平成28年1月17日 第5回練馬の未来を語る会(光が丘区民センター)
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更新日:2016年3月3日
区民の皆さまから、区政の改革に向けた資料についてご意見をいただきました。
1月17日(日)から31日(日)までの間に区内6会場において、区政の改革に向けた資料の説明会を行いました。計476名の方が参加され、区政の改革について意見交換を行いました。会では、区政改革に関連し、子育てや福祉・医療、まちづくりなど多岐にわたるご意見をいただきました。回答は、区長のほか、出席している区職員からも行いました。
1 開催日時
平成28年1月17日(日)午前10時~午後12時10分
2 場所
光が丘区民センター3階多目的ホール (練馬区光が丘2丁目9番6号)
3 当日出席者
(1)参加人数・・・・・88名
(2)区側出席者・・・・・9名
区長、副区長(黒田)、副区長(山内)、教育長、技監、
企画部長、区改革担当部長、区政改革担当課長、
広聴広報課長(司会)
区長挨拶
皆さん、おはようございます。日曜日の、そしてまた、この寒い朝にこうやってお集まりいただきまして、真にありがとうございます。
今、司会から話がありましたが、今日は「未来を語る会」ということでありますが、私は、この4月で、皆様のお力添えで区長にならせていただいてから、早いものでありますが2年になります。「改革ねりま」ということで、練馬区をとにかく変えて、政策を充実し、そしてまた、区の仕組みを変えていこうということをお約束申し上げました。
この間、何をやってきたか。お手元に資料もいっていると思いますが、昨年の3月に「みどりの風吹くまちビジョン」を策定し、区として取り組むべき政策の体系と方向をお示ししました。ただ、これが完成版というわけではありません。そして現在は、このビジョンに基づいていろんな政策を進めておりますが、特に来年度の予算です。これは、このビジョンと、それから、その実行計画であるアクションプランに基づく最初の本格的な予算になります。ここで予算化を図っていきます。
そして、もう1点、並行して進めてきたのは区政改革であります。今日のテーマそのものでありますが、皆様とともに区政改革を進めようと。そのために、6月に区政改革推進会議というものを設置いたしまして、区民の皆様の希望者、それから、有識者から成る懇談会をつくりまして、先週の木曜まで10回、検討を進めてまいりました。私も全部出席をいたしましたが、その懇談会でお配りをして、そしてまた区民の皆様にお配りをしているのが、「練馬区の「これから」を考える~区政の改革に向けた資料~」でございます。こうやって、政策面と、それから、それを支える仕組み、体制についてのあり方、この2面にわたって検討を進めてまいりました。これから、政策もそうですが、区政改革をどうやって、どういう内容で、どういう仕組みで進めていくか。実は、この区政改革の取組自体を、区民の皆様と一緒に、区民参加でやっていきたいと考えております。
今日は、そのための第1回の「未来を語る会」であります。皆様から率直なご意見をいただいて、もちろん、内容は、区政の仕組みそのもの、体制から政策の内容と、いろいろ多岐にわたるわけですが、ぜひ率直なご意見をいただきたい。何しろ最初でありますので、事務方も若干まだ不慣れですから、うまくいかない点もあるかと思いますが、どうか皆様の積極的な活発な議論をいただいて、これから元気よくスタートしていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
主なご意見・ご要望と回答
- 参加者
区民の率直な意見ということで、幾つか提出をさせていただきました。
まず最初に、今、たくさんのご説明をいただきました。よく理解もいたしました。だけれども、改革ねりまの掲げている優先順位がもしあるのであれば教えていただきたい。
それから、昨今、高齢者や子どもたちを守るために、車道だとか自転車道、歩行者道の整備について、聞きますところには、西部地域については30%ぐらいの整備率ということで、23区の中で最も低いというふうに聞いております。自転車レーンにつきましての今後の整備の動向を伺いたい。
3点目、私もちょっとウオーキングをしているのですけれども、光が丘のような大きな公園ではなくて、地域にあります本当に小公園と称するもの、どこを見ても意外と利用率が少ないというふうに感じております。子どもたちの元気な声が聞こえるように、地域の交流、町会とも連携をとりながら、地域の交流公園であってほしいなと願っております。
4点目は、プレミアム商品券。当初目的は商店街の中小企業の活性化というふうに記憶しておりますが、時代の変化とともに取扱店も少なくなっております。それと、20%区が捻出する税のあり方について、もしかしたら言葉が大変失礼かもしれませんけれども、低所得といいますか、所得の少ない方が利用したいなと思っても、なかなか預金までおろしてこれを購入して活用するということが少ないのではないかと思います。
5点目は、介護保険について。もちろん、個人の予防努力によって介護保険を使用しないことが一番の幸せではあるのですが、その喜びの中で、年齢は別としても、80歳ぐらいまで介護保険を利用しなかったときに、何かご褒美があったらいいと思います。
- 副区長(山内)
改革の優先順位ですが、今回まとめました「練馬区のこれからを考える~区政の改革に向けた資料~」では、子ども・子育て支援、超高齢社会への対応、都市基盤の整備と維持、それから、区立の建物施設の維持・更新ということで四つの課題を取り上げておりまして、これらを重要課題という位置づけにしております。それぞれの四つの課題について、データに基づいて問題点、課題というものとあわせて区の考え方というものをお示ししたのが、今回の問題提起の資料でございます。
次に、プレミアム商品券については、平成21年度にリーマン・ショックの後で悪化した景気に対して、緊急経済対策として区民に対する生活支援、また、区内の商店街の活性化ということを目的として、4年間継続して発行しました。一度お休みをしまして、今回やりました平成27年度のプレミア商品券については、2割のプレミアをつけまして発行したものですが、これは国の政策として、地方創生の一環ということで自治体に交付金を渡して、それに基づいて発行したものです。そういった状況で発行したわけで、今のところ、我々としては、今後プレミアム商品券を発行することは考えておりません。
それから、介護保険ですが、この仕組みは、介護を受ける方、介護を受けない方、そういう人たちを保険制度の中に一緒にすることによって、財政的にもサービスの供給ということも、互いに助け合う、互助し合うという仕組みです。介護保険そのものの中で、介護サービスを受けなかった方に対しての見返り、給付は考えられないのですが、別の形で言ってみれば、介護予防という形でつなげられるものを考えたらどうかという提案をさせていただいております。
今現在、区として、介護保険とは別の一般会計の財源を使って、いきいき健康券事業というものもやっておりますが、介護保険は介護が目的で、医療と介護を連携する地域包括ケアシステムの確立ということが今回非常に重要な課題としてあるわけですが、そういうものに結びつくような仕組みを入れられないかということで、いきいき健康券について、見直しを提案しております。
