表紙
美術のまち構想
だれもがアートを感じられるまち中村橋へ



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はじめに

およそ40年前、中村橋の駅近くに練馬区立美術館と貫井図書館が建設され、中村橋のまちのシンボルの一つとなりました。
現在、練馬区立美術館・貫井図書館は、これまで以上に魅力的な施設を目指しリニューアルを進めています。
これを機に、だれもがアートを感じられるまちをコンセプトとした中村橋のまちづくりを始めます。



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構想における将来像についての説明ページです。

構想では、まちなみ整備、アートを通した地域の交流、まちなかでのアート活動について、三つの将来像を描いています。

将来像1
まちのあちこちにアートなスポットがあふれている

駅を降りると、周辺には様々なアートな演出が施されています。
また、美術館への動線やまちのあちこちには、アート作品が展示されています。
美術館へ向かう人や、美術館でアートを楽しんだ人、このまちで生活している人、活動をしている人はアートなまちにいることを実感しています。

将来像2
美術館・図書館を起点に新しい交流がうまれる

練馬区立美術館・貫井図書館は、再整備により機能が大きく向上しました。
また、建築的にも大変魅力的な施設となり、地域の新しいランドマークとして愛されています。
地域の方々は、自分たちの身近にあるこの施設に誇りと愛着を持っており、積極的に運営や活動に関わっています。

将来像3
アートを軸としたさまざまな活動がまちなかで行われている

中村橋では、地域の方々によりアートに関連した活動やイベントが多く行われています。
そこに集まる人々はアートを軸としてつながり、また新たな活動が生まれています。
さらに、地域の方々や商店街も日常的にアートを意識するようになり、まち全体がアートな雰囲気に包まれています。



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将来像実現のプロセスについての説明ページです。

三つの将来像を実現するためには、地域の皆さん、事業者などまちに関わる方々と行政が一体となって取り組む必要があります。
そこで、みなさんと将来像を共有し、掘る、植える、咲かせるのプロセスで実現を目指します。

プロセスの説明です。
1 掘る
まちづくりに必要なひと・もの・ことを探す、見つける

将来像の実現には、積極的にまちづくりに参加してくれる人やまちなかの整備やイベントなどに活用できる場所、アートとまちをつなぐテーマが必要です。
これらを見つけていくプロセスを、掘るとします。

2 植える
まちなかに仕掛けを施す

掘るのプロセスによって見つけたひと・もの・ことを活かして、まちにアートな演出を施したり、アートを感じる取り組みを実現します。

3 咲かせる
アートでまちの魅力を高める

掘る、植えるのプロセスを経て、アートの花を咲かせます。

次ページ以降に将来像の詳細と、取り組みを説明しています。
将来像と掘る、植える、咲かせるのプロセスの関係は次のとおりです。

1 掘る
取り組みの実現に向けた準備の内容を示します。
2 植える
取り組みの具体的な内容を示します。
3 咲かせる
植えるのプロセスで示した取り組みを実施した結果、将来像が実現した状態を表します。



8ページ、9ページ
将来像1についての説明ページです。
将来像1 まちのあちこちにアートなスポットがあふれている

取り組み
アート・コミュニケーション・コリドーを作ります。
美術館、中村橋駅、南口駅前広場、商店街をつなぐ回遊路を、アート・コミュニケーション・コリドーと称し整備をします。
まちなかにアートを点在させ、中村橋を訪れる人々とまちや美術館とのコミュニケーションを創出します。
美術館とアート・コミュニケーション・コリドーが相乗効果により、まちを魅力的にします。
アートを感じられる雰囲気がまちに定着していく中で、徐々に広い範囲に足を延ばす人が増え、アートコミュニケーションの輪が幾重にも広がっていくことを想定しています。

このページでは、アート・コミュニケーション・コリドーについて、図とイラストで示しています。

美術館エントランスへつながる道
美術館への期待感を抱きながら歩きたくなるアートな演出を施した道として整備します。

中杉通り
買い物客にも新しい中村橋を認識してもらえるよう、アートな仕掛けを施します。

駅北側側道

中村橋駅
まちの玄関口として、アートを感じられる雰囲気で来訪者を迎え入れます。

中村橋駅南口駅前広場
アート・コミュニケーション・コリドー内で貴重な広い空間を生かして、人とアートが交わる場所とします。

美術の森緑地
新しい美術館、図書館の前庭として、建物と調和した緑地に改修します。

将来像を実現する、咲かせるプロセス
1 掘る
アートなまちなみ整備に活用できる地域資源を見つけます。
2 植える
地域資源を活かしたアートスポットを整備します。
3 咲かせる
アートなスポットがあふれています。

