平成28年1月31日 第10回区長とともに練馬の未来を語る会(関区民センター)
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更新日:2016年3月30日
区民の皆さまから、区政の改革に向けた資料についてご意見をいただきました。
1月17日(日)から31日(日)までの間に区内6会場において、区政の改革に向けた資料の説明会を行いました。計476名の方が参加され、区政の改革について意見交換を行いました。会では、区政改革に関連し、子育てや福祉・医療、まちづくりなど多岐にわたるご意見をいただきました。回答は、区長のほか、出席している区職員からも行いました。
1 開催日時
平成28年1月31日(日)午前10時~12時40分
2 場所
関区民センター多目的ホール(練馬区関町北1丁目7番2号)
3 当日出席者
(1)参加人数・・・・・59名
(2)区側出席者・・・・ 9名
区長、副区長(黒田)、副区長(山内)、
教育長、技監、企画部長、区政改革担当部長、
区政改革担当課長、広聴広報課長(司会)
区長挨拶
皆さん、おはようございます。今日は、天気は大変すばらしいのですけれども、寒い中、しかも日曜日の朝に、こうやってお集まりをいただきまして、心から感謝を申し上げます。開会に当たりまして、ご挨拶を申し上げます。
なぜ、この会をやるかということなのですが、お手元に「練馬区の今とこれから」というのがありますので、いい機会ですので、一言話をさせていただこうと思っています。
これをご覧いただきますと、私は、今、三面にわたって仕事を進めております。ビジョン、つまり政策と区政改革とイメージアップの三つでありますが、政策につきましては、昨年3月に「みどりの風吹くまちビジョン」を策定させていただきました。その後、アクションプランをつくって、現在、これに基づいた政策を進めておりますが、それをさらに本格化してやっていく。それが来年度、平成28年度の予算です。
現在、予算をつくって、区議会で議論いただいて、いよいよビジョンを本格的に進めていく。それが一つであります。それがいわば本道でありますが、あわせてそのビジョンを実現するためには、当然お金もかかれば、それを実行する体制も必要となります。それをどうしようかというのが、次の区政改革です。
これも昨年6月に懇談会をつくりまして、既に議論を始めて、夜に10回議論を重ねてまいりました。今日のまさにこれから説明する資料が、昨年12月にまとめた「練馬区の『これから』を考える」です。区の重要な社会福祉、医療、あるいは都市基盤整備にどれぐらいお金がかかって、これからどうなるかということの見通しを盛り込んだ、いわばデータ集ですが、それを発表しております。今日はこれをもとにして、議論をいただきます。
具体的な計画は、この4月に素案をまとめて、これも区民の方、区議会からご意見を伺って、いろいろと修正をしながら、この秋に区政改革計画をつくっていきます。政策と区政の改革とあわせて進めます。そして、これと並行して、ご存じのとおり「よりどりみどり練馬」を初めとするイメージアップ作戦を進めてまいりました。
こういう形でやっておりますが、今日はその真ん中の区政改革ですね。これについて、しっかりとご意見をお伺いしたいと思います。どうぞ忌憚のないご意見をいただいて、ぜひ前向きで建設的なご意見をいただきたいと思っておりますが、私どももご意見に対しては率直にいろいろとこちらからも見解を申し述べさせていただきますので、どうかよろしくお願いします。活発な議論を期待しております。よろしくお願いいたします。
主なご意見・ご要望と回答
- 参加者
5点簡単に質問いたします。
一つは、「練馬区の『これから』を考える」の12ページにある3歳児以降の子ども・子育てに関しての支援の問題で、3歳児以降の預かり保育のある幼稚園の希望が高いと記載されています。しかし、区が発表している練馬区子ども・子育て支援事業計画の54ページには、一番希望しているのは0歳から3歳までは延長保育のある認可保育所の割合が40.8%という数字がトップなのですね。どうして区民の一番要望があることをここに記載していないのかというのが一つ目の質問です。
二つ目です。15ページに、委託に満足ということで示されております。一方で委託になったところでは、質に関わるいろんな声が寄せられています。子どもを迎えにいったら、鉄棒から落ちていて頭をけがしたとか、あざができたので聞いたらば、けんかの仲裁で保育士が捕まえてあざになったとか。区に問い合わせをすると、全部委託事業者に任せていると。どうして、区民の委託に対しての不安の声が記載されていないのでしょうか。
16ページに、「ねりっこクラブ」について書いています。ねりっこクラブについては、今後全児童対策ということを書いてあります。一方で、昨年3月に厚生労働省から放課後児童クラブ運営指針というのが示されましたが、どうして書かれていないのでしょうか。
次、4点目の質問です。4点目で、17ページ以降、保育にかかわるお金がたくさんかかると書かれています。どうして子育て世帯の実態がどうなっているかという話が出てこないかということが質問です。例えば、96年以降子育て世帯の年収はずっと減っております。厚生労働省の最近の調査でも、子育て世帯の65%が「生活が苦しい」と言っています。そういう中で、どうして保育料が値上がりしていくようなデータばかり示されているのでしょうか。18ページ、3歳児の親の年収が898万円以上持っている人たちは、保育料が上がらないと示されているデータがありますが、果たして年収898万円以上の世帯というのは何%いるのでしょうか。そういうことがここに示されておりません。19ページに各区との比較で、練馬区は保育料が一番安いような印象のグラフがありますが、練馬区と同額またはそれ以下で頑張っているところがあります。どうしてデータを客観的に示していないのでしょうか。
質問の最後、5番目です。3ページに、区民の皆さんとともに考えるということが書いてあります。大変すばらしいことだと思うのですが、しかし、練馬区で子育てにかかわる親の団体なんかの代表が、意見を言えるかというと、練馬では学童保育の連絡協議会の代表とか保育園父母連合会の代表が、子ども・子育て会議に参加できる仕組みになっていません。また、父母会の代表が担当の部課長さんとお話をしたいというと、なかなか時間がとれないということで、挨拶程度の5分程度しか話し合いができません。どうして、そうした父母の代表、PTAとかですね。父母会の代表との話し合いを拒むのでしょうか。よろしくお願いします。
- 教育長
まず、保育施設に対する保護者の皆様方の希望については、一昨年でしたか、子ども・子育て新制度のニーズ調査というものをやらせていただきました。
確かに、全体では延長保育のある認可保育所の利用希望は高いです。ただ、ここで申し上げているように、3歳からは延長保育のある幼稚園の希望が高くなっています。4歳から特にまさっています。3歳のときは同じぐらいでしょうか。そういうようなデータを私どもは得ておりますので、そのことを申し上げております。保護者の皆様方の多様な働き方、それに基づいて、保育のあり方もさまざまになってきています。そういうことを考えますと、認可保育所だけで保育を賄うということではなくて、さまざまな施設のあり方を考える、これはやはり重要なことと思っています。
待機児童も、3歳児以降はほとんどありません。0歳、1歳、2歳に特化した保育所、こういうものもつくっていかなければなりません。家庭的な雰囲気の中で保育をするということも求められています。私どもとしてはさまざまな保護者の選択に対する、さまざまな保育施設の需要を満たして供給をしていく必要があると考えているところです。
それから、委託のお話がございました。私どもはこの委託については、委託後にさまざまな調査を行っています。まず、区としては、半年ぐらい経ってから、保護者の皆さん方にアンケートをとっています。それから、2年目のときには、第三者である東京都の審査機関に調査をお願いしています。今回出させていただいているデータは、東京都の福祉サービス第三者評価による利用者調査の結果であります。90%を超えた方々が、満足をされているというデータです。
ここのところは、たしか平成24、25年度に委託した5園のデータですけれども、その後も委託は進めておりますので、現在、直近の委託園のデータも、速報値でもやはり90%を超えた方々から満足ということが得られておりますので、私どもとしては委託保育園が保護者の皆様方にご支持されているというふうに認識をしております。
