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平成27年1月20日 練馬の未来を語る会(第9回)

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ページ番号:635-007-920

更新日:2015年3月5日

区民の皆さまから、(仮称)区政運営の新しいビジョン素案や区政に対してご意見をいただきました。

 区内4会場において、(仮称)区政運営の新しいビジョン素案の説明を行いました。計368名の方が参加され、ビジョン素案や区政について意見交換を行いました。会では、ビジョンに関連し、子育て、福祉・医療、環境、まちづくり、産業振興、行政改革など多岐にわたるご意見をいただきました。回答は、区長のほか、出席している区職員からも行いました。
 
 
1 開催日時
  平成27年1月20日(火)午後6時30分~午後8時35分
2 場所
  光が丘区民ホール(光が丘2丁目9番6号 光が丘区民センター3階)
3 当日出席者
 (1)参加人数・・・・・ 62名
 (2)区側出席者・・・・・9名
   区長、副区長(琴尾)、副区長(山内)、教育長、技監、企画部長、企画課長 
   経営改革担当課長、広聴広報課長(司会)

区長挨拶

 皆さん、こんばんは。区長の前川です。今日は、この寒い夜に、また、まだ仕事が終わって余り時間がたたないお忙しいときにお集まりいただきまして、感謝申し上げます。

 私が区長に就任してもう9か月が経ちました。私は皆様に選挙で「改革ねりま」ということをお約束いたしました。これは、ありていに言えば練馬区政の改革をやろうということであります。

 練馬区政の改革とは何か。一つは行政の積極性。区民の中にもっと積極的に入って仕事をし、前向きに進んでいく。そういう積極的な体質にしたいというのが一つであります。もう一つは、区民サービスそのものを、さらに前向きで、23区の中でも先進的な区にしていきたい。その二つの願いを込めて「改革ねりま」というスローガンをつくりました。それを支持していただいて当選させていただきましたので、就任後、新しい執行体制を立ち上げました。

 これまで、練馬区の職員は一生懸命頑張ってきたんですけれども、どちらかと言えば、やや内向きの体質がある。私はずっと長い間、東京都で仕事をし、またいろんな部署で仕事をしてきましたが、一区民として練馬区を見てきて、ちょっと物足らないところがあった。これを変えようと。そこで外部の人材を入れて、新しい執行体制を立ち上げ、皆と、職員と議論しながら、現在、新しい行政に取り組んでおります。

 もう一つは、区民サービスの拡充、充実であります。そのためにお手元にお配りしている区政運営の新しいビジョンの素案を昨年末に作成、発表いたしました。この素案をこれから成案にしていく。そしてあわせて、このビジョンに掲示している事業を、平成27年度の予算で事業化できるものは全て予算をつけていく。この二つを今進めているわけであります。

 ビジョンを完成案にすること、そのためには区民の皆様と、もう既に10回程度やってきておりますけれども、こういう会合を積み重ねながらご意見を伺って、そしてまた区議会の皆さんと議論をしながら内容をつめていく。そして、それを固めながら、あわせて、平成27年度の予算をつくる。そういう作業を今、並行して進めております。

 私は練馬区に住んで、もうすぐ31年になります。一貫して光が丘三丁目に住んでまいりました。ここで子どもを育て、また、選挙でもお話ししましたが、私と家内の母親二人を看取ってまいりました。私にとって練馬区は、そしてまた特に光が丘は第二の故郷以上の存在であり、大変強い愛着を持っております。

 練馬区は都心から近くて、しかも緑が豊かな環境にある。今、プロの間で、住むべき場所として推奨されているのが練馬区であります。不動産屋さんの間で一番人気が高い。練馬駅、それから東武練馬、さらに光が丘が一番人気が高いそうですが。このすばらしいまち、豊かで美しいまちを、私たちの愛着するこのまち、練馬区全体をもっともっと豊かで魅力あるまちにしていきたい。それが私の念願であります。

 練馬区は、また、そのポテンシャルがあると思います。現在でも人口が増え続けておりますし、まだまだ発展の余地があります。この潜在力を十分に引き出して、練馬区をさらに発展させていきたい。

 そのためにはハードの整備。例えば練馬区の西部を中心に交通基盤はまだ不十分です。そういうところの道路、公共交通の整備をしながら、そしてまた区全域について、福祉、医療のサービスを充実しながら、練馬区をさらに発展させていきたい。それは私ども行政に携わる者の責任であると思っています。練馬区を発展させて、我々の子孫に恥ずかしくないまちとして引き継いでいきたい。そのために私は区長になる機会を与えていただいたと、そう考えております。