美術の森緑地の動物モニュメントについて
現在、美術の森緑地にある動物のモニュメントは、子どもから大人まで幅広い世代に親しまれています。
その一部をまちに設置することにより、小さなころ遊んだ思い出をまちなかで思い出すきっかけや、それを接点とした交流が生まれることが期待されます。



10ページ、11ページ
将来像2についての説明ページです。
将来像2 美術館・図書館を起点に新しい交流がうまれる

取り組み
人と人、人と地域がつながる仕組みを作ります。
美術館・図書館と地域をつなぐ、新たな担い手の育成や、場の提供を行います。

将来像を実現する、咲かせるプロセス
1 掘る
美術館・図書館を盛り上げる人材を見つけます。
2 植える
美術館の運営を支援するだけでなく、主体的にワークショップなどを企画したり、商店街と美術館の橋渡し役となる人材を育成する制度を設けます。
図書館と地域の書店等が、講座の共催や店主おすすめの本の展示など、相互のつながりをつくります。
3 咲かせる
新しい交流が生まれます。

取り組み
施設の特徴を活かし、人々の交流のきっかけを作ります。
美術館・図書館の融合、施設の特徴となるシェードがつなぐ自由な空間、一体で運用する美術の森緑地など施設の特徴を活かして、さまざまな目的で訪れる人々が集い、交流するきっかけを作ります。
シェードとは、建物を覆う、幾重にも重なる階段状の屋根のようなものです。緑地と建物をつなぎ、イベントなどもできるオープンスペースです。

将来像を実現する、咲かせるプロセス
1 掘る
シェ―ド、屋上、緑地など、からまりしろを意識した交流が生まれる空間を作ります。
からまりしろとは、練馬区立美術館を設計する平田晃久氏の建築理念であり、建築を自然と対立する人工物としてではなく、生態系の一部として根本的にとらえなおしたときに、からまる余地(しろ)を表現した同氏の造語です。
2 植える
空間を利用し、区民が主体的に楽しめるようにします。
3 咲かせる
交流が広がります。

このページでは、将来像2の取り組みである、美術館・図書館と商店街がつながっている様子、シェードでの活動を楽しんでいる様子、ワークショップを開催している様子を図とイラストで示しています。



12ページ、13ページ
将来像3についての説明ページです。
将来像3 アートを軸としたさまざまな活動がまちなかで行われている

取り組み
まちかけるアートがコラボします。
日常的にアート活動が行われ、まち全体でアートを感じられるようにします。

将来像を実現する、咲かせるプロセス
1 掘る
まちの協力者やアイデアを集めます。
活動の場を見つけます。
2 植える
美術館が商店街と一緒に、まちを舞台にアート展示やイベントを行います。
駅前広場などにアートスポットを設け、アーティストやパフォーマーがまちなかを発表の場とする仕組みを作ります。
3 咲かせる
アートイベントが盛んに行われています。

このページでは、将来像3の取り組みである、まちに繰り出す美術館イベントを開催している様子、アートスポットでパフォーマンスを行っている様子、みどりの中でアートイベントを開催している様子を図とイラストで示しています。



14ページ、15ページ
中村橋駅周辺のこれまで&これから

このページでは、中村橋駅の開業から今後の将来像までを写真とともに年表形式で紹介しています。

1920年代
中村橋駅開業
1950年代
千川通り開通
1980年代
美術館、図書館開館
2000年代
西武鉄道池袋線高架化
2010年代
美術の森緑地をリニューアル
2025年(令和7年)
美術のまち構想策定
 まちとつながるアートマルシェ、アートスポット事業開始、コリドーが整備され始める、新たな担い手・人材を育成する制度開始
2029年(令和11年)
新しい美術館・図書館オープン
 オープニングイベントの実施
2030年以降
アートの花が咲き続ける
 シェードを活用したイベント開始、コリドーが充実していく



裏表紙
美術のまち構想
だれもがアートを感じられるまち中村橋へ
2025年(令和7年)3月

発行:練馬区 地域文化部 美術館再整備まちづくり担当課
住所:〒176-8501 練馬区豊玉北6丁目12番1号
電話:03-3993-1111(代表)
ファックス:03-5984-1226
練馬区ホームページ https://www.city.nerima.tokyo.jp/