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練馬区の福祉施策を考えるパート2

―福祉施策の見直しと新たな展開について区の考えをお示しします―

はじめに

 平成12年度(2000年度)の介護保険制度、今年4月の障害者サービスへの支援費制度の導入など、福祉施策はまさに大きな転換の時期を迎えているといえます。
 平成13年度(2001年度)に作成した「練馬区の福祉施策を考える」には、区民の皆さまから貴重なご意見をいただきました。「福祉サービスに要する費用がどの位かかっているのか分かる興味深いデータである。」というご意見をいただく一方、「福祉施策の新たな展開のイメージがわかない。」「具体策が分からない。」といったご指摘もありました。
 これらのご意見を踏まえ、今回、これからの福祉の基本的方向や施策の展開について、区の考え方をお示しいたします。
平成15年(2003年)3月
練馬区

練馬区への質問 「何で福祉施策の見直しなのですか?」

Q1 「何で今、福祉施策を見直さなければならないのですか?」

A 右肩上がりの経済成長が望めない状況の中、高齢化などに伴い福祉サービスの増加が見込まれます。必要な福祉サービスを提供していくためには、限られた財源を効率的に配分し、受益と負担のバランスや世代間の公平性を確保しながら、これまでの制度を根本から見直して、新たな福祉施策を進めていく必要があります。

Q2 「それは練馬区の財政事情が厳しいからですか?」

A 確かに、区の財政は厳しい状況にあります。しかし、当面の財源が足りないからという理由だけではありません。これから迎える本格的な少子高齢社会に向け、必要な施策は数多くあります。税収の大幅な増が望めない中、お預かりした税金を有効に使うにはどのようにすればよいか、区として考えたことを今回お示ししました。

Q3 「福祉ではなく、他のところで見直すところがあるのではないですか?」

A 区では、行政改革を推進し、徹底して事務事業の見直しを行っています。福祉に限らず、行政分野のすべての仕事について点検をしながら、効率的で無駄がなく質の高い行政を進めています。

Q4 「福祉施策の見直しとありますが、高齢者が増えることが見込まれ、また子育ても大変な状況にあるのですから、今まで以上にもっと手厚くするべきではありませんか?」

A サービスをどう手厚くするのかが問題と考えます。金銭給付的なサービスは、景気の低迷などによる財源不足や、高齢化などによる対象者の増加により、現在の水準を維持することが困難となる可能性が多分にあります。今後は、高齢者施策であれば、これまでのように介護が必要となった場合のみに注目するのではなく、どうすれば健康のままでいられるか、介護が必要になったときも、どうすればその方の希望に合ったサービスが提供できるかを、考えていく必要があります。

目次

  • 1 少子高齢化の進行
  • 2 家族の機能などの変化
  • 3 練馬区の福祉予算の状況
  • 1 金銭給付的サービスの見直しが必要です
  • 2 受益と負担のあり方などの検討が必要です
  • 3 民間やNPOなどとの役割分担を進めていく必要があります
  • 4 これまでも福祉サービスの効果を検証し、見直してきました
  • 1 地域での支え合いに重点を置いた福祉へ
  • 2 自分らしい生活が選択できる福祉へ
  • 3 在宅支援サービスに重点を置いた福祉へ
  • 4 財源の適正配分、受益と負担のバランスがとれた福祉へ
  • 5 利用者の権利が守られる福祉へ
  • 1 高齢者ともに支え合い生き生きと暮らせる練馬をめざします
  • 2 障害者障害のある方一人ひとりの人格や生き方を尊重し、地域とのつながりの中で自分らしい生活を選択できる練馬をめざします
  • 3 子ども家庭「育てる力」を育み、「育つ力」を伸ばし、子どもの健やかな成長を「支える力」をもった練馬をめざします
  • 4 地域福祉の推進地域に根ざした活動が広がり、利用者が安心してサービスを選択し利用できる仕組みを築きます
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