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平成29年11月 第四回定例会 区長所信表明

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  4. 平成29年11月 第四回定例会 区長所信表明

ページ番号:332-806-060

更新日:2017年11月30日

はじめに

 平成29年第四回練馬区議会定例会の開会にあたり、区政運営に対する所信の一端を申し述べ、区議会並びに区民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと思います。

 今年は、衆議院の解散総選挙やアメリカの新大統領就任をはじめ、国内外で大きな出来事がありましたが、天候が不順で、特に秋口からは、寒暖の差が激しい上に、悪天候が続きました。
 10月14日の第2回「みどりの風 練馬薪能」は、練馬文化センターに会場変更を余儀なくされ、区民コンサートは中止せざるを得なくなりました。翌日もあいにくの天候でしたが、第40回練馬まつりには、1万2千人を超える方々がご来場になり、独立70周年記念パレードは、多くの皆様にご参加、ご協力を頂き、成功裡に終えることができました。
 今年1年、様々な記念事業を実施してきましたが、練馬区は独立70周年を迎えて、人口が11月1日に72万8千人を超えるなど、更に発展を続けています。
 練馬区の発展を支えてきた、様々な団体の記念式典や、区立小・中学校の周年行事なども数多く開催されました。各分野で活躍してこられた多くの方々とお話しすることができ、私にとっても、有意義な機会でありました。
 私は、就任以来、政策と区政改革の両面にわたって、区独自の様々な取り組みを積み重ねてまいりました。多少なりとも練馬区の発展に寄与することができたものと、記念すべき年にあたり実感しています。
 区議会の皆様、区民の皆様のご協力に、感謝を申し上げます。

ねりまユニバーサルフェスの開催

 次に、ねりまユニバーサルフェスの開催についてです。
 区独立70周年を契機に、第1回「ねりまユニバーサルフェス」を、来月開催し、障害者・高齢者・子ども・外国人をはじめ、全ての方が楽しめるイベントとします。「ユニバーサルスポーツフェスティバル」を充実し、新たに「Nerimaユニバーサルオーケストラコンサート」などを加え、多彩な催しを展開していきます。
 私は、障害者福祉の歴史は、人間が人間になっていくプロセスではないかと思っています。私の若い頃に比べると、障害者福祉を取り巻く社会状況は大きく変化し、法制度も変わりましたが、基本的な考えは変わっていないと思います。障害者の方が、住まいのドアを開ければ、そこに住み慣れた地域がある。障害の特性に応じた就労の場があり、一人ひとりのライフステージに応じた暮らしの支援がある。誰もが、こうした当たり前の生き方ができる社会を、この練馬で築きたい、心から願っています。

区立幼稚園における預かり保育の実施

 次に、区立幼稚園における預かり保育の実施についてです。
 現在、区内の私立幼稚園の多くで預かり保育を実施しており、区立幼稚園在園児の保護者の皆様も預かり保育の実施を希望しています。
 来年4月から、区立幼稚園で教育時間後の預かり保育を実施することとし、本定例会では、その保育料を定めるため、条例改正案を提案しています。
 また、昨年2月に策定した「練馬区教育・子育て大綱」の体系に合わせて、「教育振興基本計画」の構成と内容を改定します。12月に素案を公表し、区議会や区民の皆様のご意見を頂いたうえで、年度内に成案とします。

練馬光が丘病院の移転改築

 次に、練馬光が丘病院の移転改築についてです。
 練馬光が丘病院は、平成24年4月に地域医療振興協会による運営に移行して以来、入院・外来ともに患者が増加し続けています。病院建物は昭和61年に建設され、施設・設備の老朽化が進み、患者の収容力は限界を迎えつつあり、早期の改築が必要です。
 先般、光が丘第四中学校跡施設活用検討会議および練馬光が丘病院改築に係る基本構想策定懇談会より、病院の移転先として光が丘第四中学校跡地が望ましい旨の提言を頂きました。
 新病院においては、高齢化の進行に伴って増加が見込まれる、循環器や呼吸器疾患に対する医療機能を充実します。病室の面積を拡大し、医療行為を病室内で円滑に行えるようにするなど、療養環境も大幅に改善します。100床程度の増床を行い、地域包括ケア病棟など区内に不足する回復期病床とします。また、より多くの救急患者を受け入れるためにICUの増床やHCUすなわち高度治療室の新設を行うほか、発災時に重傷者等を受け入れる災害拠点病院としての医療機能を強化します。応急治療をスムーズに行うため、エントランスなどに酸素等の供給設備を設けるほか、停電時に医療を継続できるよう、地域コジェネレーションシステムの導入により、複数のエネルギー供給源を確保します。
 12月に練馬光が丘病院改築基本構想素案および光が丘第四中学校跡地・光が丘第七小学校跡施設の活用基本計画素案を公表し、区議会や区民の皆様のご意見を頂いたうえで、年度内に成案とし、平成34年度中の新病院開院を目指します。

