に別の思いもあって、人間というのは、人はパンのみによりて生くるにあらずであって、人間というのは、この世界というのは何だろうかとか、自分たちは何のために生きているのか、自分の人生は何だろう、そういう思いというのは禁じえない存在ですよね。そういうことを考えながら生きていく。
生きていく上で一番ヒントになるのは芸術であり、美術じゃないかなと。もちろん、仕事そのものは大事です。個人にとっては生きていく上での仕事はもちろん大事なんだけれども、人間全体、人類として考えたときには、美術とか芸術を持つ意味というのは極めて重いなと思っております。
そういう一番基礎的な自治体として、東京のような広域自治体とか国全体だけではなくて、その地域に合った相応しい美術館を持ちたいなと。それは当然のことじゃないかなと思っています。
若い頃は、福祉行政を調べるためにヨーロッパをずっと回ったりしました。どんな小さな町へ行っても、大体、街の真ん中に広場があって、そこを中心として市役所があって、そして美術館がある。そういった構造になっていますので、こういう街は良いんだなと思っていました。
そういう意味で言うと、私が一番感銘を受けたのは倉敷でした。歴史的な遺産と美術館があった。
できればそういうまちをつくりたい。それによって練馬区の区民が、あるいは練馬区だけじゃなくて東京の住民が、ここを訪れたら新しい発見があって、新しい感銘を受けて、何かを考える場になって、人生を楽しめる場をつくりたいなと思っています。
コストについては間接的にお答えしたと思います。できるだけ安い方が良いです。だからと言ってめちゃくちゃな物をつくる気は全くありません。
【記者】
東京新聞です。確認を含めて美術館について追加で質問です。
着工を見送ったということで、今回の予算を拝見すると、来年度予算は2千万円ぐらいですか。PRとか調査だけの予算なのかなと思うんですけれども、例えば整備費は、前回の報道のときは109億円とか110億円ぐらいに増えましたということだったんですが、着工時期とか予算が変わったりというのはあるんですか。
【区長】
今のところ、なぜ来年こうしたかというと、あまりにも物価の騰貴が急激だったじゃないですか。そういう中で、美術館じゃないけれども、区や市の、例えば庁舎の建て替えなんかも見ていても倍以上になったりとか、すさまじい勢いだったので、来年度の予算を検討した段階では、とにかく1年様子を見ようと、それに尽きます。
できるだけ早くつくりたいという意志に変わりはありません。
【記者】
今回の入っている予算は、取りあえず様子見ということか。
【区長】
言葉はよくないですけど、状況判断しようということです。
建設費自体は、150から160億円と見込んでいます。
ただ、これに幅があるのは、さっきお話ししたように状況が安定してないということと、それから、経費そのものが、単に本体の工事だけではなくて、例えば、板囲いを作ったりとか、足場を作ったりとか、いろんな要素があります。その辺がはっきりしていないので幅を持たせているということで。ただし、概ね150から160億円ぐらいでいけるだろうと今は見込んでいます。
【記者】
去年の9月の段階で110億ぐらいと私は把握していたように思いますが、さらに増えたということでしょうか。
【美術館再整備担当課長】
美術館再整備担当課長です。
前回お示しした金額は、一昨年、令和6年11月の中間の概算費のことかなと思ってございます。
その当時、基本設計途中でございまして、今回、実施設計が終わりまして、最終的な金額ということで、今、区長が申し上げた数値でございます。
【記者】
分かりました。百五、六十億に増えたということで。
【記者】
朝日新聞の立岩です。
百五、六十億ということだったんですが、以前、110億ぐらいのお見積りで出したときに受注してくれる業者が全くいないだろうという見込みで発注を見送ったというようなことを記憶しているんですが、今回の百五、六十億は、それだと業者が見つかりそうなんでしょうか。
【美術館再整備担当課長】
美術館再整備担当課長でございます。
昨年の9月に市場調査を行いました。今おっしゃっていただいたようなゼネコンの皆様とヒアリングをしますと、施工が容易で、かつ利益率を確保する案件を優先的に受注する傾向や、私どもの想定している工期では労務の確保が難しいといったこともありまして、というふうに申し上げたところでございます。
先ほど区長が申し上げましたように、来年度も引き続き市場の動向調査をいたしまして、施工業者様の需給と言うんですか、そういったバランスを確認しながら進めていくということで、今そこで、確実にとか、そういったことはなかなか申し上げにくいのかなと思ってございます。
そういった昨年の調査を基にということで、そこのヒアリングに関しても妥当な数字なのかなと考えてございます。
【区長】
とにかく区民生活をより豊かにする上で欠かせない施設だと思っていますから、必ず実現をしたい。
それから着工とか工費については、状況をよく見て判断していきたい、それに尽きます。
【区長】
今後ともどうかよろしくお願いします。ありがとうございました。
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