株式等の譲渡益や配当に対する税金
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ページ番号:754-211-520
更新日:2024年2月1日
申告が不要な上場株式等の配当所得等・譲渡所得
証券会社や配当支払者などが所得税・住民税を源泉徴収・特別徴収する場合は、個人からの申告は原則不要です。
配当所得等
上場株式(発行株式総数の3%以上保有の大口保有上場株式を除く)、公募証券投資信託等の配当所得、特定公社債等の利子等に係る利子所得からは、都民税配当割が特別徴収されます。
株式等譲渡所得
証券会社などに開く特定口座(源泉徴収有)内の上場株式等の譲渡所得や特定公社債等の譲渡所得からは、都民税株式等譲渡所得割が特別徴収されます。
都民税(特別徴収) | 5.0% |
---|---|
所得税(源泉徴収) | 15.315% |
特別徴収された「都民税株式譲渡所得割」「都民税配当割」は証券会社等が都民税として都へ納税、そのうちの約3/5相当額が交付金として都から区へ交付されます。
株式等譲渡所得割 配当割 |
都民税 → |
東京都 | 交付金 (都民税約 3/5 相当額) → |
練馬区 |
---|
配当所得等・株式等譲渡所得を申告すると・・・
特別徴収が行われ申告が不要な上場株式等の配当所得等について、各種所得控除の適用を受ける、配当控除の適用を受けるために総合課税を選択して申告を行う、あるいは、口座間での損益通算や繰越控除を適用するために申告分離課税を選択して申告することもできます。
また、特別徴収が行われ申告が不要な上場株式等の譲渡所得について、各種所得控除などの適用を受けたり、損益通算や繰越控除を適用するために申告分離課税を選択して申告をすることもできます。
所得の種類 | 配当所得等 | 株式等譲渡所得 | |
---|---|---|---|
申告方法 | 総合課税 | 申告分離課税 | 申告分離課税 |
税率 | 特別区民税:6% 都民税:4% 所得税:累進税率 |
特別区民税:3% 都民税:2% 所得税:15.315% |
特別区民税:3% 都民税:2% 所得税:15.315% |
株式等譲渡所得割額控除 | - | - | とれる |
配当割額控除 | とれる | とれる | - |
配当控除 | とれる(注釈1) | とれない | - |
上場株式等の譲渡損失との損益通算 | できない | できる(注釈2) | - |
(注釈1)外国株等は、配当控除の対象になりません。
(注釈2)上場株式等の譲渡損失との損益通算後、なお損失額がある場合は、翌年以後3年間繰越が可能です。
保険料等への影響について
申告分離課税および総合課税での申告をすると、課税の対象となる合計所得金額や総所得金額等に算入されます。その結果、扶養控除や配偶者控除の対象から外れ、扶養者やご自身の住民税額が上がることがあります。
また、国民健康保険料・介護保険料・後期高齢者医療保険料が上がったり、高齢者の医療機関窓口での自己負担割合が引き上げになることがあります。
上場株式等の配当所得等および譲渡所得等の課税方式の統一について(令和6年度住民税から)
申告が不要な上場株式等の配当所得等・株式譲渡所得(特定配当等・特定株式等譲渡所得)については、これまで所得税と住民税で異なる課税方式を選択することができましたが、税制改正により、 令和6年度(令和5年分)から所得税と課税方式を一致させることとなりました。
このため、令和6年度(令和5年分)以降は、上記の所得について所得税で申告不要とした場合は、住民税でも申告不要となります。一方で、所得税で申告した場合は、住民税においても申告したこととなり、合計所得金額へ算入されます。
申告が必要な株式等の配当所得等・譲渡所得
以下の株式等の配当所得等・譲渡所得があった場合は、申告が必要です。
(注釈)所得税の確定申告を行う場合は、特別区民税・都民税(住民税)の申告は不要です。
(注釈)当該所得が20万円以下で、所得税の確定申告が不要な場合でも、特別区民税・都民税(住民税)の申告は必要です。
配当所得等
以下の配当所得等があった場合は、総合課税により申告し特別区民税・都民税を納める必要があります。
・ 一般株式等
・ 大口保有上場株式等(発行株式総数の 3%以上保有)
・ 私募証券投資信託等
特別区民税 | 6.0% |
---|---|
都民税 | 4.0% |
所得税 | 累進税率 |
株式等譲渡所得
以下の譲渡所得があった場合は、申告分離課税により申告し、特別区民税・都民税を納める必要があります。