- 副区長(黒田)
東側より西側の方が道路が少ないというお話がありました。実は、「ねりまの道路」というパンフレットが、今日、中に入っていまして、1ページをお開きいただくと、西と東の整備率が書いてあります。そういう意味で、こういう道路が都市の生活を支えるとともに、冒頭にありましたけれども、練馬の魅力をさらに高める役割を果たすということで、今後ともしっかり取り組む必要があるというのが練馬区の考え方です。
お話がありました自転車レーンの話ですが、普段、皆さんが生活している家の目の前の道路は、多分、歩道もない道路が多いと思います。そこに自転車レーンをつくるということはなかなか難しいです。となると、やはり、この建物の南側にある大通りのような、歩道も車道もあるようなところにレーンをつくっていくということで、光が丘でも二つばかりモデル事業としてやっています。土支田の方にも向かう230号線ということで、新しくつくった道路には、自転車レーンということも含めて、今、ネットワークとして考えようとしていますので、こういった都市計画道路をつくりながらレーンを整備していきたいと思っています。
また、公園の関係ですけれども、お話のように、確かに、地域の方々が楽しむというふうなことが非常に大切だと思っておりますし、そういう空間として役立てていただきたいと思っております。今までは、区がつくって区が維持管理すればいいと、そういうことだったのですけれども、やはり、地域の方々が利用して初めて役立つものだというふうに思いますので、地域管理というのでしょうか、そういうことも含めて、今後は皆さんにさらに役立てていただけるような取組を進めていきたいと思っております。
- 区長
今、2人の副区長が個別の問題についてお答え申し上げました。私は、このビジョンに掲げた政策、大きな課題を四つ挙げております。また、今日の資料でもそうでありますが、これが一番我々としてこれから取り組むべき最優先の課題であると考えております。もちろん、このほかにも行政はたくさんいろんなことをやっているのですが、その中で、子ども、超高齢社会、都市基盤、また、区立の建物施設等のインフラの維持、この四つが最重要であろうと。
ただ、これを実行していくについては、私ども行政、あるいは、議会とはもちろんいろいろご相談をしながらやっていくのですが、行政当局と区議会だけで決めることではない。広く区民の皆様のご意見をこうやって聞きながら、できるだけそのご意見を反映してやっていきたい。それが私どもの責務であると思っておりますのでこうした会合を始めているわけですが、この「未来を語る会」だけではなくて、もっといろんな場面で、区の中にいろんなことで頑張っていらっしゃる方がいらっしゃる。例えば、子どもの貧困の問題であったり、福祉サービスであったり、あるいは、文化活動であったり、さまざま頑張っていらっしゃるいろんな運動体があって、いろんなことをやっていらっしゃる。そういった方たちと広く連携をしていきたいと。そのために色々工夫したいと思っているのですが、実はそれが一番難しいわけです。この会合もその工夫の一つでありますけれども、これだけではとても十分ではありませんので、いろんな地域、あるいは、いろんな団体に出かけてご説明をし、お話をさせていただくことを一生懸命やろうと思っておりますので、今日を皮切りにぜひよろしくお願いいたします。
- 参加者
今日ご説明いただいた中にも少し触れられていたかと思いますけれども、一つは産業振興についてです。産業振興というのは、やはり投資という意味が大きいかと思っておりまして、区の税収を増やしていく努力というところを今後期待したいということを意見として出させていただいています。
その例として適切かどうかはわかりませんけれども、一つは、こういう高齢社会になっていって、生涯学習ということが大変重要になっている。その中で、例えば、今、インターネットがあればいつでも学べる仕組みもあります。そういうものだけでなく、人がそこで集まる仕組みとか、そういうものを投資して何かできないかということをイメージしております。
もう一つは、練馬は関越道の出入り口に位置しております。関越道の全体の交通量は、今、1日平均20万台程度あると思いますけれども、その一部が練馬を通っている。その中で、練馬が関越道沿線の地方都市とか企業と連携して、都心を結ぶ結節点、結び目としての何か役割がうまく果たせるようなことが投資の活動としてできないかということをイメージしております。
そして、大きな二つ目の意見ですけれども、区の職員についてです。
練馬は住みやすいまちとして評価をされていると思いますけれども、外国人にとっても住みやすいまちになればよいのではないかと感じております。例えば、在日外国人のコミュニティーづくりの支援ですとか、あるいは、これからオリンピックで大変重要になりますけれども、訪日する外国人向けの観光資源の発掘など、外国人の視点でやるべきことがたくさんあると考えております。そういう意味で、これは一例として適切かどうかはわかりませんけれども、区の職員への外国人の採用ですとか、あるいは、拡充ということを期待したいと考えまして、意見を提出させていただきました。
- 副区長(山内)
ICTの活用です。実は、練馬駅前のココネリに区民・産業プラザというのがあるのですが、そこで練馬ビジネスサポートセンターを開設しまして、創業する方への支援を行っております。また、生涯学習センターでは、生涯学習の各種授業、いろんな講習会を開催しております。そのほか、男女共同参画センターにおいては、女性の再就職に向けた講座などを実施するなど、それぞれ分野ごとにいろんな事業を行っております。今後は、いろんな講習を受けた方たちが地域に戻って何か活動・活躍していただけるよう、それぞれ縦割りで行っている事業に集まった参加者に横串を入れて、連携して取り組む新しい事業をつくりたいと思っております。
ICTについては、今度、マイナンバー制度が始まりますので、そういう意味で、区民サービスにどういう形で、きちっと個人情報もセキュリティーも確保した上で提供する仕組みを考えていきたいと思っております。具体的な提案があるとありがたいなと思っております。
それから、昨年度企画し、今年度から始めているマルシェという事業がございます。農業者、商業者が連携して開催するマルシェ事業を、住民の方を中心とした事業と、区の主催する事業との二つを試験的に始めていますが、そういったマルシェ事業を核にして、地方と連絡を結ぶ、そういう産業振興の観点から新しい事業あるいは工夫といったものを、特に練馬駅前に区民・産業プラザができましたので、具体的な形でもう少し発展させていきたいなと思っております。ぜひここら辺も、住民の皆さん方のご協力とお知恵をお借りして、継続的にやれる仕組みをつくりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
