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令和8年 第二回定例会 区長所信表明

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ページ番号:512-545-251

更新日:2026年6月8日

はじめに

 令和8年第二回練馬区議会定例会の開会にあたり、練馬区議会議員の皆様を前に、所信表明に臨めることを誠に光栄に存じます。
 私は、去る4月12日に執行されました練馬区長選挙において、区民の皆様からのご信任をいただき、区長に就任いたしました。75万人が暮らす練馬区政の舵取り役として、改めてその重責に身が引き締まる思いです。
 私は、練馬で生まれ育ちました。子どもの頃から「先祖を大切にしなさい」と教えられてきましたが、若い頃はその意味を十分に理解できず、自分一人で何とかなると思いながら歩んできた時期もありました。
 しかし、歳を重ねるなかで、多くの方々に支えられて生きているのだということを、深く実感するようになりました。とりわけ、15年前に妻を亡くした際には、地域の皆様に温かく支えていただきました。家事もままならない中でいただいたご厚意は、今でも忘れることができません。
 こうした経験を通じて、今度は自分が誰かの力になりたい、地域の皆様に少しでも恩返しをしたいと強く思うようになりました。お世話になった方々はもちろん、今お困りの多くの皆様のお役に立てるよう、力を尽くしたい。そう思って選挙に挑みました。
 区民の皆様からいただいた期待に応えるため、これからの区政運営に全力を尽くす決意でございます。区議会の皆様、区民の皆様のご理解とご協力を、心からお願いいたします。

区政運営の基本的な考え方

 まず、区政運営について、私の基本的な考え方を3点申し上げます。
 第一に、「区民・区議会・職員の声を聴き、政策に反映すること」です。
 私は、今回の選挙を通じて、本当に多くの区民の皆様から、区民の声をもっと聴いてほしい、区民の意見をもっと区政に反映してほしいというお声をいただきました。私自身も、そうした声を形にするのが区長の仕事だと申し上げてきました。
 この原点を忘れることなく、常に区民生活に寄り添いながら、私自身が先頭に立って、様々なご意見に幅広く耳を傾けてまいります。
 しかしながら、これは私一人ではできません。一番地域に密着されている区議会議員の皆様、区政の現場で働いている職員の皆さんと意見を交わしながら、区政を前に進めていきたい。区議会の皆様、職員の皆さんと一体となって、区民の声を区政に反映する、そういう区役所を創りたいと思っています。
 第二に、「区政の継承と新たな挑戦」です。
 私は、区政は継続性が極めて重要だと考えています。前川前区長をはじめ、歴代の区長や区議会の皆様、職員の皆さんが積み重ねてこられたご努力があってこそ、豊かなみどりに囲まれた静かな環境のなかで、便利に暮らせる今の練馬区があります。私は、継承すべきところは継承したうえで、見直すべきところはしっかりと見直しを行い、新たな取組に挑戦してまいります。
 第三に、「民間の視点を活かした財政運営」です。
 私は、議員の経験も、行政の経験もありませんが、長い間、民間企業の経営に携わってきました。その経験をもとに、民間ならではの視点も入れながら、本当に必要なものは何か。今困っている区民に必要なもの、将来に向けて必要なものを常に考えながら財政運営に取り組みます。

重点政策

 この1か月半、連日、職員から区政の現状や課題について、説明や相談を受けています。皆さんと議論をしたうえで、一定の考えをまとめた主なものについて申し上げます。

大江戸線延伸の推進

 大江戸線の延伸については、これまで、私も一区民として実現を心待ちにする一人でした。今区長になって、区民の皆様の期待を背負いながら、先頭に立って事業を進める立場となりました。重責に身が引き締まる思いですが、期待に添えるよう力を尽くしていきます。
 昨年都は、大江戸線の延伸について、事業化に向けた検討結果を公表しました。今後、事業計画案の作成や国との協議を行うなど、実現に向けて更に重要な段階に入っていきます。こうした都の取組に全面的に協力するとともに、延伸地域のまちづくりの推進、大江戸線延伸推進基金の計画的な積み増しなど、地元自治体としての責任を果たします。これまで以上に、より積極的に進めていく決意です。

美術館・貫井図書館の再整備

 私は、文化芸術は区民が生活していくうえで、とても大切なものだと考えています。しかし、様々な行政ニーズがあるなかで、美術館・貫井図書館の改築に見込まれる経費はあまりにも高額過ぎるため、白紙に戻します。現在の建物を有効に活用することを基本とします。一方で、設備の老朽化が進むなど、多くの課題があります。バリアフリー対応も不十分です。そのため、改めて区民の皆様の声を伺いながら、課題への対応を検討するとともに、中村橋駅周辺のまちづくりを進めてまいります。

稲荷山公園の整備

 練馬区の魅力は、公園や農地など豊かなみどりに恵まれている環境です。
 稲荷山公園では、自生するカタクリなど、貴重な自然を残し、豊かにしていく取組が必要です。しかし、整備計画に対する地域の理解は未だ十分に得られていないと感じています。そこで計画については一旦立ち止まり、再検討するよう指示しました。区域内には、土砂災害が発生する恐れがある地域も存在しています。みどりの保全と課題の解決に向けて、地域の皆様のご意見を伺いながら、公園整備のあり方や今後の進め方を検討してまいります。

都市農業の振興と都市農地の保全

 区民生活に豊かさをもたらす練馬の農は、私たちのまちのかけがえのない財産であり、何としても守っていかなければなりません。農業者への支援に取り組むとともに、区民が農にふれあう機会を増やします。現在、JA東京あおばの職員の方々と区の職員が農業者の全戸訪問を実施し、ご意見を伺っているところです。JA東京あおばや農業者と力を合わせて、都市農業の振興と都市農地の保全に全力で取り組んでまいります。