 今回のビジョンは、その方向に向けて進むための第一歩であります。今回のビジョンが、これで十分だとは思っておりません。この後、皆さんと議論しながら意見を交わして、また区議会で議論を交わして、もっともっと優れたものにしていきたい。そして、それに基づいて区政を進めていきたい。そう考えております。

 私も微力ではありますが、これまでの知識、経験を投入して、現在、区役所の改革と、そしてまた、お手元にあるビジョンによるサービスの充実を進めております。まだまだ不十分ですが、これから頑張っていきたいと思います。

 今夜のこういった会も積み重ねながら、積極的に前に進んでいきますので、どうぞ今夜は率直に、そしてぜひ建設的なご意見をいただければと思っております。2時間ほどかけて十分議論したいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。 
 

主なご意見・ご要望と回答

  • 参加者 

 私は昭和37年から、もう50年以上、練馬に住んでおります。これからの練馬が、今、区長がおっしゃったように、よりよい練馬区というか、あるいは孫たちが長く住めるような住みやすい練馬にしてほしいと思います。 
 昔、私の父親が練馬に住んだころは、練馬は土地が安いから住めたんです。今でも畑の名残が多少ありますけれども、あのころは本当に周りじゅうが畑。日本の高度成長期とともに、全国から住む人が増えた。それは結局、農地を潰してきたわけです、確かに23区の中では一番農地が残っているのは練馬かもしれませんけれども、既にもう相当潰してきている。じゃあ、このまま推移するとどうなるか。これを本当に本気になって維持、保全するということを、農地のまま、あるいは緑地のまま、要するに宅地にしないんだということが担保できるような施策はとれないかなと思います。

  • 区長 

 細かく書き込まれたご質問をいただいて、今見せていただいておりますけれども、これだけ熱心にビジョンを読んでいただいて、大変感謝しております。ありがとうございます。私は今、三つお話をしたい。 
 1点目は、練馬をどういうまちにしていくかということであります。この練馬を、例えば産業都市、あるいは例えば二次産業だとか三次産業、そういうことは、あり得ないと思っております。練馬の特色というのは、都心からわずか電車で20分もすれば、すぐ来られる、世界を代表とする大都市東京の都心近くにあって、いろんな利便性に恵まれながら、しかも今、たくさんお話があったように、緑、農地がたくさんあって、環境豊かである。基本的には住宅都市でありますから、この魅力をずっと保持するように努力していきたい。そして、むしろもっと発展させていきたい。農地についても、今コメントがありましたが、特区もできれば使いながら、場合によってはもっと増やすような形でやっていけないか。そういう努力をとにかく頑張っていこうと思っています。 
 それから2点目、自治とは何か、であります。私が区の職員に口を酸っぱくして言っているのは、我々が仕事するのは、国が決めたから、都が決めたからということではなくて、我々は区の現場にいて、区民が何を一番必要としているか、また練馬というまちが将来は何が必要かを客観的に見て、区民全体、区全体で何が必要かを常に考えろと、言っています。そういう視点を徹底して、自治の現場として誇り得る、23区の中でも誇りを持てるまちにしていきたいなと。それが2点目であります。 
 それから3点目、そのためには、私は道路であったり公共交通であったり、そういった都市インフラの整備も、特に西部を中心に絶対に必要だと思っております。これは私の信念であります。あわせて、もちろんそれだけではなくて、福祉、医療、教育、文化、こういったものも、財源の制約はありますけれども、私もできる限り、区民の皆さんのお力添えもいただきながら、頑張っていきたいと思っております。
 
 

  • 参加者 

 私が一番、ビジョンに対して言いたいことは、教育問題です。福祉の問題は、練馬の場合はかなり高いレベルにある。でも教育の問題は、まだまだレベルが低い。というのは、教え込む教育によって、日本のこれだけの経済力は上がったと。間違いなくGNP、非常に、世界で教育費が一番低いレベルでもこれだけの実績ができた。それは効果的な教育法だけれども、これからの教育は、課題を自分で解決していく課題解決型の教育に切り替えることが必要ではないでしょうか。このパラダイムシフトは教育界の中で本当に起こっているのかどうか。全然そんな感じはしないというのが、私の率直な意見です。そこをぜひしっかりと加えていただきたい。

