観光振興の基本的方向

　練馬型「まち歩き観光」を振興するためには、事業者の活発な経済活動と、「まち歩き観光」を楽しむ区民の存在が欠かせません。また、生活環境や地域文化の向上にむけた区民の自発的な行動が期待されます。区民、事業者の発意と活動が何より大切です。
　区は、区民、事業者の発意と活動を引き出すとともに最大限に活かし、区民、事業者と協働して観光振興に取り組みます。そのため、区民、事業者、産業団体、区などを構成員とする観光振興推進組織の設立をはかり、協働のための体制づくりを進めます。

　練馬区の魅力的な観光資源である、みどりや農、歴史や芸術文化、地域の祭りや景観などの観光情報を収集し、練馬が「まち歩き観光」を楽しむことができるまちであることを、区民、事業者、区は協働して効果的にPRします。そのため、新鮮な区内観光情報を発信できるように、区民、事業者、区、練馬区を訪れる人のあいだの情報の交流を活発化させます。
　区は、ホームページや「ねりま区報」での観光情報の提供や観光ガイドブックの発行などを進めていきます。さらに、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、映画などあらゆる媒体を活用して情報発信に取り組みます。区民や交通関係をはじめとする事業者には、自ら、ホームページ、ミニコミ誌、広報紙などによる情報発信を期待します。

　練馬区を訪れた人が豊かな時を過ごしてもらうために、区民、事業者、区が協働して、バラエティに富んだ観光資源を組み合わせ、練馬型「まち歩き観光」の魅力を向上させていきます。
　区は区民、事業者とともに、魅力と魅力を結ぶモデルルートの設定に取り組みます。モデルルートの設定にあたっては、季節ごとの特色や、みどりや農、歴史や芸術文化などのテーマに応じた楽しみ方を提案していきます。
　また、区民、事業者には、それぞれの地域において自らみやげ物や食事を含めた特色のあるルートを発案し、「まち歩き観光」の楽しさをいっそう高める取り組みが期待されます。

　練馬区の「まち歩き観光」は、まちの中にある観光資源をのんびりと徒歩や自転車でめぐり、それぞれの魅力とふれあいながら、豊かな時を過ごす「ヒューマン・スケール」の観光です。
　「まち歩き観光」を安心、快適に楽しめるように、区は、歩道、緑道等の整備やタウンサイクルシステムの活用などをはかります。また、区民、事業者、区は、休憩施設等の確保やまちの美化につとめるとともに、駅、バス停、公共施設、商店街などにおける案内の表示や観光マップの配布など、観光情報の提供に取り組みます。

　区民、事業者、区は協働して、ふるさとのみどりを保護、育成し、地域の祭りや民俗芸能を継承、発展させるなど、楽しさや安らぎを感じさせる資源をみがき、「まち歩き観光」の魅力をより発展させていきます。
　また、観光情報の交流を活発化し、「まち歩き観光」の魅力となりうる資源の発見につとめるとともに、練馬らしさを感じさせる新たな資源を創り出して行きます。