表紙
 練馬区地域福祉計画 概要版
 みんなでつくる誰もが安心して暮らせるまちプラン
 令和7年度(2025年度)~令和10年度(2028年度)
 令和7年(2025年)3月
 練 馬 区





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●計画策定の目的
地域の生活課題に対し、区民や関係者と区が協働で取り組んでいけるよう、「練馬区地域福祉計画、みんなでつくる、誰もが安心して暮らせるまちプラン」を策定します。

●計画の位置づけ
 ○社会福祉法第107条に規定する、市町村地域福祉計画
 ○練馬区福祉のまちづくり推進条例第7条に規定する、「福祉のまちづくりの推進に関する計画」
 ○成年後見制度利用促進法第14条に規定する、「成年後見制度利用促進基本計画」
 ○社会福祉法第106条の5に規定する、「重層的支援体制整備事業実施計画」
 ○再犯防止推進法第8条に規定する、「地方再犯防止推進計画」

●計画の体系
基本理念、誰もが安心して心豊かに暮らせるまち
基本方針 1
 共感	人や暮らしの多様性への「気づき」を広げ、多様な意見を取組に反映させます。


基本方針 2
 協働	区、事業者および区民などが、主体的に取り組み、相互に尊重し、協力して福祉のまちづくりを推進します。


基本方針 3
 区民一人ひとりが尊厳を持ち、穏やかに暮らせるよう、必要な支援を行います。

施策と取組項目、
表の見かた
【重層事業】、練馬区重層的支援体制整備事業実施計画に位置づけられた取組を含む事業、


施策の柱1	区民との協働と地域の支え合いを推進する
取組項目1 地域の福祉力を支える担い手を応援する
(1) 町会・自治会の活性化、相談体制の強化	[事業番号1]
(2) 民生・児童委員の活動周知および関係機関との連携	[事業番号2]
(3) NPO法人・ボランティアなどへの活動支援	[事業番号3]

取組項目2 区民との協働で地域・社会とのつながりを支援する
(1) 気軽に立ち寄ることのできる居場所の充実【重層事業】	[事業番号4]
(2) 社会参加のきっかけづくりの推進【重層事業】	[事業番号5]

取組項目3 区民の地域課題を解決する力を引き出す
(1) 活動につながる学びの場の提供	[事業番号6]
(2) 地域における活動の機会の提供	[事業番号7]
(3) 新たな取組への支援	[事業番号8]

施策の柱2	誰もが安心して生活できる環境を整える
取組項目1 一人ひとりの特性に応じた支援を推進する
(1) 包括的な相談支援の推進【重層事業】	[事業番号9]
(2) 多機関協働による支援の推進【重層事業】	[事業番号10]
(3) アウトリーチ型の支援の充実【重層事業】	[事業番号11]
(4) ヤングケアラーへの支援の充実	[事業番号12]
(5) 虐待の未然防止のための体制整備            	[事業番号13]
(6) 自殺・薬物依存対策の推進	[事業番号14]
(7) 生活困窮者への支援体制の強化         	[事業番号15]
(8) 就労支援の充実	[事業番号16]
(9) 住まい確保支援の充実 [事業番号17]

取組項目2 質の高い福祉サービスを安定的に提供する
(1) 福祉人材の確保・育成・定着の推進	[事業番号18]
(2) 共生型サービスの整備	[事業番号19]
(3) 福祉サービス事業者への指導検査体制の充実	[事業番号20]
(4) 保健福祉サービス苦情調整委員制度の周知	[事業番号21]
(5) 福祉サービス第三者評価の受審支援	[事業番号22]

取組項目3 災害時の要支援者対策を推進する
(1) 避難行動要支援者対策の推進	[事業番号23]
(2) 福祉避難所の拡充	[事業番号24]
(3) 災害ボランティアセンターの運営	[事業番号25]

施策の柱3	再犯を防止し安全・安心な地域社会を実現する(練馬区再犯防止推進計画)
取組項目1 更生保護活動の担い手を支援する
(1) 更生保護ボランティアの活動支援、連携の推進	[事業番号26]
取組項目2 一人ひとりの状況に応じて支援する
(1) 就労支援の充実(再掲)	[事業番号16]
(2) 住まい確保支援の充実(再掲)	[事業番号17]
(3) 包括的な相談支援の推進【重層事業】(再掲)	[事業番号9]
(4) 多機関協働による支援の推進【重層事業】(再掲)	[事業番号10]
(5) アウトリーチ型の支援の充実【重層事業】(再掲)	[事業番号11]
(6) 自殺・薬物依存対策の推進(再掲)[事業番号14]