外国の方についてですが、光が丘において、外国人の方たちの新しいインターナショナルスクールということで、アオバジャパン・インターナショナルスクールが始まったわけです。光が丘第五小学校があったところに「文化交流ひろば」というものもあります。そういったものも使って地域の方と外国の方の交流の場というものを確保しているのですが、具体的な交流する手法・仕組みを地域の皆さん方の力をお借りしてつくれたらと思っています。なかなか使用頻度が上がっておりませんので、そういう知恵があるとありがたいと思っております。
- 副区長(黒田)
職員関係について、ちょっと補足をさせていただきます。
今お話しのような文化関係だけではなくて防災であるとか日常的にも、言語の面で、外国人の方々との交流は配慮しなくてはいけないと思っています。職員については、国籍条項や職種もありまして、なかなか難しい面はありますが、工夫の中で、ボランティアや契約の中で委託するという形で、言語の面、あるいは防災関係のところで協力をいただいております。そういう中で、そういう方たちを含めながら地域の方々との交流を深めて、さらに異文化を認め合うような地域社会をつくっていきたいと私どもは思っております。
- 区長
私からも一言補足させていただきますが、もう当たり前ですけれども、練馬区というのは、根本は住宅都市ですよね。例えば大田とか品川とか、あるいは、都心のように情報産業があるとか、そういったところではない。根本は住宅都市で、緑とか環境、これに優れて、その中に良質な住宅があって、さらに文化・産業がある。ただ、それだけで済むかというと、お話のようにそうではなくて、生活を支えるだけでも、例えば、福祉・医療関係、あるいは情報関係をはじめとして、さまざまな産業、企業の集積はやっぱり必要なのです。だから、これはいろんな意味で、インターネットなんかも使いながら、ぜひ良質な企業が要所要所に集まるようにしていきたいなと考えております。
そして、それに関連して、例えば、農業はまさに産業なのです。産業といっても地方の農業とは違って、都市農業として積極的な存在意義があると。これをもっとPRして、区としても伸ばすようにしていきたい。つまり、都心に近い練馬区で生きた農業があるということ自体が大変な財産であって、また、観光資源でもありますから、将来は、今考えておりますのは、世界都市農業サミットをやろうかなどと考えておりますが、国際化とも絡み合わせていろんな工夫をしていきたいなと考えています。
そしてまた、商業というのは、今さっきも一つありましたが、商店街というのはこの地域を支える大きなコミュニティーの場でもあるし、何よりも生活を支える集まりでありますから、これは商店街の皆さんと一緒に頑張っていきたいと思っています。
外国人は、本当にこの光が丘だけでもたくさん増えましたね。私は、週末必ず光が丘の森へ行って走ったり遊んだりしているのですが、行き交う人から中国語やモンゴル語が聞こえたりするのですけれども、これは大変うれしい現象であります。ただ、そういう方たちが安心して快適に暮らせるようないろんな配慮もしなくてはいけません。私の住んでいる棟でも、駐車場なんかを見ると若干トラブルが起きたりもしておりますので、そういったことが起きないような配慮も必要だろうと。そういう両面をあわせて頑張っていきたいと思っております。
- 参加者
三つぐらいお話ししたと思うのですが、私は光が丘で、中学3年生のいる家庭で進学や学習の支援ボランティアをしております。
この9月から廃校になった光が丘の小学校をお借りしてまして、この間は教育長も視察にお入りになったようですけれども、そこで中3の生徒に高校に行くための支援ということでお手伝いをしているのですが、学力差がすごくありまして、例えば、九九計算、分数計算、小学校でやってくることが十分ではないというお子さんもいらっしゃいますし、普通学級で来たのだけれども、実は障害があるお子さんもいます。もう少し前から学習支援が必要ではないかと、ボランティア同士では話しております。
2点目は、高齢者問題。私も高齢者なのですけれども、ここに引っ越してきて3年になるのですが、駅の南側に実は下りのエスカレーターがないのです。それで、お年寄りの方が後ろ向きになって階段をおりていらっしゃると。それは度々目にいたしますし、ベビーカーを持ったお子さんを連れたお母さん、お父さんがぐるっと歩いて、区民センターの方まで来ないと地下鉄までのエレベーターがないと、こういう状態ですので、ぜひそういうまちの整備、例えば、バス停のところにベンチを置くとか、そういうこともできればバリアフリーということでお願いしたいなと思います。
3点目は、さっき資料を見ましてびっくりしたのですけれども、病院が23区で一番少ないのですね。特に、道路もない西の方が大変ではないかと思うのですけれども、ぜひここは何とか、大きい豊島区やら板橋区と一緒だという枠もあるようですが、安心してかかれる大きい病院をぜひ、光が丘にもできるという噂もあるのですけれども、どういうふうになっているか、伺いたいなと思っております。
- 教育長
いつもありがとうございます。子どもたちの学習支援を、旧光が丘第二小学校で、教育委員会が主催して、さまざまなボランティアの皆さん方にも協力していただき行っております。学力差が大きいと、ご指摘をいただきました。本来、これは学校の問題であります。義務教育の中で、小学校で習ったことがうまく中学校につながっていっていないという子どもがまま見受けられます。
今、練馬区では小中一貫教育を進めていまして、中学校の先生には、ただ中学校の教科書で教えるのではなくて、その子が小学校のときにどういう学習経過をたどってこの中学校に来たのかということをわかってもらいたい。小学校の先生には、6年間子どもたちを見て、卒業しても、小学校で習ったことが上手に中学校につながるように、そういう意識を持って教えてもらいたいということで進めています。
先ほど、九九の問題、分数の問題すらわからなくなってしまっている中学校3年生がいるのだという、真に現実のお話をしていただきましたけれども、そういうことがだんだん少なくなるように、まずは学校に努力してもらわなければならないと思います。その上で、子どもたちに、ある意味ではマンツーマンに近い形で学習支援をしていきます。また、もっと早くからというお話もいただきました。今は中学校3年生を中心に学習支援の事業を行っておりますけれども、そういう状況をこれからも見ながら、もっと前から学習支援という仕組みができないか、検討してまいりたいと思っております。
- 副区長(黒田)
バリアフリーについて、上りのエスカレーターがつい何年か前にできました。当時の光連協会長の働きかけにより、何とか上りのエスカレーターはできたのですけれども、下りのエスカレーターはまだできていないのです。
駅との関係で話をしますと、区内の鉄道駅にはワンルートは必ず確保してくださいというのが我々の仕事で、それは何とかできたのです。さらに2ルート目ということで、今、一生懸命やっています。地下鉄を管理している東京都の交通局は、ここの駅のエレベーターも大事だけれども、都心方向にまだまだやらなくてはいけないバリアフリーのところがいっぱいあるので、優先順位が下がっているというふうに全体の話を言われています。
区長からも何とかするようにと言われて、それを受けての答弁なのですけれども、このまちにとって非常に重要だということは非常によくわかっていますので、引き続き可能な限り働きかけをさらに強めてまいります。
