平成30年度の病院等への病床配分に係る意見書
ページ番号:720-827-866
更新日:2018年12月14日
区の人口は73万2千人を超え、一部の県を上回る人口規模でありながら、200床を超える病院は3施設のみである。人口10万人当たりの一般・療養病床数は平成30年6月1日現在288床であり、23区平均である771床の約3分の1にとどまっている。医療機能の面でも、急性期から回復期、慢性期まで、すべての機能が不足しており、入院を必要とする区民の約7割は区外の病院に入院している。
今後、高齢化の進展に伴い、高齢者人口が増加し続け、30年後には20万人を超えることが見込まれており、入院や在宅医療等の医療需要が増大することは必至である。こうした中、区民が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的・継続的に提供される地域包括ケアシステムを確立することが急務となっている。
これまで入院医療は、基本的に二次保健医療圏において確保することとされてきたが、地域包括ケアシステムの確立には、住民の視点に立ち、身近な地域にバランスのとれた切れ目のない医療提供体制が整備される必要がある。
団塊の世代がすべて後期高齢者となる37年を目前に控えた今こそ、将来を見据えた医療政策の展開が求められている。
よって、本区議会は、平成30年度の一般病床および療養病床の配分にあたり、次の事項について強く要望する。
1 地域包括ケアシステムの確立に向けて、二次保健医療圏内の基礎的自治体ごとの医療機能の配置状況、人口規模や面積を総合的に勘案し、不足する病床機能の充実と病床偏在の是正に配慮されたい。
2 とりわけ、在宅療養を支える回復期・慢性期の病床は、基礎的自治体ごとに必要な数を整備できるよう配慮されたい。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成30年12月14日
練馬区議会議長 福 沢 剛
東京都知事 あて
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