  • 教育長 

 教育に課せられている役割、意義というのは大きなものがあります。常に自分で身の回りのこと、あるいは生き方、全て考えて、自分で乗り越えていかなければならない世の中になる可能性も十分あるわけでありまして、そういうときに教育の果たす役割というのは非常に大きなものがあると思っております。 
 確かに一定の学力を向上させるためには、基礎的な学力を定着させなければならない。とりわけ小学校の低学年から中学年にかけては、教え込みということは、どうしても避けて通れません。ただ、それをずっと中学校を卒業するまで、義務教育の終わりまで続けるというのは、これからの教育のあり方としては問題があろうかと思っています。 
 つまり、基礎的な学力をしっかりと教え込み、その上に立って、子どもたちが自分で考え、人の考えを聞き、自分の考えと人の考えが違うことを認め、そしてみんなで新しい考えを作っていくというような、そういう教育あるいは学習のあり方というものを追求しなければならないのが、これからの教育だろうというふうに思っています。 
 課題解決型教育とおっしゃっていただきましたので、そういう方向でぜひやっていきたいし、現実に、現在は教員が教室で板書して、ただそれを読み上げて、児童・生徒がそれをノートに書いておしまいという授業はほとんどなくなっております。ぜひ、授業を参観していただきたいと思っております。
 
 

  • 参加者 

 小学校の屋上に太陽光パネルを張ってという計画があるようですが、ぜひ住宅のほうにもそれを広げていただきたいと思います。住宅のほうにも非常用の自然エネルギー、太陽光パネルなどを張るなどして、非常時の電源を確保していただきたいと思います。

  • 技監 

 3.11の東日本大震災、こういうときにエネルギーがなくなって、非常に困っている、東京も含めて困っているということで、それも一つの背景として、エネルギービジョン戦略を項目の中に入れています。その中で特に区が手を出していくところについては、例えば避難拠点である学校ですとか、あるいは避難していただく福祉拠点のエネルギー確保をどうしたらいいかという点を考え方の一つとして押さえております。 
 
 

  • 参加者 

 練馬城址公園をにぎわいの拠点にということで、意見を述べたいと思います。「にぎわい」という言葉を使われておりますが、再度ご検討いただけたらと思います。むしろ、例えば「練馬の未来シンボルとしての拠点」ですとか、そういった多機能の公園になろうかと思いますので、よろしくお願いします。 
 ねりま未来プロジェクト推進構想を数年前に区のほうで出されておりますが、これとの関わりというのはどういうふうになっているのか。推進構想を、このビジョンにおいては踏襲しているのか、参考にするのか、あるいは白紙に戻すのか。そのあたりの位置づけをお伺いしたいと思います。 
 「区民の意見を踏まえて検討します」ということになっていますが、ぜひ区民の意見を踏まえる新しい仕組みづくりをぜひお願いしたい。区が先頭に立って、後ろから区民がバックアップするような、都への要請も、今までの都市計画施設の策定手続よりもパワーを持てたらなという気がしておりますので、ご検討いただけたらと思います。

  • 企画課長 

 としまえんは、昭和32年に公園にするという都市計画決定はされていたんですけれども、50年以上にわたって公園にされなかったということで、区と土地所有者の方と官民共同で一つの大きなモデルができないかと検討していたんですけれども、東日本大震災を受けて、東京都から避難場所であるところは公園化するという方向性が出されました。 
 ねりま未来プロジェクト推進構想として区でまとめたものというのは、それまでの検討の内容をある程度の整理をさせていただいたということでございまして、意思決定ですとか、区民の皆様にお諮りしたというようなものではございません。取り組みを一定整理したものと受けとめていただければと思います。 
 東京都が公園事業をするという形になりますので、考え方やスケジュール等で調整を図っていく必要はあります。ここでは成人式も行われています。練馬区を象徴する一つの大きなスポットであるということは間違いないと思います。そういう魅力をぜひ高めていただけるような公園にしてほしいということで、いろいろな可能性があると思っております。東京都の考え方やスケジュールも踏まえながら検討した上で要請していくということで、区民の皆様のご意見を伺いながら、今後進めていきたいと考えております。
 
 

