令和5年度当初予算案 編成にあたっての考え方
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更新日:2023年2月11日
「これまでの政策展開の成果を踏まえ、練馬区の更なる発展に向けた取組を強化する予算」
編成のポイント
(1)「第2次みどりの風吹くまちビジョン 改定アクションプラン」に位置づけた施策の推進や、「(仮称)取組強化プラン」に掲げた仕組みづくり、態勢の強化などに必要な経費は、着実に予算計上する。
(2)新型コロナと共存する社会を実現するための対策や、物価上昇への対応に必要な経費を、引き続き予算計上する。
(3)令和5年は、全国から注目が集まる大きな事業・イベントが控える年であることを踏まえ、キャッチコピー「ねりま推し」を活用し、区民とともに区の魅力発信に取り組む事業などを、集中的に予算化する。
(4)持続可能な財政運営を堅持するため、既存の施策事業の見直しを徹底し、歳出削減に取り組むとともに、基金や起債を積極的に活用し、財源確保に努める。
区財政を取り巻く状況
我が国の経済は、コロナ禍により大きな打撃を受け、令和2年度の実質GDP成長率は、リーマンショックを超えるマイナス4.1%に落ち込んだ。3年度に入り持ち直しの動きが続き2.5%のプラス成長に転じ、4年度も今のところ景気は緩やかに持ち直している。一方、ロシアによるウクライナ侵略などの不安定な情勢を背景に世界的な金融引締めが進む中で、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっている。また、エネルギーや食料品を中心とする物価上昇が続いており、経済の先行きは不透明感が増している。
国の財政は、少子高齢化・人口減少により経済活力が弱まり、国際競争力が低下するなかで、赤字国債の発行を重ねた結果、国と地方を合わせた債務残高はGDPの2倍を超える世界に類を見ない状況となっている。長期金利や物価の上昇が国民生活や国家財政に及ぼす影響が危惧されている。
練馬区の財政も、依然として予断を許さない状況が続いている。令和5年度当初予算編成においては、歳入は経済の回復傾向が持続してもなお、歳入一般財源の不足が見込まれることから、基金・起債合わせて約120億円を活用する。今後も同様のペースで取崩しを続ければ、基金は数年で底をつき、起債残高が大幅に増加する可能性がある。歳出は保育関係経費を中心に主な社会保障経費がこの10年で倍増し、区の判断で抑制・削減が困難な義務的経費が予算の5割以上を占めている。また、老朽化した区立施設が一斉に更新時期を迎えており、改修・改築には多額の経費を要する。遅れている都市インフラの整備等、区特有の課題にも取り組まなければならない。物価上昇による区民生活や事業活動への影響も続いている。
練馬区の更なる発展に向けた予算編成
令和5年、練馬区は更に発展する好機を迎える。4月には名誉区民である牧野富太郎博士をモデルとしたNHK連続テレビ小説「らんまん」の放映がスタートする。5月には都立練馬城址公園が一部開園し、夏には世界的な人気作品の世界が体験できる「ハリー・ポッター スタジオツアー東京」が練馬区に開業される。11月には世界都市農業サミットで培った知見やネットワークを活かし、都市農業の意義と可能性を発信する「全国都市農業フェスティバル」を開催する。
全国から注目が集まる大きな事業・イベントが控える状況を、区の魅力を広く発信する絶好の機会と捉え、キャッチコピー「ねりま推し」を活用するなど、効果的かつ戦略的に広報を展開し、多くの区民と協働して練馬区を盛り上げる。
政策面においても、順天堂練馬病院の三次救急医療機関への指定が令和4年度末までに実現する。また、東京都練馬児童相談所(仮称)の整備、都営大江戸線の延伸に向けた調査検討、西武新宿線の連続立体交差事業の推進、区立美術館の再整備等、大きなプロジェクトが次々と進行している。
これらを含め、「第2次みどりの風吹くまちビジョン 改定アクションプラン」に位置づけた施策は着実に推進する。令和5年度には、「(仮称)第3次みどりの風吹くまちビジョン」を策定し、目指す将来像の実現に向けた、次の政策展開を明らかにする。これに先立ち4年度中に、「区民協働」、「DX」、「人事・人材育成」の3つの柱による「(仮称)取組強化プラン」を成案化し、政策を実現する具体的な仕組みや態勢の強化にも取り組む。
3年に及ぶコロナ禍において、区は、区民の命と健康を守り、区民生活を支えるために必要な対策を、時機を逸することなく実施してきた。令和5年度も引き続き、新型コロナと共存する社会の実現に向けた対策や、物価上昇の影響を受けた区民・事業者への支援に取り組む。
予算編成にあたっては、既存の施策事業の見直しを徹底し、歳出削減に取り組んだ。歳入面では、国・都支出金などの特定財源の確保に努めるとともに、寄付制度を活用した自主財源の確保などに努めている。学校改築、病院、道路、公園の整備など社会資本形成に資する事業には、基金の活用とともに、世代間負担の公平を図るため、後年度負担に配慮しつつ起債を積極的に活用する。
こうした取組により、厳しい財政状況のなかにあっても、グランドデザイン構想で示した、練馬区の目指す将来像の実現に向けた施策を着実に推進しつつ、持続可能な財政運営を堅持していく。
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