それから、ねりっこクラブ。私どもは92の学童クラブを持っています。これはもう都内でも有数の学童クラブです。しかし、学校の中に学童クラブがあるのは、そのうちの50、半分近くであります。残りは学校の外にあります。学童クラブを何とか学校の中に持ってきたい。それともう一つ、学童クラブに入っていない子どもたちも、放課後、なかなか安全で安心な場所がありません。そういうことからすると、そういう学童クラブに入っている子も学童クラブに入っていない子にも、私どもは放課後の安全な場所を提供していかなくてはならない。そうしたときに、それをできるだけ学校の中につくりたいと思っています。ところが学校はさまざまな教育活動を行っておりますので、そうそう空いている教室があるわけではありません。そこで私どもは、この「ねりっこクラブ」という仕組みを使って、例えば理科室なり家庭科室という特別教室を、例えば放課後の一定の時間だけ子どもたちの居場所として開放する施策を行っていきたいと思っています。できるだけ子どもたちが通っている学校で、子どもたちを放課後も面倒を見て、見守っていきたい。
そういうことを考えたときに、私どもとしては学童クラブとひろば事業と、それぞれの機能は活かしつつ、一体として運営していくことが一番望ましいあり方だろうと思って、28年度から「ねりっこクラブ」を始めさせていただきます。
それから、子育て世帯の実態であります。私どもはこの貧困の問題も含めて、最近盛んに取り沙汰されているわけでありまして、これについても当然のことながら、区で確認ができるデータをできるだけ集めて、実態はどうなのだろうということで調査をさせていただきました。結論から申しますと、練馬の場合には他区と比較して、あるいは東京都内全体を見渡しみて、トータルで特別貧困の状態にあるということはありませんでした。ただ、やはりひとり親の世帯、そしてまた高齢者の方々に、深刻な貧困の問題があることもわかりました。ひとり親の世帯に問題があるかということはわかっておりますので、そこについては、そういう方々にどういうようなニーズがあるのかということを、28年度にぜひアンケート調査をさせていただいて、有効な施策を打って出たいと考えております。
保育料の問題は、これは大変難しい問題であることは事実です。保育料は、実際に保育にかかっている皆さん方から一定のお金をいただく。その額が適正かどうかということはなかなか難しい。ただし、練馬区は平成10年に改定をしてから、全くこれは見直しをしておりません。他区はどんどん見直しをしています。そういう中で、適正な値というのはどこなのか。これは率直に区民の皆様方にお示しをしたいということで、今回データを出させていただきました。例えば、収入が倍近くもあるのに、同じ値段のまま頭打ちで止まってしまっている。これが果たして本当に適正なのかどうなのか。
また、先ほど言いましたように、さまざまな保育の施設がある中で、認可保育園と、それから認可外の保育所や認証保育所と、あるいは預かり保育のある幼稚園と、アンバランスでいいのかという問題もあります。それらも含めて、その数値を率直に皆さん方にお示しをして、考えていただきたい。そういうことで出させていただいたものであります。
それから、さまざまな団体の皆様方と話をするのは大事なことだと思っております。もちろん子ども・子育て会議のメンバーについては、私どもも有識者も含めて、適切に人選をさせていただき、そして今、会議を運営しておりますから、問題はないと思っております。もちろんさまざまな考え方の方々がいらっしゃいますし、そういう方々との話し合いについては、やっていく必要があります。
今後、保育料の問題でも、あるいは民間委託、それから民営化の問題についても、恐らくさまざまな場面で、さまざまな活動をされている皆さん方とお話し合いをしなければならない。そういう場面が出てくると思っておりますので、そういうことについてはしっかりとお話し合いをさせていただきたいと考えております。
- 区長
私からもコメントをさせていただきます。いい機会ですので、私の福祉サービスに対する考え方を申し上げたいと思います。私は、行政で一番長く従事してきたものは社会福祉、特に児童福祉であります。特に保育所については、直接園の指導もやっておりましたし、いろんな意味で実態はよくわかっているつもりであります。
こういった経験を通じて、私は第一に、保護者、家庭の皆さんが、サービスを選択できなければだめだと思っております。一方的に行政がサービスの質を決めたり内容を決めたりして、そしてそれを言わば押しつけてやっていく体制というのが、サービスの低下を招くことになるということは、20世紀の歴史が十分に証明していると思います。
次に、事業者がやっぱり競争しなくてはいけない。競い合ってサービスの質を上げなければいけません。例えば、保育所の一番何が問題かというと、ゼロ歳児対応であります。ゼロ歳児については、特に産休明けはなかなかやらない。そして、長時間もやらない。どこが一番やらなかったか、あえて申し上げますが、公立保育所であります。民間保育所は、ある意味で進んでやっていた。ところが、公立はやらないわけであります。これはいろんな公務員法上の制約もありますが、私はおかしいと思っています。やっぱりこういったことは、いろんな事業者が、確実で、しかも安全で、良質のサービスを提供する。その競争をしなければならない。だって我々は、現実の生活でそういう生活をしているのです。社会福祉も同じであります。
3点目。こういったサービスは、地域の中で提供されなければなりません。延々と遠くにいくのでは話にならない。こういった原則に従って、これからも私はサービスの質を向上し、社会福祉を充実していこうと考えております。
保育所についてもいろいろとお話がありましたが、私自身が子どもを保育所に預けてまいりました。最初、公立に入れなくて、保育室へ連れて行ったりしておりましたが、家内と一緒に送り迎えをしながら、保育サービスの恩恵にあずかってまいりました。保育サービスを低下させようとは全く思っておりません。
ただ、保育費用については、これは見直しの余地があります。この表をご覧になってもおかしいと思いませんか。なぜ一定の所得になったら全然保育料が上がらないのですか。これはおかしいですよ。やっぱり収入に応じて、低所得の方に配慮をしながら、やっぱり適切な負担をしてもらうのが当たり前だろうと思っております。
それから、「ねりっこクラブ」については、先ほど教育長からもお話を申し上げましたが、学校の運営と一体となってもっと充実をしていきたい。そう考えております。
それから貧困の問題ですか。貧困の問題は、私は一番重要な問題の一つであると考えております。ただ、先ほど世論のお話がありましたが、大変おもしろいと思うのは、私どもが若いころは高度成長期の真っただ中でありました。毎年毎年全国民の収入が上がっていました。そのときに意識調査をしたら、どういう答えが返ってきたか。「生活に満足している」という答えはほとんどありません。大部分の方は、やっぱり「生活が苦しい」と答えられておりました。当時に比べたら、今は比較にならないほど豊かになりました。だから、私はいいと言うのではありません。だからこそ逆に、豊かさの中の貧困というのがあると思っています。豊かさの中で、本当に子どもが十分な教育や保育が受けられない。そういった社会は絶対つくってはいけない。そういうことに着目しながら、貧困の問題については今年でできる限りのことをしていきたい。そのために、まずは実態をきちんと把握して、調査もして、必要な施策を区民とともにやっていきたいと考えております。
私は、あえて申し上げますが、区長になって一番熱心にやってきたのは区民参加であります。こうした、未来を語る会もそうでありますが、あるいはビッグバンであったり、あるいは業種別、地域別の会合であったり、さまざま何十ものやり方を考えて工夫をしながらやっております。これほどやっている区があるのかどうか。それを逆に教えていただきたい。私は、区民の皆さんとともにこうやって語りながら、具体的なご意見をお聞きして、そして練馬区を大きく発展させていこうと思っております。最初から、逆に予断を持って何かをやる気はありません。逆に質問される方も、最初から予断を持って現実を見ないようにしていただきたいと思います。
- 参加者
