はじめよう!HACCP(ハサップ)
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更新日:2023年7月4日
食品衛生法が改正され、原則、すべての食品等事業者に、HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の実施が求められることとなりました(令和2年6月1日施行)。
これにより、事業規模に応じて、「HACCPに基づく衛生管理」または「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」のいずれかの衛生管理を実施する必要があります。
このページでは、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」についてご紹介します。
HACCP自体についての説明については、HACCP(ハサップ)についてのページをご確認ください。
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理とは
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理とは、食中毒予防の三原則(細菌やウイルスをつけない・増やさない・やっつける)を基本に、今取り組んでいる衛生管理とメニューに応じた注意点をあらかじめ衛生管理計画として明確にし、実施し、記録する、この一連の作業のことです。
したがって、これまでと全く異なる対応ではありません。計画や記録により、日々の衛生管理を「見える化」することです。
なぜ衛生管理の「見える化」が必要なのか
食品を取扱う事業者の皆様は、「これまで食中毒を起こしたことはない」、「いつも衛生管理を徹底している」と自信をもって食品を提供されており、自ら衛生管理を計画し、これに基づき実施し記録を付けるという習慣はあまりないかもしれません。
しかし、この一連の作業を行うことは事故を限りなく起こさないために重要となり、つまりはお客様の健康と食の安全を守ります。
それは同時に、食を提供する事業者自身を守ることにもつながります。
HACCPのメリット
- 衛生管理のポイントを明確にすることで、食中毒等の未然防止になります。
- 事故発生時の原因究明や証拠書類になります。
- 店舗の衛生管理について具体的に自信をもって説明できます。
食中毒の発生要因
食中毒の発生要因
近年の食中毒発生要因として次のような事例が報告されています。
- ノロウイルス(外部サイト)の場合:調理従事者による汚染
- カンピロバクター(外部サイト)、腸管出血性大腸菌(外部サイト)の場合:汚染した非加熱食品の摂取、非加熱の原材料との交差汚染、食品の不十分な加熱
- サルモネラ属菌(外部サイト)の場合:汚染した非加熱食品の摂取、室温・高温下での食品放置、食品の不十分な加熱
- ウエルシュ菌(外部サイト)の場合:室温または高温下での食品放置、緩慢な冷却、食品の不十分な再加熱
など
食中毒を防止するためには、これらの発生要因を除去または低減することが重要です。
つまり、食中毒予防の三原則を基本としたHACCPに沿った衛生管理を適正に実施すれば、食中毒の発生リスクを低減することができます。
やってみよう!HACCPの考え方を取り入れた衛生管理
例として「小規模な一般飲食店(従業員数が数名程度)における衛生管理」では、以下のことを取り組みます。
- 衛生管理計画を作成する。
- 作成した計画を実行する。
- 実施したことを記録・確認する。
- 振り返り・見直しをする。
という手順に従って実施します。
衛生管理計画を作成する。
一般飲食店事業者における衛生管理計画はつぎの2つから構成されます。
一般衛生管理のポイント(どの食品についても行うべき共通事項)
重要管理のポイント(食品の調理方法にあわせて行うべき事項)
食品を10~60℃の温度帯(危険温度帯)においたままにすると、食品中の細菌が増えてしまいます。危険温度帯が短時間となるように、すばやく冷却するなどの対応が必要となります。
そこで、調理中の危険温度帯に着目して、次のとおりメニューを分類分けして、チェック方法を決めていきます。
- 第1グループ 加熱しない料理
加熱調理工程がないため、食材に付着している有害な微生物を殺菌することができません。
そのため、有害な微生物に汚染されていない食材を使用するか、付着した有害な微生物が増殖しないように冷蔵庫(低温)で保管することが重要です。
- 第2グループ 加熱して提供する料理
鶏肉などの食肉は有害な微生物に汚染されている可能性があるので、十分な加熱を行うようにしましょう。食肉などに存在している多くの有害な微生物は、75℃で1分間以上の加熱で死滅します。そのため、中心部まで火を通すことが重要とされています。
また、加熱調理後、盛り付け時など手指や調理器具(皿なども含む)を介して食品を汚染させないように注意しましょう。
- 第3グループ 加熱調理後冷却し再加熱、または、加熱後冷却する料理
加熱調理したものを長時間室温に置いておくと、加熱しても食品に残っていたり、加熱後に付着した有害な微生物などが増えてしまい、食中毒の原因となります。加熱後、保管する場合には、60℃以上で保管するか、危険温度帯(10~60℃)に長く留まらないように、素早く冷却することが重要です。
それぞれのグループのメニューとチェック方法の例はつぎのとおりです。
作成した計画を実行する。
決めた計画に従って、日々の衛生管理を確実に行っていきます。
実施したことを記録・確認する。
1日の最後に実施の結果を記録し、実施した衛生管理を「見える化」します。また、問題があった場合にはその内容を記録用紙に書き留めておきましょう。
東京都では、小規模な一般飲食店におけるHACCPの取組を支援するため、「食品衛生管理ファイル」を作成しました。東京都ホームページからダウンロードできますので、是非ご活用ください。
振り返り・見直しをする。
定期的(1か月に1回など)に記録の確認を行いましょう。
定期的に振り返ることで、同じような問題が起きている箇所はすぐに分かるようになります。
その問題が起きている点を改善することで、より衛生的で安全な食品の提供が可能になります。
具体的な内容のご相談先
HACCPについての具体的なご相談については、施設の所在地を管轄する保健所にてお願いします。
練馬区内の場合、施設の所在地を管轄する下記の窓口へ、筆記用具、メニュー表もしくは取扱品目のリスト等を持参のうえ、ご相談ください。
担当窓口 | 管轄地域 | 電話 |
---|---|---|
食品衛生監視担当係 練馬地区担当 (練馬区豊玉北6丁目12番1号) 【練馬区役所東庁舎6階】 |
旭丘、旭町、春日町、北町、向山、小竹町、栄町、桜台、田柄、高松、土支田、豊玉上、豊玉北、豊玉中、豊玉南、中村、中村北、中村南、錦、貫井、練馬、羽沢、早宮、氷川台、光が丘、平和台 | 03-3992-1183 |
食品衛生監視担当係 石神井地区担当 (練馬区石神井町7丁目3番28号) 【石神井保健相談所内】 |
大泉学園町、大泉町、上石神井、上石神井南町、下石神井、石神井台、石神井町、関町北、関町東、関町南、高野台、立野町、西大泉、西大泉町、東大泉、富士見台、南大泉、南田中、三原台、谷原 | 03-3996-0633 |
HACCP取組支援(関係パンフレットや関連ページ)
はじめよう!HACCP(練馬区保健所発行)(PDF:484KB)
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理(厚生労働省)(外部サイト)
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お問い合わせ
健康部 生活衛生課 食品衛生担当係
組織詳細へ
電話:03-5984-4675(直通)
ファクス:03-5984-1211
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