取組項目3 再犯を防止する環境を整える
(1) 再犯防止に関する取組への理解促進	[事業番号27]
(2) 地域と連携した防犯活動の推進	[事業番号28]

施策の柱4	ハード・ソフト両面からのユニバーサルデザインのまちづくりを進める(練馬区福祉のまちづくり推進計画)
取組項目1 誰もが安心・快適に利用できる施設を増やす
(1) 駅と駅周辺のバリアフリー化の促進	[事業番号29]
(2) 民間建築物のハード・ソフト両面からのバリアフリー化の推進	[事業番号30]
(3) 区立施設・区立公園のハード・ソフト両面からのバリアフリー化の推進	[事業番号31]

取組項目2 誰もが社会参加しやすいまちをつくる
(1) 相互理解の促進と意識啓発の推進	[事業番号32]
(2) ユニバーサルデザインの理解の促進	[事業番号33]
(3) やさしいまちづくりを担う人材育成の推進	[事業番号34]

取組項目3 誰にでも伝わる・誰もが使える情報を充実させる
(1) 障害のある方や外国人等への情報保障の推進	[事業番号35]
(2) デジタル技術の活用による参加しやすい事業の実施	[事業番号36]
(3) わかりやすく利用しやすい情報の発信	[事業番号37]

施策の柱5	権利擁護が必要な方への支援を充実する(練馬区成年後見制度利用促進基本計画)
取組項目1 成年後見制度の利用を支援する
(1) 地域で連携して支えるネットワークの強化	[事業番号38]
(2) 成年後見制度の周知・啓発	[事業番号39]
(3) 成年後見制度の利用に関する支援	[事業番号40]

取組項目2 法人後見や市民後見人等の活用を推進する
(1) 法人後見実施団体への支援	[事業番号41]
(2) 市民後見人の養成と支援	[事業番号42]
(3) 親族後見人等の支援	[事業番号43]

取組項目3 権利擁護に関連する支援事業を充実する
(1) 地域福祉権利擁護事業等の実施	[事業番号44]
(2) 将来の不安に備えた支援の実施	[事業番号45]





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地域福祉とは
 地域福祉とは、誰もが安心して暮らせるような、地域住民・団体・福祉関係者がお互いに協力して、地域の生活課題の解決に取り組むことです。

 我が国の福祉サービスは、その時々に高まったニーズに応じ、生活困窮者対策、児童福祉、障害福祉、高齢福祉など分野ごとに整備され、充実・発展してきました。
 しかし、人々のニーズが多様化、複雑化する中、分野をまたいだ複合的な課題や制度の谷間にあって対応できない課題が生じてきています。また、地域住民により発見された問題が行政や専門機関にスムーズにつながらず、結果として対応が遅れてしまうといった制度のアクセスのしにくさも課題となっています。

 これからの社会では、こうした新たな課題に対しても地域福祉の仕組みにより、身近な地域で活動している区民・団体・福祉関係者と行政機関である区が協働して、互いに強みを生かしながら解決に取り組んでいくことが大切です。

 地域福祉を推進し、誰もが安心して心豊かに暮らせる社会の実現を目指します。





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新たな地域福祉の推進
(1)重層的支援体制整備事業
 複雑化・複合化した課題を抱える世帯を必要な支援につなげるため、子育て、介護、障害、生活困窮等の分野の垣根を超えて、早期発見のためのアウトリーチ機能の拡充や支援機関の連携強化、個々のニーズに合った居場所や活動とのマッチング機能の強化などを一体的に進める取組です。

【図表 練馬区における重層的支援体制整備事業の支援フロー】[図表省略]





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(2)地域福祉と再犯防止推進の関わり
 全国的に、刑法犯検挙者数は減少傾向にあるものの、再犯者率、(検挙人員に占める再犯者数の割合)は、増加している状況です。このような現状を踏まえ、平成28年12月に「再犯の防止等の推進に関する法律」(再犯防止推進法)が施行されました。犯罪をした人の中には就労・住居の確保に課題を抱えている人や、福祉や医療の支援を必要としている人がいます。しかし、十分な支援を受けられないために、犯罪を繰り返してしまうことが少なくありません。犯罪をした人などが、再犯をすることなく地域で安定した生活を送るためには、福祉的支援と地域の理解が必要です。
 地域福祉(計画)と再犯防止推進(計画)の取組は、どちらも地域全体で支え合い、安全で安心して暮らせる社会を目指すものです。