区立保育園の民間委託の拡大というところなのですけれども、実はここいる子が7歳なのですけれども、0歳から5歳までお世話になって、今、2歳の女の子も同じ保育園に入りました。ところが途中で民間委託になりまして、委託された1年目に、私が6時半に迎えに行ったら、実は3時ごろうんていから落ちてけがをして出血していたと。そのときの対応とかいろいろ考えてみても、先ほど区長や教育長が、委託されている保護者の90%は満足していると言うのですけれども、実は私たちは「満足している」に丸をつけざるを得ないのです。なぜかというと、そこで「不満がある」と言うと、先生方が辞めてしまうのです。私がその事故を目の当たりにして、先生方を責めてもしようがないから、園長先生に全部不満を言いました。そのときの園長先生の対応にも納得はいかないのですけれども、それ以上、練馬区に言ってもしようがないし、先生を追い詰めたら先生が辞めてしまうから、もうアンケートには「満足」というところに丸をつけるしかないのです。そういう状態で、大変悲しいというか、前の安心感を知っているだけ、そういうふうな複雑な状況でいたのです。
私が区長にお願いしたいのは、区職員の先生の保育を本当は望んでいるのです。でも、それを選択し切れなくて、認証保育園とか保育所、あとは保育ママに預けている人もいますけれども、その人たちは待機児童には数えられないのです。実は委託の質が、アンケートの数字には出ていないのだということを強くここで申し上げさせていただきたいと思います。もう一つは、区立保育園の60分の40は、とにかく区職員の先生を残していただきたいなと思いました。
- 参加者
私の子どもが通っている園でも民間委託をされまして、3人兄弟を預けているのですが、上の二人は問題なく、サービスも良いかなと思っていたのですが、一番下の子の対応について保育園の園長と話し合いがまとまらず、もめております。私以外にも、民間委託になったことで、園長先生たちとどうしても確執ができてしまう保護者もいると思うのですね。ただ、その問題が起きてしまったときに、解決をどうしていくかという相談先というのが、いまいちはっきり設定されていないのが問題だと思っております。
実際、解決方法は、保育園の主任の先生に話をし、そこで解決されなかった場合には、第三者委員会というのが設定されていまして、園と区以外の民生委員の方が立ち合って、「園と保護者で話し合ってください。必要があれば、助言や立ち合いに応じます。」というだけのところですので、実際に保育園と保護者の話がまとまらなかった場合は、そのまま平行線になってしまって解決ができない状況になってしまっています。保護者としては、在園中に園長と話がつくまで話し合いを続けるか、もしくは転園をするという選択肢しか、今ないのかなと考えております。
練馬区の方でも、民営化したらそれで終わりというわけではないと思うのですね。運営委員会も意見を拾う機会も設置していただいていると思うのですけれども、どうしてもそこで解決しない場合、より保護者に寄り添った形で、区の介入といいますか、相談に乗って、適切な対応ができる体制を整えていただきたいなと思っております。
- 教育長
まず、ご指摘いただいた点については申しわけなかったと思っております。民間委託をした保育園、また、民間の保育園、これがどういう運営をするのか、しているのかということについて、しっかりと区として把握して、何かあった場合に必ずその相談の受け皿をつくっていくことは大変重要だと思っています。先ほど、満足の方に丸をつけざるを得ないとお話しがありました。そうならないようにするために、わざわざ第三者の東京都の評価委員会に評価をお願いしているわけですけれども、もしそういう実態があるのであれば、利用者の皆様方のアンケートでより正確な結果がきちんとこちらに伝わるように、仕組みそのものも含めて、しっかりと見直していきたいと思っております。
保育園の運営というのは、小さい子どもを処遇している施設でありますから、決して間違いがあってはいけないわけでありまして、まして、命と安全という問題はもう最優先の課題ですから、それについてもし疑義があるようであれば、迷うことなく区の方におっしゃっていただきたい。そのことについては、ぜひよろしくお願いいたします。また、周りのお母さん方にもそうお伝えをいただければと思いますし、園との間のトラブル、あるいは幾ら園長さんにお話していただいてもなかなか解決の道筋が見えないというときには、区のほうにご相談をいただければと思っております。苦情調整委員会もありますし、そういう仕組みのPRも含めて、ぜひやっていきたいというふうに思っております。
保育園については、区立が60園で、民間は65園を数え、既に民間のほうが多い状態です。運営主体別には直営が42園で、83園が民間の運営になっているわけですから、一つ一つの民間の保育園のあり方については、さまざまな問題が起きたときにそれをどうやって解決していくか、そこに区はどういう形で入っていくか、やはりしっかり区としても体制を整えていかなければならないと思っております。もちろん、民間の保育園の場合には民間が責任を持つことは当たり前なんですけれども、これは練馬の子どもたちを預かっている施設ですから、練馬の子どもたちに対する責任は、やはり区にもあると思っていますから、そういう受け皿をしっかりとつくっていくということについては、改めて意を用いてやっていきたいと思っております。
- 区長
私は、若いときにヨーロッパ、アメリカを見て、特に社会福祉行政と教育行政のはざまの問題を調べたことがあります。イギリスに1年近く滞在しておりました。そのときに強い印象を受けましたのは、当時、公立の施設でこんなにたくさん保育をやっているというのは、日本と社会主義国だけでありました。ソビエト、東ヨーロッパですね。資本主義国の中で日本だけが例外的に、行政が直接保育所運営をやっているという、これはまた、いい悪いは別として、大変強い印象を受けました。特にイギリスやアメリカでは、むしろ民間の方が中心になっていろんなサービスを担うのが当たり前になっておりますけれども、日本ではそうではない。いろんな意味で日本の文化、行政と民間との関係も含めて、大変おもしろいことだと思っております。
それを前提に申し上げますと、私は初めから、公立がいいとか、あるいは民間がいいとかを決めつけるつもりは全くありません。どちらが結果としていいサービスを提供するかをちゃんと見る必要があると思っております。最初に申し上げましたとおり、サービス内容の充実に一番抵抗したのは、東京全体でも実は公立でありました。そういう中で民間の保育所はいろんな努力をしてきたと。その現実を、私は絶対に忘れてはならないと思っております。
またその上で、例えば学校であったり病院であったり、いろんな機関がたくさんあります。あるいはいろんなサービス、基本的に民間が提供するのが当たり前でありますけれども、なぜ社会福祉だけは公立というふうに言われるのか、大変奇妙なことだと思っております。ただこれは、民間だったらいいというわけではありません。民間にはきちんとやってもらわなければなりませんから、先ほど教育長も言いましたが、民間のサービスがきちんと提供されているか、子どもの安全に問題がないかどうか、それはきちんと見なくてはいけないと思っております。
先ほどお話があったような事故があるというのは、それは論外でありまして、実は、私が就任してからも、保育所ではないのですが、区立の施設でも、同じような事故が起きているのです。だから、それは民間だから悪いのか、あるいはたまたまその施設だったのか、そこはきちんと見きわめなくてはいけない、そう考えております。
そしてまた、先ほど言いましたように、サービスの質は絶対に維持しなくてはいけない、公立であれ、民間であれです。これは東京都に私が勤務していたときから、サービスは競争を基本とするけれども、決して質が落ちないように、行政がきちんと監視をしなくてはいけない。そしてまた利用者の方が訴える場がなくてはいけないと思っております。それについてはいろいろ工夫もしていきたいし、もし万が一問題があれば、遠慮なく区のほうにおっしゃってきていただきたいと思っております。
- 参加者
2010年に関町小学校の避難拠点運営連絡会を立ち上げまして、その当時は約50名で始まったのですけれども、順調に活動を展開してまいりまして、昨年110名になりました。
今、大変困っていることがありまして、110名が一堂に集まれる集会施設が、関町の避難拠点の区域内には一つもありません。あるのは学校だけです。現在、家庭科室でやっているのですけれども、人が入り切らないので困っています。
区のプランを実現しようと思って、人材を募っておりまして、まだこれからも増える見込みです。この西部地域に、特に関町に集会施設をあわせ持った防災の拠点をつくっていただきたいということを要望いたします。ぜひ欲しいです。
3.11の震災のときも、関町小学校は避難拠点を開設したのですけれども、区の職員が関小に来たのは夜7時を過ぎておりました。やはり距離がありますので、練馬区の施設は西武池袋線沿線に偏っています。この関区民センターも、我々の区域外になります。なので、ぜひそういった拠点になるものを関町につくっていただけたら、もっと活動を幅広く展開することができると思います。