  • 参加者 

 将来の幹部候補生に、ぜひ世間を広める意味で、民間出向を考えてほしい。これは、地方自治体だとか政令都市で実施しているところはたくさんございます。それから、人員削減も大事ですけれども、余りにも人員削減を無造作にやり過ぎているのではないかという気がちょっといたします。

  • 副区長(山内) 

 民間の経営のノウハウを取り入れる仕組みをつくるために、一時、東京都も各区も、民間出向をやっていました。それとまた別に、民間の経験者も採用するという仕組みもやっています。ただ、それを具体的に役所の中でどう取り入れていくかということが余り整理されていなかった。民間のいい能力を持っておられる方が来ても、なかなか生かし切れない。我々としては、新しい区政運営の基本方針ということで、今までと違ったどういう工夫ができるか、それを27年度に検討して、やっていきたいと思います。 
 やはり我々、区の職員が何をやらなければいけないのか。また、やる必要のあることをどういう体制でやるのか。それから、どういう人材を育成するのかということとセットで、人員削減というものを考えていく必要があります。人員削減のあり方、組織体制、それから職員の育成、そういったものを総合的に考えていきたい。新しい区長のもとで、今までと違った発想、観点から、もう一回それを組み直していきたいと思っています。
 
 

  • 参加者 

 ぜひ、みどり行政の一本化をしていただきたい。職員は以前に比べて、いろいろ聞きに行ってもスキルが上がっていないような気がしていますし、ちょっと消極的な気もいたします。

  • 技監 

 みどり行政につきましては、前川区長になって、さらに実感できるみどりをどのような形で実現していくかということで、いろいろと検討し、ビジョンの中でもいろいろな形で位置づけております。執行体制についても、的確に実現できるように、検討してまいりたいと思っております。
 
 

  • 参加者 

 学童の保育についてはいい話で、そのとおりだと思っています。子どもがいろんなところで遊ぶのに、昔は学校の施設も含めて、そこのメンテナンスも含めて、用務員さんのような方がたくさんいらっしゃったんですが、今はおりません。現実に、父兄会等のときに聞きますと、校長先生、副校長先生みずからが動いているということが多いんですね。つきましては、多様化に応え得る、学童の面倒を見るプレイリーダーを、区のほうで必要な人員は確保していただきたい。

  • 教育長 

 「学童クラブ」と「ひろば事業」の運営を統一したいということは、前からの懸案でしたが、なかなか難しい。どこに難しさがあるとかというと、へたをすると校長、副校長に無限の責任と負担を負わせることになりかねない。そこで、区の職員がコーディネート的な役割をしっかり持って、学校との責任分担というものを明確にしながら、子どもたちには思い切り遊んでもらう、そういうことをやっていきたいと思っています。区職員もプレイリーダーの役割を当然果たすことになるでしょう。今、学童クラブを運営している事業者、あるいは「ひろば事業」を運営している地域の方々の中には随分人材がございますので、そういう方々にも参画していただければと思っております。
 
 

  • 参加者 

 区長は民間の経営者のご経験がある。一区民として、期待させていただいております。全てすばらしい項目なのですけれども、非常に目にとまったのは「街かどケアカフェ」、これは今の高齢者世代で非常に大事で、地域に密着したサービスだと思います。これを早く、いいものを練馬に広めていただきたい。一方で、お聞きすると、高齢者の多いところにとりあえず1か所つくると。これは民間の考え方でいくと、一気に4か所、今年中につくる、だからこそ効果があると。こういう大事なものについては、できるだけ迅速にやる。高齢者の数は多いわけですから。いいモデルを遅延なくやっていただきたい。

  • 副区長(山内) 

 4月から介護保険法が大幅に変わって、地域包括ケアシステムということで、地域で長く暮らし続ける、住み続けられる仕組みをより強固につくっていこうと、全体の体系が変わってきました。「街かどケアカフェ」は、地域でお年寄りの皆さんを支える、住み続けられる仕組みをつくろうということで掲げたわけでございます。見守りとか、いろいろな介護予防のサービスと連携して、高齢化率の高いところにまず先行してつくって、その運営状況を見た上で広げていこうということで、一つ一つをきちっと検証しながらやっていくという考えです。実際に運営されていく中で、いろいろなご意見もあると思いますので、修正しながら、地域に支えられる、あるいは地域の方たちの支持が得られる、そういうカフェをつくっていきたいと思っています。
 
 