・ 源泉徴収を選択しない特定口座内の上場株式等
・ 一般口座内株式等
・ 証券会社を通さず個人などで売却した株式等
・ 一般株式等
・ 一般公社債等
特別区民税 | 3.0% |
---|---|
都民税 | 2.0% |
所得税 | 15.315% |
課税譲渡所得 | = | 譲渡収入金額 | - | 取得費 | - | 譲渡費用 |
---|---|---|---|---|---|---|
譲渡した株式等を取得するために要した費用 | 株式等を譲渡するための要した費用 |
参考
- 総合課税とは
各種所得を合算して個人住民税の税率(区民税6%、都民税4%)によって税額を計算します。
【対象となる所得】
・給与所得
・事業所得
・不動産所得
・雑所得
・一時所得
・利子所得(源泉分離課税とされるもの、平成28年1月1日以降に支払を受けるべき特定公社債等の利子等を除く。)
・配当所得(源泉分離課税とされるもの、上場株式等の配当で申告分離課税を選択したものを除く。)
・譲渡所得(土地建物等、株式等の譲渡所得を除く。)
- 申告分離課税とは
他の所得と分離して、それぞれ特別な税率で税額を計算をします。
【対象となる所得】
・土地・建物等の譲渡所得
・株式等の譲渡所得
・上場株式等の配当所得で申告分離課税を選択したもの
・平成28年1月1日以降に支払を受けるべき特定公社債等の利子等
・山林所得、退職所得
・先物取引に係る雑所得等
(注釈)先物取引の差益等決済にかかる損失の繰越控除が含まれる確定申告をされる場合は、
年度初めての納税通知書が届く日までに申告をしていただく必要があります。
- 合計所得金額とは
収入から必要経費を差し引いて算出した各種所得の合計額です。
総合課税と分離課税の各種所得を合算します。
(申告不要制度により申告しなかった配当所得等・譲渡所得は合算されません。)
(注釈)申告不要を選択できる上場株式等の配当所得等・譲渡所得については、所得税15.315%(復興特別所得税分含む)と住民税5%の合計20.315%の税率であらかじめ源泉徴収(特別徴収)されているものに限ります。(所得税20.42%を源泉徴収されているものは対象ではありません。)
- 総所得金額等とは
合計所得金額から、繰り越すことが認められている損失額を差し引いた金額です。
よくある質問と回答
No | 質問 | 回答 |
---|---|---|
1 | 特定配当等・特定株式等譲渡所得について、申告不要とする場合の住民税におけるメリットとデメリットはどのようなものが考えられますか。 | 当該所得について申告不要とした場合、住民税額の計算において、所得に算入しないこととなります。これによるメリットとデメリットは以下ようなものが考えられます。 なお、令和6年度(令和5年分)から、所得税と住民税の課税方式を一致させることとなったため、別々の課税方式を選択することはできません。 【メリット】 ・住民税の情報(所得等)によって算定される国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、介護保険料、医療費の自己負担割合等が、申告をした場合と比べて下がる場合がある。 ・当該所得を含まないで、非課税判定や配偶者控除・扶養控除判定、東京都シルバーパス等の判定がされる。 【デメリット】 ・配当割額控除や株式等譲渡所得割額控除(特定口座内で特別徴収されている住民税分の税額控除)が適用されないため、還付が受けられる方が還付を受けられなくなる。 ・前年以前の上場株式等の損失について、繰越控除の適用を受けることができない。 上記のメリット・デメリットはその方の状況によって変わりますので、だれにでも当てはまるものではありません。課税方式の選択については、ご自身で、総合的にご判断ください。 |
2 | 住民税が特別徴収されている上場株式等の配当・譲渡所得等があります。所得税は申告し、住民税は申告不要(所得不算入)にしたいです。手続き方法と時期を教えてください。 | 令和5年度(令和4年分)までは、所得税と住民税で異なる課税方式を選択できましたが、令和6年度(令和5年分)から、所得税と住民税の課税方式を一致させることとなったため、別々の課税方式を選択することはできません。 |
お問い合わせ
区民部 税務課 区税第一~第四係
電話:03-5984-4537(直通)
(注釈)令和3年度の組織改正により、「区税個人係」から「区税第一係、区税第二係、区税第三係、区税第四係」へ係名称が変更となりました。
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