【図表 区の再犯者率(検挙者数に占める再犯者率の割合)】[図表省略]


(3)孤独・孤立対策
 孤独・孤立の問題には、地域や家族間でのつながりの希薄化、健康問題や経済的な要因による社会とのつながりの減少、インターネットやSNSの普及に伴うコミュニケーションの変化、コロナ禍の影響など、多岐にわたる要因や背景があります。
 社会的な孤独・孤立の問題に対応するため、令和6年4月に「孤独・孤立対策推進法」が施行されました。
 区では、区民や地域団体、民間事業者、NPO法人などとの協働により、居場所の確保、アウトリーチ型の支援などの充実、包括的な支援体制の構築を進めています。

※孤独は、ひとりぼっちと感じる精神的な状態(主観的概念)を指すのに対して、孤立は、社会とのつながりや助けのない、または少ない状態(客観的概念)を指します。





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施策の内容
施策の柱1、区民との協働と地域の支え合いを推進する
区民の自発的な活動や区民同士のつながりが、更に活発なものとなるよう、協働の取組を推進します。

取組項目1、地域の福祉力を支える担い手を応援する
◎町会・自治会の活性化、相談体制の強化、事業番号1
◆町会・自治会の周知や運営相談を行い、各団体が培った運営に関するノウハウや情報を共有する場を提供します。
◆課題解決に向けた助言などを行うコンサルタントを派遣し、各団体の状況に合わせた相談体制の強化に取り組みます。

【写真 町会・自治会による子どもの登下校の見守り】[写真省略]

取組項目2、区民との協働で地域・社会とのつながりを支援する
◎気軽に立ち寄ることのできる居場所の充実、事業番号4
◆地域の子どもや保護者が気軽に立ち寄り、食を通じて交流する場を提供している地域団体に対し、開設や運営などに必要な経費を補助する「こどもだんらん食堂支援事業」を実施します。

【写真 こども食堂の様子】[写真省略]

取組項目3、区民の地域課題を解決する力を引き出す
◎新たな取組への支援、事業番号8
◆区と区内で活動する町会・自治会、NPO法人、ボランティア団体、事業者などによる協働を支援する「ねりま協働ラボ」により、困りごとの解決や地域を住みやすくするためのアイデアの実現を目指します。

【写真 令和6年度募集時のリーフレット(表紙)】[写真省略]





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施策の柱2、誰もが安心して生活できる環境を整える
様々な悩みや課題を抱える世帯に対応するため、関係機関が連携して誰もが安心して生活できる環境を整えます。

取組項目1、一人ひとりの特性に応じた支援を推進する
◎包括的な相談支援の推進、事業番号9
◆福祉・保健の各相談窓口で、内容に関わらず、相談を受け止めます。受け止めた窓口のみでは解決が難しい場合、他の機関と連携して対応します。


取組項目2、質の高い福祉サービスを安定的に提供する
◎福祉人材の確保・育成・定着の推進、事業番号18
◆光が丘福祉専門学校では、卒業生における区内介護事業所などへの就職、職場への定着を誘導するため、事業所とのマッチングを支援します。
◆同学校と連携し、介護職員として働く外国人が地域で働き続けられるよう、交流会や資格取得に向けた講座を実施します。

【写真 光が丘医療福祉プラザ(外観)】[写真省略]

取組項目3、災害時の要支援者対策を推進する
◎避難行動要支援者対策の推進、事業番号23
◆災害時に自力で避難することが困難な避難行動要支援者が、「どこへ」「だれと」避難するかを明確にする「個別避難計画」の作成を進めています。





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施策の柱3、再犯を防止し安全、安心な地域社会を実現する、(練馬区再犯防止推進計画)
犯罪防止の取組に加え、犯罪や非行をした人が地域社会の一員として円滑に社会復帰できるよう支援し、犯罪や非行の繰り返しを防止します。