バス停の椅子とか上屋(うわや)は、バス事業者が道路を借りてつくっているものなのですが、いろんな工夫が最近できるようになってきて、広告代金で取りつけているバス会社も出てきました。そういったことも含めて、バス会社と協力しながら、さらに利用しやすい都市施設になるように、これからも高齢社会になることを見据え、追求していきたいと思っています。
- 副区長(山内)
医療の関係ですが、確かに、医療、病床数、ベッドの数は23区で最低なのです。これはどうしてそうなっているかというと、西北医療ブロック圏ということで、東京都が数区をまとめて、病床数をブロック圏内で賄うという考え方でやっております。練馬区は非常に大きな病院を持つ隣の板橋区、東の豊島区、そういうところと一緒になっており、区単独で見ると非常に少ないということになっています。それが練馬区の非常に大きな問題ということで、場所の問題もありますけれども、救急機能に特に対応できる病院がもう少し欲しいということで、何とか誘致したいと努力はしているわけです。
光が丘病院が老朽化していますので、今、地域の方と病院関係者、それから有識者と懇談会をつくりまして、改築に当たっての新しい病院の構想をつくっております。それをまた地域の方たちにご意見を聞くという形で、今、中身を固めております。
それから、大泉の病院、医療と介護の連携ということで、高齢化が進んでおりますので、急性期の病院だけではなくて、高齢者対応のリハビリとか回復期にも対応できる病院もあわせて整備を進めたいと思っております。
病院をつくるということになると非常にお金がかかります。今までも順天堂、それから、光が丘の病院をつくるのにも、建物などについては区が2分の1負担し、設備関係は4分の3負担するという要綱がありまして、お金がかかっています。そのため積み立てていこうと、医療関係の基金をつくるということで来年度予算案を作成いたしまして、これから議会でいろいろご議論をいただくということになっております。
- 区長
今のお話、3点ありましたが、いずれも私もずっと問題意識を持って身に染みて感じている問題であります。
最初の学習支援の問題というのは、まさに子どもの貧困の問題と一体だろうと思っておりますが、これは看過できない。私は行政をやっておりまして、東京都に30数年いましたが、一番長く従事したのは社会福祉行政でありましたので、ずっと問題意識を持っていて、日本のような豊かな国で、何でこんなに小学校、中学校の要支援児童の数が多いのか。これは、統計のあり方が間違っているのか、それとも行政が間違っているのか、そこをしっかり見極めなくてはいけないと思っております。今、根本的な調査もやっておりますが、それを踏まえながら、特に、例えば、区民の皆さんの中でも子ども食堂をやったりとか、あるいは学習支援事業をやられたりとか、頑張っている方がたくさんいらっしゃいますので、そういった方々と連携しながら具体的に取り組んでいきたい。それが1点です。
それから、エレベーターとエスカレーターの問題は、私はずっと三十何年間都心に通勤しておりまして、夜、仕事で遅くなって帰ってきて、地下鉄を降りて、途中までエスカレーターがあって、急に何もなくなって階段を延々と上るということを何十年もやってきましたから、一番頭に来ている問題です。何でつくらないのかと私自身もずっと思っているのです。ただ、これは経費負担の問題で、行政上で面倒なテリトリーの問題があって、いっそ区の方で金を出してできないのかと、黒田さんに言ったのですが、それぐらいに、私は住んでいる者にとっては大変重要な実感のある問題だということはよくわかっておりますので、これは必ず実現したいと思っております。
それから、3点目の病院の問題です。これは今、副区長からも説明がありましたが、大きく二つの壁があるのです。
一つは制度の問題。医療圏というものが全体で設定されていて、その医療圏の数を超えて練馬区が独自に病院、病床を増やせないという大制約があります。これは何とか都とも話をしていろいろやっているのですが、今度、病床自体を増やそうという動きもありますので、その中で何とか枠を広げたいと思っているのが一つ。
もう一つ、実はもっと大きな壁があるのです。これは病院の採算性なのです。つまり、東京というのは、ご存じのとおり、ちょっと地下鉄や電車に乗ったら、すぐ都心の病院に行けます。もちろん、急病は別ですよ。そうすると、そういう中で練馬区に病院をつくって採算をとるというのは、医療法人から見たら大変なのです。それをやってもらわなくてはいけない。病院が少ないのはけしからんと私ども行政が責められるのは仕方がないのですけれども、区だけでできるかというと、できない面があるのです。だから、そこのところを何とかしなくてはいけない。そこで、皆さんにご理解いただいて、税金ででもある程度の補充をしながらやっていこうというのが今やっていることでありますので、時間がかかりますけれども、ぜひ我々の努力をまた見守っていただいて、ご協力いただければと思っております。
- 参加者
私は、区内高齢者エリアの方向性についての提案をさせていただきます。向山四丁目近辺は、殊に高齢者が顕著なエリアとなっております。区内の規則、条例に関しては無知ですので何とも言えませんが、原因の一つに当該エリアの条例があるのではないかと考えております。それは、一定以上の高さの集合住宅の建設が禁じられていることから、ファミリー向けのアパートやマンションが存在しないため、家族持ちの方々が転入しにくいという環境につながっております。購買層が減る一方ですので、商店街は実質消滅の憂き目に遭い、買い物難民のエリアとなってしまっております。
そこで、稚拙ながら提案をさせていただきます。まず一つ、低層集合住宅の建設。あくまでもイメージなのですが、3階から5階程度のファミリー向けのマンションを建設、その1階にはスーパー系のコンビニエンスストアなどを招聘する。その実現に当たり、まず、当該エリアの住民投票にて特例的に条例を一部改正する。適正価格で土地を買い上げることによって、希望する方は等価交換などで分譲入居していただく。あるいは、金額によって介護施設の入居費用が捻出できる。空き家の増加防止にもてきめんの効果があると思います。一番難しいのは運営なのですが、練馬区が直接担当する。もしくはUR都市機構に委託する。もちろん、入居には厳しい審査をする一方、民間の相場と比較してもお得な家賃設定をして、例えばですが練馬区役所の勤務者の方に優先して入居していただく。
- 副区長(黒田)
ちょうどここから2キロぐらい南側のところが向山になります。今お話のように、2階~3階建ての低層の戸建て住宅が主な地域です。お話のように、高さ10メートルないし12メートルしか建たないというふうに決めています。そういう区域が練馬区に約6割あります。もともと畑でありましたので、道路などをつくりながら順々に整備しようという規制とともに、そういう土地柄になっています。したがって、道路をつくりながら、少し規制を変えて、高い建物が建つようになると、少しはいいのかなと思っています。