防災カレッジで関町の活動は、昨年もココネリホールにおいて社会福祉協議会のシンポジウムでも、パネリストとして代表が参加しております。これをさらに関町だけではなくて、練馬区全体に広げたいという希望が避難拠点要員にはありますので、ぜひその活動の拠点となるものをつくっていただければと思っております。
- 副区長(黒田)
東日本大震災のときは本当にありがとうございました。また、現在110名を超える要員をお育ていただくなど、ご尽力いただいていることに感謝を申し上げます。
何で各小中学校を地域の避難拠点にしたかというのは、阪神・淡路の震災がきっかけなのです。その前は、東京都が指定した大きい場所に避難していくという考えだったのですが、やはり身近なところに皆さんが一時避難し、安定するまで生活を送るというのが一番大事だということで、小中学校を避難拠点とさせていただきました。そこで、区の職員、学校の先生、地域の方々にその避難拠点の運営を担っていただいているという仕組みであります。東日本大震災は午後3時頃の発生でしたので、職員は拠点に参集し切れなかったこともあろうかと思いますけれども、逆に土日、あるいは夜間ですと、そのまますぐ入れる状況に近い職員を要員にしております。
110名もの要員の方々が一堂に会する場所がないというお話でございました。確かに私どももそういう空間を確保できればいいのですけれども、やはり小中学校を避難拠点としておりますので、さらに学校と連携をとりながら、まずは使い勝手のよさということで対応させていただきたいと思っております。その後、その拠点についても、どういう形で地域に配置すればいいのかということを、それぞれの区域の中で考えながら検討していきたいと思っております。
- 区長
私は、練馬区に来て一番知らなかったことの一つは防災でありまして、民間の方が、特に消防団の方が中心になってこんなに頑張っていらっしゃるということに、大変びっくりしました。年が明けてからも、たしか大泉で火事がありまして、そのときも地域の消防団の方が、正月早々から、夜遅くまで頑張っていただいたのを覚えております。そういう方々の行動力とそれから意識こそ大事にしなければいけないと私は思っております。先ほど副区長が答弁申し上げたように、具体的な寄り合いの場所というのは、そう簡単にはできないかもしれませんが、避難拠点の有効活用も含めて具体的な話を聴かせていただいて、ご相談させていただければと思っております。よろしくお願いします。
- 参加者
質問が一つと、要望が三つあります。
まず、質問の一つなのですけれども、区政改革推進会議が開催されているということなのですけれども、それは区役所内部の組織なのか、それとも外部の行政学とか社会学の学者も交えた会議なのかというのが質問です。どういう会議なのかというのを、もう少し詳しく説明していただきたい。
この大きな計画はとても大切だと思うのですけれども、大きな計画の中に埋もれてしまった小さなことがたくさんあると思います。まず、小学校のことなのですけれども、息子が通っている開進第三小学校が桜台にあるのですけれども、校舎の建っている向きが一般的ではなくて、太陽を遮る形で校舎が建てられています。そうすると、冬に雪が降ったときに、雪がなかなか溶けなくて、現在も校庭の3分の2が使えない状態です。それで、毎年この時期になると、子どもたちが校庭で遊べなくてストレスがたまって、ちょっと学校の先生も大変苦労されているということを毎年聞いて、区に言っているのに、もう20年近くも改善されていないというのが現状でして、この大きな計画の陰に隠されている小さな改良というのも進めていただきたいと思います。
要望の二つ目なのですけれども、区立保育園に看護師と栄養士が配置されていない園がいまだにあります。看護師さんが配置されていない園は、学校でいうと、保健室に養護の先生がいない状態と同じだと思いますので、一日でも早く看護師さん、栄養士さんの配置をお願いいたします。
最後に、雨漏りがある保育園というのもたくさんありまして、その修繕が進んでいないという状況があります。先ほど、大規模改修で30年後に建て替えるという話も出たのですけれども、それより前に小さなところを直していく工事を、ぜひこれも一日も早く進めていただきたいと思います。具体的には区立の桜台保育園です。よろしくお願いします。
- 教育長
開三小だけではないんですけれども、どうしても、建設する際に地元との関係で、校舎を南側にして校庭を北側にということにならざるを得なかった、そういういきさつのある学校があります。私どもも大変残念に思っておりまして、開三小の校庭については、実際問題として、どういう方法ができるかという調査もしています。なかなか難しい部分があるのですが、これは必ずやりますから、お待ちいただきたいと思います。
それから、看護師、栄養士の配置については、これは一定の規模を超えないとなかなか配置は難しいと思っていますが、先ほども申しましたように、その園で起きる可能性のある健康とか命の問題については、常に細心の注意を払って、もし何かあったときにはすぐ対応ができるような連絡体制、これについてもしっかりと行っていきたいと思っております。桜台保育園の雨漏りについては私も承知しております。これについては応急処置は終わっています。抜本的な改修についても、改めて検討していきたいと思っております。
- 副区長(山内)
区政改革推進会議のメンバーは、外部の有識者と公募された区民の方、全員で12名で構成されています。公募委員4名は区民の方で、既に10回開催しました。夜6時半から8時半までの2時間ということで、区長は毎回出席しております。直に委員さんのご意見をお聞きしながら、いろいろな課題について整理をしていただいております。その会議において、今回の資料のベースになった議論をやっていただいています。それをまたまとめてこの3月に提言をいただいた後、4月に区が素案を出して、最終的にまたご意見を聴いた上で10月に計画としてまとめたいと思っています。
- 区長
区政改革推進会議ですが、これは先ほど副区長が答弁したとおりで、公募した区民の方と、それから有識者の方が加わっております。大変皆さん、元気でいらっしゃって、例えば区内の企業の男性だけではなくて女性もいらっしゃるわけです。そういった方々から、区民をもっと自立させるべきだという大変勇ましいご意見もいただき、逆にびっくりしているのですけれども、そういういろいろな意見を踏まえながら、私は区政改革を確実に実施していきたいと思っております。もちろん行政が一方的にやるのではなくて、推進会議の意見もきちんと踏まえて、皆さんとまたこういった集会を繰り返しながら、そして区議会とご相談しながらきちんと対応していきたい。必ず練馬区の改革を実現したい、そう考えております。よろしくお願いいたします。
- 参加者
私の方からは、ICT(情報通信技術)に関してのご提案をしたいと思います。
現在、2014年9月から、千葉市で千葉レポというものがありまして、地域と行政が一体となってさまざまなレポートを運用しながらいろいろな問題を解決していくということが今なされております。練馬区としまして、このような認証実験であるとか、例えば、先ほど区長がおっしゃられました、一方的な行政からの発信ではなくて、地域と行政で一緒になって、発展に結びつけていけるようなものがあればよろしいかなと。2012年、フィラデルフィアで巨大ハリケーンがありました。そのときは、ソフトのアプリを連用して写真をSNSで投稿したり、またマップを投稿したりしながら被害状況を素早くして、復旧作業をすることができたと、このようなICTの活用をお願いしたいと思っております。
- 副区長(山内)
区としてもICTの活用をもっと進めたらどうかということだと思いますが、実は、ちょうどタイミングよくと言いますか、今、来年度の予算編成が終わって、これから区議会でご審議いただくのですが、その中に、千葉レポと同じような仕組みとして、ねりまちレポーターと言う仕組みを挙げております。それは道路や公園などの壊れているところを、スマートフォンで撮って送っていただいて、それに対して区がどういう対応をしたか、経過も含めて全て公表するという仕組みをつくろうとしています。
それからICTの活用では、来年度、またこれも予算の中に載っているのですが、外国の方も非常に増えてきておりますので、窓口対応でタブレットを活用するとか、区としてもできるところからどんどんやっていこうと思っております。ただ、そういったICTの活用の場合には、個人情報、セキュリティーの問題も非常に大事ですので、そういったものに配慮しながら、ICTの活用を一層、区民サービスの向上につながるような形で進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
