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専門医のコラム 「子どもと新型コロナウイルス感染症」

ページ番号:362-117-771

更新日:2022年1月14日


練馬区医師会 副会長/大泉生協病院 院長
齋藤さいとう 文洋ふみひろ先生

子どもと新型コロナウイルス感染症

子どもの症状

子どもたちが感染するとどの様な症状が出るのでしょうか?
今までの報告では、その50%近くは無症状と言われています。症状が出ても発熱・咳程度で普通の風邪と区別できるほどの
特徴的な症状はあまりありません。
実際、発熱外来で診察をしていると、ほとんどが濃厚接触者として受診し、陽性になっても症状が出ないことがほとんどです。
小学校高学年、中学生くらいになると味覚異常・嗅覚(きゅうかく)異常を訴える方が時にありますが、多くはありません。
未就学児から小学校低学年では特異的と言われる症状はほぼありません。
熱も高熱のことは多くなく、37.5度程度を中心とした微熱のことが多い様です。

子どもも侮れないコロナ

2020年新型コロナウイルス感染症がパンデミックになった当初より、子どもは重症化しない、と言われてきました。
しかし日本小児科学会の集計では今までに2例の死亡例があります。
他にMIS-Cという川崎病類似の重篤な状態が感染後に起こることが知られています。米国では2021年10月中旬までに
5から11歳の小児の死亡例が100例あり、この年代の小児死亡原因のトップ10に入っています。
決して侮ってはいけない感染症です。

感染源としての子どもとコロナワクチンの接種

子どもの感染の約70%は家族内の大人から移ったものです。
それでも、子どもが感染源となり集団保育の場や学校で感染を広げる可能性があります。
練馬区内でも学校現場のでクラスターは相当数ありました。

それでは感染予防のためにはどうすれば良いでしょうか

もちろん3密を避ける、手洗い、適時のマスク(いつでもマスクをしていれば良いわけではありません!)。
そしてワクチン。
最近の変異株オミクロンでも、ワクチン3回の接種で有効というデータが示されてます。
しかし、重症化リスクの少ない小児のワクチンをどう考えるのかが議論の的です。
感染源にならないため、感染後の後遺症や合併症を予防するため、そして学校を休まないために、子どもを含めて家族で
十分な話し合いをして、理解した上でワクチン接種可能な家族全員がワクチン接種することが現時点での最良の様です。

お問い合わせ

健康部 健康推進課 健康づくり係  組織詳細へ
電話:03-5984-4624(直通)  ファクス:03-5984-1211
この担当課にメールを送る

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