  • 参加者 

 子育ての中に出てくる多様な一時預かりの充実、乳幼児一時預かり事業。これは認証保育園にすら入れない人の受け皿なんだろうと思います。その場合、ここに書いてある区民ボランティアである援助会員というのは、どんな資格を持った人なのか、保育士と比べてということですけれども。それから、ファミサポホームというのが、認可保育園と比べて、どのような設備を持った施設なのか。その辺をお聞きしたいと思います。

  • 教育長 

 保育所や認証保育所に預けるまでは至らなくても、子どもを一時的に、一晩だけでも預かってもらいたいという方々のために、区ではいくつかの仕組みがございます。例えば、練馬区立子ども家庭支援センターの中には一時預かりという事業もありますし、保育所の中でも、定員に余裕があれば一時預かりを行っています。また、民間の方に援助会員として登録していただいて、その方が預かる仕組みをファミリーサポートと呼んでいます。ファミリーサポート事業の預かる場所は、援助会員のお宅か、利用者のお宅か、どちらかだったんですね。そうするとなかなか、ご自宅で見ること、見られることはちょっと、という方もいらっしゃいました。そこで、ビジョンの中で新しい施策として、区の子ども家庭支援センターの中に独立した部屋を設けて、そこで援助会員が利用会員の方の子どもさんを預かるという仕組みをつくっていきたい。これによって民間のボランティアによる子育てというものが大きく広がることを期待して打ち出したところです。
 
 

  • 参加者 

 計画9の都市計画道路。今日のお話を聞いていると、拍車をかけて道路建設をやろうとおっしゃっているように思えるので、これはちょっとやっぱり、ぜひ考えてほしい。特に個人的には、外環の2というのは、私は要らないと思っているんですけれども。

  • 技監 

 光が丘のまちは、真ん中に都道の広い通りがあり、周りには区道の都市計画道路が整備されております。練馬区には計画的にこういった道路をつくって、まちをつくったところはほとんどないんですね。農地が急激に宅地化して、道路をつくっていこうという整備予定路線が実現できないまま、まちができている。練馬区の都市計画道路の完成率は50%を切っています。23区の平均は63%ぐらいです。そういう意味では都市の基盤としては非常に脆弱です。もう一つの数字として、練馬区内の区道のうち歩道がある道というのは7%ぐらいしかないんです。交通安全とか、歩道に車椅子が通るとか、そういうインフラが練馬にはないんです。道路に空間ができますと、そこにインフラが入ります。また、都市の顔として街路樹というのがあります。街路樹が植わると、都市の顔にもなるし、潤いにもなるということで、さまざまな効果も期待できる。そういう意味で必要な道路は地域の方々、それぞれのご意見を伺いながら建設していこうというのが、私どもの基本的な考えです。
 
 

  • 参加者 

 ビジョンの中にバリアフリーについては書かれておりませんが、これはもう浸透しているからビジョンではないんだと思いますが。光が丘三丁目のサザン口のエレベーターなのですけれども、この進捗状況はどうなのかということをお聞きしたい。

  • 技監 

 バリアフリーというのは、基本的に私どもは今までもずっとやってきましたし、これからもやっていきます。ベーシックな話だということで戦略計画には取り上げていません。ただ、できるところからやっていく。これは変えませんので、ご安心ください。ご指摘のあった光が丘駅のエレベーターの2本目のルートについては、東京都にアンケート結果を持ち寄って、バリアフリー化してくれということを、要望しています。光が丘駅については、まだまだ遅いというふうに言われています。しかしながら、引き続き東京都に現在の状況、それと地域の要望というのを伝えてまいりたいと思います。
 
 

  • 参加者 

 光が丘病院ですけれども、7階建ての順天堂大学病院の規模で建設されるというふうに伺っています。24時間体制の小児救急が、日大撤退によってなくなってしまいました。さらに、専門的な医療というものが、光が丘の大学病院の中でやられていたことが少し薄れてきている。周産期医療についても薄れてきている。こういう問題をちゃんとできる病院であれば、私は7階建てであっても大賛成なのですけれども、地域医療振興協会がこういうことをできるのでしょうか。 
 高度医療を追求する病院というものを、どこかに誘致していただきたい。西部地域に100床の病院という形で入っておりますけれども、練馬の中にも順天堂のほかにもう一つだけ、安心して医療が受けられる、高度的な機能を持った病院にしていただきたい。

  • 副区長(山内) 