西武新宿線連続立体交差事業の促進

 次に、西武新宿線連続立体交差事業の促進についてです。
 練馬区内の西武新宿線には、13か所の踏切が存在し、交通渋滞の発生や踏切事故の危険性、地域の分断など、区民の日常生活に支障を及ぼしています。鉄道の立体化は不可欠です。
 沿線住民の皆様の鉄道立体化への期待も非常に大きく、平成27年1月には、区民、区議会、区が一体となって、西武新宿線立体化促進協議会を結成し、早期実現に向けた活動を行ってきました。
 その結果、東京都は、平成28年3月、西武新宿線の井荻駅から東伏見駅付近を、連続立体交差事業を新規に着工準備する区間に位置づけ、現在、構造形式や施工方法の検討を進めています。
 来年1月21日には、西武新宿線立体化促進協議会による促進大会を開催します。地域の方々の事業実施に向けた熱意を改めて示し、事業者である東京都へ早期事業化に向けた要請を行います。
 上石神井駅周辺における外環の2や駅前広場の整備をはじめ、武蔵関駅、上井草駅周辺地域における鉄道立体化にあわせた、駅周辺のまちづくりや、都市計画道路の整備についても、沿線住民の皆様との協議を更に進めてまいります。

練馬区無電柱化推進計画の策定

 次に、練馬区無電柱化推進計画の策定についてです。
 都市防災機能の強化、安全で快適な歩行空間の確保、良好な都市景観の創出を進める上で、無電柱化は大きな課題であります。
 この度、区では、平成30年度から平成37年度を計画期間とする「練馬区無電柱化推進計画」を策定することとしました。
 計画では、優先的に無電柱化する路線を選定し、区独自に低コスト手法の検討を進めます。これまで困難であった歩道の狭い既存道路も対象とします。国・都に対して補助制度の拡充を要請してまいります。
 12月に素案を公表し、区議会や区民の皆様のご意見を頂いたうえで、年度内に成案とします。

区政改革計画に基づく個別計画の策定

 次に、区政改革計画に基づく個別計画の策定についてです。
 まず、公共施設等総合管理計画実施計画の策定についてです。
 超高齢社会の進展に伴い、新たに福祉・医療を中心とする膨大な行政需要が見込まれるなか、老朽化する公共施設も適切に維持更新していかなければなりません。昨年度「公共施設等総合管理計画」を策定し、施設の維持・更新・管理の総合的マネジメントを適切に進める方針を明らかにしました。現在、総合管理計画に基づく今後5年間の具体的な取り組みを示す実施計画の策定を進めております。
 12月に素案を公表し、区議会や区民の皆様のご意見を頂いたうえで、年度内に成案とします。
 次に、外郭団体見直し方針と人事・人材育成改革プランの策定についてです。
 区政を取り巻く状況が厳しさを増すなか、区の指導・監督をはじめ関与のあり方などを示す、新たな外郭団体の見直し方針を策定し、行政を補完、代替する外郭団体を今後も活用してまいります。
 また、人事や組織を一体的に改革し、職員が仕事に取り組む姿勢を変えるため、人事・人材育成改革プランを策定します。
 12月に方針とプランの案を公表し、区議会の皆様のご意見を頂いたうえで成案とします。

次期アクションプランの策定

 次に、次期アクションプランの策定についてです。
 「みどりの風吹くまちビジョン」を実現する工程を示すため、平成27年6月にアクションプランを策定し、戦略計画をはじめとする主要な事業の年度別計画と事業費を明らかにしました。以来、毎年度点検、検証しながら着実に実行してきました。
 今年度は、5か年の戦略計画の中間にあたることから、これまでの進捗状況を踏まえ、平成30年度と31年度に取り組む事業を明らかにする、次期アクションプランの策定を進めています。区政改革計画における施策の充実を反映させ、併せて社会経済情勢の変化や新たな区民ニーズへも対応していく考えです。
 12月に素案を公表し、区議会や区民の皆様のご意見を頂いたうえで、年度内に成案とします。

おわりに

 私は、区民の皆様にお約束した「改革ねりま」を実現するため、「みどりの風吹くまちビジョン」を策定し、子ども、高齢者、福祉・医療、まちづくり、文化をはじめとして、区独自の施策を立案・実行してきました。また、「区政改革計画」を策定し、新たな区政の創造に向けた取り組みを展開してきました。時に大きな決断を迫られる場面もありましたが、政策と区政運営の両面で着実に前進することができた、しっかりとした手応えを感じております。
区議会の皆様、区民の皆様のご協力に、改めて感謝を申し上げます。

 区政を更に前に進めるためには、区民と目指す将来像を共有しながら、様々な課題に取り組むことが不可欠であると考え、グランドデザイン構想の検討に着手しました。区政改革推進会議を中心に議論を重ね、この度、取りまとめを行ったところであります。
 「暮らし」のグランドデザインでは、子ども・高齢者・文化芸術・みどりなど8つの分野における10年後の暮らしの姿を、8人の区民の物語でお示しいたします。
 「都市」のグランドデザインでは、みどりに恵まれた良好な環境のなかで、誰もが暮らしを楽しめる成熟都市を目指し、「魅力に溢れ、利便性に富んだ駅前と周辺のまち」、「みどり豊かで快適な空間を演出する道路」など4つのテーマで、30年後の練馬区の将来像をビジュアルを中心に表現します。
 「区民参加と協働」のグランドデザインでは、区民の皆様の地域に根差した自発的な活動が、区内のいたるところで活発に展開され、区民や団体と区が、協働して練馬ならではの新たな自治を創造する道筋を明らかにします。
 グランドデザイン構想により、区民とともに目指す将来像を明らかにし、練馬区の更なる発展を目指し、全力を挙げて区政運営に取り組んでまいります。

 なお、本定例会には、「練馬区立スポーツ施設条例の一部を改正する条例」など、これまで述べたものを含め28件の議案を提出しております。よろしくご審議のほど、お願いいたします。
 以上をもちまして、私の所信表明を終わります。

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区長室 秘書課 秘書担当係  組織詳細へ
電話:03-3993-1111(代表)
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