平成28年1月26日 第8回区長とともに練馬の未来を語る会(石神井公園区民交流センター)
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更新日:2016年3月30日
区民の皆さまから、区政の改革に向けた資料についてご意見をいただきました。
1月17日(日)から31日(日)までの間に区内6会場において、区政の改革に向けた資料の説明会を行いました。計476名の方が参加され、区政の改革について意見交換を行いました。会では、区政改革に関連し、子育てや福祉・医療、まちづくりなど多岐にわたるご意見をいただきました。回答は、区長のほか、出席している区職員からも行いました。
1 開催日時
平成28年1月26日(火)午後6時30分~9時10分
2 場所
石神井公園区民交流センター(練馬区石神井町2丁目14番1号)
3 当日出席者
(1)参加人数・・・・・103名
(2)区側出席者・・・・・9名
区長、副区長(黒田)、副区長(山内)、教育長、技監、
企画部長、区政改革担当部長、区政改革担当課長、
広聴広報課長(司会)
区長挨拶
皆さん、こんばんは。寒い中、また夜分にこんなにたくさんお集まりいただきまして、心から御礼を申し上げます。ありがとうございます。
本日の「未来を語る会」の趣旨は、今司会からも話がありましたが、お手元にこういう「練馬区の今とこれから」という紙が資料の中に入っておりますので、ご覧をいただければと思います。
最初に、区長選挙に当たって、私は「改革ねりま」ということをスローガンとして当選させていただきました。早いもので、区長に就任してからもうこの4月で2年になります。今現状で区はどうやっているかということなのですが、これをご覧いただきますと、3面にわたって取り組みを進めております。
一つは、政策の展開であり、一番上にありますが、昨年3月に「みどりの風吹くまちビジョン」を発表して、区として取り組むべき政策の体系と今後の方向性を明らかにいたしました。その後、6月にアクションプランをつくって区政を推進しております。特に、これから区議会が始まりますが、28年度予算をこのビジョンとアクションプランを全面的に反映したものにしていこうということであります。
それから、2段目、「区政改革」ですが、昨年6月に、有識者の方とそれから区民の方からなる区政改革推進会議というのを発足いたしました。今お話をしたビジョンを実現していく上で、どういった体制がいいのか、コスト負担はどうあるべきか、組織はどうあるべきか、区民参加はどうあるべきか、そういったことを考える場をつくりました。昨年12月には、そこでの議論を踏まえて、区の事業課題についての現況と今後の見通しを示したデータ集を作成をいたしました。
私は、区民と全てのデータを共有して議論をすべきだと思っておりますので、今日はそのデータについてご説明申し上げて、ご意見をいただきたいと考えております。これから区議会もありますが、皆様のご意見と区議会とまたご相談をしながら、今年10月には区政改革計画を策定をしていきます。
そしてもう一つ、イメージアップであります。練馬区というのは、大変豊かで美しいまちなのですが、残念ながらそれが広く東京あるいは日本には知られていない。そこで、昨年から、「よりどりみどり練馬」というのをスタートしております。夏には、区民1千人以上に参加をいただきまして、テレビCMを作成して、現在いろんなPR活動を展開しております。
こういう3面にわたって展開しているのですが、これからいよいよ本腰を入れる年になると私は考えております。そのために、28年度予算も作成していくのですが、あわせて区政改革に本腰を入れようと、今日はこれをテーマに、皆様にこれからデータのご説明を申し上げて、ご意見をいただきたいと思っております。どうか建設的で積極的なご意見をたくさんいただくよう、お願いを申し上げたいと思います。よろしくお願いします。
主なご意見・ご要望と回答
- 参加者
練馬区の交通問題について、四つありますけれども、皆さんが、一番関心があるのは、大江戸線の延長かと思います。大江戸線の延長の時期を区民の皆さんは非常に期待しております。
二つ目、池袋線はおかげさまで連立高架事業はできましたけれども、新宿線が開かずの踏み切りで非常に困っている方が多いわけですね。それと、その延長線上にあります西武新宿駅をJR新宿駅まで延伸できないのでしょうか。先日からの新聞で、新宿駅周辺のバスターミナルがJR駅の南口に集合するわけですね。広大な敷地のもとに。そして全国各地にバス路線が開通します。高齢者や、障害者が多い世の中で、西武新宿線の新宿駅からJR新宿駅まで歩かなければいけないので、延長して接続できないのかというのが二つ目の質問です。
それから、三つ目の質問、これは最近、鉄道事業者間の相互乗り入れが非常にはやっているというか、進められております。練馬でもご承知のように、副都心線とそれから東急東横線とみなとみらい線で中華街まで一本で行けると、非常にすばらしい相互乗り入れですね。こんな便利なことはないわけですね。だから、新宿線と東西線がつながることができないかと、高田馬場というのは、非常に朝夕は混雑するわけですね。これを東西線で行けばすばらしくよくなるわけです。
それから、四つ目が、環八に今エイトライナーということで、六つの区長で集まって、もうここ数年行われていますけれども、なかなか進捗が見えてきません。それで、用地買収が伴うわけではありませんので、羽田が今、日本の拠点になっていますので、今は1時間半か2時間かかりますけれども、地下鉄のエイトライナーができますと、大体30分から40分で行けるかと思います。
この四つについて、区だけの問題ではございませんけれども、区の方針を、関連して区の取り組み方について質問いたします。
- 副区長(黒田)
鉄道関係は、大江戸線と新宿線、エイトライナーにちょっと似ていることがありますので一つご説明します。
首都圏の鉄道というのは、どういうふうにつくられているかというと、平成12年に運輸省の運輸政策審議会というところで、あるべき姿を答申して、それに基づいて決められたものについて事業者が着々と進めているという流れになっています。現在は運輸省ではなくて、国土交通省です。したがって、今、平成27年度末に向けて首都圏の交通のあり方について交通政策審議会というところが検討している最中であります。そこで、答申が出て初めてその次の目標年次までにどのような形で交通網を整備していくかということが進められるという形になっています。
まず、大江戸線なのですけれども、昨年7月に東京都から東京の広域交通ネットワーク計画が公表されたわけです。その中で、大江戸線は、優先的に検討すべき5路線のうちの一つに入りました。したがって、先ほど言いましたような交通政策審議会の答申にも何らかの形で位置づけがされるだろうと、私どもも期待しておりますけれども、今検討中であるという状況です。