実は、向山四丁目にも新しい都市計画道路のお話が出ています。区としては、そういう道路をつくっていく中で、周辺の土地利用について、どんな規制をかけながら、どういう建物をつくっていこうかということを、地域の方々と個別に話し合っています。今ご提案の、1階は店舗で上に住居という話も、決めている地域もないわけではないですけれども、具体的にそこまで規制すると、その店舗が入らなかったときはどうするのかという話もありまして、なかなか合意がとれない状況ではあります。いずれにしても、基盤整備をしながら、今お話にあったような土地利用ができるような形に私どもも順次進めてまいりますので、個別については、またご相談させていただければと思います。
- 区長
先ほどの資料の説明でも話がありましたが、練馬区というのは人口がまだ増え続けるわけです。先ほどの見込みでは72万数千人となっていましたが、私はもう少しいくのではないかと思っておりますけれども。今、全国で20番目の都市で、今後25年間、人口がまだ増えて、少なくとも減らない都市は練馬区と川崎市の二つしかないです。この二つだけで、あとは全部減るのです。そういう意味で言うと、我々の練馬区はまだ活力があって、伸びていく。私は正月の元旦にいつも運動をしているので、今度は土支田通りを走って初詣でに行ったのですけれども、今、すごい勢いであそこは発展しておりまして、まだ緑地はたくさん残っていますけれども、マンション等もどんどん建ち始めている。全体で見れば、今お話があったように、ある意味で高齢化が進んで静かになっている土地もあれば、まだどんどんすさまじい勢いで発展している地域もある。そういうまだら模様だと思います。
私は、区としては、良質な住宅都市であるということは絶対譲ってはいけないと思っておりますので、乱開発とか、あるいは、人口増それ自体を目的にするのはやりたくない。農業についても緑地についても、これは残さなくてはいけないと思っておりますから、この二つ、活力のあるまちと、それから、豊かなみどりを中心とした環境、それが両立するようにしていきたい。なかなか厳しい対応ではありますけれども、ちゃんとした道路などの都市基盤をきちんとつくって、それによってもっと環境をよくして、もっと住みやすくて、場合によっては人口も増える、そういう都市にしていきたい、そう努力したいと思っております。ぜひご理解いただければと思います。
- 参加者
三つお尋ねしたいのですけれども、バス専用レーンですが、バスが時間になっても来ないのです。やっぱり、道路が狭いというのと、あとは、バスが通れるようなスペースがないというのが一つ。
それから二つ目、練馬区に2か所のごみ焼却所があって、ごみの熱でいわゆる発電ができないのかなと思うのです。すばらしいエネルギーを持っている。
それからもう一つ、練馬が持っている空き地です。あれをもっといろんな方に、民間の方に貸し出すということはできないのか、以上です。
- 副区長(黒田)
確かに、道路の幅員がないとバス専用レーンはできないのです。だから、時間帯で設けるところはあるのですけれども、なかなか難しいところがあります。しかし、やはり、バスというのは非常に公共の足になっておりますので、バス便のスムーズさのために、さまざま努力していきたいと思っています。
その一つは鉄道の高架なのです。踏切がなくなって、西武池袋線を渡るバス便は大分改善されたのではないかと思っていますけれども、そういった道路の障害になる部分について、さまざま整備しながら、バスの定時確保について、私どもも努力していきたいと思っています。
それから、ごみ焼却場です。あそこは発電しています。その電源を工場の中で再活用しています。その電源を使って、今後もう少し地域に貢献できるようなことができないかということを、今いろいろと考えておりますので、また何かお知恵があれば、お借りしたいと思っています。
空き地なのですけれども、空き地というよりも空き家を、今、私どもは注目しています。現在空き家の調査をしておりまして、調査の結果を踏まえて、福祉的な事業をしたいという方への紹介だとか、そういうことが事業として今後できないかを今検討しております。空き地になると、そこから建物を建てなくてはいけないのですけれども、空き家ということになるとそのまま一部改装して使える可能性もありますので、そういった事業を今後していこうということで、今現在、検討しているところです。
- 参加者
先ほど、向山の方から、中高層の住宅の建物を建ててくれという発言がありました。
実は、図らずもうちの前に駐車場がございまして、大きな駐車場を半分に仕切って、これから6階建てのマンションを建てようという作業が始まっております。区の方には再三調停の方に入っていただきまして、交渉している次第ですけれども、なかなか進展が行かないので、ちょっと皆さんにもお聞きしてもらった方がいいかなと思いまして、あえて発言いたします。
実は、平成20年から、その前までは高さ制限が17メートルであったそうですけれども、平成20年4月1日から高さ制限が20メートルになったそうです。区の方で一応確認いたしました。そうすると、人口が増えるというのは喜ばしいことですけれども、高さ制限も、周りの環境をよく見ていただいて、それから判断していただきたいと思います。というのは、うちの前が4メートル道路でございまして、すぐそこに3メートル、4メートル、5メートル、最終的には6階建てのマンションが建つわけなのですけれども、すぐ2メートル横が戸建ての住宅で、1メートルしかあいていないのです。その横は貸しアパートで、そこが4メートルぐらいしかあいていないのです。太陽が東から西に来ると、ほとんど4時間ぐらいしか日が当たらない、夕方しか当たらないということなのです。私はたまたま町会長をやっているものですから、私のところへ苦情が来るわけなのです。それで、私も動きまして、区役所の方へ再三、実行委員と一緒に交渉に行きましたけれども、法律がそういうふうになっているからどうしようもない、勘弁してくれの一点張りでございまして、非常に困っている状態です。人口が増えるのは結構ですけれども、高さ制限も周りの環境をよく見てくださいということで申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。
- 副区長(黒田)
高さの問題ですけれども、練馬区のほとんどの地域に高さの最高限度を決めたのです。それまでは無制限な高さのところもあったのです。そういう意味で、絶対高さの頭を切っていきましたので、ある意味、今おっしゃったような地域の紛争が少しは解決したのですが、確かに、中には、まだ難しいところもあります。都営住宅の裏あたりだろうと思うのですけれども、5階建て以上のものが建って、裏の戸建て住宅との高さの問題でトラブルになっていることを、私どもも承知しています。
条例を持っておりまして、まちづくり条例、あるいは、中高層に関する紛争予防条例もありますので、そういった手続を丁寧にしながら地域間の紛争解決に努力していきたいと思いますので、引き続き所管の方で汗を流させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
- 参加者
今日は区長と練馬の未来について語れるということで、大変いい機会をいただきまして、出席させていただきました。