 地域医療振興協会については、高度な医療をやるという前提で入っております。そこがもし、都合が悪いようなことがあれば、具体的な協議の場もありますので、そういうところでまたお話ししていきたいと思っています。 
 練馬光が丘病院は既に地域の中に入って、建て替えの話とかのお話を始めています。方向としては、今以上に充実した医療を提供できる機器、設備、敷地、建物をきちっと確保しないといけないので、具体的な中身はこれから区として、皆様方に具体的な形で提案して、お話をしていきたいと思っています。 
 光が丘が一団地指定されているということがございますので、どういう病院に建てかえるのか、どういう機能を果たすのか、地域との関係はどうなのか、いろいろなご意見をいただいていることを承知しております。27年度に、基本的な考え方、構想を整理したいと思っております。ですから、7階とか、具体的にどういう病院かは、まだ区としてこういう方向でというのが固まっているわけではございません。
 
 

  • 参加者 

 障害者の地域生活支援の重症心身障害児者の家族支援事業について、お礼を一言申し上げたくて参りました。練馬区重症心身障害児(者)を守る会に所属しております。医療が発達したので、人工呼吸器とか頻回な吸引とかで、在宅している者がたくさんおります。特にお子さんが幼児の場合は兄弟も小さく、とても親が疲弊しております。そういったときに1時間でも、本当にわずかな時間でも親が子どもを預け、買い物に行く、兄弟の保護者会に行く、美容院に行く、そういったごくごく普通の生活を少しでもさせていただければ、今後の長い子育てが、またうまくいくかと思っておりますので、ぜひとも早い実現を望んでおりますので、よろしくお願いします。

  • 副区長(山内) 

 戦略計画で障害者の地域生活を支援するということで、重点項目の一つとして取り上げております。その中で、いわゆるレスパイト事業ということで、ご家庭で障害児あるいは障害者を抱えておられるご家族の方が休養できる、そういう仕組みをアクションプランの中で整理していこうと思っております。練馬の場合ですと、民間の方たちの障害を地域で支える仕組みが、他の区と比べて非常に先進的です。そういう方たちと協働で連携していけたらいいなと思っております。
 
 

  • 参加者

 先ほどの発言者と同じになってしまいますけれども、バリアフリーの件についてです。光が丘駅の南口にエレベーターとエスカレーターをぜひつくってほしい。階段は50段以上ありますよね。これだけの規模の駅にエレベーターひとつないというのはおかしいということを非常に思っています。 
 都営浅草線の本所吾妻橋というところは、まちのど真ん中なんだけれども、見に行ったんです。区役所で担当の課長が出てきて、これまでの経過を話してくれました。区議会へ陳情書が出て、ぜひエレベーターをつくってくれと。区議会は都にかけ合ってみましょうということで、全会一致で決まったそうです。課長と区長まで先頭になって都にかけ合って実現したんだ、これが一番大きい力だったというのが、その課長の説明でした。そういうことを聞いて、ちょっと力がついてきました。ぜひ、一つの柱にして、つくってもらいたい。

  • 技監 

 バリアフリーの話をもう一度、先ほどと重ならないようにお話しします。法律上では鉄道事業者に1ルートを確保しろというのが義務づけられているんですね。区のほうも、国の補助金なんかを活用しながら支援して設置してきた経緯がございますけれども、そういう意味で、練馬区内にある各駅については既に1ルートは確保されております。さらに、それぞれの駅を点検した結果、三つの駅でさらにバリアフリー化が必要だろうということで、それぞれの事業者と実現に向けて協議しています。もっともっと大きい声を東京都に伝えてほしいというご指摘のように聞こえましたので、私どもはこれまでもちゃんと伝えているつもりでありますけれども、ご意見を受け、さらに皆さんの声を東京都に伝えてまいりますので、よろしくお願いします。
 
 

  • 参加者 

 自治というのは、職員の意識の改革というだけではなくて、やはり区民の区政への参加ということが非常に重要です。行政に対する住民の参加と、住民意見を反映するといったことが一つ。それと、行政の施策に対する批判、チェックというか、ここのところを自治の問題としては持っていると思うのです。 
 例えば、具体的な例としては、日大病院の問題についても、最後になって50億円の問題があったというふうに聞かされても、住民としては非常に当惑してしまうわけです。20年、30年をまたいで議論になった、日ごろから住民の意見の反映とかチェックをやっていくことの重要性があるのではないかと思います。