大江戸線の延伸時期については、事業者と予定されている交通局から具体的なスケジュールについて聞いておりませんけれども、交通政策審議会の答申で、整備について明確な位置づけをもらうというのが一つの足がかりになります。区としては、「練馬区のこれからを考える」にも、あるいはビジョンの方にも書いてありますけれども、東京都と具体的な実務的な打ち合わせをしながら、一方で、基金の積み立てをする、周辺のまちづくりを実現していくという環境整備をしながら、区としての役割を果たしていきたいと思っております。
2点目の新宿線の開かずの踏み切りの件です。これについては、やはり鉄道の立体化というのが、有効な手法になります。鉄道の立体化というのは、道路整備として事業化される都市計画事業です。関連する道路の整備とともに鉄道を立体化するという道路事業ですので、基盤となる都市計画道路が何路線か交差しているということが一つの条件になっています。
平成20年に、東京都は、西武新宿線の井荻から東伏見間を事業計画検討区域ということで位置づけました。周辺のまちづくりの具体化とか、道路事業の推進とか、そういうものを見ながら、東京都が事業化の順番を決めてくるだろうと思っています。ちょうど1年前、27年1月ですけれども、区は地元の方々と区議会とで協議会をつくりまして、今、早期実現に向けて東京都に働きかけている最中であります。
一方、お話にありました西武新宿線の西武新宿駅からさらに延伸、あるいは東西線との相互乗り入れというお話ですけれども、先ほど冒頭に言いました鉄道に関する方針、運輸政策審議会の答申ですね。現在の答申の中には位置づけられていません。したがって、その話については、今後、交通政策審議会に位置づけられるかどうかについて見守っていきたいというふうに思っています。
合わせて、環八のエイトライナーでございますけれども、運輸政策審議会の中では、整備について検討すべき路線という位置づけがなされています。さらに具体的な検討がなされるかどうか、これは交通政策審議会の答申がどうなるかというのを今私どもは見守っている状況でございます。
- 区長
私からもコメントを申し上げますが、この鉄道の整備は、ビジョンをご覧いただければわかりますように、四つの大きな戦略計画、子どもの問題、高齢者、福祉・医療の問題、都市基盤の整備、それから緑とか文化の問題、これら四つありますが、この中の都市基盤の整備の中でも最も重要な課題の一つであります。
そして、この問題を考えるときは、余り一般論をやってもしようがないのですね。私は長い間、東京都で仕事をやってまいりました。どういう鉄道整備に現実性があるのか、または実現可能性があるのか、そこをよく見極めなければいけない。
今お話があった課題の中で、前の二つ、大江戸線の延伸と西武新宿線の立体化・高架化の問題ですね。それと、あと二つの西武新宿線と東西線等の乗り入れ、それからエイトライナー。前の二つ、後の二つは、私は実務感覚では全くウエートが違うと思います。前の二つについては、実現可能性は大であると思いますが、後の二つは、これからまだ恐らくかなり時間がかかるのではないかと思っています。
私ども練馬区にとって何が一番大事かと言えば、それは大江戸線であり、それから西武新宿線の立体化であると、幸いこの二つは実現可能であると思っております。
区長に就任するときに、福祉・医療と並んで大江戸線だけは、これは必ずやらなければいけないと、今までの練馬区のやり方は申しわけないけれども、ちょっと問題があったと。やっぱり東京都の実務レベルと連携しながら確実にやっていこうということで、ずっと取り組んでまいりました。
区の職員もよくやっていまして、さっき黒田副区長から話がありましたように、去年の7月の段階で、都として優先的に整備すべき5路線に選ばれて、今、国の審議会の結論を待っております。国の審議会で位置づけてもらえれば、実務的に東京都の交通局が予算をつけてつくっていく段階に入るわけですから、実現可能性がある、だんだん近づいてきているなと実感をしております。
それから、西武新宿線につきましても、これも位置づけがよくなっておりますので、必ず頑張ったらその甲斐があるだろうと思っております。
この二つを中心に、私は必ず実現をしたい。そして、それによって練馬区全体の将来の発展の基盤をつくっていきたい、そう考えておりますので、どうかご理解のほどをよろしくお願いしたいと思います。
- 参加者
2点、発言させていただきたいと思います。
まず、登記事項申請のときの閲覧請求についてなのですが、現在、不動産登記制度ができ上って50年以上が経過しました。また時代背景も変わりました。その中で、去年、練馬区民の方が、オレオレ詐欺で被害を受けたようです。被害額が去年は最悪ということでした。気になったのは、資産家狙いの犯行かという報道がありました。練馬区として、区民の財産を守るという観点から、将来的に登記事項が犯罪に利用されないように、危機管理という面で何か策を講じたほうがよいかなと思って言わせていただきました。
それから、もう1点、関係法令に基づいての歩行者専用道路の時間帯の安全の確保、それから、平成24年度に省庁から通達が出ているスクールゾーン、通学道路の交通の安全の確保について言わせていただきます。
豊玉第二小学校近辺の道路を区が委託した民間の大型清掃車10トン、清掃車6トンが、歩行者専用道路の時間帯とスクールゾーンを走行しております。北6メートル、西6メートル、車道がおよそ3.5メートルから3.8メートルぐらいですか、両サイドに白線で歩行道となっている道です。大型清掃車、清掃車が通行するには、非常に狭い道路に思います。通勤時間帯もあり、近隣に住む通勤の方、老人・子どもが通行するにはとても危ないと思われますので、改善の必要性を感じます。省庁の通達、それから関係法令と照らし合わせてどうお考えかお伺いしたいと思います。
- 副区長(黒田)
まず、登記事項ですけれども、第三者に対して所有権を明示するために登記というものがあるのです。要するに第三者が見られるという状態にしておかなくてはいけないということなのです。そういう意味で、登記・閲覧の手続きは、財産保全のためにあるということは、ある意味しようがない部分なのかなと私は思っています。ただ一方、犯罪は憂慮すべき話でして、まさに警察と私どもと地域の団体の方、あるいは金融機関も含めて、未然防止の運動、キャンペーンを常々張っています。したがって、警察の方から金融機関とタイアップして、金融機関の目の前で何か困っているような方にすぐ声をかけるとか、運動をするとか、あるいは、実例を老人クラブの方々に説明をするとか、最近、電話に接続する犯罪防止用の録音機を配布するとか、そういった形で取り組みをさせていただいております。