区長が未来をつくるに当たって、区民の参加ということを標榜されておられまして、私はそれに大変感動しております。ただ、これから二つほどお話を申し上げさせていただきたいですけれども、一つは、区の職員が区民の声を聞こうとしないという実例があります。
みどりの風吹くまちビジョンの中でも一部メーンとして掲げられているみどりのまちづくりですけれども、清水山公園につきましては貴重な植物が生息しているということで、これから公園整備をされるということですけれども、自然保護、カタクリを未来に残すということが最大の目的であるはずなのに、不要な施設を建てようとしております。それについて、私どもは近隣住民説明会等でお話をさせていただいたのですが、結局のところ区の考えありきで、私どもの意見が通っておりません。これはなぜなのか、よくわからないところがありますが、先般、説明会のときに区長宛てに要望書を提出したのですけれども、それもご覧になっていただけているのかどうか、疑問です。
2点目は、こういったことが起こるということは、区としてのガバナンスその他に問題があるのではないかと思います。先ほど区政改革担当の方々がお話をされていましたけれども、東京都の特別区の制度は、昭和18年に戦時体制を効率化するための特別法として確か制定された法律でありまして、それをいまだに引き継いだままで、例えば、人事に関しましては、人事・厚生事務組合ですか、それが23区をまとめてやっているということで、もともと採用されている方々が、練馬区を愛し、練馬区のために働こうという人ではない可能性が非常に高いというような点とか、人事考課が正しく反映されているのかというところが不思議に思っております。
いまや練馬区は全国で20番目の区ということであれば、政令指定都市にも該当するような形になっておりますけれども、ただ規模が大きくなっただけで、基礎的自治体としての区民の声が届かないというような区であれば、せっかく「みどりの風吹くまちビジョン」という大変立派なビジョンがあるにもかかわらず、砂上の楼閣になりかねないのではないかと思います。区の職員の意識改革、ガバナンス等について、徹底して今後検討していただきたいと思います。
- 副区長(黒田)
清水山憩いの森は、23区で唯一のカタクリが自生しているところです。そういう意味で、時々区報、あるいは皆さんに、練馬区にいい自然が残っているのだということをPRさせていただいている場所です。
一方、今、自生しているところは、周りに何も囲いがなくてフリーなものですから、ある時間帯だけにして、保全ではなくて保存していく取組を開始し、今地域の方々と話し合いを進めている最中です。
お話のように、さまざまなご意見が地域の方にはありますので、それを調整していくということが私どもの大変大きな仕事です。まだ足りないところはあろうかと思いますけれども、対立する意見をどうやって調整するかということが今後の我々の仕事ですので、そういったことに意を用いていくし、また、そういったことができる職員をこれからも育てていくということが、これからの職員育成の方向だと思っております。引き続き話し合いをさせていただければと思っております。
- 副区長(山内)
区民参加ということで言っているのに徹底していない、面従腹背というような厳しいご意見をいただきました。これは、区の方で今、職員の育成ということで、これから意識改革を進めるわけですけれども、実は、その前提になっている特別区制度というものがありまして、ちっとも区として主体性がないではないかという話にもつながるわけですが、今の特別区制度ができたのは、確かにお話があったように、戦前の昭和18年に東京都制度ができて、戦後、地方自治法、地方公務員法というものができた後も、基本的な都政というものは引き継いでおります。ですから、23区は一応独立したということになっているのですが、財政的な部分、あるいは、人事的な部分、事業をやるという部分では非常に制約を受けています。例えば、水道、下水、あるいは、消防といったものは、23区の中では東京都の事務になっているのです。
それから、実は、固定資産税というのは、地方分権の一番大もとになる固有財源ということなのですが、固定資産税の課税徴収というのは、23区の部分では東京都がやっているのです。そういったものから上がったお金を、財政調整制度というのがありまして、区と東京都で55対45、55が23区の取り分なのですが、そういうことで、大都市事務をやっているということで、共通財源を都と区で分け合う仕組み、財政調整制度というのがあります。
それから、先ほどお話があった人事委員会です。特別区の人事委員会制度というものも、23区共同の仕組みがありまして、昇任する仕組みとか採用の仕組みとか、あるいは、どういう職種を整備していったらいいのか、あるいは、研修制度も含めて、23区共通の仕組みをつくっております。ですから、練馬区だけで独自でできる仕組みというのはなかなか制限を受けているということで、区長が法律を無視して、法律と違った新しい仕組みをやるということは非常にきつい状況になっています。
ですから、今回の区政改革の中でも、そういった今抱えている特別区制度の問題点、課題といったものを整理して、東京都に、国の方に、あるいは、区民の方に問題提起をしていければと思っておりますので、最終的には10月にまとめる区政改革の案をまとめた成果物の中に、そういう方向もぜひ提案できればいいなと思っております。ですから、そのことについて、いろいろご意見がございましたら、ぜひ私どもの方にいただきたいというふうに思っております。
- 区長
私の方から、細かいことは担当の副区長の方から話がありましたので、幾つかお話ししたいと思います。
一つは、区民参加、逆に言えば職員のあり方の問題でありますが、これは、私はいろんな場面でお話ししてきました。議会でも、それから、区報を通してもやってまいりましたが、区民参加という言い方自体が私は余り気に入らないのでありますが、区民と協働の事業をきちんと徹底してやっていくと。これは当然の民主主義のイロハだと思っております。もちろん、議会とは一体で議論するわけですが、それだけでは十分ではないから、区民の皆さんともこうやって話す機会をつくらせていただいています。この「未来を語る会」だけではなくて、いろんな手法を工夫したい。また、これからもしていきたいと思っておりますが、ビックバンというのを始めたり、あるいは、業界別にいろんなところへ参上したり、地域別に参上したり、ますます徹底してやっていきたいと思っております。
それを前提にして申し上げますが、職員について、大分よくなってきておりますが、正直言ってまだ不満を持っております。これは、東京都から見ておりましたときにも、練馬区というのは決して、そういう職員の意識とか、あるいは、区民参加という意味では先進的なところではないなとずっと考え続けておりました。区長になってみて、自分が日ごろ住民としていろいろな不満があった。例えば、公園管理の問題なんかは、区報にも書きましたが、私は夏の雲公園の裏に住んでおりますけれども、私の大好きな木が突然切られたりとか、今まで懸垂をやっていた鉄棒がいきなりなくなったりとか、何の説明もなくそうなる。一体何事だということで、公園管理については相当厳しく言いました。それで、やり方を変えることになっておりまして、必ず事前に掲示もして、そして、地域の皆さんの意見も聞いて、それに従ってやれと指示をしております。