保育所・学童クラブの待機児童対策

 子どもたちが伸び伸びと健やかに成長していく、保護者が安心して子育てができる、そういう社会にしていきたいと考えています。
 この4月、6年ぶりに保育所の待機児童が21人生じました。昨年9月からの第一子保育料の無償化などが理由の一つです。この解消に向け、保育サービス拡充の検討を早急に進めます。
 4月に区立小学校2校で「ねりっこクラブ」を開設し、実施校は64校となりました。あわせて、区独自の待機児童対策「ねりっこプラス」を41校で実施しました。待機児童は52人生じてしまいましたが、小学1年生の待機児童はゼロになりました。
 学童クラブは、児童の成長とともに利用ニーズが変化します。そこで今年度、実態調査を行い、ニーズに応じた放課後の居場所づくりを進めます。

区立小中学校給食単価の増額・修学旅行費の無償化

 学校給食は、子どもたちの健やかな成長を支え、食への理解を深める「生きた教材」です。私自身、給食について誤解していた部分がありました。区はこれまで、食材価格の上昇に対しても機動的に対応し、質の高い給食を着実に提供してきたことを知りました。この取組を充実し、23区トップの学校給食を目指します。都市農地に恵まれた特性を生かし、新鮮な区内産農産物を一層活用してまいります。
 子育てに関する保護者の経済的負担を軽減するため、ご家庭にとって負担感の大きい修学旅行費の無償化に向けた検討を進めてまいります。

福祉人材の確保・事業所支援

 働き手の確保はどの業界でも大変です。高齢化が進むなか、介護や福祉の分野における人材確保はますます重要となっていきます。
 介護事業所や障害福祉サービス事業所の方々から、「職員の確保が難しい」「書類が多く、事務作業の負担が重い」といった声を数多く伺っています。
 介護や福祉の現場においては、そこで働く人こそがサービスの中核です。介護・福祉人材の確保や事務作業の負担軽減などに向けて何ができるか、事業者の皆様と意見を交わしながら、支援策を検討してまいります。

区民の声が原動力

 区民の声は、私の原動力です。
 第一歩として、新たに、みどりの区民活動会議を立ち上げます。未来に向けて、練馬区の貴重な財産である豊かなみどりをどのように守り育んでいくのか。幅広い区民の声をしっかりと聴いていきたいと考えています。憩いの森等の自主管理団体やみどりを大切に思う区民にご参加いただく予定です。そのご意見を活かして、練馬のみどりへの共感と愛着を深めていただけるよう、取り組んでまいります。
 日頃から区民に接している職員や委託事業者など現場の声も聴きたいと思っています。
 就任直後に、北庁舎を含む練馬庁舎の執務フロアをすべて回りました。職員の説明を聞きながら歩いて回り、改めて、区の仕事は本当に多岐にわたっているということを知ることができました。また、丁寧に業務にあたられている警備や清掃の方々、次々と寄せられる区民からの問合せにテキパキと対応する代表電話コールセンターの皆さんの姿を拝見し、こうした方々に区役所が支えられていることを実感いたしました。
 区民事務所、福祉事務所、児童館、図書館にも伺いました。先日は、清掃車に乗って職員の指導を受けながら、ごみの収集・運搬、清掃工場への搬入業務を手伝わせていただきました。この間、目にしてきたのは、それぞれの持ち場で区民のために懸命に働く職員の姿です。
 区民サービスに携わる方、一人一人が前向きに仕事に取り組める環境をつくることが区政全体の力を高めると、強く感じました。今後も、区役所に閉じこもることなく、出先施設などに足を運び、自らの目で区政の現場の空気を感じ取りたいと考えています。
 これからも区民の声にしっかりと耳を傾け、職員の皆さんと意見を交わしながら、政策をバージョンアップさせていきたい。そう思っております。

新しい区政の方針づくり

 「新しい区政」を進めるにあたり、練馬区の望ましい未来の姿を、区民の皆様とともに創っていきたいと考えています。今年度から検討を始め、独立80周年にあたる来年度、新しい時代の練馬の姿を描きたいと思っています。そのうえで新たな総合計画を策定します。総合計画ができ上がるまでの取組については、当面の事業計画を取りまとめていきます。

おわりに

 AIをはじめとした技術の進化、いつ起こるかわからない自然災害で、先の読めない時代。そして多様性の時代において、教育も、職業や働き方も、家庭環境や人間関係も、そして人々の価値観も急速に、大きく変化しています。
 こうした難しい時代にあって、区長として皆様の期待に応えるには、区民の皆様から寄せられる様々なご意見や課題に幅広く耳を傾け、安全・安心の確保、緊急性・重要度の高い案件を最優先に取り組まなければなりません。私は、歴代の区長や区議会の皆様、職員の皆さんが築きあげてこられた基盤の上に、すべての区民が安心して穏やかに暮らせるまち練馬を創っていきたい。豊かなみどりに囲まれた静かな環境と、地域の賑わいを共存させていきたい。その実現に向け、全力を尽くしてまいります。
 「区民とともに創り上げる新しい区政新時代練馬」のスタートです。区議会の皆様、区民の皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。
 
 なお、本定例会には、「練馬区特別区税条例の一部を改正する条例」など、35件の議案を提出しています。ご審議のほど、よろしくお願いいたします。以上をもちまして、所信表明を終わります。

お問い合わせ

区長室 秘書課 秘書担当係  組織詳細へ
電話:03-3993-1111(代表)
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