2点目の、豊二小周辺の清掃車両の関係です。清掃に関しては、やはりどうしてもごみを取らなくてはいけないので、警察の方でも許可を出してくれます。それは先ほどお話があった時間帯の、居住者以外の禁止とかというところの区域を走ってもいいような許可を警察からもらって、それで運行しているというのが実態です。今お話の10トンと6トンの車両がきちんと手続きをしているかどうかというのは、戻って所管に調べさせていただきたいと思います。
- 区長
清掃車の通行は、大変、個別具体的な問題なので、これは申しわけないけれども、現場を見てみないと、私も答えようがないのです。黒田副区長も同じだったと思うのですけれども、そこはちょっと後で教えていただけますか。それと、清掃車自体は別に敵じゃありませんので、通るべきでないところを通ったら問題なのですが。私は時々清掃の職員を激励に行っておりますけれども、雪が降っても、あるいは雨が降っても頑張っていることも、それはそれでご理解いただきたいと思います。ちょっと今のお話とはずれますけれども、ぜひお願いをしたいと思います。
- 参加者
石神井公園の南西口の道路の現状に関してお話しさせていただきます。
今現在、西武が14階建てのビルを南口で建てておりまして、そこを起点といたしまして、商店街を分断する16メートル幅の232号線というのが富士街道まで行き、それと一緒に駅前に33階建ての超高層のビルが建つ計画があります。これによって、本当に地域の住民や商店街の人たちは大揺れに揺れています。なぜかというと、ある日突然に不動産のディベロッパーが入った準備組合が立ち上げられ、練馬区のまちづくり課の人たちの協力も得て、いつの間にか、地権者である人たちには知らされずに、図面や模型までできていたと。
私がお願いしたいのは、とにかく道路にしろ、再開発にしろ、広くに皆さんに問うていただいて、十分な議論をしていただいて、そして皆さんの合意を得て、やってよかったな、本当にみどりの風吹くこのまちになったな、いつまでも住み続けたい石神井公園だなと、みんなが喜ぶような、そういうような改革、そういうことをぜひぜひお願いしたいと思いまして、お話しさせていただきました。失礼いたします。
- 副区長(黒田)
石神井公園のまちづくりと、道路整備については、私ども、平成15年に、地域の方々とこの石神井公園の将来計画というものをつくらせていただきました。これは地域の方々への説明会をして懇談会も開催してというステップを踏んで、石神井公園のまちづくり構想をつくったのです。それに基づいて、例えば駅の北側の再開発事業、あるいは石神井公園から北へ伸びる都市計画道路の事業、それともう一つは、石神井公園から南に伸びる都市計画道路の事業、こういう形で少しずつ地域の方々に説明をして、事業を進めてきております。
石神井公園の南を通る232号線も、南に向かう都市計画道路事業を分岐して、駅の方に向かって今つくっておりますし、駅前の広場も232号線の一部としてつくらせていただきました。そういった形で順次つくってきたのですけれども、これは全て、事業に当たって、皆さんと話をし、それから説明をし、個別の地権者の理解を得ながら用地を取得している状況でございます。
今お話の、駅から富士街道に向かっての区間ですけれども、ここについては、道路だけで進めるか道路と一体的に建物もつくり直すか、要するに再開発事業をするかということも含めて、構想の中では面的整備も一緒にということになっておりますけれども、具体的な事業の仕方についてはまだ決まっていない状況です。
ただ、おっしゃるように、地元の方々を中心に、再開発事業ということの検討をされていることは事実です。その結果も私どもは聞いております。区としては、その事業について、区としての考えを改めて皆さんに説明し、ご理解をいただくようなことを進めはじめたところです。したがって、道路のつくり方、建物の高さの問題も含めて、地域の方々と話し合いをしながら、具体的な事業について進めていきたいと思っています。
- 参加者
今日いただいた、「未来へ向かって~ねりまの道路~」という冊子を拝見して、最初はすてきな計画ではないかと思いました。特に、電柱の地下化、あれは本当にしてほしいなと思いましたけれども、232号線が優先整備路線に第四次の整備路線に入るということを伺って、私はちょっと待ったと思いました。板橋区の時代の90年前、そして練馬区になってから50年経つこの232号線の計画はなぜ優先されなければならないか、その理由を一つ伺いたい。
2番目は、今本当に高齢化しています。そして、私も主人も10年後には、かなり高齢になります。もうその年齢では新しい住環境に順応することができなくなります。明日どいてくれと、あるいはあと1年以内にどいてくれといっても、私たちはそれを考える力もなくなっているかもしれない。盛んに高齢者のためにとおっしゃるけれども、道路建設について、高齢者に向けてのお考えはどうなのか、それを伺いたいと思います。
そして最後に、幅広い、16メートルの道路が立って、そこに高層ビルが建てばどうなるかということを話した方が何人もいらっしゃいました。やっぱりそれは実際に保谷の方の道路にしても、私自身、武蔵小杉にたまたま行ったときにびっくりしました。高層ビルが建っていると、本当に個性がなくなって、人間がつながっているというまちづくりが全くなくなってしまう。隣から隣へとお店へ行きたくなるという感じではなくなります。そして、私は結論として、本当に区長さんが今度お考えになっている、大勢の方がこれにかかわって考えていらっしゃると思うのですけれども、便利さ優先で、さっきの冊子も住んでいる人のことを考えていらっしゃるのでしょうけれども、住民側からしたらそれは考えていないという、住民不在の感じがしました。私たちはよく、昔、練馬は田舎だねと言われました。田舎っぽいところが練馬の特徴だと思います。それについて、区長はどうお考えか、伺いたいと思います。
- 副区長(黒田)
「未来へ向かって~ねりまの道路~」に書かれている現状として、都市計画決定しているがまだ事業化していない道路と、でき上がった道路、事業中の道路の3種類に分けて記載しています。練馬区の西側の区域については道路の基盤が非常に弱い状況です。したがって区としては、将来に向かって今ある魅力あるまちをさらに発展させていくためには基盤となる道路が必要だという考えのもとに、これから事業に当たっては、皆さんと話し合いをしながら進めていくというのが基本的な考え方です。
今232号線はどういう状況かというと、都市計画決定は昭和41年に終わっています。90年前という話がありましたけれども、確かに新都市計画法になった以前に、旧細街路計画の中に、その道路が既に位置づけられていたという話は聞いているのですけれども、現在の都市計画の中で昭和41年7月に決定したという形で告示が残っています。それ以降、事業については、第四次事業化計画の中で、一部の区間について優先的に事業化をしたいということで提案をしていますけれども、その進め方については、これから地域の方々と話し合いをしながら決めていこうという段階でありますので、引き続き話し合いをさせていただければと思っております。
