食品におけるトランス脂肪酸の表示に関する意見書
ページ番号:671-884-235
更新日:2015年12月11日
トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどを使った菓子類や揚げ物に含まれており、過剰に摂取すると血液中のLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールが増加する一方で、善玉コレステロールが減少し、心筋梗塞や虚血性心疾患などの発症リスクが高まるとの研究結果が示されている。
トランス脂肪酸摂取量が総エネルギー摂取量の約2.2%と言われている米国では、米国食品医薬品局(FDA)が今年6月に、トランス脂肪酸が多く含まれる部分水素添加油脂を安全性が確認されている物質から除外し、2018年から原則使用を禁止することとした。
米国以外でもトランス脂肪酸に関する規制は実施されており、デンマークやスイスなどでは食品中の含有量を規制し、カナダや韓国、台湾などでは含有量などの表示義務がある。
一方、日本では、日本人のトランス脂肪酸摂取量は平均値で総エネルギー摂取量の約0.3%と推定されており、世界保健機関(WHO)が心血管系疾患のリスクを低減し、健康を増進するための目標として提示している1%を下回っているため、国はトランス脂肪酸に起因する健康への影響は小さいとしているものの、内閣府食品安全委員会がまとめた報告書では、脂質に偏った食事をしている人は留意する必要があるとしている。
食生活の欧米化が進む中、食品に含まれるトランス脂肪酸の有無および量を知ることは、消費者の知る権利であるとともに、健康を維持する観点からも重要である。
よって、本区議会は、国会および政府に対し、国民の心血管系疾患のリスクを低減し、健康を増進するとともに、食品におけるトランス脂肪酸の含有量を知る権利を満たすために、トランス脂肪酸の含有についての表示の義務化など、情報提供の充実を行うよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成27年12月11日
練馬区議会議長 かしわざき 強
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 あて
厚生労働大臣
農林水産大臣
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)
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