清水山公園についても同じでありますが、何分いろいろご意見の違いがあるのは、例えば、早い話が、落ち葉一つとっても、私は落ち葉ぐらいぜひ我慢していただきたい、みどりの方が大事だと思うのですけれども、それ自体に反対される方もいらっしゃる。大変困るのでありまして、どちらかを選ばなくてはいけないような場面が多々ありますが、そこはぜひご理解いただいて、区民参加についても職員意識の改革についても徹底してこれからもやりたいと思っておりますので、ぜひご理解いただきたいと思います。
私は全部投書を見ておりますから、何かあったら私の方に直接、メールでも結構ですし、投書でも結構ですから、お出しいただきたい。必ず対応いたします。それが一つです。
それから、練馬区、特別区というのは中途半端な自治体だということは、私は何十年も言い続けてきました。昭和18年の戦時体制の産物だということで、これもずっと言い続けてきましたが、例えば独立しますと財政負担が大変なのです。都区財調がなくなるものですから、今までやっているサービスはできなくなります。そういう制約がある。ただ、例えば、職員の任用一つをとっても、私がこれは非常にいい職員だと思う人間を課長にしようと思っても、できないのです。こんなふざけた話があるかと区長会の席でも言ったのですが。そこのところは、私の範囲ではできることをやりますし、特別区として、大都市の自治体として、今の日本でできる最大限の自治を実現したいと、そう考えております。
- 参加者
練馬区で働く職員の皆さんのことなのですが、非正規率が4割ぐらいに達していると聞いています。私は、職員の人が安定して働けるための正規化を考えていただきたい。細切れの契約で、低賃金で働いている職員の人が4割にも達しているという現実を区民の皆さんにも知ってほしいし、区としても改善をしてほしい。
それと、民間委託、それから、指定管理制度での委託が急激に進んできています。これ以上の委託や指定管理はもうストップしてほしい、やめてほしい。直接雇用を原則としていただきたい。そして、既に進んでいる民間委託の部門に対しては、区が公契約条例のきちんとしたものをつくって、公契約条例を今後は区として進めていく、つくっていく気持ちがあるのか、予定があるのか、お聞きしたい。
- 副区長(黒田)
非正規4割という話なのですけれども、そんなに非正規が職員の中にいるとは思っていないのですけれども、いずれにせよ、もう一つの考え方として、やはり、職員でできるものと、そうではなくて、民間の力を借りた方がいい場合と、さまざまあるのです。そこについて今回は問題提起をして、資料の中にも書かせていただきました。
区としては、区の職員でやらなければいけないところは区の職員でやるけれども、民間の力を借りるべきところは借りる、地域の力を借りるべきところは借りるというのが、これからの区のあり方として、同じサービスをするのであれば、持続可能ではないかというのが、今回の提案の基本になっております。その中で、お話にもありましたけれども、地域の方々が知恵を出し合う、あるいは経験を出し合って活動していらっしゃるということは十分知っております。そういった方々とどうやって区がかかわっていくかということがこれからの課題だろうというふうに思っていまして、それを今回書かせていただきました。そういう方向性をさらに磨いていって、区と地域で協働していくということをどういうふうに進めるべきかが、これからの私たちのテーマだと思っております。
- 副区長(山内)
私の方から、先ほどお話がありました、委託とか指定管理ということでどうなのかということですが、区として委託・指定管理すること自身が初めから目的ではなくて、区民に対するサービスはどういう内容を提供したらいいか、サービスをきちっと維持して充実させるためにはどういう手法がいいのか、そういう観点から委託あるいは指定管理、そういう形で事業を組み立てているわけです。区でやれることと、それから、区でやった方がいいこと、民間に任せた方がいいこと、そういう整理をした上で委託、あるいは、指定管理といったものを進めているわけです。先ほど事業の説明がありましたけれども、例えば、保育園の委託についても、満足されている方が9割近くいるということなので、そういうサービスをきちんと維持した上で委託というものを進めているということを、ぜひご理解いただきたいと思います。
- 参加者
ねりま区報で配られました保育園に関しての表現の仕方なのですが、0歳児に51万円かかるという料金的なものが書かれていまして、子育て支援の問題を全体的にどういうふうにお考えなのか。
実際に、さっき言われましたけれども、4割が低所得者になっている中で、ゼロ歳であっても働かざるを得ないという中身があって、保育園に預けている方は結構多いと思うのです。そういう中で、費用的なものはもちろんかかりますけれども、内容的なもの、それから、どうして必要なのかとかをきちんと説明された上で、全体的な保育を、働くお母さんを支援するという形での保育の考え方に立っていただいて、いかにしていくのかということを考えていただかないと。パッと見た方は、この案内では、家で見ている方、それから、幼稚園で見ている方、保育園で見ている方、だんだん保育園へ預けている方が増えているというデータになっていますけれども、そういった意味では、全体で子育てを、社会の子として育てていくというところに立ったときに、お互いに自分の子どもとして育てることを考えていくような資料提供のあり方や、考え方に立っていただきたいと思います。
そういう意味で、さっき言われました、学習の方で貧困ということが問題だと、区長に言っていただきましたけれども、やっぱり、家庭の貧困、子どもの貧困、教育の貧困というところへつながっていくと思いますので、ぜひ基本をしっかり持っていただいた上でいろんなことを検討していただいて、意見をぜひ聞いていただきたいなと思います。
- 教育長
冒頭にご説明申し上げましたように、「みどりの風吹くまちビジョン」では、子育ての問題ということが一番最初に出てきているわけですね。区長が子どものこと、そして、子育てのこと、これをトップに持ってきているということからも、次代を担う子どもたちに本当にいい区政を展開していきたいという強い意志のあらわれであろうというふうに、ご理解をぜひいただきたいと思っております。
その上で、だからこそ、子どもたちに対するさまざまな施策を、これからもどんどん充実させていかなければなりません。持続可能という言葉がありますけれども、ずっと続けていかなくてはいけないわけです。そのためにどういう仕組みがいいのか。これは率直に、皆様方にも課題を知っていただきたい。そういうことで、今回こういう資料を出させていただいた、データを出させていただいたわけであります。今まであまりこういう生の数字というのは出しておりませんでした。しかし、これから子育ての問題、子どもたちに対する支援の問題、これをもっともっと充実させていくためには、現在どのような状況になっているのか、これはぜひ皆様方に知っていただきたいということで出させていただいたわけであります。これからも子ども・子育ての事業については充実を図ってまいりますので、ぜひご理解とご支援をお願いしたいと思います。