光和小学校の前の通りも16メートルなのです。確かに広いですけれども、全部が車道であるということではなくて、一定の歩道の有効な空間をつくりながら車も通していくというふうな考え方ですので、その幅員構成についても、今後、地域の方々とお話をさせていただきたいと思っています。
- 区長
道路につきましては、ある意味では利害関係が複雑な問題であります。私は、道路というのは、長い目で見て、マクロで見たら、絶対に必要な都市基盤であると確信しております。私の若いときを考えてみますと、当時は環七も、山手通りも、それから環八も、何もなかったんです。大変な交通混雑でありました。それを営々と東京都が道路をつくり続けて、もちろん、申しわけないけれどもいろいろな反対運動がありました。それをご説明しながら営々とつくり続けて、今日の東京ができたわけであります。
私は、練馬区にとって一番の問題は何か。それはこれから超高齢化が進んで、医療・福祉が大変なことになる、これは絶対どうにかしなくてはいけないことの第一です。それと合わせて、やっぱり道路をつくること、都市基盤をつくることは、長い目で見たら絶対に必要だと思っております。
この前、ご覧になった方がたくさんいらっしゃると思いますが、NHKで阪神・淡路大震災発生から20年を節目とした番組がありました。あれを見ておりまして、私はつくづく思ったのですが、あの震災で6,400人の方が亡くなりました。その中で、即死された方というのは1割強なのです。あとの方々は建物が倒れて圧死したり、あるいは悲惨なことに、火災が起きて生きながら死んだりした方がたくさんいらっしゃるわけです。私はこういったことを絶対に練馬区で起こしてはならないと思っております。
道路につきましても、私は必ず現場を見て、自分の目で判断しております。本当に道路が必要かどうか、あるいは必要でないのか。
先ほどお話があったように、コミュニティは大事だと私も思います。コミュニティを維持してそのままいければいい。しかし、その結果として人が死んでは何もならないのですから、必ずそこはご理解をいただいて、道路とコミュニティと、それから緑と、両立するような、あるいは三立するようなまちにしなければならない。それはもちろん行政だけで一方的にできるわけではありませんから、皆さんとご相談をしながらやっていきたいと、区の職員は頑張っているつもりであります。
細かいことは申し上げませんが、私の方ではそういう形で、大きな目で見て必要なことは絶対、しかし住民の皆さんの合意をいただきながら進めさせていただきたい。そしてまた、改めるべきところは改める、232についても、一部は計画の修正が必要だと思っておりますから、それをやるつもりですが、そういったことも含めて、個別具体的に必要なことをご相談しながらやっていきたいと思っております。ぜひご理解いただければと思います。よろしくお願いします。
- 参加者
いろいろな計画を今、ご説明いただきましたけれども、行政手続に間違いがあったら、どんな立派な計画を立てていられても、区民のためのこれは区役所なのですから、区民の心からの希望というか福祉、そういうものを実現できないと思います。それが心配で、私は今日、伺ったのです。
これは私、高架下の建物について何か言うのではなくて、行政手続のことを言っているのです。練馬区が高架下にいろいろな建物を建てるということについて、占用許可の申請書を出しました。その申請書の中に、消防署とも協議をして、消防署から許可を得ているというようなことを書いています。これがそれです。ここに消防署の相談をした人の名前まで書いてあります。こんなことを消防署が許すわけがないと思って、消防署に聞いてみました。そうしたら、そんな協議なんか一切していないと。協議をすれば消防署には記録があると。記録も全くないと。それは失礼なことではないかといって怒って、それで課長さんと係長さんが、その後また私のところに来られたのですけれども、私はその記録を全部取っています。立会人もあります。私は、区民の信頼を傷つけるようなそういう手続はしてほしくないと、そういうことです。
もう一つだけ言いますと、施設建設懇談会をされました。そのときに一番被害を受ける深刻なあそこの関越道の一番前列の周辺にいる人たちは、一人もその中に入っていないのです。反対派を一人も入れないなんていうことは、民主主義社会として許されるのでしょうか。行政手続の上で、考えは違ってもいいから公明正大であること、透明性をちゃんと確保すること、区民をだまさないこと、それはもうしっかり守っていただきたい。そのことを強く今日はお願いしたくて伺いました。よろしくお願いします。
- 区政改革担当部長
私どもは、手続を進めるに当たって、事前に消防署に相談に行っております。その相談に行ったときの記録というものを、占用許可申請書に添付するようにというような指導がありましたので、その時点でご相談した内容を区の方でまとめて、それを申請書に添付しています。
占用許可をいただいた上で、その後に実施設計というものをやっております。実施設計を行ったうえで、今度はいわゆる一般の方の建築確認申請に当たる手続をいたします。そういった段階、段階で消防署の方には必要な協議をさせていただいており、それによってご指導をいただくということでございますので、その段階で伺った、ご相談した内容を、私どもとしてまとめたものを申請書に添付したということでございます。
全く相談に行っていない、何の話もしていないものを書類としてまとめて申請したという事実は一切ございませんので、その点は誤解のないようにしていただきたいと思います。
それから、施設建設懇談会ですけれども、これは地域の方々にもぜひ委員になっていただきたいということで、公募しました。多くの方からご応募いただきましたので、沿道の方については点数を加点する、それから、それ以外に応募動機ですとかそういったことも含めて選考させていただいて委員をお願いをしたところでございます。今、反対派の方を排除したというお話がございましたが、応募動機の中に反対であるという旨を記載された方はお一人もいらっしゃいませんでした。ですので、そういうことで排除するということはあり得ません。応募動機等をきちんと私どもとして審査をさせていただいたということでございますので、誤解のないようにお願いしたいと思います。
- 区長
私は、全ての情報は公開をすると、そして区民参加で、未来を語る会をやったり、あるいはビッグバンをやったり、いろんな形で職種別、地域別にいろんな話をしています。区が独断でやるつもりだったらこういうことを一切やる必要はないわけですから、当然のことながら、開かれた区政は私の信念でございます。
その上でお答えを申し上げますが、たまたま今日の1時半ですか、高架下の件について、訴訟の判決がございました。大変申し上げにくいのですが、区の全面勝訴でございました。その中で、手続についても一切瑕疵がないと裁判所が認定をしております。ここは事実としてはっきり申し上げたいと思います。