  • 副区長(琴尾) 

 前川区長が就任してから、さまざまな区民の方と直接対話をする機会を設けております。今回もその一環でございますけれども、さまざまな区民の皆様の声をお聞きして、それを区政に反映していく、またさまざまな区民の方々と一緒になって、よりよい区をつくっていく、新しい区長のもとで、こういう取り組みをさらに進めていかなければならないと思っております。そういう意味でも、区の持っている情報をきちんとお伝えしていく、そして情報を共有して課題について一緒に考えて解決していく、こういう取り組みをしていきたいと思っております。

  • 副区長(山内) 

 日大病院の問題です。新しい区政になって、去年9月に補正予算も組んで、50億とそれから遅延延滞金6億弱をお返ししました。50億については保証金という位置づけでしたので、いずれにしても返さなければいけないお金でした。それを裁判で控訴して、あるいは上告してという形になると時間がたちます。仮に負けた場合、遅延損害金が一日60万ぐらいかかってきますので、さらに大きな額になります。前川区長の英断で早目に整理したということでございます。結果的に区民の皆様にとっても損害が小さくなると判断し、整理したものです。
 
 

  • 参加者 

 清掃関係の労働に約30年近く従事しています。練馬区内においても清掃車はたくさん動いていますが、非正規の労働者が大半を占めているわけです。非正規の労働者の労働条件の中で、これは労使の問題ということでありますけれども、行政としてはコンプライアンスの立場から見ていただきたいというのが1点あります。賃金が高い低いということももちろんありますけれども、厚生年金に入っていない労働者が非常に多いわけです。非正規の労働者の9割以上の人が厚生年金に入っていない。また有給休暇もない。こういう状況の中で働いていて、本当に安全を確保できるのかといったことがありますので、こういった待遇面においても、コンプライアンスの立場から働いている人の問題を考えてほしい。これは民間の問題でもありますけれども、コンプライアンスの立場から労働者の待遇のチェックを、やはり行政としてもそういった面からやっていただけないか。

  • 副区長(琴尾) 

 現在、非正規労働者の増加が社会問題化しているということは事実でございます。一方で、多様な働き方を求められている、選択の自由というのが求められているという部分もあるかと思います。多様な働き方があり、そういう方が働きやすい環境をつくって、区民のために力を発揮していただけるような仕組みを、これは国の制度の問題がございますけれども、区としてもできることはやっていかなければいけないと思っております。難しい課題ですけれども今後取り組んでいきたいと思っております。
 
 

  • 参加者 

 先ほど小学校へ、避難拠点として太陽光パネルを設置していくというお話がありましたけれども、公共施設もぜひ対象として考えていただきたい。今、国の方では太陽光の設置について補助がなくなってくる中で、一般家庭はなかなか拡大していくというのが難しいと思うのですね、それを練馬区独自方式として、さらに拡大していただきたい。あと、清掃工場についてなのですけれども、清掃工場の熱を利用して電気をつくるということを、もう一歩進めて、バイオガスというような考え方。先進的な成熟した都市としての資源循環のあり方というものに取り組んでいただきたいと思います。

  • 参加者 

 今の話に続きますが、練馬区の光が丘は特に高層棟が非常にたくさんあるということで、ここをモデルとして何とか、公共施設、それから市民発電所でできた電力を集中させて、いざというときにも、一基でも高層棟のエレベーターを動かして、高層に住まわれる方を、具合の悪い方をおろしてさし上げるという仕組みをつくることが、安心して住むためにはとても必要ではないかと思っております。それを光が丘で成功させることができましたら、区内に広げていければいいんではないかなと思います。今後ぜひそれを考えていただきたい。具体的にはどれぐらいのタイムスケジュールでそういうことを実現されていこうとしているのかもお聞きできたらと思っております。

  • 技監 

 これから議論しますので、ぜひ、今日いただいたようなご議論を私どもにください。それが採用されるかどうかは、まだこれからでございます。よろしくお願いします。 
 エネルギーというのは、今までは自治体の中で議論されることが少なかったと思っています。ただ、3.11以降、私たちもエネルギーというものを意識しながら生活しなければいけないのかということが、非常に大事だというふうに思っています。特に練馬区は、エネルギーを使っている方のほとんどが個人住宅、要は住宅なのですね。その辺を意識しながら、何が練馬区の施策としてできるのかということを、エネルギービジョンの中では考えていかなければいけないのではないかと思っています。 高層住宅のエレベーターというのも検討項目の一つとして、考えていきたいと思います。
 