- 区長
子育てに関連していろんなお話を伺いました。公共でやるべきだ、あるいは、非正規職員を使うべきではない、いろんなお話がありました。これについて私の考えを明快に申し上げます。
私はずっと簡明に考えております。基本的に、福祉サービス、例えば保育もそうですが、そういった地域的なサービスは、地域の中で良質なサービスが選択できるようにされるべきだと。これは当然のことであります。つまり、一方的に行政が押しつけてはいけないのであります。その場合、では民間がやった方がいいのか、あるいは、区がやった方がいいのか、行政がやった方がいいのか、これも見極めなくてはいけない。それが肝心であると思っております。
私は、例えば保育については、全部を公立がやるのが正しいとか、そういう発想はとりません。公立だからこそサービスが悪いことも多々あり得ます。民間の方がいい場面だってたくさんあるのです。だって、私たちはみんなそうではないですか。ほとんど全部のサービスは、日本では市場で買っていて、その方がどんどんサービスがよくなっています。それは、社会福祉だろうと何だろうと、みんな基本は同じなのです。だから、区民が選択できるサービスがちゃんと提供できるように、それをきちんと保障するのが我々行政の責任であると考えております。その考えは絶対ぶれません。初めから、例えば保育所は全部が公立でなくてはいけないとか、あるいは逆に、子どもは家庭で育てるべきだとか、そういった一方的な考えを取る気は全くありません。具体的にサービスの内容から、民間でやった方がいいのか、公共がやるべきかを見極めていきたいと、そう考えております。そこのところはぜひご理解いただきたいと思います。
私の方で申し上げておくのは、大きく言えばそういったところでありましょうか。ただ、この考えを明快に申し上げながら、皆さんと議論を重ねて、そして、先ほど申し上げました特別区として追求できる団体自治、住民自治は最大限追求していきたい。そして、それは世の中にも訴えていきたいと、そう思っております。どうかよろしくお願いいたします。
- 参加者
このような会は非常にうれしく思っています。私は、みどりとかまちづくり関係に関与していますが、一つは、例えば、学校の中に、先生方は非常に忙しいので、今あちこちで校庭を芝生緑化しておりますが、それをメンテナンスするのが大変だということが耳に入りますので、学校の空間しかり、公園の空間しかり、まちの空間しかり、いろんなところで、もう少し区の方からのいい意味で直傭のプレーリーダー、これをぜひやっていただきたいなと思います。それは、子どもの環境学習だとか、みどりの使い方だとか、地域の安全だとか、そういうことも含めて総合的に影響があると思います。例えば、アメリカの「よみがえるセントラルパーク」、公園でそういうふうなことをいろいろやっていた市民の方々を含めて、行政の人たちが提案していったものから盛り上がってセントラルパークがよみがえったということを我々は聞いております。そういう中で、ぜひ区のみどりの関係の職員の皆さん、基礎自治体の一般論として、市民との接点のときに、学習というか情報不足というか、そういう連携プレーがないので、ちょっと不勉強なところがあるのではないかという気がしています。ぜひそういうことを、プレーリーダーを養成していけば、雇用の創出にもなるので、どうかなと思います。
もう一つ。ボランティアで区の施設を使っておりますが、公共施設の料金が練馬区は安いのかなと、もう少し上げてもらった方がいいのではないかという気がしています。豊島区さんのところを使わせてもらったことがあるのですが、市民会議室とそんなに変わらない部分もあったりしまして、練馬は安いかなという気がちょっとしております。先ほどの公園関係を見ますと、収入と支出が非常に少ないものですから、公園の施設だとかオープンスペースだとか、まちのそういうところを使って、もう少し収入になる部分があるのではないかとちょっと感じているところもあります。
- 教育長
プレーリーダーと子どもたち、町にもいっぱい公園があり、そういう中でみどりがあって、いわば環境教育といいますか、そういうものと子どもを結びつけてはどうかというご提言をいただきました。私ども、子どもたちが本当に地域の中で、学校だけではなくて地域の中で育てていくというためにも、やはり元気に外で遊ぶ、そしてまた、さまざまなみどりを育てていくという環境教育を、これからもぜひ展開してまいりたい。これは学校にも、こういうご意見をいただいたということを伝えてまいりたいと、そのように思っております。
- 副区長(山内)
公共料金が安いのではないかというお話がありました。そういう問題意識は私どもも持っておりまして、実は、今回の練馬区のこれからを考えるということで、区政改革の中で掲げている資料の51ページに、現在の施設使用料の考え方について提案しています。これを見ていただくと、やっぱり、使用料算定の原価に含めていなかったものについても、今回、使用料を算定するときに考慮したらどうかとか、それから、減額減免制度についても、免除制度についても見直したらどうかという提案をさせていただいています。これは、受益と負担の関係がありますので、そういったバランスも十分検討した上で、具体的な対応をしていきたいというふうに思っております。貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。
- 参加者
私は光が丘のバリアフリーを進める会ということで運動をしております。光が丘のサザン口にエレベーターを設置させようということで奮闘をしております。
それで、先ほど、区長さんと副区長さんから大変うれしい発言をいただきました。黒田副区長さんからは働きかけを強めていくと。区長さんからは、必ずやるようにしたいというお話でした。大変うれしく思います。
墨田区に本所吾妻橋という地下鉄の駅がございまして、視察に行ってまいりました。そこからの教訓は、地元の大きな運動と区議会と区長さんが一体となって東京都に働きかけたと。かなり困難な事例だったのです。商店を1件立ち退きさせて、合意の上なのですけれども、エレベーターの設置場所を確保したということです。私どもは区の方に陳情書を提出しております。これを実現するためには、まず、区議会で陳情をぜひ採択していただけるようご努力いただきたい。そして、区民と一緒になって東京都に力強く働きかけていただきたい。その点を要望したいと思います。
- 副区長(黒田)
バリアフリーについてご意見として伺いました。私どもといたしましては、先ほどの答弁に尽きておりますけれども、さらに努力してまいりたいと思います。
区長挨拶
今日は長時間、また、朝早くから、寒い中お集まりいただきまして真にありがとうございました。先ほど申し上げましたように、ぶれないで全力で、私は、体力はありますので、毎日ちゃんと30分走っておりますから、体力、気力を維持して頑張ろうと思っております。よろしくお願いします。
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区長室 広聴広報課 広聴担当係
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