それからもう一つ、私どもは、高架下について、かねてから申し上げてきました。高架下を利用してなぜ問題なのか、私はいまだに理解できません。これは日本全国、都内全体、あらゆるところで高架下を有効活用しております。区内であっても、例えば保育所でさえも設置しております。ずっと運用してきております。都心部については、JRの高架下、高速道路の高架下、私自身も若いときからずっと利用してまいりました。それで問題があったということは一切聞いておりません。それはぜひご理解をいただきたいと思います。
そのうえで、手続については、当然ながらこれは一切瑕疵があってはならないのは当たり前でありますから、それは私も事業担当から聞いておりますし、裁判所の判決を見ても問題ないと思っておりますが、ただ、具体的に消防署がこういうことがあったということだったら教えていただきたいと思います。
- 参加者
24日に引き続きまして、私、今日参りましたのは、今日の会が、未来を区長と語る会と銘を打っておりますが、先日の区長の回答に対して、私なりの意見、キャッチボールをしたいと思いまして、二、三申し上げたいと思いまして参りました。
まず、皆さんご存じだと思うのですが、先日の新聞で、練馬区議が町会に寄附をしたと、これは明らかに法律違反なのです。その法律違反に対して、区長はどういうふうなお考えを持っていらっしゃるんですかということを伺いましたら、区長の答弁は、非常に有能な議員さんですと、反省もしていることですので、これから頑張っていただきたいと。反省だったら猿だってできるではないですか。それをどういうふうにその議員さんに対して区が毅然として対応していくかということが、やはり未来の練馬に係ってくる問題だと思うのです。
それから、先ほど区長が、裁判のことに関して、完全勝利だというふうにおっしゃいました。実は私、原告団の一人ですのでその席に立ち会っております。ただ、今回は、会計の問題、金銭の問題ということが主でありまして、今回の判決については、普通でしたら、主文何々ということで終わりだと思います。だから、主文何々で終わるところが、皆さん誤解のないようにしていただきたいから私は話しているのです。その後、裁判長が異例の説明をなさいました。こんなことは今までありません。提訴の内容一つ一つを取り上げて、本来でしたらこうだけれども必ずしも違法となることはないと言わざるを得ないという苦渋の回答をなさっていました。
それから、関越のことですけれども、消防署の方がいらしたというのは事実です。私も実は消防署に行きました。そして、協議はしていないとはっきりおっしゃっています。そして、私は議事録を請求しました。石神井消防署に請求しました。ですけれども、議事録はありません。公開請求を出してきてくださったのは、練馬区が行ったんではないですよね、代行で業者さんが行ったんですよね。そのときのメモです。それを申請のときの協議書類として提出しているのです。そしてこれは消防署だけではありません、警察も一緒です。警察にも行きました。私が行きました。もう一人行きましたので、それに証人がおります。警察も来てないよと。こういう不透明なやり方をして、本当の意味での行政手続として正しいものかどうか、これはとんでもない話です。本当にこういうことが事実としてあるということを、皆さん、よく認識していただきたいと思います。
- 区長
まず、議員の件については、遺憾であると私は申し上げました。それははっきりさせていただきたい。
区長に就任して、何でわざわざ高架下に高齢者の方のサービス施設をつくるのだと、職員から事情を聞きました。ところが聞いてみると、実態は高齢者の方の健康増進施設である。私は、高架下にこれをつくることは、区の職員としては極めて工夫の結果だと思っています。反対している方々に、私は何度もお伺いしている。なぜだめなのか。都心はよくて、練馬区内でもあるのですよ、高架下に保育所をつくっているところが。そういうところには反対しないで自分のところだけ反対。その理由がしかも全く明らかではない。
それから、さっきから不思議に思っておりますのは、消防、警察の話を盛んにされました。区政は信用できないけれども警察と消防は信用するということなのでしょうか。奇妙な話であります。私どもは一番区民に密着して仕事をしているつもりであります。その職員がわざわざ何でうそを言わなくてはいけないのか。これは必ずご理解をいただきたいと思います。
- 参加者
私は区長が最初にお話になった、改革ねりまとかいろいろおっしゃいましたが、私は、選挙に出られたときに、区長に、改革とかとおっしゃっているから、区長に当選した暁には話を聞いていただきたいと、そういうふうに申し上げました。そうしたら区長は、いいですよというふうにおっしゃって約束をしたのですが、その後、要するに、1年たってから、ずっとその間、話があって会ってほしいといったのですけれども、1年たってから、素性がわかったから話はできないと、失礼ではないですか、人に、素性がわかったなんて、そんなこと言われたことないですよ、今まで。本当に区民を侮辱していませんか。
それで大二中のことに関しても、選挙の当選した暁にはと話したときに、私が思って大二中の道路の問題なんかまずいですよねと言ったら、「うん、あれはまずいと思う、でもここだけの話だけれども。」とおっしゃったんですよ。そんなの言わなかったなんてとぼけないでくださいよ。
それで、私が言いたいことは、今日、区長がおっしゃった区議会と相談しながらとおっしゃったけれども、区長は、私も傍聴しましたけれども、区議会の少数会派には全然答えを言いません。区長は全然答弁に立ちません。そういうことでいいんですか。
- 区長
選挙のときにいろいろおっしゃっていたと言いました。大二中はひどいといいました、確かに。それだけはあなたのおっしゃったことは正しい。だから大二中はひどいと思っているからこそ必ず見直します。
素性云々ではありません。そういう差別的なことを言った記憶はありません。この方がどういう方で、どういう言動をされているかということがわかったから、もう会う必要はないと申し上げた。区長が全員に必ず会わなくてはいけないということはないのであります。差別はしませんが区別はします。それは当然であります。私は、私を支援してくださる方と一緒に、練馬区をよくするために必ず道路をつくり、また高架下も利用し、このまちを必ず発展させていきたい、そう決意しております。よろしくお願いします。
- 副区長(黒田)
一つだけ。区長は、議会答弁をちゃんとしています。ただ、区長として答えるべきものについては区長が答えるし、それ以外のものについては区長のかわりに補助執行機関として私どもが答えさせていただいております。
- 参加者