 

  • 参加者 

 子どもが学齢期に課題解決に向けて取り組んでいくためには、乳幼児期からそういった視点が重要かと思っております。計画のほうで家庭での子育てを応援などの施策が練られていますが、親も課題解決に向けて育てていくことが重要かと思うので、こういった「すくすくアドバイザー」に心理専門員ですとか、そういった専門職の配置をお考えになっているかということ。 
 学童クラブのほうなのですが、今、非常に養育困難な家庭などを支えてくださっていると思うのですが、有資格者による運営というふうに盛り込まれておりますが、そこを実際のところ、どうお考えになっているかということをお聞きしたいと思います。

  • 教育長 

 すくすくアドバイザーは、子育てについての相談を何でも受けるということにしています。ですから、専門的な職員を配置するというのも一つの案なのですけれども、自分の専門以外のことがわからないというのも困るわけでありまして、いろんなことを広くわかっている人間を充てたいと思っています。まずやってみて、ご期待に沿えるような形に順次していきたいと思っております。 
 学童クラブは、一つの大きな部屋に子どもたちがいっぱいいて、保育されています。その中に養育困難な子どもたちがいた場合の対応が物理的に可能かどうか、非常に難しいことがあります。したがって現在、一定の数の障害のある子どもさんも受けていますけれども、必ずしも希望どおり受け入れられているわけではありません。今後、障害のある子どもたちを、どれだけ取り込んでいくかということについては、大きな課題だというふうに認識しておりまして、今後、十分検討して、専門家をつけるのか、看護師をつけるのか、人的な配置も含めた検討を進めていきたいと思っております。
 
 

  • 参加者 

 北町と田柄は、公共交通機関の非常に不便なところで、ここ光が丘に出ますにも自転車で出なければ出られない。結構、高齢化も進んできていまして、年寄りの方はなおさら不便なのですね。みどりバス、それから西武バス等が出ていますけれども、時間帯によって、全く、もう1時間に1便とか、これで非常に困っています。ぜひ、身近に空白地域があるということを頭に入れて、それの充実も絶対に忘れないでやっていただければと思っております。

  • 技監 

 みどりバスでは二つのメルクマールを持っているんですね。一つは、サービス水準を上げていこうということで、30分に一本ぐらいのバスにしたいという思いがあるんです。ところが、そのためにはお金がかかるわけです。やっぱり区が委託している事業ですから、ほかは会社でやっているわけですから、半分以上出すようなものはおかしいのではないか、この二つの目標点があるんですね。 
 そういう意味で、北町ルートというのは非常にいいほうなのです、お客さんが乗ってくれているほうなのですが、車両の置き場がなかったり、増便についても苦労していて、なかなか実現できていないという状況がございます。一方で、営業バスというのがありますので、そういったことも含めて、バスの再配置とか、視野に入れながら引き続き検討してまいりたいと思います。
 
 

区長挨拶

 本日は長時間にわたって熱心にご議論いただきまして、ありがとうございました。
今日は極めて具体的で個別的な問題をご質問いただいて、それに対して大変実務的に、専ら答えさせていただきましたけれども、ビジョンを作るに当たって、どういう課題を取り上げるか、また、それをどうやっていくか。それは当然ながら、幹部と一緒に、私の責任でやっているわけであります。 
 例えばエネルギー社会、エネルギー問題について、私はほかの区でこれまでやってきたような、例えば看板さえ変えれば、どの区でも通用するような一般的なものをつくる気はありません。自立分散型エネルギーと言っているのは、まさにそういう意味であります。大電力会社による一方的な電力供給だけがエネルギーではないのであって、東京という地域、大都市だからできる自立分散型エネルギーというのはたくさんあるわけであります。それを使ってやっていきたい。例えばでありますけれども。 
 そういったことも含めて、これから具体的に検討して、そして必ず皆様とご相談しながら一緒に頑張っていきたい。そう思っております。 
 私は光が丘がふるさとでありますので、どういう話が出るのかなと思っていたんですが、非常に建設的で具体的な話をいただきました。ありがとうございました。どうか今後ともお力添えのほど、よろしくお願い申し上げます。
 本日はどうもありがとうございました。 
 
 
 
 

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電話:03-5984-4501(直通)  ファクス:03-3993-4106
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