- 副区長(黒田)
来年度から、スマホを使って区に連絡いただいて、区がそれに対してどう対応したかということをホームページに載せて公表していこうと思っております。区がそういうものに対してどういう経過で補修していくかということの経過も明確になりますので、区の考え方も地域の方々にご理解いただけると同時に、早期の補修に着手する機会にもできると思っております。引き続き地域の方々との協働による施設の維持管理ということに対して意を用いてまいりたいと思います。
- 区長
私からもコメントさせていただきますが、私は一番痛感するのは、先ほどからお話を申し上げているとおり、区民参加というものが私は大変重要だと思っていて、いただく投書には全部目を通すようにしておりますし、何か区へ訴えかける方があったら会ってお話しすることもあります。
そういうものをICTを活用して、もっと効率的で的確にできれば、これに勝ることはないと思っておりますので、先ほどお話ししたねりまちレポーターもその工夫の一つですけれども、もしこうした方がいいということが具体的にあったら、ぜひ教えてください。
- 参加者
関町南三丁目マンション計画関連についてです。これは、昔の社宅80軒の跡に、不動産会社が269戸のマンションを建てるという問題です。
いろいろかけ合いましたけれども、なかなか不動産会社としては一つも言うことを聞いてくれませんので、近隣住民の方々と話し合いをして、去る11月11日、区長への手紙という形で7項目の要望を提出させていただきました。これについて、区長様はじめ区の担当者の方が、私たちの要望をしっかり受けとめて、事業者である不動産会社に対して大変粘り強く交渉してくださって、12月半ばにお返事をいただきました。
私たちと不動産会社の間ではとても聴いてもらえなかったことなのですが、ごみ置き場の位置の変更、それから保育施設、学童クラブの設置を認めていただき、さらに、伐採された樹木の復元をはじめとして、また未解決である問題、さらにこれから起こり得る問題について、区のほうとして積極的にご助成いただけるという文面でした。大変喜んで、感謝しております。この席をおかりして、区長様はじめ、担当の方々に御礼申し上げますとともに、今後ともよろしくお願いいたします。
- 参加者
同じマンション問題についてですが、つい最近、区と不動産会社との話し合いによる協議の終了ということを知りました。その中で、先ほど話が出ました大きな内容は、不動産会社に認めさせたのです。それは大きな成果だと思いますが、若干残っている課題について皆様にお話しして、区長さんをはじめとする皆様のご意見を伺いたいと思います。
一つは、提供公園についてです。今回の敷地の大きさから言えば、練馬区の基準でいうと3%で、最低135坪の提供公園をその敷地の中につくるはずだったのです。しかし、「練馬区のまちづくり条例」には、不動産会社が区にお金を納めて、提供公園をつくらないという選択できる規定があると聞いたのです。今でも我々は納得していませんが、一応そういう選択を不動産会社がされた以上は、区としてはもうこれ以上はどうしようもないということはわかるのですが、それはまちづくり条例の問題なのだと思います。だから条例を今後改正して、相手にフリーハンドで選択権を与えるようなことがないような条例に変えるということを、ぜひ区長さんの方から、議会の方に提案していただければと思います。我々は、今後も公園をつくるべきだということを不動産会社に伝えていきたいと思います。
あと、道路のそばに2メートルの歩行路をつくってほしいのです。これも今のところ、全く実現しておりません。西側と北側に1,000人の人が入ってきますから、車や自転車や人が今よりかなり増えるわけです。図書館も近いし、小中学校も近い場所ですから、ぜひ安心して歩けるような歩行路を、最低2メートルずつ、6メートル道路のそばにつくって欲しいと思います。そういうことも、これからも区の方で積極的に支援していただいて、私たちと一緒に不動産会社に実現を求めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
- 副区長(黒田)
関町南のマンションにつきましては、まず去年の2月くらいに公拡法の届け出があったのです。昔は土地取引の規制ということがあったのですけれども、今は大規模な土地を売買するときの届け出という制度だけが残っているのです。その届け出で、その大きい土地が売りに出されることを把握しました。その土地は、ご案内のとおり、図書館が南にあり、さらにその南にある小学校の将来的な用地としても考えられるので、そういうことも含めて先行取得しようということで、交渉に入りました。しかし、何回かの交渉の結果、この土地は先方と売約済みの話なので売却できませんとのことでした。その後、買った方が開発されたとわけです。
区としても、この第一種低層住居専用地域の戸建て住宅が多い土地柄ですので、そういったところに中高層の建物がぼんと建つようなことは規制しようと思っております。一方で、まちづくり条例を持っていまして、その中で、通常、法律上に建築基準法とか都市計画法の要件を満たしていても、さらに地域の方々のため、あるいは行政としての手続きが必要だということで規制をかけているところがあります。そのまちづくり条例の手続きに沿って開発者が協議をしてきたわけです。
今日の説明でもおわかりのように、やはり保育関係のインフラはまだまだ必要な部分がありますので、私どもとしては粘り強くやっていかなくてはいけないと思っております。それと、当時あそこはいい桜がいっぱい残っていたのです。そういうこともあって、周辺に配慮した開発をしてもらいたいということも含めて交渉に入ったのですが、交渉に入った瞬間に桜が急になくなってしまうなど、私どもとしても非常に心外な経過をたどったわけです。しかし一方で、評価いただきましたように、区長への手紙の回答でお答えしましたけれども、できることはやり、今年の1月に協議は終了という形になりました。
したがって、ご指摘の公園と開発協力金の話は、協力金の方の形で一応協定を結んでおりますので、区がこれからさらに公園をお願いするということにはなりません。しかし、地域の方々と開発事業者と協議しながら、利用勝手の中で、空間的に利用するということについては、まだまだ可能性がないわけではないと思います。したがって、工事協定をこれから締結されると思いますけれども、そういう中で、区としてもできることについては対応させていただきたいと思っています。いずれにせよ、地域の方々のご意見については、区長から真摯に受けとめながら対応するように指示を受けておりますので、今後も協議をさせていただきたいと思います。
- 区長
私も初めて聞いたときにびっくりしたのです。桜並木を黙っていきなり切ってしまうとか、保育所とか公園をつくらない、これは信じられないと思いました。大手の不動産会社ともあろうものが何を考えているのだろうと思って、本当にびっくりしました。
お話のあったとおり、本当であればその土地を買いたいのです。あそこだけではないです。特に私が一番残念に思うのは、農地がむざむざとマンションになってしまったりすることです。これは何とかしたいと思うのですが、なかなか法律上の制約がありますので、司法というのは絶対ですから。そしてまた財政上の制約があって、思うに任せない。なかなかそれを実現できないのが残念だと思っております。
ただ、関町の問題について、私自身も関係者に会いました。それで、おかしいとはっきり言いました。何で勝手に桜並木を切ったりするのだ、必ずそれはほかの形で代償しなくてはいけないと。あるいは児童遊園の問題、保育所の問題、ごみ置き場の問題、さまざまな問題について、私の方からも話をいたしましたが、幸い、かなりの部分について譲歩してもらったと思っています。まだまだ不満足のところはおありだと思いますけれども、これまでのところは一応こういう形にさせていただいて、これからまた運営する中で、不動産会社にも話をしながら、ご希望があればできるだけ実現できるようにしていきたいと思っておりますから、どうぞそのように受けとめていただければと思います。
- 参加者
お世話になっている豊玉高齢者センターというのがあるんです。そこでは、中に喫煙室があって、その近くを通る人も非常に害を被っています。実情を視察して改善してもらいたい。外に持っていってもらう、外につくってもらうことが第一点です。