昨年の末に都市計画の第四次事業化計画案というのが練馬区と東京都で出されました。その中に、135号線と232号線という優先道路になったのですが、この道路が交差する交差点のど真ん中に大泉第二中学校があります。この学校のど真ん中に交差点をつくるという道路計画に、10年かけてとりあえず予算をつけて事業化しようという案を今、検討されていて、来年度事業化していくということなのです。
私はこの問題に四、五年かかわっていまして、その間、いろんな案も出ました。学校は人工地盤の上につくるとか、それからL字型、つまり135号線と、実際に232号線の一部だけを通す案とか、いろいろ試行錯誤しました。今日傍聴した環境まちづくり委員会の中で、第四次事業化計画の中で優先路線にするにあたって、各道路について15項目検討しましたと、きちっと精査、検討しましたという議論がその中でありました。その中で、大泉第二中学校の有識者委員会というのをつくってそこで検討していきたいということが議論された。今まで5年間、練馬区の担当者がずっと検討されてきて、できなかったのですよ。それで、私が質問したいのは、この一番大事な大泉第二中の再建計画というのができ上がっていないのに、なぜこれからの事業計画の中にこういう道路を入れるということになるのかというのを聞きたい。
それからもう一つは、こういう道路計画を形成して、あるいは事業を進めていくという中の合意計画のプロセスですね。いろいろ練馬区も勉強されて、オープンハウスですとかパブコメですとか説明会ですとか、進化されております。例えばパブコメでしたらいろんな意見があまた出ますよね。これは2月10日ぐらいまで、約1か月間、第四次事業化計画道路についてのパブコメをやっています。その中の、いろいろ出てきた意見をどう反映していくのかというのが、実は一番大事なプロセスなのです。これが今まで私どもの説明会と称する会やいろんなところに出させていただきましたけれども、全く見えなくなってきてしまう。そこで出された意見が次に反映されるか、反映しないか、可視化をする制度づくりをしていただきたい。ここが一番大事だというふうに思うので、この2点についてお答えをよろしくお願いします。
- 副区長(黒田)
区長に、大二中についての事業説明をしたときに、これはだめだと言われました。これは見直せというのが、区長からの命題でした。それからもう1年半近くなってしまったのですけれども、その間、見直しの案づくりに費やしている状況です。
今日の区議会の委員会で、区は大二中のところの素案について明確に見直すと言っております。見直すに当たって、有識者委員会を立ち上げてというのは、今まで区でいろんな案をつくっていたのだけれども、それではだめだから、学識経験者のような外部の委員に案を一旦つくってもらい、それを区として叩いて地域の人たちと話し合おうという、その進め方についてご説明しています。
計画道路は練馬区内に約100キロあります。その中で、第四次事業化計画では、平成28年から10年間に優先的に着手する路線を決めているだけなのです。事業着手ではありません。地域の人たちと話し合って、事業化していきます。大二中のところは素案を見直すのですから、新しく取組方針をつくって、地域の人たちと話し合うわけです。それから着手になるわけです。今年の4月から着手するとは言っておりません。
- 区長
私は区長になってすぐ、現場を見て回りました。外環の2も見たし、それから高架下も、大二中も見ました。
見た中で、大二中を通す案はだめだと言いました。学校を分断するようなものをつくってはいけないのです。おっしゃるとおり。それはやめさせます。しかし、道路は232号線と135号線は必要です。大二中を分断しない方法を必ず考えます、大二中の移転案も含めて。それでやろうと思っています。私はやみくもに区の方針をそのまま踏襲する、あるいは既成事実に則っていくと、そういうことはしません。自分の目で見て、自分で判断して、必要なものと必要のないものを取捨選択して決めているつもりであります。
- 参加者
外環の2について、今まで何度も練馬区に対して、抗議文ですとか質問状ですとかを出しております。区は、みどりの風吹くまちビジョンですとか、さまざまなイメージ戦略を駆使されて、いかにも練馬区の緑を保全し、大事にしているかのようなイメージを振りまいていらっしゃいますが、実際にやられていること、やろうとしていることは、全くそれとは反対だというふうに私は思っております。
もしも本当に練馬の緑を、減少しつつあると言われている練馬の緑を保全しようと思われるのであれば、この冊子にも書かれていますけれども、練馬区というのは23区の中でも非常に特異な地域です。緑被率においても、23区随一の、本当に緑の豊かな土地柄です。そのことに対して、私たち練馬区民は誇りを持っておりますし、この緑、そして自然を愛し守っていこうというふうに思っております。
本当にこの緑を守っていこうと思われるのであれば、道路をつくって緑を守るなどということはあり得ないと思います。本当に緑を守りたいのであれば、例えば、農地に対する税金を安くするとか、広い庭でたくさんの植物を育てているところに補助をするとか、いろいろとそういった方法があるはずです。
それから、練馬区の道路の現状では、区の西部地域では約30%と道路の整備率が低いというふうに言われていますが、概成道路も含めれば約60%には達するというふうに聞いております。練馬区には南北道路も含め、都市計画道路ではない道路がたくさんあります。私たち、例えば石神井台二丁目の住民は、富士街道ですとか井草通りを使っていて、ほとんど南北の交通に関しても不便を感じていないのです。そして、区民の皆様からも、道路等のインフラ整備が望まれていますというふうに書いてありますが、鉄道、道路、バス交通など都市インフラの整備というふうに十把一からげにされていますけれども、鉄道の整備と道路の整備、バス交通、これはそれぞれ全く別の問題ではありませんか。防災のことも非常に言われていますけれども、本当に困るのは、消防車が入れないような、4メートルとか4.5メートル以下の狭い道があることで、そういったところの道路の拡幅をしていただきたいのです。そしてバス交通に関しても、みどりバスをせっかくつくっているのですから、1時間に1本とかいうのではなくて、もっと小さいバスが隅々まで走れるように指定していただいて、高齢者に不便がないようにしていただきたいと思います。
- 副区長(黒田)
練馬区の西側の地域はネットワークが非常に薄いのです。道路にはさまざまな必要性や効果があります。高齢化の社会に向かってバスを通してくれというのだったら、バスが通るような基盤がなくては困る、そういうことなのです。だから、私たちは今、考え方を皆さんにお示しし、議論している最中なのです。そういうプロセスだということをぜひご理解ください。
- 区長
区長になってすぐ、外環の2の現場を見ました。
首都直下地震は必ず来るのです、そのときに、どれだけの人が死ぬのですか、あれをあのまま放っておいて。
