周産期医療体制を速やかに充実・強化することを求める意見書
ページ番号:844-282-162
更新日:2010年2月1日
本年9月および10月に、東京都内において、脳出血により救急搬送中の妊婦が、複数の病院に受け入れを拒否され、最後に搬送された病院で子どもは無事生まれたものの、母親一人は死亡、もう一人は依然意識不明という悲惨な事態が相次いで発生した。
これらの事態は、周産期医療に関する医療体制が不十分であったことに起因するものであり、しかも、多くの医療機関が集中している東京都内で起きたことは、妊産婦のみならず、都民全体に大きな不安を与えたところである。
この不安を早急に払拭しなければならないが、とりわけリスクの高い妊娠・出産に24時間態勢で対応すべき総合周産期母子医療センターが、その役割を果たせなかった責任は重大であり、救急救命医療との連携を含めて一刻も早くその体制を充実・強化することが不可欠である。
あわせて、国および都の責任において、都内の総合周産期母子医療センターのネットワークの整備と地域の医療機関との連携強化を速やかに進めるべきである。
さらに、医師をはじめとした医療関係者の勤務環境の整備と総合周産期に係わる医師不足を解消する施策を、一層充実していく必要がある。
医療体制が整っていないがゆえに、出産時に死亡するなどという痛ましい事態が、再び繰り返されてはならない。
よって、本区議会は、貴職に対し、周産期医療体制を充実・強化する対策を速やかに講じるよう、次の事項を強く要望する。
1 総合周産期母子医療センターが、リスクの高い妊産婦にも対応できるよう、周産期医療のネットワークの整備を含め、診療体制の強化を図ること。また、周産期医療と救急医療が連携した医療体制を早急に充実すること。
2 産科・救急科等の医師不足を解消するための施策を早急に実施すること。
3 看護師・助産師等の医療従事者の地位の向上と勤務環境の改善を図る施策を充実すること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成20年12月12日
練馬区議会議長 しばざき 幹男
厚生労働大臣
東京都知事 あて
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