それから、明るい選挙政治教養講座というのがあるのですが、ここ2年ぐらい、前は質問を受けていたのに、質問する機会がないのです。ぜひともこれは質問の場を設けてください。お願いします。
- 副区長(黒田)
たばこについては、区としてもポイ捨てとか、公の空間の中で吸うことについては規制をしております。したがって、建物についても分煙ないし禁煙という形になっているかと思います。豊玉高齢者センターの分煙状況については、私も細かいところがわからないので、現場を見せていただいて、対応について検討させていただきます。
明るい選挙については、私ども選管の方で、今年も参議院選がありますけれども、選挙の投票率の向上、あるいは公職選挙法の適切な運用ということについて理解をいただくために啓発活動をしています。さまざまな方々にご意見がいただけるような形で啓発が進むように、私どもの方も留意してまいります。
- 参加者
出張所再編成のときにお約束をしたのですが、なかなか実現ができていないと。
一つは、今現在の上石神井出張所の受付のところに、「地域支援・取次コーナー」というものができておりますけれども、支援といいまして、どういう取次をしているのか、今までの件数がどのくらいあって、内容はどうなのかを聞かせていただきたい。といいますのは、そこができるときに人員を削減する、ただし地域に回って潤滑油になって、各団体の悩み事だとかいろいろなことを一緒になって考えてする課というか職員を置くという回答もあったのですけれども、それがいまだにされていないということで、その点を一つお聞きしたい。
同時に、区民館だったものが地域集会所になりました。そのときに私たち、七、八名で、いろいろ名称を考えました。そしていろいろな名称ができましたけれども、最終的には「上石神井区民地域集会所」という名前がついたのですが、「上石神井地域集会所」がありますので紛らわしいのです。管理運営委員会におきましても、名前を変更していただきたいとお願いをしておりますが、条例により決められたとのことで、なかなか実現できないということです。紛らわしく迷ってしまいますので、ぜひ名称を変えていただきたいというのが一つのお願いでございます。
- 副区長(山内)
一つは、出張所の再編。平成26年7月から新しい形に整理したわけですが、その取り扱っている事務の量、前と後がどうなっているかということだと思うのですが、25年度までと26年度の比較、上石神井出張所のところについては具体的な数字を持っていないので申しわけないのですが、トータルでは半分以下になっております。
今、職員が3名おりますが、出張所でどういう事務を扱って、それからどういう体制でやるかについて具体的な検討をしております。4月から順次、地域の実情に応じた形での体制を整理していきたいと思っております。 現在、実際に扱っている事務は取次の事務ということで、区民事務所に届け出るような手続きを取り次いでもらう取次業務と、それから証明書の発行を今までやっていたのですが、自動交付機を置くことによって、そのお金の管理をしています。事務的には非常に少なくなってきていますので、有効に住民サービスにつなげていけるように、再編整理しようと思っていますので、少し時間をいただきたいと思います。
それから、名称の関係なのですが、これは地域の方が使いやすく、わかりやすいということが名称の一番肝心なことだと思いますので、それについては、ほかのところも紛らわしい名前のところはありますので、ぜひ整理をする過程で、わかりやすい名前に変えていきたいと思っております。その際には地域の住民の方のご意見を聞いていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
- 区長
私は、何度も申し上げますが、いろいろな形で住民参加というものをやってきて、その拠点として、出張所もぜひ活用したいなと思っています。先ほど、防災の問題を申し上げましたけれども、防災だけではなくて、練馬区の中にはいろんな住民の方の動きがある。積極的に子育てにかかわったり、あるいは文化活動にかかわったりと、たくさんいらっしゃるわけです。そういう方々と積極的にかかわる形にしていきたい、連携しながら区政を進めていきたい、区の組織も変えたいというのが、私の根本的な念願です。課長、係長が積極的に地域へ出ていっていろいろな方々を結びつけ、いろいろな運動と連携をする、そういう形にしたいと思っております。
施設の名称の問題は私も感じておりまして、お話のあった件については、施設の名称で誤解を招いている例もありますから、その辺はご意見を伺いながら、変える必要があったら変えるべきだろうと思っております。ただ、これは条例で決めている場合が結構多いものですから、行政だけではできないので、区議会ともご相談をしながら対応していきたいと思います。
- 参加者
私からは外かく環状道路についての質問を幾つか述べさせていただきます。私は、親の代から上石神井駅南口に長く暮らしております。そんなわけで、地域を愛する気持ちは誰にも負けないつもりです。したがいまして、まちの発展、そして住みよいまちができるということは大歓迎ですが、私と正反対の方がいらっしゃるということも存じております。
私の家の前には外環と外環の2といった都市計画道路が予定されております。外環は地下化で事業が始まり、外環の2は地上式で、都市計画の変更などをされるなど、どんどん事業が進んでおります。しかし、上石神井駅周辺の道路整備はまだまだ遅れておりまして、都内の発展から見放されたまちになっております。地域が発展もせずにこのままの姿で良いわけはなく、このままにしておけば、いつ来るかわからない巨大地震などから、まちだけでなく自分の身を守ることもできません。道路はあるわけですが、一方通行が多く、ラッシュアワーには1号踏切が1時間のうちの6分ほどしか開かない状況です。また、上石神井駅前はバス等が走り、バスと歩行者の事故がいつ起きてもおかしくない、町中でも子どもがいつ車にひかれるかもわからないという状況です。道路の整備については必ずといっていいほど反対する人がおりますが、地権者にとっては生活に直接影響するので気持ちはよくわかりますが、物事を客観的に見れば、整備を待っている人もいるわけです。
練馬区の道路は余りにも遅れております。区長さんは常々言っておられます。福祉も医療も必要だが、道路の整備はもっと大事だと、このようにお話をしていることはよく存じております。私も同感でありまして、道路をつくらなければ地域の発展も安全・安心もかなわないと思っております。今よりも、高齢者や子どもにも暮らしやすい、そして優しいまちづくりをしていく、これは今を生きる私たちの使命だと思っております。ぜひ都市基盤の整備をより進めてもらい、練馬を東京一住みやすいまちにするということで、これがお願いする一つです。
また、上石神井駅は、武蔵関駅とともに西武新宿線の高架化、立体化が地域の長年の悲願です。池袋線の沿線だけが立体化され、まちも発展している状況は、同じ区民目線で見れば不公平だと言わざるを得ません。立体化促進協議会にも一緒に参加させてもらい、区長の熱意も十分わかっているつもりですが、私どもといたしましては、今すぐにでも立体化をかなえてほしい、全力で取り組んでいただきたい。お願いをいたします。
- 副区長(黒田)
日ごろからご理解とご協力いただきまして、ありがとうございます。
まず道路関係です。ご意見にもございましたけれども、上石神井駅周辺は、やはり外環の都市計画がそのままで、まちづくりがなかなか進まなかったという経過がありました。大変ご迷惑をおかけしました。一昨年になりますか、都市計画変更が終わりまして、去年から東京都とまちづくりの協議に入らせていただきました。地域の方々の意見を反映しながら実施してまいりますので、もう少し時間をいただきますけれども、もう既に着手し始めているということでご理解ください。
あわせまして、西武新宿線の立体化についても、外環の事業化に向けて、この機を逃すとなかなか、またどうなるかという話になりますから、ご指摘いただいた、地域の皆様、区議会と区で促進協議会を設けさせていただきました。これも昨年ですけれども、そういう国や都への働きかけと同時に、区のほうもしっかり意見を申し述べて、この事業化に向けてさらに取り組んでまいりたいと思います、どうもありがとうございました。引き続きご協力をよろしくお願いいたします。
- 区長
大変力強いご意見をいただいたのですが、ただ、誤解のないようにしていただきたいのは、私が福祉・医療よりも道路の整備のほうが大事だと言いたがる人たちもいるのですが、私は毛頭そう思っておりません。福祉・医療と、それから道路とか都市基盤の整備と、同じように重要であると思っております。福祉・医療をないがしろにして道路をつくったりまちづくりをしたりする気は全くありません。