それから土地の話がありました。緑を残す、おっしゃるとおりで、私は緑を残すために最大限の努力をするつもりです。農地については、都市農業を必ず残したいと。そのために国交省にも財務省にもかけ合いました。税制を変えてもらおうと思っています。そういった努力を必ずやっていきます。並行してやっていきますが、しかしだからといって道路をつくらなくていいということにはならないのであります。道路は、何度も申し上げます。私は長い目で見て、練馬区全体を発展させるためにも、区民の生命、財産を守るためには、これは必ずやらなくてはいけない。それは必ずご理解をいただきたい。ただ、それを権力的に上からやるつもりはありません。先ほど黒田副区長からお話をしたように、地域に入って、住民の皆さんのご意見を伺いながら、聞くべき意見はきちんと伺いながらやっていきたい、そう考えております。
- 参加者
練馬は緑が魅力だということで、そのとおりだと思いますけれども、今日の資料の説明ではインフラ施設の年間管理費の中で、道路だとか、駐車場だとか、そんな施設はきちんと稼いでいるよと。ところが公園緑地は稼いでいないというふうに映りかねない。維持管理を何とか削減するために市民協働によってというふうなご説明に聞こえますけれども、そういうことではなくて、身近なところにある公園緑地をぜひこれからリニューアルという発想の中で進めていただきたいというのが一つ。
今、時代が変わっています。高齢化社会だということですから、ぜひ健康という切り口で公園緑地を考えていただきたい。土木費用だけでなくて、健康、福祉、そんなところからの予算も含めて、充実した高齢者の方々のための健康を担保できるようなつくり込みをこれからご検討いただきたいと。もちろん、子どもたちのための公園というのは必要ですけれども、ぜひこれから、高齢者に向けての健康を意識した公園緑地へのリニューアルもご検討いただければというふうに思います。それに対してのお考えなどをお聞かせいただきたいと思います。
- 副区長(黒田)
みどりの関係で、公園は資料によるとお金を生み出していないということなのですが、実は公園というのは、法律上これはしようがないのです。収入がないからいけないという目的で入れているわけでは決してなくて、維持管理に必要な財源もありつつやっていますよという例でお出ししているわけです。
リニューアルの関係ですけれども、おっしゃるように公園の中には非常に年数が経ってリニューアルが必要な箇所が非常にあります。一方、資料にもありますけれども、ネットワークを形成し、今ある緑をなくさないようにするためには、公有地化を必要とします。ということは、緑があるところを買うという話ですよね。買って、公園にしていくというお金も非常にかかるのです。両方大事なのですけれども、どちらかというと、今そこに目の前にある緑が消えるということに対するお金のほうが、どちらかというとウエートが今は高いです。そういう意味で、補修ということはしますけれども、全面的にリニューアルというのは、ちょっと遅れているかなというのは否めません。しかし、おっしゃるように、さまざまな方が利用されている公園です。地域の方々に愛されて、地域の方々に利用してもらうという延長で、地域の人たちに維持管理してもらうということが大事だろうということで記載してあるわけです。そういったことができるようなつくり方、あるいは補修の仕方というのを今後検討していきたいと思っています。その中で高齢者の問題、あるいは子どもの問題についても対応していきたいと思っています。
- 区長
私からも若干お話をします。施設の管理、使用料の問題。ちょっと先ほどの資料では誤解を招くかと思って私は見ていたのですが、私は公共サービスというものは、場合によっては当然ただのほうがいいこともあるし、例えば大きな美術施設だとかそういったものは、本来は無償でいいのではないかと私は思っておりますけれども、そういったことも含めて、やっぱりきめ細かく、内容に応じて考えるべきだろうと。例えば一律にコスト負担をみんなにさせるようなことは全く考えておりませんので、そこはこれから区政改革の中で具体的な議論をしていきたいと思っております。
- 参加者
清水山憩いの森の近くに居住している者です。この間もご質問しましたけれども、区長さんは樹木を切ることも反対、あと人工物を建てることも反対とお伺いしました。今日。区長さんは現場をちゃんと見てからいろいろ判断をなさるとおっしゃいましたので、そのことに関しても、まず現場を見ていただきたいということをお願いいたします。
時間も迫っていますから次の方に回します。お願いします。
- 参加者
大泉町一丁目の清水山公園管理棟の建設予定地は、子どもたちが安心して遊べる数少ない自然の場所だと思っています。保育園の子どもたちも遊びに来ています。秋にはどんぐりとか、春にはタンポポ摘みとか、本当に貴重な、安全で自然な遊び場だと思っています。そこに建設予定ということなので、自然を破壊して建物を建てないでいただきたい。今ある自然を破壊してまで、この場所にこだわる理由は何なのか、それをお聞きしたい。
次にもう一つ。清水山には、カタクリなど貴重な植物が育成しています。私はこの自然環境を壊すことなく維持していただきたいと思っております。区の人も維持保全のため閉鎖区域を設けると言っていました。このことが本当ならば、なぜ閉鎖区域にトイレとか管理棟をつくる必要があるのか。一般的な通念として、公園内に設置するトイレというのは、いつでも誰でも使えるトイレであるべきだと考えています。私は、閉鎖地域内にトイレを設置することは、これに反すると思っています。清水山公園には、閉鎖地域に隣接して、一般的な公園として整備する場所も確保してあると聞いています。ほかにトイレの設置が可能な管理棟を設置する場所があると考えます。そのことについても、区長さんはどのように考えられているのかお聞きしたいと思います。
- 副区長(黒田)
清水山は、何度も言いますけれども、23区に残されたカタクリが自生している唯一の斜面林なのです。だからそこをどうしても保全していきたい。昭和50年だったと思いますけれども、まだ都市緑地保全法の中に市民緑地制度もなかったのです。練馬区が土地の所有者から無料でお借りして、それを開放するという手法をもって緑地を保全していくという「憩いの森制度」をつくりました。それが市民緑地保全制度になっていっているのです。そういう意味での施設をつくろうというのが当初の基本計画です。その中で、やはり保全するためには一定期間閉鎖しておいて、ある時期開放して見てもらおうと。今までも番小屋がありましたけれども、番小屋じゃなくて管理する施設をつくって、地域の人たち、あるいは23区の人たちにも見てもらえるような施設にしようということで、管理棟は当初からあったのです。それにプラスして、川のそばにトイレをつくってほしいという話が、その後の地域の人たちとの話し合いの中で出てきたのです。ではそのトイレを、どこにつくるかということをいろいろ地元との調整に苦労しました。そうしたら、川沿いはやはり反対があってできないので、管理棟の中に常に使えるトイレも併設したらどうかというのが今の案なのです。それを説明して、地域の理解を得ようとしているのが今の状況です。そこをご理解ください。今そういった形で私たちは皆さんと話し合いをしていると思っています。