取組項目1、更生保護活動の担い手を支援する
◎更生保護ボランティアの活動支援、連携の推進、事業番号26
◆保護司、更生保護女性会、BBS会などの更生保護ボランティアが活動しやすいよう、人材確保や活動場所などの支援をしていきます。
◆犯罪をした人などの社会復帰のための支援を検討する再犯防止支援会議を実施します。

【写真 練馬区保護司会の方々】[写真省略]

取組項目2、一人ひとりの状況に応じて支援する
◎住まい確保支援の充実、事業番号17
◆住宅確保に困難を要するかたが民間賃貸住宅に円滑に入居できるよう、住まい確保支援事業を実施しています。
◆区の事業などを通じ、賃貸契約を締結した家主に補助金を支給します。
◆住まいサポーターが生活困窮者の住まいに関する相談をきめ細かく対応していきます。

【写真 住まい確保支援事業の周知チラシ】[写真省略]


取組項目3、再犯を防止する環境を整える
◎再犯防止に関する取組への理解促進、事業番号27
◆毎年7月に開催される「社会を明るくする運動」にあわせ、広報・啓発活動を積極的に実施していきます。
◆国の協力雇用主、都のソーシャルファームについて、区内事業者へ周知します。

【写真 社会を明るくする運動フェスティバル】[写真省略]





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施策の柱4、ハード、ソフト両面からのユニバーサルデザインのまちづくりを進める(練馬区福祉のまちづくり推進計画)
ハード面のバリアフリーを進めるとともに、高齢者、障害のあるかた、外国人など、多様な人への理解を深め、すべての人が安心して暮らし、社会参加できるような取組を広げます。

取組項目1、誰もが安心・快適に利用できる施設を増やす
◎民間建築物のハード・ソフト両面からのバリアフリー化の推進、事業番号30
◆医療施設、飲食店、物販店など、地域の中で身近にある建築物のバリアフリー整備を着実に進めます。
◆小規模店舗改修のヒント集を作成し、整備の工夫や合理的配慮の提供に係る普及啓発に取り組みます。

【写真 小規模店舗改修のヒント集(表紙)】[写真省略]

取組項目2、誰もが社会参加しやすいまちをつくる
◎相互理解の促進と意識啓発の推進、事業番号32
◆子どもや高齢者、障害のある方、外国人など、多様な人や様々な文化の理解につながる講座や講演会などを開催し、区民の学習・交流の機会の充実を図り、社会参加や心のバリアフリーについての意識啓発を推進します。

【写真 文化交流カフェの様子】[写真省略]

取組項目3、誰にでも伝わる・誰もが使える情報を充実させる
◎障害のある方や外国人等への情報保障の推進、事業番号35
◆区から発信する情報は、点字、音声、手話、多言語翻訳などを活用して、情報保障を実施しています。機器の利用を支援する相談窓口の充実や、遠隔手話通訳の設置場所の拡大、多様な意思疎通手段があることの普及啓発などに取り組みます。

【写真 遠隔手話通訳の様子】[写真省略]





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施策の柱5、権利擁護が必要なかたへの支援を充実する
(練馬区成年後見制度利用促進基本計画)

認知症や障害のあるかたなど、誰もが地域で安心して暮らし続けられるよう、権利擁護に関する制度や事業を利用しやすい環境を整えます。

取組項目1、成年後見制度の利用を支援する
◎地域で連携して支えるネットワークの強化、事業番号38
◆専門職や関係機関が参加する「ねりま成年後見ネットワーク連絡会」を開催し、意見交換や情報共有を行います。

取組項目2、法人後見や市民後見人等の活用を推進する
◎法人後見実施団体への支援、事業番号41
◆後見人候補者の選択肢を増やし、適切な後見人が選任されるようにするため、法人後見を実施する団体を支援します。

※法人後見は、法人の職員が後見事務を担当して行います。担当している職員が何らかの理由でその事務を行えなくなっても、担当者を変更することにより、支援を継続して行うことができるという利点があります。

取組項目3、権利擁護に関連する支援事業を充実する
◎将来の不安に備えた支援の実施、事業番号45
◆練馬区社会福祉協議会のほっとサポートねりまで終活相談を受け付け、終活に関する不安解消に取り組みます。

【写真 練馬区版エンディングノート「私の生き方ノート」】[写真省略]





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問い合わせ先
練馬区福祉部管理課地域福祉係
【電話】03-5984-2716(直通)
【FAX】03-5984-1214
【メール】TIIKIFUKUSHI@city.nerima.tokyo.jp