ただ、私の若いころを考えてみましても、当時の東京はひどかったです、本当に。環七はできていない、もちろん環八はできていない、山手通りはだめで、もちろん圏央道も外かく環状もない、地下の中央環状もない。当時も、住民運動は大変盛んでありました。知事さんによっては、一人でも反対したら道路をつくらないという方もいらっしゃったわけですが、そういう中で、都の職員が、言わば倦まずたゆまず努力をしてきたわけで、そのおかげで現在、いろいろな道路が整備されて、国際都市東京として発展しております。もしあのまま放置していたらどうだったか。例えば、3.11もありましたが、ああいったときに、多分救急車が入れないところも結構あったでしょうから、大変だったと私は思っております。
たびたび申し上げておりますが、この前、阪神・淡路大震災発生から20年を節目としたNHK番組を見ました。あのときに亡くなった方は全体で6,400名であります。その中で、即死された方は1割強であります。あとの方は、梁とか柱に圧迫されて呼吸ができないまま、だんだん時間が経って、体力が落ちて亡くなった。あるいは、通電火災などが起きて、生きながら焼かれるといったことがあったわけです。そういったことを私は絶対に練馬区で許してはいけないと思っております。関係の方々にご理解をいただきながら、確実に道路整備をやっていきたい。そしてまた、それによって東京が大きく発展する中で、練馬区だけが取り残されることがないように、練馬区をもっと、豊かで美しいまちにするために努力をしていきたいと思っております。
- 参加者
ホームページを見ていたら、練馬区では事業評価をされているということです。ところが、毎年事業評価をされていますが、事業評価の結果、廃止されているものがないのです。そこで、毎年、事業評価の結果を反映しているのかということと、それを一体誰がしていて、どんな目で見ていて誰が客観的に評価していたのかということをお聞きしたいのです。
例えば、ここに書いてあった「いきいき健康券」については、事業評価では「すばらしくいい」と書いてありました。一方で、今回これはどうですかと聞いてきて、では一体、区の役割は何なのかと思ったりしたのです。私は結果的に言えば、廃止したらいいと思っています。なぜかというと、映画チケットとか、フィットネスクラブのチケットを配るというのもいいのですけれども、区の施設があるわけで、区の施設を使ってもらったほうがいいわけです。
私は、あちこちに転勤しまして、北九州、大阪の箕輪、兵庫県西宮にも住んだし、杉並区からも来ました。ここへきて驚いたのが、練馬区の地図にバス停が書かれていなかったことです。1時間に10本も走っているところにバス停が書いてないのに、よくこの会場に来られたなと。敬老パスを持っている方のために、バスに乗ってあっちこっち行ってもらえるようにする考え方がないのかなと思ったのです。杉並区でしたら、きちんとバスの路線図があるのです。練馬区は「わたしの便利帳」についているのです。便利帳につけるよりも地図につけたほうが親切です。この路線図では、一体どの路線がどこを走っているのかがわからないので、練馬区立美術館に行こうと思っても、ここからだと想像がつかなくて行けないのです。もっと区民が動きやすい施策をしたほうがいいのではないかと私は思いました。
あともう一つは、バス停、青海街道沿いに、荻窪駅まで出ているのですけれども、杉並区の方に行くと、アナウンスで「勤労福祉会館、区民センター前」とか「桃井四丁目、ここは区民センター前です。」とか言うのですけれども、練馬区に入ったら何も聞こえないのです。「ここはどこどこです。」で終わってしまって、バス停の名前も、結局、杉並区だったら施設ができたら「宮前体育館前」とか、すぐ体育館の名前とかに変わるのですけれども、練馬区では、目の前に体育館があるのに、バス停が水道端とか、全然優しくないのです。敬老パスを使っている方がすごく多いので、もっとわかりやすく、バスに乗って出かけられるようにした方がいいのではないかと。もっとわかりやすく、簡単に外出しやすい工夫をしたほうがいいと思います。
- 副区長(山内)
区は、毎年、いろいろな事業を評価して、それを整理して公表しているのですけれども、実は前川区長になって、この区政改革の中で新しい事業評価の仕組みを整理しようと思っています。今、区政改革を進めておりまして、その過程で事業評価の手法ももう一度整理して、それをまた区民にわかりやすい形できちんとお示ししたいと思っていますので、もう少し時間をいただけきたいと思います。
それから、バスの関係です。区のいろいろな公共施設があるのに、バス停とセットでお知らせをする仕組みになっていないというお話、本当にありがたいお話です。さらに、それを区民にきちんと知らせられる仕組みというものも早速対応していきたいと思います。私も、老眼ですので、非常に見づらいですね。ですから、字の形とか見やすい仕組みももう少し工夫していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
- 区長
私の事業評価に対する意見をそのままおっしゃっていただいているのかなと実は思ったのです。私は、何のために予算の査定があったり、あるいはこういった住民集会をやったり、議会があるのか。それは事業評価です。事業評価のためにいろいろな手法を工夫している。それを何か科学的な手法を急に持ってきたら事業評価ができるというのは、それは錯覚だろうと思っています。ただ、せっかくある制度ですから、それをただやめるのではなくて、もし科学的にきちんと事業評価をする手法があれば、それは活用したいと思っております。現行のまま続ける気は全くありません。先ほど副区長が答弁しましたけれども、ただ漫然と同じことをやるのはやめ、区政改革の中で手法を工夫しようと思っております。
それから地図の問題はおっしゃるとおりです。実は私が都にいるとき、知事から「駅の路線一覧表が物すごく見にくいから、直せ。」と言われ、メトロとか都営地下鉄と相談しながら表記の仕方自体を変えたことがありますけれども、今はかなりわかりやすくなったと思っています。バス停についてもおっしゃるとおりで、地図でパッと理解できるように、どういう路線でどういう経路で行ったらいいのかわかるように、名称も含めて工夫したいと思います。貴重なご意見だと思っております。
- 参加者
私からは2点で、一つ目は素朴な疑問なんですけれども、さっきお配りいただいた資料の最初の2ページのところで、練馬区の人口が自治体で20番目に多いとおっしゃられたのですけれども、その自治体の規模がどのぐらいの規模の中で20番目と言っているのかが気になったのが1点目です。
2点目が、本日、こうやって皆さんの意見を聞ける機会をつくっていただきすごくありがたいと思っております。私は今、大学生ですけれども、こういった会で若い世代を中心にしたものを、取り組みをされていたら申しわけないのですけれども、もう少し増やしていただけたらいいなと思います。次の世代が、自分の住んでいる練馬区を何も知らないということはとても問題ですし、そういう機会があれば、人材教育の種ができると思います。その会ですけれども、ただ練馬区のことを説明して終わりと言う形ではなくて、例えば練馬区役所の若い職員の方たちと参加者の学生が、この資料だったら、区の考えが書いてあって、皆さんどのようにお考えになりますかと書いてあるのですけれども、そういった課題に対して、学生たちが話し合って意見交換をするというワークショップ形式の会にしていただけたらいいなと思います。
- 区政改革担当部長
人口についてのご質問をいただきました。全国に市というレベルの自治体は、大体800ぐらいあります。今回、20番目ということでして、ほとんど全てが政令指定都市です。横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市というような順番で上位の市はありますが、ほかも全て政令指定都市で、23区では世田谷区が練馬区より人口が多いので、その20番の中で言いますと、世田谷区と練馬区がその中に入っています。都道府県レベルの人口で言いましても、練馬区や世田谷区より少ない自治体もあります。人口規模としてはそのぐらいのレベルにあると、政令市並みの人口規模にあるということをご理解いただければと思います。
それで、若い方ともこういった話し合いをもっとするような機会を設けるというのは、大変大切なことだと思います。いろいろな取り組みの中で、これまでも大学生の方々に計画の策定などに当たってワークショップをしていただいて、その内容を提案していただくとか、そういうこともやっておりますので、今後もそういう取り組みがどんな形でできるかということも、ご相談しながらやらせていただければと思います。