- 区長
清水山の問題は、前回も申し上げましたが、あそこは大好きなところでありまして、子どもが小さいときから何度も行っておりますし、だから今度、区の中で検討するときも、この前もお話をしました。自然に手をつけるなということと、人工物はなるべくつくるなということであります。トイレも私はつくるのは心外であります。ただしこれは、地元の方々の強い要望だと、多数の方々の要望だと私は聞いております。皆さんが多数派だったらその証拠を見せていただきたい。そうしたら直ちにやめます。それは明快であります。
- 参加者
区長さんが、自分がこいつなら大丈夫だと思う人間をきちんと任命できないというようなことがあるというお話を1回目の会でなさったんですけれども、地方公務員法では、地方公共団体の長は、属する地方公共団体の職員を任命することはもちろんできるわけでございまして、憲法の第92条では、地方公共団体の組織および運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて法律でこれを定めるというふうになっているのです。その地方自治の本旨というのは、まず第一に住民自治だと思います。住民の意見をきちんと聞く職員というものがいらっしゃらないことには、幾らここでいろいろな議論をしても、未来は開けないのではないかというふうに私は感じておりまして、いろいろな法律上の問題はありましたけれども、要するに23区は地方公共団体に当たらないというような最高裁判例もあったわけですけれども、今や公選区長になられていらっしゃる方が区を組織として掌握できないというのは、ちょっとおかしいのではないかと思っております。
今後、練馬の未来を考えるに当たっては、区政改革およびそういった組織の問題等を解決した上で、住民の意見をよく聞き、その上で区政を展開すると、そういうような区をつくっていただきたいと思います。そうしないと、幾つものビジョンというか、そういったものも絵に描いた餅というようなことになるかと思いますので、よろしくお願いします。
- 副区長(山内)
住民自治が大事だというのは、全くそのとおりでして、今の区政でもその姿勢は全く変わりません。そういうことから、現にこういった「語る会」、皆様方と話し合いをする場を設けているわけでして、区長が先ほどからお答えしているとおりです。
ただ、区長はどこまで把握しているのか、組織の長としてきちんと職員の状況を把握していないのではないか、というお話もありましたが、区長は確かにトップで権限もあり責任者でもあるわけですけれども、一人なのです。ですから、全部のことを把握というのは、これは人間ですからなかなか難しいわけです。それを支えるために我々、副区長以下の補助職員がいるわけです。区長の意を介して具体的な仕事をやると。また皆様方の意見も、具体的な事業をやる中で聞いていくということをやっているわけで、それが一体として地方自治体というものは成り立っているわけでございまして、ぜひそこをご理解いただきたいと思います。
- 参加者
福島の方がすごく苦労して、今練馬にも何十人か知らないけれども来ていると思うのです。そういう方々がまだ福島のうちに帰れないでいる。そういう方々を練馬の方々は忘れているんです。今実際に何十名くらい残っているんですか。それを聞きたいです。
- 副区長(黒田)
福島からの避難者は区内に258人おられます。引き続き、この方たちにはさまざまな情報を提供していき、生活の支援をしていくというのが練馬区の姿勢です。特に、宮城県亘理(わたり)町には今も2名の職員が長期に復興、復旧に携わっています。そういった意味で、東日本大震災の被災者あるいは避難者の方々には、これからも区としても支援していきたいと思っています。
- 参加者
私は大泉に住んでいて、緑が多くてとてもいいところだと思っていましたら、宅地並み課税の後からどんどん緑が侵食されまして、しかも外環の地下化が進んで、大泉には日本一大きな排気塔ができることになって、空気は汚れるし、住民が忍ばねばならないので、そのために高齢者センターとかリサイクルセンターをつくってくださるのかと思ったら、あんなところにつくられたのでは踏んだり蹴ったりです。何で大泉の人間はこんなに差別されなければいけないのかと私は思っております。
図書館の件です。私は、ある本を図書館に借りに行ったら、練馬区にはないのです。それでよその区から借りてきてくれた。それからもう一つ、ドイツのブラント首相の本を訳したのが練馬区の大学の先生をやめた方だったというので借りに行ったらそれもなかった。よそから借りてきたんですね。せめて練馬区は、人権問題とかいろいろやっていらっしゃいますけれども、中国からの帰国者が多いのですよ。多いのですから、その人たちの記録を残すために本をぜひ特別に買っていただきたい。あの方たちも、年をとられると、いろんな本を持っていらっしゃるんです。そういうのも寄附してくださると思うので、集めていただきたい。これはお願いです。
- 教育長
練馬区には、12プラス子どもの図書館があって、13の区立図書館があります。
全部で170万冊以上の本を所蔵しているわけでありますけれども、それぞれ区民の方々のご要請、ご要望がさまざまでありまして、この本をぜひ買ってほしいと、あるいは、なぜこういう本があるのかということも含めて、さまざまなご要請、ご要望をいただいています。本をどういうふうに買うかというと、これは光が丘図書館が一括して区の職員が、委託事業者ではなくて区の職員が選定するということが基本でやっております。ただいま、個別のお話をいただきましたのでその本については、私の方から図書館長に間違いなく伝えさせていただきます。ただ、選定する、あるいは廃棄もそうですけれども、そういうことを判断するのは図書館でございますので、そのような形で図書館としての運営はさせていただきたいと思います。お話は確かに承りました。
区長挨拶
どうもありがとうございました。長時間にわたって、もう35分も予定を過ぎてしまいましたが、大変熱心にご意見を伺いました。今日いただいたご意見をきちんと踏まえながら、確実に区政を前に進めていきたいと、そう考えております。今後ともどうかよろしくお願いいたします。
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区長室 広聴広報課 広聴担当係
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