- 区長
人口は20番目ですけれども、これでなお25年後に増え続けるというのは、練馬区ともう一つ、実は川崎市なのですが、その2自治体だけなのです。あとはみんな減るのです。私はただ人口が増えればいいと言っているのではないです。ただ人口が増えたって、まちが醜くなったら何もならないので、練馬区の農地とか緑とかをちゃんと保全しながら、そして人口が増えることによる活力をいかすと、そういうまちにしていきたいと思っております。そのためにも、若い世代についても積極的に発言をしてもらいたい。今でも若い経営者の方と話す会とか、あるいは商店会の若い方々と話す会とか、あるいは学生の皆さんと話す会、いろいろ工夫しておりますけれども、こうしたらいいという意見があったらぜひおっしゃってください。私は全くやぶさかではありません。むしろ積極的に進めたいと思っております。
- 参加者
この資料を拝見しまして、私は大変驚いたのは、いわゆる財政基盤が相当厳しくなっていて、あれもこれもと私たちは望むのですけれども、その全てが叶えられるどころか、場合によっては、これから住民同士で痛みを分かち合っていかなければいけないのではないかと思います。そうなりますと、やはり多様な要望にどう応えるかということについて、社会的な合意形成というのをどうとっていくかというのは大変難しいと思います。その中で、この資料の冒頭にありますように、これからは住民参加と協働で新しい自治を目指すという強い姿勢を示されたことを、大変歓迎いたします。そういう意味で、先ほど防災連絡会の若い方がやっているのは、住民参加ですね。それからICTで住民参加をやろうと、また、先ほど若い学生さんが職員と議論したいと、これも住民参加です。そういうあらゆる機会を通じて住民参加の場を持っていただくことは、極めて重要ではないかと思います。
そこで、余り広いことを行ってもしようがないので、この中で私、都市基盤の整備について、少なくともこれからは維持管理に余りお金のかからない道路をつくっていくべきだと思います。
特に緑化するための街路樹を植えるとかいうようなことがありますね。これについては、後の維持管理に関しても、住民参加が非常に容易である場面もあるわけです。ちなみに、千川通りの緑道の整備については、東京と練馬区住民が協働でああいう立派な作業をしたものですから、どうしたら管理しやすいか、住民が参加しやすいかということも含めまして、ぜひ計画の段階からの住民参加の場をつくっていただきたい。
それから、既にある既存の施設についての点検も、先ほどのICTと同じように住民が点検管理に加わることも十分可能で、NHKで放送された中では、他の自治体で橋守隊と道守隊とか言って、実際に参加している事例がいろいろと生まれてきていることが紹介されています。ぜひそういうことも練馬区で実現していただきたい。それには住民も行政も、技術的なものの勉強も必要なので、ともに技術研修を受け、それを実際に実行に当たって協働で当たるという参加と協働を全面的に推進していただくように、また、素案の中にはそういうことはよくわかりやすいように盛り込んでいただくことを提案いたします。
- 副区長(黒田)
維持管理についてはつくるときから考えると、ご指摘のとおりだと思います。ともすれば、これまでデザインとか修景ということで、特注ものを使ってしまったりして、結構、維持管理が難しいこともありました。ご指摘のように、上石神井駅の南側に千川通り、都道229号線をつくっているところです。あそこは東京都が、地域の方々とワークショップをしながら、木の植え方も検討してまいりました。ご指摘のとおりだと思います。道路は車だけの施設ではありません。地域にやはり緑の確保だとか、あるいは歩行空間、あるいは上下水道などのインフラの収納空間とさまざまな機能を持っております。地域の方々が使うときにまた掘り返さないように、歩道の中にインフラを収納するとか、そういうことも含めて、維持管理に配慮した道路づくりをこれからも心がけてまいりますので、よろしくお願いいたします。
- 区長
維持管理ですね。これはおっしゃるとおり、財政状況が大変厳しくなる中で、利害対立も出てきますよね。現に、この区民集会には、いろんなご意見の方がいます。何のために区民参加をやっているか、それはある意味では反対する方のご意見を聞くためであります。批判は大歓迎なんですけれども、ぜひ建設的な批判をお願いしたいと思っております。行政のこういうところが問題だと具体的におっしゃっていただきたい。建設的で具体的な意見をいただきながら、都市基盤についても同じでありますが、私どもとして直すべきところは当然直していきたいと思っております。住民参加については、めげずに続けたいと思っております。
- 参加者
保育園の問題、建築の問題、道路の改革ということになっても、これ全部、許認可ではないですか。許認可の問題にかかわるのではないですか。保育なんかも、やはりこれは、東京都の許認可から始まるそうでありまして、区では建物に対する許認可というのをやるそうです。
認可ということについて、話し合いというものは本当に成り立つのかと、わからない人間が提案したときにどれくらい協力していただいて解決の糸口ができるのだ、どのくらいまで区と住民との対話と言いますかそういうものが成り立って、お互いの意見がそこで成り立つか、成立するかということのお返事をいただければ幸いだと思っています。お願いします。
- 区政改革担当部長
区民の皆さんと職員が相対したときに、どれだけ住民の皆さんのお気持ちを酌んで、受けとめてご説明をできるのかということをもっときちんとやるべきだろうというご意見かなと受けとめさせていただいたのですけれども、例えば許認可の手続きだとかそういうことに当たっても、住民の方々の側では行政ほど知識がない場合もありますので、そこのところはよく酌みとって、きちんと説明もするし、おっしゃることも受けとめるようにすべきだろうというふうに私どもも考えているところでございます。
今回、区政改革についての区民意識意向調査というものを実施したところ、望ましい職員像ということで、わかりやすく説明できる職員というのが一番トップになっております。そういう意味で、難しい専門用語なども使わずに、住民の方々の望んでいらっしゃることとか、言葉そのものに表現できないようなお気持ちのレベルも含めて、そういうところも受けとめて、どのようにお話をさせていただいて協働していくのかと、そういうことについてもっときちんとやっていくべきだろうと思います。区政改革の中でも、職員の意識改革、どのような職員にこれからなっていくべきかということは一番大きなテーマの一つだと思っております。今いただいたご意見を踏まえて、今後、きちんと検討していきたいと思っております。
- 区長
許認可行政、随分私は懐かしい言葉を聞いたなと思いました。そういう発想が、今は根本的に行政の方にはないのです。行政とはサービスであるという発想のほうがむしろあります。法制度はありますので、誤解しないでください。昔は行政が一方的に上から許可をし、認可するという形だったのです。その形が残っていても、保育所もそうだし、道路もみんなそうではないですか。許認可でできるだけだったら我々は何もしなくてもいいのです。そうではなくて、やっぱりそれは住民の皆さんの意見を聞いて、行政というのは基本的にサービス業であると、そういう視点に立ってやろうというのが今の我々の発想であります。だからこそ住民集会もやっているし、それから議会とも積極的にご相談をしている。
こういう会をやるのは形だけではなくて、何度も申し上げますが、私はこういう会を通じて積極的な意見をいただいて、皆さんとご相談しながら、個々具体的に行政を変えていきたい。私のスローガンは「改革ねりま」ですから、選挙のときも、それは本心で思っていますから、ぜひそういう前提に立ってお力添えをいただきたい。公園の運営にしても変えていますし、いろいろなまちづくりについても、住民の皆様に聞きながらやっていこうと思っておりますので、ぜひご支援、ご理解をいただきたいと思います。
区長挨拶
本日はありがとうございました。今日で6回目であります、これで最後でありますが、これまで6回やって、内容とご質問の中身、いろんな意味で、一番充実をしていたかなと思っております。いただいた意見の中には厳しいご意見もありましたが、私どもはそれを十分踏まえながら、なお積極的に行政を進め、また住民参加も続けていきたいと思っております。どうかよろしくお願いいたします。
今日はありがとうございました。
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